黒田精工 100周年を迎え祝賀会を開く ~戦後の苦難を乗り越え世界中の産業を支える企業に~
時代が求める製品を次々に開発

終戦後、焼け野原で会社を再建した黒田精工は、その後ゲージ以外に事業を拡大し、精密金型や工作機械、各種要素機器、油圧機器、超精密想定装置やモーターコアなど、その時代の産業が求める製品を次々と開発し、生産をしてきた。
その代表例として、日本の高度成長期を象徴する家電製品や産業機械にはモーターが大量に必要とされているが、黒田精工のモーターコア打ち抜き金型がその量産に大きく貢献をした。石油開発ブームの中で日本のシームレス油井管が世界中に輸出され、その精度を保証するねじゲージは同社の独壇場となった。
今や日本を代表する産業となった工作機械のNC化黎明期には、これを実現した電気・油圧パルスモーターをファナックと共同開発したのも黒田精工だった。半導体産業においては同社の空気圧機器やボールねじ、シリコンウェーハの超精密測定装置などがその発展を支えてきた。
最近では電動自動車の基幹部品である高効率モーターコアの革新的製造プロセスを開発し、その工法を実現する同社の金型システムは世界中に広がっている。このように次々と新しい分野に挑戦する一方で、オイルショック、プラザ合意後の円高不況、バブル経済崩壊、ITバブル崩壊、リーマンショックと数多くの危機にも遭遇してきた。
黒田社長は、「生き残りをかけて辛い構造改革など一度ならず、取り込んできた。数々の試練を乗り越えて当社が操業100周年を無事に迎えることができたのも、当社社員と歴代役員の血の滲むような努力はもとより数多くのお取引先様、ここにお集まりの関係各方面からの暖かいご支援があったからに他ありません。溢れんばかりの感謝の念でいっぱいです。世界中の産業を支えるという当社の使命を忘れず、お客様の声に耳を傾け、精密技術に磨きをかけ、想像と挑戦を積み重ねていけば黒田精工はこれからの100年も必要とされる企業であり続けることができると私は信じています。」と謝意とともに意気込みを示した。