未来志向の中小企業に強い味方! 既存マシニングセンタで簡単自動化・省力化を提案するユキワ精工 酒巻社長に聞く
夜間でも高い生産性を実現


では、同社ではどのように自社設備を活かして製品生産をしているのか。それを拝見するため同社工場内を見学すると――――。
案内されたのは、手で回すだけで工具の着脱が簡単にできる〝キーレスドリルチャック〟の製造現場だ。酒巻社長は、「弊社のキーレスドリルチャックは部品のひとつひとつが高精度に製作され、完全密閉型に設計されて耐久性は抜群!」と太鼓判を押した。そして工場内にある一台のロボドリルを指し、「これがロボットに代わりツールホルダでワークを自動交換できるマシンと進化したものです。」と説明を始めた。パッと見たら通常のロボドリルにしか見えないのだが、腰を屈めて内部を覗いてみると、ユキワ製ワークハンドリングホルダ『YHG』が装着してあった。これがロボットの代わりにワークを自動交換するのである。そして、ロボドリルの機内には、ワークが並んだパレットが設置されている。ちなみに、同社でのキーレスチャックは月産500個~600個ほど。このシステムのお陰で、3台のマシンが1台で集約できたという。
「以前は着脱を人の手で行っていたので、夜間運転はできなかった。今じゃ6時間以上、自動運転が実現したおかげで省人化できたうえ、生産性が80%も向上しました。万が一、夜間に問題が起きても自動的に停止するようになっています。」と安全性を示している。
チャックの重要部であるガイドの加工は、爪に加わるワークの把持力に大きな影響を与えるデリケートな部位だ。加工の流れは次の通り。
① パレットに加工ワークをセットアップ
② ワークハンドリングホルダで掴んで搬送
③ スーパーG1チャックで穴あけ加工
④ グリーンG1チャックでエンドミル加工
⑤ TNT100で位置を割り出し、③④を売り返して加工
⑥ 加工ワークの洗浄
⑦ ワークハンドリングホルダで掴んで搬送
ガイドの大きさにもよるが、最大2パレット96個分に対応するとのことで、小物の加工であればその分、数をこなせるという。