三菱マテリアルが提案する新時代の加工技術

 

切削シミュレーションにチャレンジ

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シミュレーション用モデル

 

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研究開発の見通しを示す大塚さん

 同社では加工現場のデジタル化にも着手し、切削シミュレーションによるソリューションを提案しているが、低周波振動切削の加工の様子をシミュレーションで再現をするという難題にも挑んでいた。

 この解析には同社のインサートをモデルに使用し、加工する試作材をCADで再現した。LFVモードで切削をしたときに空振り期間があって切りくずが分断される様子が再現された。その解析結果だが、切りくずが2つのパートに分断をされている。

 

 開発本部でインサートの形状面、デザインを開発担当している大塚俊平さんは、「空転期間が入っている様子を再現することができています。序盤は切り込んで切削抵抗がどんどん上がっていってピークに達した後、今度は振動によって切りくずのボリュームが減っていくことで切削抵抗が下がり、空転期間で切削抵抗ゼロになり、また切り込んでいくという抵抗の線が現れておりました。抵抗値の値も解析上で取ることができます。通常連続加工でステンレスのバー材を削ると500℃から600℃ほど温度が上がるのですが、この加工ではおよそ300℃から400℃ほどの切削温度に低く抑えられていることが分かりました」と話した。この件については、まだまだ試作段階とのことで、「今後の製品開発に活用していきたい」と研究開発の見通しを示してくれた。

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【解析結果】被削材:SUS304(φ8バー材) 切削条件:Vc60m/min, ap=2.0mm,f=0.05mm/rev
振動数D=1.5,振動比率Q=2.0

 

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