オーエスジーダイヤモンドツール×芝浦機械が「Diamond Cutting Tool Forum 2025」を開催 ~高度な専門性で最新技術や市場動向を解説~

 

具体的な課題解決策を講じる

パネルディスカッションの様子


 続いて業界を代表する専門家を招き、基調講演が始まった。

名古屋大学 社本 教授

 名古屋大学の社本英二教授(工学部 大学院工学科 航空宇宙工学専攻)が、「ダイヤモンド工具による金型鋼の鏡面/微細切削に関する研究紹介と将来展望」を、慶應技術大学の閻 紀旺教授(理工学部 機械工学科 総合デザイン工学専攻 マルチディシプナリ・デザイン科学専修)が、「微細・超精密加工におけるイノベーションとダイヤモンド工具の展望」をテーマにそれぞれ最新技術や市場動向を解説、聴講者は熱心にメモを取るなどしていた。

 社本教授は、日本における金型産業の動向を話したあと、社会ニーズとして、高硬度金型鋼の高精度・微細加工技術に触れた。社本教授は、最後に「従来、金型のダイヤモンド切削は特別な技術として限られた材料と用途に適用されてきたが、各要素技術の進歩に伴い桁違いに大きな市場を有する一般金型や超精密部品の仕上げ加工にその適用範囲が広がる可能性を持ち始めている。汎用工作機械と安価なダイヤモンドコーティング工具を用い、需要の高い金型鋼の鏡面・微細切削がどの機械工場でも可能になるような技術革新が期待される。それが実現するとき、そのコア技術の多くをわが国が保有し、ものづくり産業の基盤技術として国際競争力の維持・強化に貢献していることを望みたい。」と述べた。

慶應技術大学 閻 教授

 閻教授は、超精密ミーリング加工、ロングストロークファストツールサーボを用いた自由曲面加工、ダイヤモンド工具形状の機上計測、時短パルスレーザを用いたダイヤモンド工具の切れ刃成形などを取り上げ、説明をした。閻教授は、分野融合によるものづくりのブレークスルーを提唱し、今後の動向として、①加工品質の再定義、②高安定性工具の開発、③工具の機上再生、④加工と計測の統合、⑤デジタルツインの導入、⑥技能依存からの脱却――――を挙げた。

 パネルディスカッションでは、オーエスジーダイヤモンドツールの神谷伸顕社長がモデレータを務め、〝異なる視点を持つ専門家による議論を設定し、具体的な課題と解決策を探る〟ことを目的として、「超精密加工技術の最前線 ダイヤモンド工具の挑戦と未来 ~ナノメートル精度の実現の課題と未来展望~」をテーマに、名古屋大学の社本教授(学術)、日亜化学工業の菊山浩史氏(ユーザー)、Contour Fine Toolong Japanの栗田稔之氏(工具メーカー)、芝浦機械 工作機械カンパニー 福田将彦シニアエキスパートが登壇し、①現場・研究での単結晶ダイヤモンド工具の最大の課題、②今後10年で実現したい革新テーマ、③産学連携によるブレークスルーについてなどの議論を深めた。

MOLDINO