ゼロから1を生み出す! これがオーエスジーのNEO(ネオ)新城工場だ!

 


リアルタイムのデータを拾って分析し、アクションに繋げる

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現場力を後押しするデジタル化を推進

 桝田典宏新城工場部長によると、NEO新城工場は、「100分の1ミリから、100ミリ超えまで、標準品、特殊品、様々なものを作っている工場。精度の厳しいものはプラスマイナス2ミクロンという非常に厳しい精度。製造の現場力、匠の技に依存するところが非常に多くある」とのこと。また、「弊社のいうスマートファクトリーとは人とロボットの協業、現場の生産を高める現場力を後押しするデジタル化と考えている」と話した。

 工場内で特徴的だった取り組みは、現場の生産状況、誘導、完成、工程の納期等が分かるPowerBIと呼ばれるハブや、製品のロケーション管理、段取り開始・完了等のステータスが自動認識するRFIDを取り入れていること。さらにボトルネック工程をスムーズに流すために開発したデジタル組み入れツールを活用し、機械稼働率の見える化を実現している。

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生産の優先順位もフレキシブルに対応できる仕組みを構築していた

 生産現場は日々顧客から納期短縮依頼もあるが、同社では生産の優先順位を変え、〝今、現場ではどの製品を最優先でつくらなければならないか〟が一目瞭然で分かるステータスモニターもあった。驚いたのは、製品の工程が〝何月何日、何時何分に完成する〟というお知らせを10分に1回アップデートしていたことだ。

 リアルタイムのデータを拾って分析し、アクションに繋げていく―――これがNEO新城工場の最大の強みだ。

カフェテリアのある洒落たオフィス

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どの国が何時なのかすぐ分かるオフィス内

 生まれ変わった新工場は、社員がオフィスの中で固定席を持たないカフェテリアのあるフリーアドレスオフィスだ。社員は好きな席に座ることができるが、毎日同じ席に座らないというルールを設けていた。他部署とのコミュニケーションをとることでより知識が豊富な人材の育成につながることが狙いだ。

 自由な空間で意見を出し合おう―――そんな配慮がオフィスの至る所に見えた。グローバル企業であることから、どの国が何時なのか、といった時間感覚を持つための世界時計もあった。ここにも製造の状況が一目瞭然で分かるモニターがかかっていた。

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ユニークな会議室

 会議室もユニークで、USA、CHINA、MEXICOなど、グローバル企業の同社らしく生産拠点のある国名を会議室に使用し、それぞれの国の特色に合わせた内装を施していた。

 NEO新城工場のキャッチフレーズは、「ゼロワンファクトリー」。過去の成功体験を切り離し、ゼロから考えることの意味がある。オーエスジーはゼロから1を生み出すための自由で柔軟な発想力で、さらなる国際競争力強化を目指す。

 
 

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