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三菱マテリアルが高硬度鋼加工用エンドミル「インパクトミラクルレボリューション」にシリーズを追加発売
三菱マテリアル株式会社 加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=中村伸一氏)は、このほど高硬度鋼加工用エンドミル「インパクトミラクルレボリューション」にシリーズを追加し、販売を開始した。
「インパクトミラクルレボリューション」シリーズは、金型材の高硬度化に伴い、さ
らなる耐摩耗性に加え潤滑性と高い密着性を備えた新コーティング“インパクトミラ
クルコーティング”と、高硬度鋼の安定加工を実現する超微粒超硬合金のコンビネー
ションによる高硬度鋼加工用エンドミル。ショートシャンク「VFR2SSB」を追加で、シリーズの拡大を図る。
主な特長
① 耐酸化性と潤滑性に優れる新開発の(Al,Cr,Si)N系コーティングと耐摩耗性と高密着性に優れる(Al,Ti,Si)N系コーティングの組み合わせで、高硬度鋼加工に優れた耐摩耗性を発揮。
② 2枚刃ボールエンドミル「VFR2SSB」は、切れ刃カーブ、ねじれ角、すくい角を最適化し、ボール刃全域で切れ刃強度の向上を実現。
■標準価格
・VFR2SSBR0050S04:7,200円
・(代表型番)VFR2SSBR0100:7,200円
・VFR2SSBR0300:9,200円
・VFR2SSBR0600:21,700円
*いずれも税抜価格。
タンガロイが「TungTurn-Jet」 (タングターンジェット)シリーズに自動盤用突切り加工およびねじ切り加工用ホルダを拡充
タンガロイ(社長=木下聡氏)は、高生産性加工を可能とする高圧クーラント対応ホルダシリーズ「TungTurn-Jet」(タングターンジェット)に、「DirectTungJetシステム」(ダイレクトタングジェットシステム)にも対応可能な自動盤突切り加工用および外径ねじ切り加工用ホルダを拡充し、このほど全国で発売を開始した。これにより、既に好評を博している自動盤用「タングターンジェット」シリーズに、大径(最大32mm)の突切り径に対応可能なTungCut(タングカット)シリーズと、様々なねじ切り加工に対応可能なTungThread(タングスレッド)シリーズを追加発売し、幅広いトータルツーリングが可能となった。
今回追加発売するタングカットとタングスレッドシリーズには、機械設備にホース配管接続する従来のタイプに加えて、ホース配管を使わず工具刃物台から直接ホルダ内部へ切削油を供給可能な次世代自動盤機にも対応する「ダイレクトタングジェットシステム」を有したホルダを中心に設定します。「ダイレクトタングジェットシステム」を有したホルダは、ホース配管を使って接続する従来の切削油供給方法で使用することも可能である。
■主な特長
●「ダイレクトタングジェットシステム」を有したホルダは、工具刃物台から直接ホルダ内部へ切削油を供給可能な次世代自動盤機にも対応する工具。
●「ダイレクトタングジェットシステム」は、ホース配管を使わないため、ホルダの取り付け作業が容易で、ホースへの切りくず堆積が生じない。
●タングカットシリーズは、既存タングカットインサートが取り付け可能であり、最大突切り径32mmまで対応可能(12角シャンクサイズのみ最大突切り径25mmとなる)。
●タングスレッドシリーズは、様々なねじ切り加工に対応した16ERタイプインサートを取り付け可能。
コマツが無人ダンプトラック運行システム商用導入10周年! 稼働台数100台超過達成、既存稼働鉱山の無人化を加速

同社は、2005年にチリコデルコ社銅鉱山へAHSを試験導入し、2008年1月に同社と共に世界初のAHSの商用導入に成功した。2008年末には豪州リオティント社鉄鉱山においてもAHSの導入に成功し、リオティント社は、現在までに西豪州ピルバラ地区の4鉱山でAHSダンプトラックを導入・稼働させている。リオティント社の全ての無人オペレーション運行管理は現場より約1,500km離れたパースの同社オペレーションセンターより安全に、かつ、効率的に実施されている。これらの成果を受け、2013年に同社はカナダのサンコー社オイルサンド鉱山の一部稼働エリアへのAHS試験導入の支援を実施している。
現在、同社のAHSは合計3カ国・6鉱山・3鉱石運搬で24時間稼働しており、2017年末時点までの累計総運搬量は15億トンを達成している。AHSの安全性に関しては、わずかな運転ミスが重大事故に発展する可能性のある鉱山現場において、既存の有人オペレーションに比べて格段に高まるとの評価を得ている。また、生産性に関しても、既存の有人稼働の積込・運搬コスト単価に比べて、15%を超えるコスト削減効果が実証されている。
AHSの最適な自動運転制御による急加速・急ハンドルの減少により、タイヤ寿命が40%改善する効果も実証されており、AHS導入による様々な効果は環境負荷低減にも多大な貢献を示している。AHSで実証した無人化の効果を既存稼働鉱山にも展開すべく、同社は昨年9月にリオティント社既存鉱山で有人稼働中の電気駆動式大型ダンプトラック830E(最大積載量:220トン)を無人稼働可能とするAHS改造後付キットの試験導入に成功し、このほど、リオティント社より同社豪州ブロックマン4鉱山で有人稼働する830E29台向けに一括受注した。
5軸機を活かしきるための高能率加工セミナー ~5軸機を導入済みの方、これから導入する方への4社による最新提案~
「5軸加工」をテーマに、3月2日(金)OKK東京テクニカルセンターで、3月2日(金)、5軸機を導入済みの方、これから導入する方を対象とした最新技術セミナーを開催する。当日はJBM、三菱日立ツール、MSTコーポレーションの3社によるセミナーを実施し、その後ショールームにて5軸加工機を使用した実演加工を行う。 実演加工では、最新5軸加工機「VC-X500」と3社の最新製品を駆使して最新異形工具と従来工具との比較加工を予定。また、閉会後には個別相談会の時間を設け、4社のベテランスタッフが聴講者の疑問を解決する。 実施は当日同じ内容のセミナーを2回行う。
開催内容
日時 平成30 年3月2日(金) ●第1部 13:00~15:05 (受付開始 12:30~) ●第2部 16:00~18:05 (受付開始 15:30 ~)場所 OKK 東京テクニカルセンター(埼玉県さいたま市北区日進町3-610)人数 定員30 名/部(先着順)締め切り 3月1日(水) *期日前でも定員となり次第、締め切る。費用 無料問合せ先 (株)ジェービーエム 関東支社 045-476-3371まで
シュマルツが3D 吸着クランプシステム「SSCB」をリリース
真空機器専門メーカーのシュマルツが、このほど曲面や凹凸のあるワークに対応し、位置を保ちながら安定性の高い吸着搬送およびクランプを可能にする3D 吸着クランプシステム 「SSCB」を開発した。
従来の吸着パッドは吸着時のワーク位置が保障されず、精度が求められる搬送やクランプのアプリケーションには不向きだった。「SSCB」 は吸着パッドと位置決めピンが一体化しており、パッドのみでの吸着時に問題であった揺れや位置のばらつきをおさえる。位置決めピンは圧縮エアによってロック/アンロックでき、任意の高さに変更可能なため、あらゆる製品に汎用的に対応することができる。ワークそのものを基準にピンのポジションを転写したり、3D データを用い、ロボットの動作によってピンのポジションを設定することも可能。
これまでメカクランプや基準ピン、ガイドなどを使用し専用に製作していた搬送ハンドやクランプ治具は、「SSCB」を用いることで簡素化・汎用化することが可能。とくに、多品種・小ロット生産の加工や溶接工程での専用治具を用意するコストや段替え時間を大幅に削減する。
吸着パッドには耐摩耗性・耐裂性に優れたバルコラン製のパッドを使用しており、鋭い鉄板のエッジにあたっても切れにくく長寿命。また、2.5 段のじゃばらがあるため、ワークにしっかりと追従する。
位置決めピンのセットアップが容易な一括ロックタイプと、位置決めピンの許容荷重がより大きい個別ロックタイプの2タイプをラインアップしている。
主な特長は、① 吸着・固定時の安定性と高い位置決め精度、② 位置決めピンを任意の高さに設定できるため、あらゆるワークに対応可能、③ 圧縮エアのみでピンの固定ができるため、素早く容易にセットアップ――である。
2017年10月~12月期 ロボット統計 受注・生産・出荷実績
ロボット工業会がこのほど、2017年10月~12月期の受注・生産・出荷実績を発表した。業況について 2017年の見通しについては、17年年初、会員外も含めた年間生産額は対前年比7%増の7,500億円(会員比率77.7%)としていた。しかしながら、会員ベースでの年間の集計結果は、国内需要が堅調であったことに加え、輸出はそれ以上の大幅な伸びを示し、生産額は対前年比28.0%増の6,999億円と17年年初見通しを大幅に上回る状況で推移した。会員外も含めた年間生産額は9,000億円を視野に入れている。 2017年10~12月期及び年間の受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。1.受注について■10~12月期 受注台数、受注額ともに10~12月期で過去最高となった。 ・受注台数(台) : 54,092(前年同期比+24.5%) 9四半期連続のプラス成長 ・受注額(億円) : 2,001(同+36.3%) 6四半期連続のプラス成長■年間 受注台数、受注額ともに過去最高となった。 ・受注台数(台) : 211,833(前年比+35.1%) 5年連続のプラス成長 ・受注額(億円) : 7,594(同+34.1%) 5年連続のプラス成長2.生産について10~12月期 生産台数、生産額ともに四半期ベースでプラス成長となった。 ・生産台数(台) : 53,918(前年同期比+34.3%) 18四半期連続のプラス成長 ・生産額(億円) : 1,796(同+30.5%) 6四半期連続のプラス成長■年間 生産台数、生産額ともに過去最高となった。 ・生産台数(台) : 212,826(前年同期比+39.4%) 4年連続のプラス成長 ・生産額(億円) : 6,999(同+28.0%) 4年連続のプラス成長3.出荷について■10~12 月期 総出荷台数、総出荷額、輸出台数、輸出額において10~12 月期で過去最高となった。 ・総出荷台数(台) : 52,692(前年同期比+27.4%)18 四半期連続のプラス成長 ・総出荷額(億円) : 1,796(同+24.9%) 6四半期連続のプラス成長 ・国内出荷台数(台): 10,429(同+21.8%) 3 四半期連続のプラス成長 ・国内出荷額(億円): 466(同+16.9%) 17 四半期連続のプラス成長 ・輸出台数(台) : 42,263(+28.9%) 18 四半期連続のプラス成長 ・輸出額(億円) : 1,330(+27.9%) 5四半期連続のプラス成長■年間 総出荷台数、総出荷額、輸出台数、輸出額において過去最高となった。 ・総出荷台数(台) : 211,042(前年同期比+38.3%) 4年連続のプラス成長 ・総出荷額(億円) : 7,126(同+28.5%) 4年連続のプラス成長 ・国内出荷台数(台): 39,832(同+11.2%) 4年連続のプラス成長 ・国内出荷額(億円): 1,842(同+10.6%) 4年連続のプラス成長 ・輸出台数(台) : 171,210(+46.6%) 5年連続のプラス成長 ・輸出額(億円) : 5,284(+36.2%) 4年連続のプラス成長3.1 国内出荷内訳■10~12 月期自動車産業向け ・国内出荷台数(台) : 3,478(前年同期比+12.8%)2四半期連続のプラス成長 ・国内出荷額(億円) : 135(同+0.8%)3四半期連続のプラス成長電気機械産業向け ・国内出荷台数(台) : 3,131(前年同期比+28.8%) 4四半期連続のプラス成長 ・国内出荷額(億円) : 161(同+33.1%) 4四半期連続のプラス成長■年間自動車産業向け ・国内出荷台数(台) : 13,701(前年同期比+1.5%)4年連続のプラス成長 ・国内出荷額(億円) : 576(同+1.2%) 4年連続のプラス成長電気機械産業向け ・国内出荷台数(台) : 11,709(前年同期比+19.2%)プラス成長 ・国内出荷額(億円) : 596(同+22.9%) プラス成長 国内需要は溶接が横ばい、電子部品実装、半導体や他用途用も伸び堅調。3.2 輸出内訳■10~12 月期溶接用 ・輸出台数(台): 10,973(前年同期比+33.5%) 4四半期連続のプラス成長 ・輸出額(億円): 275(同+26.7%) 4四半期連続のプラス成長電子部品実装用 ・輸出台数(台): 2,902(前年同期比+38.7%) 6四半期連続のプラス成長 ・輸出額(億円): 446(同+35.0%) 5四半期連続のプラス成長■年間溶接用 ・輸出台数(台): 41,194(前年同期比+29.5%) プラス成長 ・輸出額(億円): 1,023(同+24.7%) プラス成長電子部品実装用 ・輸出台数(台): 12,378(前年同期比+48.0%) 2年連続のプラス成長 ・輸出額(億円): 1,898(同+43.3%) 2年連続のプラス成長 中国向けが大きく伸びたほか、アメリカ、韓国、台湾、ドイツなど他の主要国向けも軒並み前年を上回り、需要全体を大きく押し上げた。中国向けは輸出額の43%を占める。
2018年1月分工作機械受注総額は1,543.9億円 日工会
日本工作機械工業会がこのほどまとめた2018年1月分の受注実績は以下の通り。2018年1月分工作機械受注総額は、1,543.9億円(前月比△6.9% 前年同月比+48.8%)となった。3カ月連続の1,500億円超で、過去3番目。1月としての過去最高額。国内外の需要は依然旺盛。1,000億円超は15カ月連続。 内需は556.1億円(前月比△12.3% 前年同月比+47.3%)で、リーマンショック以降、1月での500億円超は初(従来最高:16年1月 395.7億円)。11カ月連続の500億円超。自動車や半導体を中心に堅調持続。外需は987.8億円(前月比△3.6% 前年同月比+49.7%)で、3カ月ぶりの1,000億円割れも、前々月、前月に次ぐ過去3番目の高水準。主要3極すべてで高水準の受注が継続。 国内外ともに今後も堅調に推移するものと期待。他方、各種海外リスクや部品調達難に関連した動きなどを注視。
1月分内需
556.1億円(前月比△12.3% 前年同月比+47.3%)。・2カ月ぶりの600億円割れ。11カ月連続の500億円超。・前月比2カ月ぶり減少。前年同月比12カ月連続増加。・17年平均内需総額(524億円)を上回る高水準。① 一般機械 225.1億円(前月比△17.4% 前年同月比+66.0%) うち金型 19.5億円(前月比Δ4.5% 前年同月比+26.2%)② 自動車 171.8億円(前月比△6.7% 前年同月比+27.5%) うち部品 129.3億円(前月比△2.1% 前年同月比+37.6%)③ 電気・精密 57.4億円(前月比△12.8% 前年同月比+49.9%)④ 航空機・造船・搬送用機械 34.2億円(前月比+37.7% 前年同月比+104.6%)
1月分外需
987.8億円(前月比△3.6% 前年同月比+49.7%)・3カ月ぶりの1,000億円割れも過去3番目。・前月比2カ月連続減少。前年同月比14カ月連続増加。・世界的な景気拡大により先進国、新興国ともに堅調。主要3極とも高水準持続。①ア ジ ア:516.7億円(前月比Δ2.4% 前年同月比+58.0%)・東アジア:415.0億円(前月比Δ2.8% 前年同月比+53.6%)〈韓 国〉 37.5億円(前月比△30.5% 前年同月比+11.9%)〈中 国〉348.4億円(前月比+0.9% 前年同月比+68.4%)・その他アジア:101.8億円(前月比△0.4% 前年同月比+79.0%)〈イ ン ド〉38.0億円(前月比△13.7% 前年同月比+110.6%) ②欧 州:215.8億円(前月比+2.1% 前年同月比+48.6%)〈ド イ ツ〉44.6億円(前月比△2.⒌% 前年同月比+77.4%) 〈イタリア〉32.5億円(前月比△4.2% 前年同月比+31.6%) ③北 米:234.8億円(前月比△10.7% 前年同月比+39.6%)〈アメリカ〉213.0億円(前月比△5.9% 前年同月比+46.1%)〈メキシコ〉 10.4億円(前月比△57.2% 前年同月比△32.2%)
「5000億円を目指す」日本機械工具工業会が賀詞交歓会を開く

あいさつに立った牛島会長は、「昨年は政治、安全保障関係は慌ただしかったが、経済的には景気は良く、皆様も良い新年を迎えられたと思う。経済省が音頭をとられているコネクテッドインダストリーズについても工業会としてしっかり一旦を担っていきたい。」としたあと、足元のビジネス環境について、「昨年の工作機械の受注額(速報値)は1兆6455億円という過去最高の数字となった。内容についてはマシニングセンタが増加しているとのこと。それに付随してロボット等が好調である。私ども機械工具の実績だが、1月から3月までの過去最高は07年の4870億円(出荷ベース)。この17年度は4870億円程度にいくと見込まれるが、前年対比でみると7~8%の伸びが見込まれる。工具はお客様の操業に比例する。7~8%というのは、工作機械の生産レベルと同じ水準になるだろう。したがって18年度は5000億円を超えたい。」と意気込みを述べたあと、「工作機械は2/3が輸出である。その中でも中国の影響が高い。ロボットも同じような傾向だと思うが、工具でいえば2/3が内需である。しかもそれほど中国にウェイトは高くない。これは私見だが、中国で日本のマシニングセンタやロボットが入るが、必ずしもそれらの先に付く工具は日本製ではない。マシニングセンタの先に付く工具で操業度が高いのはスマホ関係で、こうしたものを加工するとなるとドリルやエンドミルが多い。これらは超硬の丸棒素材に設備を使うと比較的簡単に完成品が出来てしまうこともあり、この分野では中国の工具が強くなってきている。」と危機感を示した。また、「日本のものづくりに限らず全ての産業において人手不足が挙げられる。企業によってはバブルの頃のように外国人をたくさん採用していると聞いている。ロボットをつくるのには工作機械も工具も必要になるが、工作機械をつくるにもロボットと工具が要るというこの3者は切っても切れない関係にあるといえる。」と述べた。
今後の工具業界を取り巻く環境について、「電気自動車化について、まず電気自動車というカテゴリーではなく、電動自動車化と自動運転化が今後、われわれのビジネスにどう影響してくるかと考えなければならない。EV化というより、電動自動車化と考えている。これは間違いなく増えていくだろう。これは単なる電気自動車が増えるということより、プラグインハイブリッドなど2030年までこの傾向は間違いなく続くと思われる。電動化によりインバータ等の付属品やカメラ、モニター、センサーもあるので、車体の重量が従来よりも増えるので、今後ますます部品や車体の軽量化が求められるだろう。したがって、アルミ、マグネシウム、セラミックといった非鉄、非金属の材料が車にはどんどん使われるようになると癒えるのではないか。プラグインハイブリッドに限らず、電動化をすると内燃機関やトランスミッションは残るが、間違いなく小型化する。昨年17年の自動車生産量は世界で9500万台だった。これが2030年には1億6500万台になるという見方もある。その何割かはトランスミッションや内燃機関は無くなるが、完全な電気自動車化になっても変速機やモーターのケース、センサー等には半導体がたくさん使われる。これには微細なエンドミル加工や研削加工、穴あけ加工があるので、さらなる用途がわれわれの業界に広がっている。」と期待を込めた。

石川則男副会長(オーエスジー社長)が乾杯の発声を行った。宴もたけなわのころ、生悦住 歩氏が中締めを行い散会した。
オーエスジーが賀詞交歓会並びに故大澤会長の銅像披露式を開く
オーエスジー(社長=石川則男氏)が1月15日、同社アカデミー内のゲストハウスで、「OSG全国合同賀詞交歓会」並びに「故 大澤輝秀会長 銅像披露式」を開催した。

賀詞交歓会に先立ち、ゲストハウス前に建てられた故 大澤輝秀会長の銅像がお披露目された。銅像の制作にあたって発起人である石川社長が、「オーエスジーは今年創立80周年を迎える。大澤会長は元気な頃に、80周年を迎えるにあたり記念誌を発行したいと考えていたのだが、すでに75周年に記念誌を発行したこともあり、80周年には会長の銅像でも建てたら良いのではと提案したところ、会長は、不要だ、と返答した。その時はまだまだ健在だったので銅像なんてやめてくれ、という気持ちだったのではないかと思う。オーエスジーが80周年を超えても、本日お集まりの皆様と一緒に発展させ成長できるようにと75周年の時に、三澤憲司先生に作品をつくって頂いたが、この時、80周年を超えてもなお成長し続けるように、という会長の思い入れがあったように思う。そこで今回、三澤先生には会長にオーエスジーの行く末を見守って頂けるようなイメージで銅像を制作して頂いた。」と経緯を語った。

過去最高益を更新 1300億円を目指す

製品別では、「タップが12%伸びた。超硬エンドミルが11%、超硬ドリルが19%伸びた。大手ユーザー向けの受注品も好調だったが、Aブランドのタップ、ドリル、エンドミルが大変大きく伸びた1年だった。」とし、2018年11月期の業績予想については、「連結売上高1300億円、営業利益220億円、純利益135億円、設備投資金額は110億円を予想している」とした。
石川社長は、「人口減少社会が到来している。日本人1人あたりのGDPは約3万9000ドルで世界では第22位とのこと。企業は1人あたりのアウトプットと生産性を高めなければならない。オーエスジーは今も昔も受注第一主義である。受注無くしてはなにもはじまらない。受注環境を改善、向上するための投資は惜しまないことを皆様に約束する。現在は世界で33カ国に子会社を持ち、うち17国で現地生産を行っている。世界中でユーザー開拓の活動を行っているが、試作品等小ロットの生産は増加する一方である。」と現況を説明したあと、今後の展開について、「大口ロットと多品種小ロットに柔軟に対応するスマートライン・スマート工場を構築することでお客様の要望への期待に応えるオーエスジーを追求する。世界に展開する子会社の受注・売上・在庫状況をオンラインでビッグデータ化し、マザー工場に展開するスマートラインで効率よく生産体制を目指している。先ほど、110億円の設備投資と述べたがそのうちの60%は日本の親会社を含めて投資をする。オーエスジーが第一のパートナーとして選んで頂ける企業を目指している。」と意気込みを示した。

長尾 山善社長、村井正夫 東京山勝社長、矢野茂雄 滝川物産社長、山出谷武俊 山勝商会社長、石川社長、大沢伸朗常務の鏡開きのあと、乾杯の発声を三橋 誠 テヅカ社長が行った。

3つの輪を重ねる形で80の数字をロゴにしたもの。同社のブラジルの社員がデザインしたもので、3つの輪には、Mast(やるべきこと)、Can(やれること)、Will(やりたいこと)で掛け合わせることで従来から重要にしてきた譲らない品質、68年のアメリカ進出を皮切りにしたグローバル展開、そしてイノベーションを表している。
「ものづくり日本大賞」受賞者を発表

「ものづくり日本大賞」は、製造・生産現場の中核を担っている中堅人材や伝統的・文化的な「技」を支えてきた熟練人材、今後を担う若年人材など、「ものづくり」に携わっている各世代の人材のうち、特に優秀と認められる人材を顕彰するもので、経済産業省、国土交通省、厚生労働省、文部科学省の4省が連携し、2年に1度開催される。
今回、経済産業省関係で内閣総理大臣賞を受賞したJFEスチールの「Co₂排出減に適した製鉄原料製造プロセス(Super-SINTERⓇ)の開発」では、製鉄業のCO₂排出量削減を狙い、製造業・建設業の全排出量の52%を占め、その中で約70%を排出している製鉄プロセスに着目したもの。焼結工の焼結強度と還元性を向上、製造プロセスを冶金学的に分析し、焼結鉱製造プロセスにおいて大幅なCo₂差削減を実現する技術の工業化に成功した。また、同社所有の全焼結機に導入し、大幅なCo₂削減と同時に数百億円規模のコスト削減を達成し、地球温暖化防止、省エネルギーに貢献した。
同じく受賞した日立製作所他2団体の「産業革新を牽引する世界最高性能のIoTセンサーの開発」では、メカトロニクス技術と半導体技術を融合し、センサー素子と制御回路が2.5mm四方の1チップ上に集積された世界初の半導体ひずみセンサーを開発。様々な構造物や機器類の変形を過酷な環境下でも長期間安定した1µ素トレインレベル(1kmのものが1m伸び縮みする現象を計測)の高感度計測(従来氏絵品との比較で感度25,000倍)が可能となった。今後は、機械、医療、建築など多くの産業分野でIoTを加速する革命的センサーとして期待される。
国土交通省関係で受賞した熊谷組の「ネットワーク対応型無人化施行システム」は、建設機械通信機器をIP化することで柔軟勝高度なシステム拡張を可能とし、操作室から建設機械群を長距離遠隔操作する技術。総合的なi-Constructionの活用で全行程人が立ち入らずに安全に緊急災害対応を行った(国土交通省九州地方整備局阿蘇大橋地区斜面防災宅策工事)。
なお、経済産業大臣賞と特別賞は2月5日に表彰式を、経済産業地方局では優秀賞等の表彰式等を行う。
ものづくり日本大賞(内閣総理大臣賞)受賞案件
経済産業省関係
●「Co₂排出量削減に適した製鉄原料製造プロセス(Super-SINTERⓇ)の開発」JFEスチール(株)
●「産業革新を牽引する、世界最高性能のIoTセンサー開発」日立製作所他2団体
●「革新的構造・世耕技術『構造アレスト』で実現した安全・環境性能に優れるメガコンテナ船」ジャパン マリンユナイテッド(株)他2団体
●「ビッグデータ・IoT時代を支える総ユーザーコストに優れた大容量データテープ」富士フィルム(株)
●「漁獲物を獲れたての鮮度で保持するための船船搭載型シャーベット状海水氷製造機の開発」(株)ニッコー他2団体
●植物由来生分解樹脂の世界的普及の端緒となる日本初の射出成形技術群の開発と応用製品」小松技術士事務所他1団体
●「伝統技術をベースとした立体的製陶技術による文化財の複製」大塚オーミ陶業(株)
国土交通省関係
●「ネットワーク対応型無人化施行システム」(株)熊谷組
●「常温硬化型超高強度繊維補強コンクリート『スリムクリート工法』」(株)大林組
●「平成の国宝姫路城大天守保存修理『伝統技術と現代技術の融合による姫路城の再生』」鹿島建設(株)
●「優秀施工者国土交通大臣顕彰受賞者(建設マスター)」(株)創建 淺田朋憲
●「優秀施工者国土交通大臣顕彰受賞者(建設マスター)」(株)植木組 北谷吉(*つちよし)弘
●「優秀施工者国土交通大臣顕彰受賞者(建設マスター)」(有)前原亙店 前原 剛
●「優秀施工者国土交通大臣顕彰受賞者(建設マスター)」(株)装匠 倉迫貴裕
●「海事関係功労者(純国産大型高速ディーゼルエンジンの開発)」新潟原動機(株)園部邦彦
厚生労働者関係
●「卓越した技能者(現代の名工)」(株)オオトリ 久保田 清
●「卓越した技能者(現代の名工)」シチズン時計マニュファクチャリング(株)飯田殿岡工場 荒井寛子
●「卓越した技能者(現代の名工)」藤工房和裁学院 加藤静子
●「卓越した技能者(現代の名工)」博多人形工房川崎 川崎幸子
●「技能五輪国際大会金メダリスト」
トヨタ紡織(株)佐藤健太 岡野祥磨
(株)共和エクシオ 清水義晃
(株)デンソー 麻生知宏 上野祐平 最上 拓
文部科学省関係
●「平成27年度文化庁映画賞映画功労部門被表彰者(映画大道具製作者)」(有)吉田美術 吉田晴美
●「平成26年度文化長官表彰被表彰者(建造物修理技術者)特定非営利活動法人京都文化財建造物研究所 川嶋一雄
●「第16回高校生ものづくりコンテスト全国大会旋盤作業部門優勝」、「第11回若年者ものづくり競技大会旋盤職種金賞(第1位)」愛媛県立東予高等学卒業〈現(株)シマブンコーポレーション勤務〉高橋真也
●「リアルタイムに選手とシンクロするスポーツ観戦システム」、「全国高等専門学校第27階プログラミングコンテスト(課題部門)」、「平成28年度最優秀賞(文部科学大臣賞)受賞」東京工業高等専門学校