工作機械の「精度」「信頼性」「高効率」を実現するブルーム-ノボテスト 山田社長に聞く

 

多岐にわたる新しいイノベーション

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LC50-DIGILOG

 ―現在、加工現場においてデジタル化が加速しており、貴社の貢献度も高いと思います。特に工具測定&管理分野では、レーザ式測定システム『LC50-DIGILOG』を基軸としたソリューションが高い評価を博しています。優位性を教えてください。
 山田
 工具測定システムにより、回転工具の刃先をレーザで遮光させ測定データを連続的に取得することで、今まで以上に高速な測定が実現しました。取得したデータストリームの分析を通じ機上での高い測定信頼性を実現し測定データ自体を提示するだけではなく、今までの工具測定装置ではなしえなかったより多岐にわたるソリューションの提供ができるようになりました。
 ―測定結果を可視化する『LC-VISION』も測定中により多岐にわたる記録された値を、解析用ソフトウェアを用いることによりリアルタイムで視覚化、分析ができる非常に画期的なものですが、具体的な活用法や特長を教えてください。
 山田
 このソフトウェアは、選択式アプリケーションである『3D ToolControl』等と組み合わせて使用します。例えばボールエンドミルの測定では、刃先の様々な角度における最長および最短刃の高さを一目で確認し、刃先の摩耗状態などを把握頂くとともに、いくつかの補正パターンを使用して、加工プロセスに最適な補正を行うことが可能です。さらに多枚刃工具の個々の刃先高さの測定値をグラフで表示するビューも提供します。個々の刃先高さの測定結果を通じて、工具の状態確認や寿命管理はもとより、ワークの面粗さに紐付くデータとして利用頂くことができます。また生産開始時には、〝Stability Control〟機能により機械の暖機運転時間を最小限に抑えます。工具先端の変位量をモニタリングすることで、工作機械の熱変位が安定した状態に達し、加工を開始できるタイミングを判断できます。
230203top7 ―電気料金の高騰が悩ましい今日この頃ですが、マシンの暖機運転時間を最小限に抑えることができれば省エネにもつながります。また、『SpindleControl』と組み合わせて機械の主軸管理を行い、加工不良を抑制することもできますが、この理由を教えてください。
 山田
 これは様々な回転数で機械主軸の状態を測定し、振動解析などを通じたベアリング損傷などの確認により、その結果として生じる加工不良を抑制することができるものです。このデータは予防保全にも活用可能で、主軸の故障や予定外の機械のダウンタイムが発生する前に、適切なタイミングで主軸をオーバーホールすることが可能になります。機械の主軸管理については、『LC50-DIGILOG』が工作機械に取り付けられていない場合に備えて、モバイルソリューションとなる『PSC(Portable SpindleControl)』もご用意しています。LC50-DIGILOGのハードウェア、ソフトウェア、その他のアクセサリで構成されるコンパクトなポータブル式のシステムにより、NCに接続しなくても主軸の状態管理を行うことが可能です。測定時に測定システムをマグネットで機械テーブルに固定し、測定に関するアプリケーションは外部PCで実行されます。
 ―貴社独自のDIGILOGテクノロジーを活用すれば、様々な加工プロセスが実現するので非常に柔軟性に富んだソリューションだと感じます。

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LC-Vision

 

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