マキノ&オーエスジー 注目のコラボセミナー 裏側に潜入!
いざ本番! 技術的な質問が押し寄せ、チャット部隊が大活躍!
13:30分。本番の配信がスタートした。最初に登場したのはオーエスジーだ。同社の近藤氏がドリルの切りくず生成過程を説明している。切りくずは切削工具の寿命にもワークの品質にも悪影響を及ぼす厄介な存在であるが、この厄介ものに立ち向かうためには、知識が必要である。大きなモニターの中の近藤氏は、シンニングにより切れ刃全体での切りくず流出方向が変わることなど、非常にマニアックだが図を用いて分かりやすく説明をしていた。
「今、何人ほど入っている?」
黒﨑ゼネラルマネージャがチャット担当者2名に声をかけた。この部屋の声は当然、外には漏れない。
「現在156人です。」
チャット担当者はチャットを担当するだけでなく、セミナー参加者の推移をリアルタイムでチェックしており、なかなか多忙である。オンラインセミナーは、実際に会場まで足を運ぶセミナーと違い、人目を気にすることなく入退場がしやすいというメリットもある。今回は280名が参加表明をしており、うち7割ほどが聴講したという盛況ぶりだった。
オーエスジーの講演中、チャットに専門性の高い質問が来た。この場合、質問に対する返信はオーエスジーの豊川本社からマキノに転送される。これを受けるのは配信拠点となっている先述のチャット担当者である。オンライン中にオーエスジーから送信されたものを速やかに画面に反映させる2人。なお、マキノ側の技術的な質問に対しては、同社の講演者である笠井リーダが返答し、チャット担当者がそれをスピーディ反映させる。
技術や営業の観点からどんな質問にも応えるよう、専門性のある適した人材が速やかに答えを出すという流れなのだが、ここで難しいことがひとつある――――。
―――日本語である。日本語は案外難しい。普段は意識していないことだが、日本語はうっかりすると主語などを省略しがちになってしまううえ、て・に・を・は、を間違えると意味も変わってくる。2名のチャット担当者は文字を打ちつつ速やかに校正も実行していたのだ。これをスピーディにこなすことはなかなか至難の業であろう。なんだか凄いぞ!
オーエスジーの講演が終了後、休憩時間が設けられたが、なんと、この間に雨あられのように質問が降ってきた。質問に対する答えを反映するチャット担当者もさらに拍車がかかって大忙しだ。この現象は、聴講者がしっかりとセミナーの内容を聞いていたからだと推測している。このとき、オーエスジーのチャット担当者もスピーディに返答するため、慌ただしくしているに違いない。
続いてマキノの笠井リーダがタップ・ドリル加工補助機能について講演を開始した。モニターの中で、次の穴加工位置へ円弧状の経路で移動する専用固定サイクル「GIドリリング」について説明をしている。このメリットは、位置決め動作を高速化して加工時間を短縮することだが、最近も独自の新技術である切りくず巻き付き防止機能技術「GIブレーカ」を発表し、大きな注目を浴びたことを付け加えておこう。