30周年を迎えたイスカルジャパン 岡田代表に聞く

 

イスラエルの強固なBCP(事業継続計画)
 

 ― 現在、イスラエル情勢について、様々な報道がなされていますが、実際のところはいかがでしょうか。
 岡田 数多いお客様からご心配の声をいただいております。私自身も、今年8月にイスラエルの本社キャンパスに赴き、各種打ち合わせをしてきましたが、イスカル本社のすべての機能は、一連の報道が始まった当時からこれまでの間、ずっと問題なくフル稼働していることを確認してきました。
 ― 厳しい状況下でもフル稼働できるノウハウがあるのでしょうか。
 岡田 イスカルはBCP(事業継続計画)において、ものすごくしっかりしています。何が起きてもメーカー活動の不変継続ができるよう万全の体制を完備しています。製品や製造に関する全てのデータは、デジタルな管理、運用がなされており、製造技術やノウハウ、設備面についても、世界中の製造拠点で共有されているため、特定の地域や国に限らず、同じ製品が瞬時にイスカルが有する他地域、他国の製造拠点で製造できる仕組みを構築しています。加えて、万が一に備えて、国内の配送センター(神戸)の在庫レベルを増強する対策をとっています。なお、標準品に関して言うと、ご注文に対しての当社メーカー在庫よりの即納率は、常時平均して98%前後と、お客様には安心して頂ける供給体制を維持しております。
 ― 凄いですね。イスラエルは過去にも困難な時期に直面し、常に対応してきたからでしょうか、BCPの観点は非常にしっかりしている印象を持ちます。危機感が違うのかもしれません。
 岡田 日本は、世界先進の地震対策を有しますよね。同じく、イスラエルという国は、過去から様々な困難な状況に対応する必要のあった地域に在るが故に、実用的なニーズに合った管理、運営体制、そして最新技術や製品を多く輩出して来ました。業種は異なれど、それぞれ付加価値の高い危機管理ノウハウをもとに事業が維持されていると、今回8月のイスカル本社訪問で改めて感じました。これらを製品、サービスと共に、当社の営業、従業員を通じて、お客様に丁寧にお伝えすることも、私たちの使命だと思っています。
 ― ありがとうございました。
 

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