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「JTEKT ROOM Ginza」が盛大にオープン! スペシャルゲストの登場も!

写真右から、佐脇紀代志 経済産業省産業機械課長、安形社長、十一代目市川海老蔵氏、石丸雍二 日本工作機械工業会専務理事
写真右から、佐脇紀代志 経済産業省産業機械課長、安形社長、十一代目市川海老蔵氏、石丸雍二 日本工作機械工業会専務理事
 ジェイテクト(社長=安形哲夫氏)は、4月1日に東京都中央区銀座に位置する自社ビルの1Fに、ショールーム「JTEKT ROOM Ginza」をオープンした。オープニングに先立ち、3月31日にオープニングセレモニーを開催。同社10周年キャンペーンの出演タレント、十一代目市川海老蔵氏をはじめ、多数のゲストを招いて盛大に執り行われた。
 
 同社は、光洋精工と豊田工機、ふたつの会社を合わせて150年分の歴史を受け継ぎ、10年前に誕生した会社である。1988年には電動パワーステアリングの世界初の開発・量産に成功、現在でもグローバルシェアは30%を超えている。

コンセプトは“つなぐ”

プレゼンをする安形社長
プレゼンをする安形社長
 セレモニーの前に安形社長があいさつを兼ねてプレゼンテーションを行った。この中で、「電動ステアリングのみならず、油圧を含めた全部のステアリングシステムでも世界シェアは約26%。世界の車の4台に1台は弊社の製品が使われている。他にも、軸受、工作機械の事業部があり世界のものづくりを支えている。現在、世界136の拠点で研究開発、製造、販売を行っている」と会社概要を紹介したあと、2014年に策定されたグループのビジョンについて説明をした。それによると、テーマを『No.1&Only One ~よりよい未来に向かって~』として掲げているが、ナンバーワンを誇る製品やオンリーワンの技術を通じ、世界のものづくりに貢献していく――というジェイテクトの姿を示しているとし、10周年を象徴するキャッチコピーについては、『歴史ある若い会社。ジェイテクト』とした。

 安形社長は、「ジェイテクトができる前、光洋精工が85年の歴史、豊田工機は65年の歴史があり、両方合わせると150年分の歴史を受け継いでいることになる」と述べ、「歴史ある若いイメージそのまま体現されているといえば歌舞伎界で革新と挑戦をし続けている市川海老蔵さんがイメージキャラクターにピッタリだということと、10周年の盛り上げと幅広い方々に弊社を知って貰いたいという願いから本年初めより、TVCMを流している。この10周年を機会により多くの方にジェイテクトの歴史とナンバーワン、オンリーワンの製品技術を感じて貰いたいという思いから、この銀座にショールームを設置した」と思いを述べた。

JTEKT ROOM Ginzaのコンセプトは“ つなぐ ”。
広く一般に開かれたスペースとして、
〇社会・世界・時代を「つなぐ」
〇ジェイテクトとステークホルダーとを「つなぐ」
〇ジェイテクトのグローバルネットワークを「つなぐ」
〇ジェイテクトの過去・現在・未来を「つなぐ」――としている。

また、今後の展望としては、
〇継続的にジェイテクトのNo.1&Only One情報を発信
〇定期的にワーク所@@宇などのイベントを開催
〇グループ会社のNo.1 &Only 技術も発信
〇地元のイベントとの協力
〇グローバルな情報発信拠点として活用―――としている。

JTEKT ROOM Ginza 主要展示物はコレだ! 

 オープニングセレモニーで市川海老蔵氏が、「歴史ある若い会社というフレーズの中で、私も歌舞伎の世界の中で若い俳優として日々精進させていただいている。また、歌舞伎座がすぐそこにあり、ご縁を感じる。このご縁を大切にしつつ、さらなるジェイテクト様の発展を願っている」とあいさつしたあと、テープカットが行われた。

 名称を「ショールームではなく、あえてルームにした」という安形社長。その理由を、「ルームには空間、場所、という他に余地、機会、可能性という意味を持つ。そこでよりよい未来に向けて常に改善の余地があるという思いを込めて、単なるものを提示する施設ではなく、ものづくりや人づくりを行うコトづくりの可能性を秘めた場所、そういう場所にしたい」と話した。
 JTEKT ROOM Ginzaの主要展示物は以下のとおり。

■自動車部品

市川海老蔵氏もパワステありなしを実感
市川海老蔵氏もパワステありなしを実感
ジェイテクトが世界で初めて開発・量産に成功した電動パワーステアリングの過去・現在・未来を体感。未来のパートではジェイテクトの考えるADAS(高速運転支援)の将来像を紹介。

・動くスケルトンカー
 自動車に貢献するジェイテクト製品を一同に紹介。電動パワーステアリングをはじめ、AWD車の燃費向上に貢献する駆動製品「TTCC」やエンジン、トランスミッションに搭載されている軸受け製品を展示。

・JTECT 360 VIRTUAL REALITY“JGOGGLE”
 自社製品を車両に搭載し評価・解析を行い、より良い製品を開発するために、ジェイテクトが所有しているテストコース「伊賀試験場」を360度映像で体感できるコンテンツ。

■軸受
・超低トルク円すいころ軸受(LFTシリーズ)
 1970年代に誕生して以来、世代進化を重ねナンバーワンの低トルク性能を誇り、自動車のデファレンシャルギヤなどに採用されている円すいころ軸受「LFTシリーズ」を紹介。

・コロガードプロ軸受 水中デモ機
 独自開発の高硬度高耐食ステンレス鋼を採用し、化学溶液やフィルムの製造工程などで使用される特殊環境用軸受。水中で軸受が円滑に動く様子が見学できる。

・新幹線用軸受1964年誕生の初代0系から採用の実績を積み重ね続けている新幹線車軸用軸受を紹介。N700系採用製品の実物と他の世代の製品との形状の違いを見学できる。

・風力発電用軸受
ジェイテクトが世界で初めて採用下セラミック玉を用いた風力発電機用軸受を実物展示。あわせて風力発電機の主軸や減速機などに用いる様々な軸受を紹介。

■工作機械・メカトロ
・ギヤスカイビングセンタ
2013年、世界出始めてスカイビング工法をマシニングセンタに採用・量産化。ギヤ加工工程を1台に集約した加工デモ映像を紹介。

JTEKT ROOM Ginzaは、老若男女、国籍問わず楽しめる。英語、中国語も対応可能となっている。

JTEKT ROOM Ginza
住所:東京都中央区銀座7-11-15
↓ウェブサイト↓
http://jtektroom.com

【潜入レポート】 福山発! 遊びのオリンピック「WAZA-One GP(ワザワングランプリ)」でエキサイティング!

 子ども達が手作りおもちゃで腕を競う「遊びのオリンピック」が3月26日(土)、福山のビッグローズ(広島県ふくやま産業交流館)で開催され大いに盛り上がりをみせた。

 この大会は、昔の遊びを活性度の高いルールに統一して新しい遊びとして復活させ、さらに子ども達の活力高揚の場を提供し、遊びの『技』を競うもの。技術者の育成、世代間交流、青少年健全育成、思考力や創造力アップ、地球環境保護を目的にしている。(株)アドテックプラズマテクノロジー、(株)キャステム、(株)ホーコス(株)、安田工業(株)、ローツェ(株)、(株)古川製作所が設立協賛企業として発足した大会である。

 競技は、①ビー玉、②ベーゴマ、③めんこ、④紙トンボ、⑤折り紙ヒコーキ。
 子ども達の真剣勝負のこの大会は、昭和生まれの大人も楽しめるイベントでもある。本戦には出られないが、子どもの頃を思い出しつつ、体験コーナーで筆者も遊んでみた。

案外難しい! いつの間にか不器用になってしまったことを実感

楽しそうにロケットを飛ばすちびっ子たち
楽しそうにロケットを飛ばすちびっ子たち
 開場時間は9時30分から。入場口には、すでに子ども達と保護者でいっぱい。今回は当日先着300名にノギスのストラップのプレゼントがあるので、これも狙いの一つだろう。ノギスのストラップ、というところにこの大会のセンスを感じつつ、入場するとズラリと並ぶトロフィーとメダルに目がいった。これをみた子ども達の心の中に静かな競争力が燃え上がるのだろう、と想像しながら会場内へGO! 

 各種目コーナーでは体験できるスペースが設けられている。バリバリ昭和生まれの筆者も体験することにした。

雑な筆者がつくったへなちょこロケット
雑な筆者がつくったへなちょこロケット
 ふと見ると、ちびっこ達が楽しそうにロケットを飛ばしているではないか。さっそく子ども達に混じって受付をすると紙がもらえた。この紙を切ったり、貼ったりしながら、ロケットの形状をつくり、発射台に備え付ける。ボタンを押すと、ヒューッと飛んでいくという仕組み。

 ところがどっこい。これが案外難しい。子ども達が丁寧に切ったり貼ったりしながら各パーツを作っているのを横目で盗み見しながら工作をしてみるが、雑な性格が災いしてしまう。出来上がりがなんだか汚いのだ。発射台に備え付けてみたら、なんとなくしょぼくれ感も漂う。(あぁ、こういうのって丁寧につくらなきゃダメなのね・・・)と、ものをつくる工程において、当然のことが出来ない自分を少し反省しつつ、ボタンを押すと、頼りなげに飛んでいった。

丁寧に紙トンボをつくる。子どもの集中力は凄いものがある
丁寧に紙トンボをつくる。子どもの集中力は凄いものがある
 次は、紙トンボコーナーにぶらり。材料は串と紙のハネを使用し、切ったり削ったりひねったりして作る。できあがった紙トンボで飛距離を競うという遊びである。入口には、YASDAのマシンで作った高級スペースシャトルが飾られていた。どこにも売っていないスペースシャトル。子ども達がこの価値を知るのは、まだ先のことかもしれないけれど、一生の宝物になるに相応しいものであろう。「工作キット」と書かれた画も、紙トンボのつくり方を教えてくれる漫画も飾られていたが、これらは全て安田工業の社員が描いたもの。この大会は設立協賛企業の社員も影ながら活躍している。

真剣そのものだ!
真剣そのものだ!
 さて、紙トンボに挑戦してみたが、これもまったく飛ばない。幼少のころ、こういった遊びをしたのにもかかわらず、飛ばない。残念なことに、勢いよく軸を回転させる、という動作が俊敏に出来なくなっているのに気付いた。自分の年齢を実感する残酷な時間だ。子ども達は、簡単に、ヒュッと飛ばして紙トンボの行方を目で追っていた。

 続いては、めんこコーナーへ。
 投げ専用めんこで相手めんこを返す、というもの。これも幼少のころ遊んだ記憶がある。相手は若者だ。よし、負けるわけにはいかんぞ! 中年女の底力をみせてやろうじゃないか! と、勢いよく挑んではみたものの、へっぴり腰で3枚も投げることは出来なかったという情けない結果に。

相手のカードを返すにはワザが必要!
相手のカードを返すにはワザが必要!
 この手の遊びの良さは、自分で考えて、目の前にある材料で工夫する。勝つためには、与えられたものに手先を使って、ものに個性を出すこと。そこから生まれてくる喜びは、きっとひとしおだろう。子ども達の思考力や創造力を鍛えて、ものづくりの尊さを学ぶにはもってこいのイベントだと感じた。
 
 

三菱マテリアルが鋼旋削加工用CVDコーテッド超硬材種「MC6035」を発売

 三菱マテリアル 加工事業カンパニ-(カンパニ-プレジデント=鶴巻二三男氏)は、鋼旋削加工用CVDコーテッド超硬材種「MC6035」の販売をこのほど開始した。

 鋼旋削加工の断続切削など不安定な切削条件や、炭素鋼や合金鋼の低中速切削領域での耐欠損性に優れた「MC6035」は、コーティング層の残留応力を緩和する新技術により、断続切削時の衝撃を分散させ、突発欠損を抑制することを実現している。また、低中速切削領域の耐摩耗性に優れるTiCNを厚膜繊維状とすることで、耐摩耗性と耐欠損性のバランスを確保している。

 既に発売済みである高速領域加工用「MC6015」、汎用性の高い「MC6025」と合わせ、鋼旋削加工用インサート「MC6000シリーズ」として、さまざまな鋼旋削加工に対応する。

 鋼旋削加工用CVDコーテッド超硬材種「MC6035」の主な特長は、以下の通り。

 ①コーティング層の残留応力を緩和する新技術により、断続切削時の衝撃を分散させ、突発欠損を抑制することを実現。
 ②TiCNを厚膜繊維状とすることで、低中速切削領域の耐摩耗性を確保。
 ③第一層のAl2O3を薄膜にすることにより、高い欠損性を実現。

【標準価格】: CNMG120404-LP (MC6035)  850円(税込価格 918円)
(代表型番)DNMG150408-MP (MC6035) 1,180円(税込価格1,274円)
      TNMG160408-RP (MC6035)  850円(税込価格918円)
       VNMG160404-MP (MC6035) 1,300円(税込価格 1,404円)

Smooth Technologyにより、さらに進化したベストセラー機 新“QUICK TURNシリーズ”が登場! ヤマザキマザック

CNC旋盤 QUICK TURN 250MB
CNC旋盤 QUICK TURN 250MB
 ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏)は、このほどベストセラー機の最新機種QUICK TURN 200, 250, 300, 350シリーズをリリースした。来る4月8日(金)~9日(土)に美濃加茂ワールドテクノロジーセンタで開催する「MAZAK QUICK TURNフェア」で実機を展示する。

 QUICK TURNシリーズは、1981年に世界初の対話式CNC装置マザトロールT1を搭載して発売され、現在までに世界累計販売台数約90,000台を記録する業界トップクラスのベストセラー機。今回、QUICK TURNシリーズは、高速・高精度な加工を実現するSmooth Technologyにより、さらなる進化を遂げた。

 従来から、旋削主軸に面粗度や真円度に優れるビルトイン高剛性主軸を採用していたが、新シリーズでは新たにミル主軸にもビルトインモータ駆動を採用し、振動を抑えた高品位な加工を実現する。また、高トルク5,000min⁻¹仕様に加え、オプションで10,000min⁻¹の高速仕様のミル主軸を選択可能とした。さらに、進化した熱変位制御機能サーマルシールド・プラスを搭載。温度・熱変位補正量の見える化や補正量の調整機能を追加し、安定した加工精度を保つ。

 CNC装置は、MAZATROL SmoothCを搭載し、最新の制御技術による高速・高精度な加工の実現と、シンプル操作キーなど操作性も充実させた。オプションで、タッチパネルでタブレット感覚の操作が可能なMAZATROL SmoothGも搭載可能としている。

 新“QUICK TURNシリーズ”は、ボルトオンタイプやVDI方式(オプション)の刃物台、サブスピンドル仕様やY軸仕様など、豊富なラインナップでユーザーの多様な加工ニーズに応えるとしている。特長は以下の通り。

特長

(1)ミル主軸にもビルトインモータを採用し高品位な加工を実現
 旋削主軸に加え、ミル主軸にも振動発生の原因となるギアやベルトが無いビルトインモータ駆動を採用し高品位な加工を実現。さらに、効率的な熱対策を行うことで連続加工精度にも優れている。標準仕様5,000min⁻¹、オプションで10,000⁻¹の高速仕様まで選択可能。

(2)進化した熱変位制御機能、サーマルシールド・プラスを搭載
 温度センサを増設するとともに位置を最適化し、さらに温度・熱変位補正量の見える化や補正量の調整機能を追加し、連続加工や急激な室温変化に対しても安定した加工精度を保つ。

(3)CNC装置MAZATROL SmoothCを搭載し、高速・高精度で操作性も向上
 最新の制御技術による高速・高精度な加工の実現と、シンプル操作キーなど操作性も充実させた。オプションで、タッチパネルでタブレット感覚の操作が可能なMAZATROL SmoothGも搭載可能。

(4)多様な加工ニーズに対応する豊富な仕様ラインナップ
 旋削主軸は高出力仕様および高トルク仕様の2タイプ、タレットはボルトオンタイプとVDI方式を用意。 1・2工程の連続加工を実現するサブスピンドル仕様やY軸仕様の選択も可能。

使用例

QUICK TURN 200、200M、200MS、200MSY

QUICK TURN 250、250M、250MS、250MSY

QUICK TURN 300、300MA、350、350MA

アマダミヤチがYAG レーザ溶接機「ML-2553C」を新発売

 アマダミヤチ(社長=辻岡寿康氏)は、このほど新商品としてYAG レーザ溶接機 ML-2553C を発売した。この製品は、精密な溶接を要求されるエレクトロニクス分野で用いられる、最大定格出力200W のコンパクトYAG レーザ溶接機。

 コンパクトYAG レーザ溶接機は、アマダミヤチのベストセラーシリーズで、現在まで出力0.2W~600W の同型機を発売しており、信頼と実績を積み重ねている。今回、ML-2553C の発売で、ユーザーの要望である「より精密な加工」を高速・高品質に行うことが可能になった。

 ML-2553C は、コンパクトYAG 溶接機シリーズの中でも最高輝度のマシンとなり、集光性を向上させた。YAG レーザ溶接機では、出力の大きさに比例し、加工時の集光径も大きくなる。
ML-2553C は、集光性の向上により200W出力ながら150W 出力のYAG レーザ溶接機と同等の集光径を実現。輝度を約2 倍高くすることにより、精密・高品質な加工を可能としている。高輝度化により、特にスキャナー(オプション)を用いた溶接においては小スポット径のまま加工エリアが拡大すると同時に、焦点距離をより長くとることができる。

 広い加工エリアを確保することで、より多くの溶接部を加工する「多点溶接」により生産性が向上する。また、「長焦点」の特長は、加工部との距離を大きくとることができ、加工部周辺の治具配置余裕度の向上に貢献する。

 ML-2553C は、主に自動車電装部品やスマートフォンなどのコネクター端子、電池タブ、金属ケース、スイッチ接点などの精密溶接に適している。

ML-2553C 主な特長

 (1)高輝度レーザによる集光性向上/パルス繰り返し数向上
高い集光性能により、弊社従来機種より精密な加工を行うことができる。また、高いパルス繰り返し数により、高速加工を実現し、生産性が大幅に向上する。

 (2)高い出力安定性(リアルタイムパワーフィードバック機能)
レーザパワー(出力)をリアルタイムでフィードバックし、設定波形を再現する。このリアルタイムパワーフィードバック機能により、高品質で安定した溶接を行うことが可能。

 (3)優れたユーザーインターフェース
コントローラーにはカラー液晶タッチパネルを採用。また、プログラムユニット(有線:オプション)の使用で遠隔操作が可能。


「照れない、かまさない、いばらない」 社長訓示 DMG森精機 森 雅彦

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
 これから皆さんとともに働き、成長していくことをうれしく思います。

 当社は、2009年から業務・資本提携してきたドイツの工作機械メーカーであるDMG MORI AGと、2015年4月より連結グループとして一体となりました。統合の成果は、販売・サービス網の拡充、両社の技術を集積させた新製品の開発、購買力の向上、基幹システムの統合から、言語・国籍・性別・専門分野の異なる社員の多様性(ダイバーシティ)をふまえた新しい働き方の推進や、社員一人ひとりの気持ちの統合の推進にまで及んでいます。生産技術に関するあらゆる課題を解決するソリューション・プロバイダとして、より永続的にお客様から信頼される企業へと、ともに成長していきましょう。

 当社は、① 製品そのものの品質、② お客様仕様の周辺機器とオプションの品質、③ 組込ソフトウェアの品質を徹底的に改良し、これらを組み合わせて、高品質・高効率なトータルソリューションをお客様に提案します。また、IoT/インダストリー4.0に即した生産最適化を支援し、スマートファクトリーを実現するアプリケーションの開発にも力を入れています。さらに、最新鋭の複雑な加工技術を誰でも簡単に利用できるようにするために独自の組込ソフトウェアを開発し、アディティブ・マニュファクチャリング(積層造形)等の新しい加工技術においても、より信頼性の高いソリューションを提供し、マーケットリーダーとして市場を牽引していきます。お客様に、当社の機械とアプリケーションを最大限使いこなしていただき、10年、20年先まで気持ちよくご使用いただくために、各分野のプロフェッショナルの力を結集させて、お客様からのご期待を上回る価値を提供していきましょう。

 それぞれがプロフェッショナルとなり、自分の役割をしっかりと果たすためには、体力・気力、学力・知識・知恵が重要です。気力・体力は、話し方・態度・服装などその人の全てに表れます。十分に鍛錬し、仕事もプライベートも充実したものにしてください。また、DMG MORIとしてますます一体となることで、英語をはじめとする語学力がビジネスを行う上で不可欠です。語学力をツールとして、相手とその文化を理解し、多様性を受け入れ、広い視野を持って成長していきましょう。語学に加え、自らのキャリアや人生設計を考えた上で、5年や10年計画で技術・技能を修得することが重要です。知識だけでなく、身につけた知識を活かす知恵も重要です。仕事を続けていく中では、知識と知恵のバランスが非常に大切となります。

 毎年新入社員の皆さんにお伝えしていることですが、「照れない、かまさない、いばらない」という言葉を、これから常に念頭において会社人生を送って下さい。この言葉は先代の社長から受け継いだ言葉です。照れずに自分の意見をきちんと話す、知らないことは知らないとして真面目に学び、これから出会う様々な方の話に耳を傾け、常に謙虚な姿勢を心がけて下さい。仕事を通して人生を豊かなものにするために、お互いに切磋琢磨して頑張りましょう。

「基本を守ることが大切」 社長訓示 日立建機 辻本雄一

 ① 日立建機グループが10年後、20年後も勝ち残っていくために、現在グループ全体で事業構造およびコスト構造の改革を推進している。この改革を実行するには、全従業員が考え方を変えて、諸課題の克服に取り組んでいくことが必要不可欠である。前向きな気持ちをもって、まずはしっかりと基礎を身に付け、一日も早く当社発展の頼もしい担い手として活躍してほしい。

 ② 何事にも基本があるように、仕事にも基本があり、これを守ることが大切である。基本がなければ、必要な技術や知識を体系立てて身に付けることができず、将来の成長は望めない。そして、何か行動しようとする時には、それが本質的に正しいことなのか、自分のためだけではなく、周りの人のためになるのか、社会のためになるのかを常に考え、社会人としての義務と責任を果たし、良識ある人間として正しい道を歩んでもらいたい。

 ③ お客様を第一に考え、お客様のニーズや困りごとに対し、常にスピード感をもって対応すること。世界中のお客様にとって、当社が身近で頼りになるパートナーとなれるよう、職場の仲間全員で自由な発想や知恵を出し合って、取り組んでもらいたい。

 ④ 日立建機の社員として第一歩を踏み出すにあたり、先輩達が築いてきた「Kenkijinスピリット」を貫く3つの思想、すなわち「Challenge(チャレンジ精神)」「Customer(個客志向)」「Communication(風通しの良さ)」を十分理解し、身に付け、これを遺憾なく発揮して、各々の職場で伸び伸びと、積極的に活躍してほしい。

コマツが ICTブルドーザー5機種・ICT油圧ショベル1機種を国内市場で販売開始

新発売の「D61PXi-23」と「PC200i-10」
新発売の「D61PXi-23」と「PC200i-10」
 コマツ(社長=大橋徹二氏)は、4月1日より世界初のインテリジェントマシンコントロールを実現した、ICTブルドーザー5機種とICT油圧ショベル1機種の合計6機種のICT建設機械を、スマートコンストラクションサポート契約とともに国内市場で販売を開始した。 

 同社は2015年2月より、建設現場のあらゆる情報をICTで繋ぎ、安全で生産性の高い「未来の現場」を実現するソリューション事業「スマートコンストラクション」をレンタルで提供しているが、新たに販売での導入を開始する。

 国土交通省は、労働力不足など建設業の抱える様々な問題を解決し建設現場の生産性向上に取り組む方策として「i-Construction」の推進を発表している。2016年度からは直轄工事の土工ではICT土工の全面的な活用に向け、調査・測量、設計、施工、検査のプロセスにおいて3次元データによる新基準が導入される。またICT土工の活用に必要な経費を計上するための新たな積算基準が導入される。同社のスマートコンストラクションは、国土交通省の「i-Construction」の各工程にも対応するもの。

 同社のICTブルドーザーは、整地の仕上げ作業時だけではなく、掘削作業時を含むブレードコントロールを自動化した世界初の自動ブレード制御機能を搭載し、作業効率の大幅な向上を実現している。ICT油圧ショベルは、GNSS(GPS+GLONASS)アンテナと補正情報から得たバケット刃先の位置情報を施工設計データと照合しながら作業機(ブーム、アーム、バケット)操作を制御する、世界初のマシンコントロール技術を搭載し、ICTブルドーザーと共に「インテリジェントマシンコントロール」を実現している。またICT油圧ショベルにはステレオカメラを標準装備している。

 スマートコンストラクションサポート契約は、施工現場の全エリアを3次元データで完全掌握することができるクラウド型プラットフォーム「KomConnect」の利用、ICT施工を遠隔サポートするスマートコンストラクションサポートセンタの利用、高精度施工のためのGNSS補正情報配信サービス、通信料、ICT建機本体ソフトウェア保守料をパッケージ化している。このサービスにより、ユーザーは「i-Construction」の新基準の整備とともにそれに対応した施工管理が可能となり、ICT施工で必要な初期設定や手続きが不要となり、遠隔サポートにより安心してICT建機を使うことができる。また要望に応じて、起工・完工時のドローンによる高精度測量、ICT建機での施工に必要な3次元設計データ作成、稼働に必要なローカライゼーションなども別メニューで提供する。

世界初! 三菱マテリアルが高いAl含有比率と硬さを兼備するTiAlN膜を開発

説明する長田開発本部長
説明する長田開発本部長
 三菱マテリアル(取締役社長=竹内 章氏)は、切削工具用の表面被覆材料としてTi(チタン)とAl(アルミニウム)およびN(窒素)からなる(Ti, Al)Nコーティング膜(以下「TiAlN(チタンアルミナイトライド)膜」)の性能を向上するための開発を進めていたが、このほど世界初の高いAl含有比率と硬さを兼備するTiAlN膜『Al-rich(アルミリッチ)コーティング』の開発に成功したと発表した。

 会見で、長田 晃 開発本部長(工学博士)は、「ミーリング加工は工具本体が回転し、複数のインサートにより被削材を切削加工をする。刃先に使われるコーティングインサートは基体として超硬合金を使っている。表面に恒温でも高い対摩耗性を保持する硬質材料、主にはセラミックス材料だが、これをコーティングすることで切削工具の性能、寿命を大幅に向上させる役割を担っている。特にミーリング加工では硬さ、靱性の両立が求められており、それには両特性に優れたTiAlN膜が幅広く用いられている」とコーティングインサートについて触れたあと、今回開発に成功した新開発のコーティングの特長を次のように示した。

(1)従来膜を張るかに凌ぐ高い硬さと新技術により高いAl含有比率と高い膜硬さを両立した。
(2)酸化物膜(Al₂O₃等)に劣らぬ耐酸化性。切削加工中に膜表面に保護膜が形成され酸化を抑制。
(3)硬質材料の常識を覆す耐クラック進展性。ナノレベルの組織制御によりクラックの進展を抑制。

新開発『Al-rich(アルミリッチ)コーティング』のココが凄い!

図1
図1
 切削工具用のTiAlN膜においては、金属成分(Ti、Al)総量に対するAlの含有比率を高めることが、耐摩耗性や耐熱性の向上に効果的であると知られていたが、その比率が60%を超えると、これらの特性を低下させる異相(AlN(アルミナイトライド)相)が析出しやすいという問題があった(図1参照)。

 そのため、同社では、従来よりも高いAl含有比率においても異相が生じず優れた切削性能を発揮するTiAlN膜を開発し、この技術を応用した新製品MP9005、MP9015を2013年11月に発売し、多くのユーザーから好評を得ていたが、同社が今回、開発に成功した『Al-richコーティング』では、さらに高いAl含有比率においても前記技術では成し得なかった異相の析出抑制を可能とし、TiAlN膜の飛躍的な特性向上を実現している。

 「このコーティング技術は、同社独自設計によるコーティング装置や、従来とは異なるコーティングプロセスや複数の新技術の融合により開発され実用化に至った」(長田開発本部長)

 切削工具の性能向上に有効な『Al-richコーティング』の優位性については下記のとおり。

1.従来膜をはるかに凌ぐ高い硬さ
 独自技術による新しいコーティングプロセスにより、TiAlN中のAl含有比率を極限まで高めても軟質のAlN相が生成しない『Al-richコーティング』を開発し、高いAl含有比率と膜硬さを維持することに成功。同社はすでに“アルミリッチテクノロジー”を開発しており、すでに2年ほど前から商品を展開しているが、順次、新製品へ展開応用している。今回、この技術をさらに飛躍的に向上させ、より高いアルミ含有比率でも硬さ低下を起こさずにより高い硬さを実現していることが世界初となった。

2.酸化物膜(Al2O3等)に劣らぬ耐酸化性
 『Al-richコーティング』は、膜中のAl含有比率が従来製品と比較し大幅に高くなっていることから、刃先が極めて高温になる高速切削や高送り切削等の高能率切削においても、膜表面に耐酸化性に優れるAlの酸化物を形成しやすく、これが保護膜となって超硬合金母材の酸化を抑制するとともに高い硬さを維持する。また、耐酸化性を高める目的で従来使用されているAl2O3等の酸化物膜はチッピングしやすいという欠点を持っていたが、『Al-richコーティング』は窒化物をベースとした酸化物層が形成されるため、膜の強度が高くチッピングを起こしづらい特徴を有する。

3.硬質材料の常識を覆す耐クラック進展性
 『Al-richコーティング』は、従来のTiAlN膜と異なりナノレベルの結晶組織構造を制御している。この組織構造により、膜へのクラック生成および生成後のクラック進展を抑え、膜の破壊を伴う工具損傷を抑制することができる。

『Al-richコーティング』を適用した製品の第一弾! ミーリング加工用のコーテッド超硬新材種「MV1020」

MV1020
MV1020
 同社は、上記の特徴を持つ世界初の新技術『Al-richコーティング』を適用した製品の第一弾として、ミーリング加工用のコーテッド超硬新材種「MV1020」の販売をこのほど開始。

 長田開発本部長は、「「MV1020」は様々な被削材に対応でき、特に各種鋼や鋳鉄の高速加工および湿式加工において極めて優れた耐摩耗性と耐熱亀裂性を発揮し、従来製品をはるかに凌ぐ切削性能を実現した。例えば合金鋼SCM440(切削速度300m/min)の乾式正面フライス加工やダクタイル鋳鉄FCD700(切削速度300m/min)の湿式正面フライス加工において従来製品の4倍以上の寿命を示し、お客様の加工コストの低減に大きく寄与し、また、従来製品よりも高い切削速度や送りでの高能率加工が可能なため、加工時間の大幅短縮を実現できるようになった」と述べた。

 このほど販売を開始した「MV1020」の詳細は以下の通り。

1.汎用正面削りカッタ「ASX445」シリーズ用インサート「JMブレーカ」および「JHブレーカ」
品番: SEMT13T3AGSN-JM,SEMT13T3AGSN-JH

2.汎用肩削りカッタ「ASX400」シリーズ用インサート「JMブレーカ」および「JHブレーカ」
品番: SOMT12T308PEER-JM,SOMT12T308PEER-JH

 なお、同社では、順次アイテム数の拡大を実施していく予定。2016年度中に1億円/月の販売を目指す。

ジェイテクトが女性活躍推進法に基づき、行動計画を策定

 ジェイテクト(社長=安形哲夫氏)は、このほど「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(通称:女性活躍推進法)に基づき、行動計画を策定した。 計画期間は2016年4月1日~2020年3月31日。 同社では、基幹職(管理職および管理職相当の専門職)に占める女性比率が低い(2015年1月末時点0.8%)、正社員に占める女性比率が低い(2015年1月末時点7.3%)ことを課題としており、今回の策定にあたり、目標を、①女性基幹職数を2020年3月末までに、登用目標を定めた2015年1月時点の2.5倍とする、②女性の正社員数を2020年3月末までに数値目標を定めた2015年1月時点の1.3倍とする――とした。取り組み内容と実施時期は以下のとおり。 取組1 全社員を対象とした啓発活動、ジェンダーバイアスの払拭〇2015年度・全役員対象ダイバーシティ研修・全管理職対象ダイバーシティ研修・ダイバーシティに関するE-ラーニングの実施〇2016年度・全階層別研修へのダイバーシティ教育の導入・ダイバーシティ講演会の開催・社内広報の強化〇2017年度~・各種研修を体系化し継続実施取組2 女性社員のキャリア形成およびネットワーク形成支援〇2015年度・女性向けキャリア研修〇2016年度・女性向けキャリアフォロー研修・タウンミーティング等によるキャリア意識向上に向けた取り組み・女性一般職・技能職の活躍支援〇2017年度~・女性向け研修の継続実施・職種別ワーキング活動等の実施取組3仕事と家庭を両立しながらキャリア形成ができる環境づくり 全社員の働き方改革〇2015年度・ベビーシッター費用補助制度導入・一部事業場での祝日託児制度導入・育児休業制度および短時間勤務制度の見直し〇2016年度・フレックス短時間勤務制度の導入・両立支援ハンドブックの作成・両立支援セミナー開催・育休からの早期復職者へのさらなる支援策検討・介護に関する実態調査アンケート実施・対策検討・ワーク・ライフバランス意識向上、働き方改革に向けた対策検討〇2017年度~・テレワーク導入トライアル・介護ニーズに対する対策実施(制度見直し・セミナー開催等)・ワーク・ライフバランス実現に向けた取り組み継続取組4 女性の採用強化〇2015年度・一般財団法人トヨタ女性技術者育成基金への参画〇2016年度~・女性技術職採用の専門チームの設置・女性社員による座談会開催 同社では、ダイバーシティ推進をJTEKT GROUP VISION および中期経営計画の中でも重要な経営戦略の1つと位置づけており、女性社員の活躍推進については、全社員の意識改革と女性社員のキャリア形成支援を中心として進めている。