化粧品業界に一石を投じた安田工業「Labonos」

用途が広がる「Labonos」　様々な業界の基盤技術に工作機械メーカーあり！

　化粧品開発展に出展した安田工業だが、来場者の中には、展示していた椿の花がデザインされたアイシャドウケースを目にとめ、「亡くなったペットのお骨を入れるような容器にもできるかな」と、要望を話した方もいたという。こうしたことからクリエーターの感性を刺激し、ニーズを叶えるためのマシンとして広がりを見ることができる。なにをつくるか、アナタ次第―――といったところであろう。

　「Labonos」は3Dプリンタのような簡単操作で高精度かつ高品位な切削加工ができ、計算通りに出力できる優位性を持つ。対応可能な加工材料もABS,POM、PCなど豊富であるうえ、量産品と同質材料を使えば、形状だけでなく、強度の確認や耐熱性など量産品と変わらないレベルで機能評価試作を実現でき、そのうえ、多品種・小ロットの部品を製品としてそのまま使用できることも画期的だ。可動部品の正確な動作、異種同士のはめ合いなど、〝最終製品材料〟を使用した切削で、意匠・質感・強度を確かめられるので、〝最終製品に最も近い試作〟が実現するため、デザイナーの思いついたアイデアを思いのままマシンに投入でき、これがこのマシンを保有するデザイナーの強みとなる。

　「今回出展した化粧品開発展ですが、この業界の基盤技術に工作機械メーカーがあるということを知ってもらえるのが嬉しい」と話す田中さん。

　今後の意気込みについて同社では、「注目度が高く、多くの問い合わせをいただいております、〝樹脂型〟に関して、社内に導入した卓上の小型射出成形機を用いて検証を進めて参ります。また、Labonosに搭載しているソフトウェアでは従来の加工時間を大幅に短縮することや、対応する材料の拡充・機能の追加など、お客様のニーズに沿えられるようアップデートを予定しています」とのことで、今後の展開に要注目だ。

　また、展示会を含めた様々な活動によってLabonosの認知度が上がってきており、これについては、「オンラインによるお打ち合わせの件数も増えてきております。画面越しでもお客様が確認していただきやすいよう環境も整えており、『Labonosってどういう機械なの？』という軽い気持ちでも大丈夫ですので、HP内のお問い合わせページよりお気軽に申込みください。最後に、LabonosではTwitterやインスタグラムなどのSNSでも情報を発信しています。そこでしか紹介していない最新情報もありますので、是非リンクよりご覧ください」と意欲を示している。

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↓「Labonos」の技術や開発背景を掲載した過去記事はコチラ↓
https://seizougenba.com/node/12692