DMG森精機 独拠点を拡張 超音波技術の開発・生産体制を強化 新型機も世界初公開!

 

世界初公開! これがULTRASONIC 80 Precisioだ! ~半導体向け硬脆材加工に対応~

世界初公開されたULTRASONIC 80 Precision


 超音波加工技術の高度化は、半導体をはじめとするハイテク産業で高まる高精度・高効率加工のニーズと密接に結び付いている。特に、Zerodur製ステージユニットや炭化ケイ素(SiC)、超硬合金などの硬脆先端材料の加工品質は、競争力を左右する重要な要素となっている。

 こうした需要を背景に、DMG MORIはEMO 2025で発表した「ULTRASONIC 60 Precision」に続き、Precisionシリーズのラインアップを拡充し、「ULTRASONIC 80 Precision」を投入した。

 同機の作業空間は800×600×510mmで、最大直径800mm、最大高さ400mm、最大重量350kgまでのワークに対応する。最大の特長は、切削加工と研削加工を超音波援用技術によって1台に集約した点にある。

 最大20,000min-1のspeedMASTER主軸にHSK-63インターフェースを備えたULTRASONICアクチュエータを組み合わせ、高周波の超音波振動を付加することで、工具とワークの接触を断続的に制御。加工負荷を低減しながら安定した材料除去を実現する。これにより、微細亀裂の発生を抑制するとともに、工具寿命の延長にも寄与する。

 また、旋回範囲-35度~+110度のB軸と、最大300min-1のC軸を備えたロータリーテーブルにより、高い自由度を持つ同時5軸加工が可能。標準搭載する「ULTRASONIC axialGRINDING」により、高精度で安定した円筒研削にも対応する。

 精度面では、最大5μmの位置決め精度と真円度6μmを標準で実現した。一体構造ベッドや高剛性鋳物、幅広ガイドによる高剛性設計に加え、リニアガイドの高度な冷却技術によって熱変位を最小限に抑えている。
 

広い作業空間と精密冷却機構を備えた幅広リニアガイドにより、高い位置決め精度を実現


 生産性向上では、60本工具マガジンを標準装備し、オプションで120本まで拡張可能。Robo2Go MillingやMATRISなどのワーク搬送システム、PH 150やPH Cell 300などのパレット搬送システムと組み合わせることで、自動化と設備稼働率の向上を図る。

 硬脆材料加工における工程集約と自動化は、同社が推進するマシニング・トランスフォーメーション(MX)の中核を担う技術となる。ULTRASONIC 80 Precisionは、Siemens製「SINUMERIK ONE」をベースに「CELOS X」を搭載した操作パネル「ERGOline X」を採用し、高い操作性とデジタル化・ネットワーク化に対応した生産環境を提供する。

 さらに、同社独自の超音波加工サイクルにより、効率的なプログラミングを支援するほか、「GREENMODE」では従来機比20%以上の消費電力削減を実現し、環境負荷の低減にも貢献する。

 半導体をはじめとする先端産業で加工難度が高まる中、「ULTRASONIC 80 Precision」は、硬脆材料加工の高精度化・高効率化と工程集約、自動化、さらには環境負荷低減を同時に実現する次世代ソリューションとして注目されそうだ。

 

 

2 / 2 ページ
MOLDINO