【JTA設立10周年記念特別座談会】「2015年2団体統合へ あの頃あの時」

 

10年を振り返って 

 

 増田 統合後、ハワイで開催されたWCTCで礎ができつつあることを実感した。京都で開催したときのように無理矢理一緒に実行するのではなく、自分たちの手でやる。ハワイはアメリカの企業が中心だが、自分たちの手でJTAとして、一つになって参加したことは良かった。
 牛島 コンプライアンスの話題も多く出た時期だったので、困難なことも多かった。
 石川 ハワイで開催されたWCTCにおいて牛島さんが団長として非常に活躍して下さった。WCTCのハワイ行きは、その頃、すでに前から話はあったので、両団体が統合してもしなくても、どっちにしろ参加する思いがあったのだが、もし、ここで諸事情につき参加することができなければ、われわれは世界中で活躍している工具メーカーのトップと交流するチャンスを失うことになった。
 八角 二代目会長の牛島さん、10年を振り返った感想は。
 牛島 事業活動の成果については、通常の会議や親睦など超硬工具協会に加入していたメンバーからすると活性化されたと思う。これにより様々な情報コミュニケーションが取りやすくなって、それが刺激になった。また、共通テーマを持つ委員会活動の連携強化については、中国から原料が入ってこない時などの対応策を大きな立場で検討できるようになり、経産省に対しての要請・発言もしやすくなった。
 八角 皆さんが日本機械工具工業会へ期待することは。
 増田 規模の大小を問わず1つになった日本機械工具工業会だが、技術や仕事にしても、あるところからないところへ流れるようなそんな仲間になってほしい。また、サラリーマン経営と家族経営、オーナー経営の独特の良さをそれぞれ吸収できる土壌があるので、この良さを活かすために対面できる地区連絡会や理事会など、人に会う機会をできるだけ増やして触れ合いを大切にしてほしい。
  魅力ある産業に発展して頂きたいと思っている。大手企業はそうじゃないとは思うが、中小企業の場合は、3年で離職する人が3割ほどいる。若い方が根付かないとなると、年齢の高い人たちだけが残ってしまう業界になってしまうので、機械工具業界は非常に魅力的だから、人が集まってくるための情報発信をして頂ければ嬉しい。
 牛島 今後、中国とインドの両国からの優れた新製品などが入ってくる可能性が高く、従来通りの考え方は通用しないので、業界全体で取り組まなければならないことが出てくるだろう。またEVは今後、どんどん進化していくので、国全体で注力していかなければならないと思う。ものづくりの世界はさらに厳しさを増していくので、事実を見る目をぜひ鍛えてほしい。
 石川 状況は決して優しくない。日本の産業構造は縮小傾向にある。日本の自動車産業を中心とする製造業が私たちを支えてくれた。今、私たちがしなければいけないことは、技術の再構築しかない。今までであれば、自動車産業とともに成長していたお客様が近くにいたからこそ、そこで言われたことを一生懸命やることで私たちの技術力が向上することができた。しかし、これが非常に難しい時代になっている。私たちの技術は今の世界で必ずしもトップではない。もう一度、トップを目指すというハングリー精神を持って、「新しいものを見つけにどこかに勉強に行こうよ!」という仲間となって求心力のある団体になってほしい。

 

5 / 5 ページ
moldino_banner