「使う身になって造れ」 サイトウ製作所が創立90周年を迎える

 
写真左:初期の東京工場 右:ハクソー

 

商標登録

 サイトウ製作所(社長=齋藤智義氏、本社:東京都板橋区蓮沼町)が本年4月1日に創立90周年を迎え、6月11日に東京ステーションホテル(東京都千代田区丸の内)で記念祝賀会を開き、多数の関係者がお祝いにかけつけた。創業からの精神である「使う身になって造れ」は、同社の核になる考え方として根付いている。

 

 サイトウ製作所は、1934年、金切鋸刃メーカーとして齋藤留次郎氏によって創業、1948年に個人経営より株式会社へ改組し、1950年にはATOM(アトム)の商標登録を行っている。2024年現在、アトムでの商標登録は149件にものぼり、その中で1番最初にアトムで商標登録を行ったのは同社である。

 

 1951年にはハクソーのJIS指定工場認可を取得し、1954年、精密超硬バイトの製作に着手してからというもの規模を拡大し、1972年にはHONDAシビック(第1号)CVCC用に切削工具を供給、1975年には2代目社長に齋藤 裕氏が就任、1976年には初の標準品ストレートドリル『ADSシリーズ』の発売を開始した。

 

1972年HONDAシビック(第1号)CVCC用に切削工具を供給

 1978年には宮城県角田市に工場を開設、1987年には『AMSD、AMFD』(φ0.02ドリル標準品)の販売をスタートさせ、その後、角田工場は第一、第二、第三工場と拡大を遂げている。

 

 1989年になると北米に子会社のATOM Precision of America,Inc.を開設、その後続々と新製品を開発・拡販に注力して勢いを増していった。2009年に3代目社長に齋藤智義氏が就任し、裕社長は会長職に就き、現在に至っている。

 

 

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