「TIMTOS2025」リポート ~台湾TIMTOSが30回目の節目 最大輸出先・中国から来場なく異例の開催~

 

台湾と言えば活況な新規参入
 

工作機械で台湾、米国、中国、ドイツ、日本、イタリアなどに合計37ブラントを持つ友嘉グループは総合力をアピールした。

 

 

 

SIGMAブランドでMCを生産する新穎機械工業は2000年の創業。今回は新型旋削機能を加味したSVG-E800を出展した。

 台湾の工作機械と工作機器業界の強みは、今も新規参入者が相次ぐ業界環境だろう。TBI Motionブランドでボールねじやリニアガイドを製造する全球線傳動科技の創業は1986年で、より精密さが求められる工作機械向けに販売したのは1999年から。現在は売上高の40%を工作機械向けが占める。半導体製造装置向けが好調で、今や10%を超える主力に育った。ロボット向けの受注にも力を入れている。SIGMAブランドでMCを生産する新穎機械工業は2000年、Camproブランドで複合旋盤を生産する凱柏精密機械は2003年の創業だ。EXCETEKブランドの精呈科技は、創業者が2006年に別の放電加工機メーカーから独立して起業したワイヤ放電加工機メーカーだ。
 

 KENブランドの大前科技の創業は2009年で、製造するのは全て5軸MC。NCはハイデンハインが9割で残りがシーメンス。ドイツ製のリニアモーターを採用し、加工ヘッド部分はイタリア製で、ほとんどの部品加工は外注に任せる。台中市内の自社工場は組み立てだけに特化する。1950年代に創業した毅徳機械は一時業績が低迷したものの、1990年代にE-techブランドとして再興し、米国市場から勢いを取り戻しつつある。
 

 日本と違って新規参入が多いのは、台湾に周辺機器メーカーが充実し、そのほとんどが台湾中部の台中市界隈に集積するため、サプライチェーンの構築が容易なためだ。メーカーは設計と開発に注力し、部品加工と機器の調達先を確保すれば、あとは組み立てに専念すればよい。販売は社外の代理店に委ねてもいい。
 

 メーカー間の企業買収も活発で、人材の移動も頻繁だ。経営者は大変だろう。競合他社が同業を買収すればシェアは一変するし、優秀な人材をつなぎ留めなければ、技術者や営業担当者は他社に引き抜かれてしまう。従業員からすれば、転職先は従来と変わらず、台中市内の同じ工業団地の中で出勤先が変わるだけ。道路を隔てた向かいや、隣の工場だったりするのだ。

 

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