「第57回機械振興賞」経済産業大臣賞にマツダ、マツダE＆T　

審査委員長特別賞

「配管内撮像と配管図作成を行う配管探査装置」
●弘栄ドリームワークス、推薦：山形銀行 本店営業部 

　下水管などの配管設備は、ビルの床下や道路の舗装の下に設置され、老朽化が進んでも検査を行うことが難しく、漏水などの問題が発生するまで放置されることが多かった。また、従来の配管検査ロボットでは、問題がある箇所を見つけても、配管図との照合が困難であった。本業績では配管内部を撮影すると同時に、三次元的な位置を計測することで、撮影した画像と配管図の位置関係を同時に記録することができるようにしている。また、売り切りとするのではなく、レンタルにすることで、商用化に結び付けた点も評価した。

「極薄長尺板の水平自動溶接装置」
●ムラタ溶研、推薦：大阪大学 接合科学研究所

　べロース管は、半導体や原子力関連などの高度生産設備に用いられ、耐振動性や耐久性の向上、軽量化などのため、0.2mmに達する薄肉化が求められている。しかし、薄肉化により突合せ溶接のための断面積が小さくなってしまうため、べロースに成形する際に溶接箇所に割れが発生し易く、溶接の高精度化が求められる。本業績では、狭窄ノズルを用いてプラズマを集中させ、接合に必要な部分にだけ熱を加えている。また、プラズマを集中させた分、突合せをすき間なく行う必要があり、薄板を突き合わせる押さえ板にゴムチューブと空気圧で均等に力を加えることで正確な突合せを実現した点を評価した。