世界中の産業界に寄与するタンガロイを知る(前編) ~木下社長に聞く~
切削工具のトレンド
―加工のデジタル化がトレンドですが切削工具からのアプローチは?
木下 工具寿命や加工能率にしても、デジタル化をしていけば様々なラインの問題を見える化ができ、把握することができます。切削加工を見える化するためのセンシング技術を用いたセンサ搭載の切削工具もトレンドになりつつあります。工作機械や切削工具に取り付けられたセンサが様々な情報を計測して数値化することができるので、びびりや熱変位など加工悪に素早く対応することができます。高い精度を維持しながら加工能率が上がる切削工具は加工全体のコスト低減に貢献します。センサを取り付ければ、工具の性能が数値として見えるので、今まで使っていたものと比較することもできますから、今後は加工現場のニーズに合致した良品が売れるでしょう。そのときに「やっぱりタンガロイの工具が良いね。」と感じてくれたら嬉しい。
―現在開発している工具について教えてください。
木下 今年度の狙いは工具の小型化と、ソリッド工具をインデキサブルに変えることです。理由は刃数が多いほうが加工能率は上がることにあります。小さい工具は作るのも技術が必要ですが、環境にも良いのです。原材料の使用量も減るし、リサイクルしなければいけないものも減るうえ、運ぶのも軽いので、SDGsの観点からも経済や環境を見つめることができます。
―今後は工具の小型化に注目ですね。
木下 今後、小型精密部品が増加する見込みですので、小型旋盤用の高精度工具の開発をしていきます。
―4年ぶりに東京ビッグサイトにて「JIMTOF2022」がリアルで開催されますが、展示で目玉となる商品は?
木下 多くの新製品がありますが、AddForceのラインアップとなる、「AddMultiTurn」、「 AddForceCut」、「AddDoFeed」、「AddMeisterDril」等を見ていただきたいです。
―ありがとうございました。