技術革新の一翼を担う岡本工作機械製作所 渡邊常務に聞く

211220渡邊常務(500)

 「技術は正しく」をモットーに、出荷先は世界80カ国、ユーザー数においては世界20,000社以上を誇る岡本工作機械製作所。同社の強みは日本、シンガポール、タイの生産工場で開発設計を行い、鋳物の生産から加工・組立までを自社で完結するグローバルな一貫生産体制にある。これら一連のスムーズな流れにより、高品質・低コスト・短納期が実現し、世界での高い競争力、迅速なサービス体制で現在、研削盤・半導体関連製造装置分野で圧倒的な世界シェアを獲得している。また、研削、ラップ、ポリッシュの3工程において、ひと続きに装置を生産しているのは世界で同社だけであり、OKAMOTOの製品は世界中の電子機器を始め、飛行機や人工衛星といった最先端産業の技術革新の一翼を担っている。

 同社営業のトップである渡邊哲行常務にお話しを伺うとともに工場内を取材した。

オペレータ目線で研削盤を開発

211220渡邊常務2 本年10月に開催されたメカトロテックジャパンでは久々のリアル展示会とあって、岡本工作機械製作所のブースでも大きな賑わいを見せた。同社では、研削盤に搭載した被削材の機上計測センサーと砥石径検知センサーをオプションで搭載し、自動化研削サイクルのデモを行ったが、これが大反響。渡邊常務も、「今回の展示会は工作機械の説明は難しいので皆様と対面できるリアルの展示会は良かった」と振り返る。

「今回はオペレータ目線のニーズを組み込んだ研削盤を展示した」と渡邊常務。通常は寸法を測ってからチャックの上に被削材を置くものだが、直感的に手動で寸法測定が行える機上測定装置『Quick Touch』を新たにオプション化したことが来場者の心を掴んだようだ。

 

動きに注目! 取材動画はこちら↓ 

 この装置はなんと専用プログラムが不要のプログラムレス! チャック上の被削材に計測器を当てるだけで画面上に寸法値が現れる。しかも繰り返し精度1ミクロン以内に測定ができる高精度仕様。

 渡邊常務は、「研削盤でオペレータが希望する自動化は扱いやすさにポイントがある。全自動よりも、手動で行った方が早い仕事が研削加工にはあり、手動で出来る範囲の安価な自動化が希望されます。計測器をそのまま被削材に当てるだけという作業は当たり前のようですが、実はオペレータの目線から最も必要とされてきたシステムでした。また計測を応用して砥石径の管理を行う事で、砥石をワークに当てる作業を自動化していくことも可能となります。この作業は熟練者と経験が浅い方とは正確さが全く違います。新しいシステムでは、誰が作業をしても同じ時間で砥石とワークの当たる位置を見つけ出すことができるので、この仕組みを実際に見学していただけたのは良かった。すぐにその良さを実感していただきました」と自信を見せた。

211220マシン
工場内で拝見した「HPG500NC」

 同社は昨今の流れもあり、エコな研削盤の開発も進めている。渡邊常務は、「本機HPG500NCは油圧タンクを持たない省スペースでエコな研削盤。更に、研削の自動サイクルでエアーセンサを使うと非接触でできるので砥石の摩耗が少なくなり、これも省エネに繋がります。この技術はダイヤモンドホイールやCBNホイールに有効で、弊社ではエアーセンサで位置を管理するものとタッチプローブをセットで販売しています。使い方も簡単で安価なコストも魅力的だと思います。メカトロテックの初日である2021年10月20日が発売日でしたが、すぐに受注を受けました。オペレータからのニーズが高く、現在〝準標準〟としていますが、ゆくゆくは標準にしたいと考えています」と好調な受注環境を背景に業績を伸ばす意気込みを示した。

1 / 2 ページ
 20211月sg_mol_edt_0