「TIMTOS2025」リポート ~台湾TIMTOSが30回目の節目 最大輸出先・中国から来場なく異例の開催~

 

自動化レベルの標準化を日台で
 

東台精機はグループ6社の強みを生かし、エイペックの横型5軸MC「HS1400」を初出展しメインに据えた。

 会場に目を向けると、開催テーマにもなったAI(人工知能)やロボティクスによる自動化を前面に出した出展が目立った。Tongtaiブランドの東台精機は東台グループ6社の強みを生かした展示となった。メインに据えたのはグループ企業エイペックの横型5軸マシニングセンタ(MC)「HS1400」で、エアロシリーズとして航空機用部品の加工に強みを持つ。また、自動化の対応では、昨年10月に日工会が公開した、生産システムの自動化レベルの基準を基に提案した。東台精機の厳瑞雄会長は「自動化や省人化は各社が独自に定めたもの。各社の従来機との比較ではユーザーには違いが分かりにくい。今後も日工会と協力し、相談しながら標準化作りに協力したい」と話す。
 

永進機械は立形5軸MC「RX100」を初出展。出展機には2025 TIMTOS Partnersとして、台湾メーカーの協力体制を強調した。

 YCMブランドの永進機械は立形5軸MC「RX100」を出展。ワークサイズは半径1,000mm、高さ590mmの加工が可能だ。出展機には「2025 TIMTOS Partners」として、搭載するATCやクーラント、ロータリーテーブルなど、使用する機器やソフトウエアのメーカー名を列記し、台湾メーカーの協力体制を強調した。また、同社の基幹プラットフォーム(PF)「i-Direct」をグレードアップし、工場内の工作機械やロボットなどの生産設備の一元管理も披露した。AIを導入し、機械の稼働状況や消費電力、CO₂排出量などを監視し、リアルタイムで情報が見られ、統計分析リポートを基に生産状況を把握し、稼働率や生産効率を高められる。
 

 

 Victorブランドの台中精機はNC自動旋盤「VT-S20」を初出展。自動車や機械部品の加工に注力した。「スマート製造×医学革命」として、医療機器部品の製造向けにも精密加工をアピールした。 Hartfordブランドでマシニングセンタ(MC)を生産する協鴻工業は、「i-Factory」と名付けた独自のPFと、同社のNC「Hartrol Plus」との組み合わせを展示し、自動化や省人化をアピール。 Quaserブランドの百徳機械、Litzブランドの麗馳科技なども、モノのインターネット(IoT)とAIを導入した、機械の稼働状況や生産性をモニターできるシステムを出展した。

 

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