【この人に聞く】進化する金型メーカー 七宝金型工業 松岡社長

 

『TOOL MEISTER』の特長

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INTERMOLD2022 名古屋にも出展し、注目を集めた

 「この装置は、業務の生産性向上のためにつくられたものですが、その根本にあるのは、先進技術を追求し、弊社と関わる誰もが楽しく希望が持てる会社でありたいという願いからなのです。無駄を省けばそのぶん、会社にとっても個人にとっても有効な時間がつくれます。スマート化の根底にあるのは、人です。機械でできる仕事は機械に任せ、人は新技術や新たなビジネスモデルを創造すれば良いのです。そのための手段として製造現場の自動化を推進していきます。」と強調する松岡社長。

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精密部品加工を主体としているS.I.Precisionはヴィジュアル的にもSF映画を彷彿させるつくりだ

 作業者の負担を大幅に軽減する『TOOL MEISTER』のメリットは、ユーザーの要望に合わせ得て柔軟に対応工具をカスタマイズできるスマートシステムを採用していること。現在の環境をそのまま移行できるので煩わしいことがない。

 作業者によるポカミスの軽減にも考慮しており、工具データの入力も全て自動で対応可能である。工具ファイルをCVSで転送することにより全自動で設定可能となっている。

 ホルダ交換も先述の通り、ワゴン方式で簡単に着脱できるので、無駄な作業がないことも嬉しい。さらに注目したい点は、1/100mm単位の精度でばらつきなく自動でセットできることだ。人的ミスの軽減は作業者の心理的負担も軽くするうえ、拘束時間の削減ができるので、昔のようなキツイ製造現場のイメージとはオサラバなのである。

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多品種少量生産にもフレキシブルに対応している

 なお、同社の同じ敷地内に精密部品加工を主体としている子会社のS.I.Precisionがあるが、ここでは白色基調でヴィジュアル的にもSF映画を彷彿させる環境の中で、1つの生産ラインで製品変更をするなど、多品種少量生産にもフレキシブルに対応できるシステムを構築している。


 松岡社長は、時代に即した〝ものをつくる環境作り〟について「全力でサポートする」と力強い。七宝金型工業は、金型分野のプロフェッショナルであるという強みを活かした最善のソリューションにより、われわれの生活を豊かにしてくれるための努力を惜しまない。

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