安田工業 5年ぶりにプライベートショーを開催

 

普段は見ることのできない大型マシンの数々

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普段はなかなか見学ができない大型機を堪能。写真は「YBM10T」

 

 組立と部品加工の工場へ案内されると、普段は搬入が困難なため展示会でも見ることができないほどの大型マシンを見学することができた。

 最終組立工場の天井高は18メートル。これは温度変化にないように1日の設定温度に対して±0.5℃に管理した恒温の組立工場だ。これは1~2μmを測定するなかで、昨日と今日の測定データが違うことにならぬよう、徹底した温度管理のもとでマシンを組立てる必要があるためだという。

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キサゲ加工も見学できた

 大型の横形や門形のマシニングセンタをメインにした組立工場に『YBM10T』が存在感を示していた。5軸の横形のマシニングセンタだ。同社の中でも最大のものである。主な納入先は航空機や工作機械メーカー。パレットサイズは1m×1mのチルトテーブルタイプ。大型部品の仕上げ加工に威力を発揮するマシンである。ちなみにこのマシンは韓国行きとのこと。

 最近は電気自動車のモーターコアをプレスするためのダイセットプレートに活用される機会が多い「YBM1218V」も展示されていた。このマシンのポイントは50番主軸による重切削を支える機械剛性と急激な熱変形を防ぐ気体温度制御システムで高精度加工を維持していること。ブリッジ全体の温度を均一化し、大きな発熱体であるスピンドルヘッドの冷却で熱変位を抑制していることに加え、ベッド下部とX軸ガイドウェイ直下を冷却している。これにより、急激な熱変形を防いでいるのだ。

230514top7 近年では顧客のニーズも細分化しているうえ、精度要求も高い。そのため、機械を生産するための技術もさらに発展をしている。長い期間、高精度が維持できるマシンを提供している安田工業のスローガンは「最大ではなく、最高を目指す」だが、時代の変化に臆することなく、進化する方針だ。

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