独立時計師 浅岡 肇 氏 一流の製造技術を有する日進工具仙台工場を見学
2023年07月13日
世界一災害に強い工場を目指して ~建物が浮いている!~


さて、日進工具の仙台工場は、3.11の東日本大震災で、かなりのダメージを受けたが、地震対策を日頃より行っていたため、約20日間で工場再開ができ、業界を驚かせた。この時の教訓を生かしてさらなる地震災害に負けない強固な対策を練っている。
最初に開発センター内にあるお客様をおもてなしする部屋を見学。そこに鎮座してあったのは、伊達政宗の鎧兜のレプリカだ。非常に精工な作りである。これにはデザイナーでもある浅岡氏は興味津々。さっそくスマホで撮影をしていた。ちなみにこの鎧兜のデザインからヒントを得たのが、スターウォーズのダースベイダーという一説もあるとのこと。
この開発センターの特長は先述のとおり、オールラウンド免震を採用していることである。後藤社長は、「精密加工は環境に大きく左右されるものです。弊社では生活振動すら寄せ付けないよう免振装置に微振動対策ダンパーを加えることで、微振動を減衰させるオールラウンド免震を採用しています」と話し、開発センターの地下へ浅岡氏を案内した。階段を下りて身を屈め、薄暗い建物地下に入って免震システムを見学。日常的に発生する小さな揺れを吸収し、精度の高い超硬小径エンドミルができる仕組みについて説明を受けた浅岡氏は、複数の装置を組み合わせたオールラウンド免震に感心している様子。免震システムの上に建屋が浮いているため、階段に隙間があるのだが、この部分を後藤社長の許可を取りスマホで撮影をしていた。