ナガセインテグレックス 製品で示すトップのビジョン ~成長戦略と技術力に迫る~
2026年02月24日
構造設計の常識を覆すIGTARPデザイン
2022年に、マシンに画期的な「IGTARP(イグタープ)デザイン」を採用。加工点剛性を飛躍的に高めると同時に、省スペース化を実現する研削盤開発に成功した同社。設置面積を最小限に抑えた独自構造により、高精度研削の高能率化を可能にするマシンとして、業界内外から大きな注目を集めた。
このIGTARPデザインの発想を生み出したのは、新藤社長だった。制御設計を担当していた当時、研削盤の剛性向上を図るには構造を大型化せざるを得ず、結果として重量増加や設置スペースの拡大につながるという課題を抱えていた。高剛性とコンパクト化をいかに両立させるかは、設計現場における長年のテーマだったという。
その発想転換の契機となったのが、長瀬会長が訪れたスペイン・バルセロナでの視察だった。ガウディ建築の象徴であるサグラダ・ファミリアを目の当たりにし、少ない材料で荷重を合理的に分散し、高い構造強度を実現する設計思想に強い印象を受け、新藤社長に参考にしてみたらどうかと提案した。
新藤社長は「剛性を高めるために質量を増やすのではなく、力の流れを最適化することで構造そのものを強くするという考え方に気づいた」と語る。この建築的発想を機械設計に応用し、曲面形状を大胆に取り入れ、加工点に近い部分の剛性を重点的に高めつつ、不要な構造を徹底的に削ぎ落とす設計を追求した。
こうして誕生したIGTARPデザインによる機械は、設置面積を最小限に抑え、加工点剛性の大幅な向上と省スペース化を同時に実現。高精度研削における安定性と生産性を高いレベルで両立する新たな研削盤の構造として注目を集めている。



