イワタツール 岩田社長に聞く 徹底的に工具を使いこなすユーザーのために
YouTubeの活用と順調なタイ工場
―2年ほどコロナ禍により対面営業が困難でしたが貴社ではYouTubeを活用して訴求していました。手応えはいかがですか。
岩田 既存のお客様以外にも、動画をチェックしてくれるユーザーが増えてきました。また、コロナ禍では対面での活動を自粛せざるを得ない状態でしたが、代理店やユーザーも含め、「最近はイワタツールの顔を見ていないよね」という皆様がチェックしてくださったのは嬉しい。対面営業ができなくなり、皆様の意識から離れてしまいそうなのを動画が繋いでくれた。YouTuberのなんとか重工さんとコラボをしたことによって技術的な情報源としても発信できたことは大きな効果があると感じました。
―娯楽的な要素もあり、ファンも増加したと思います。問い合わせは増えましたか。
岩田 電話はもちろん、ホームページからの問い合わせも増えました。
―ところでイワタツールタイランドでは、昨年秋に工場が稼働し2022年までに生産能力を3万個から6万個の2倍にするという目標を掲げていらっしゃいましたが、現状はいかがでしょうか。
岩田 一時的に新型コロナの影響などはありましたが現在は順調です。すでに4.5万個は達成しております。現在、素材から製品までの一貫生産ができるよう工程を増やしているところです。国内市場に専念することが可能になった日本本社工場はこの約2年間、生産体制を強化してきました。市場そのものが大幅に伸びるわけではないので、まずは企画している新製品を順調にリリースしていければ良いと考えています。
ノウハウの蓄積で他社にはない提案を実現
―生産体制も強化し、ますます貴社から目が離せません。新しい切削工具の開発にもイワタツールファンは期待していると思います。
岩田 CBNやPCDの小径切削工具は穴あけ系など工具のバリエーションが少ないので、これを広げていきたいのですが、そのためにはユーザーの要望や動向などさらなる調査が必要だと考えています。われわれの技術が特注品としてだけでなく、標準品としての要望が集まってきた機会にバリエーションを展開していきたい。お客様からの特殊仕様の依頼は、自社にとってもノウハウの強化につながります。このノウハウを無駄にせず有効活用するために現在、生産管理システムを構築しています。生産体制の強化により、見込み生産の標準品以外でも見通しが立ち、納期短縮にも役立ちます。
―得意分野を極めるという姿勢が一貫しています。
岩田 強みのジャンルについては世界でもトップレベルのものを生産している自負があります。大手メーカーは品揃えが豊富ですが、弊社はマニアックな特殊工具に焦点を絞っているからこそ、他社にない提案も実現できるのです。
―ありがとうございました。
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