「現場変革の担い手へと進化」 北川鉄工所 キタガワ グローバルハンド カンパニー 松葉社長に聞く

 

社員の適性や能力に合わせて「出る杭を引き出す」

社内は多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍している。働きやすい環境整備に注力


 こうした様々な取り組みを推進する同社は、サステナビリティ経営の中核に「人的資本の強化」と「ダイバーシティの推進」を据えている。多様な人材の活躍促進に向け、働きやすい環境の整備を通じた人的資本投資を積極的に進めている点が特徴だ。

 社内にはインド、中国、韓国、タイ、メキシコなど多様な国・地域出身の社員が在籍している。その経歴も、キタガワ一筋から、Sler、機械メーカー、商社、IT業界、NGOと実に幅広い。さらに女性や若手社員の管理職・指導職への登用、プロジェクトリーダー育成、海外で活躍できる人材育成にも力を注いでいる。こうした多様な人材が、それぞれの視点を持ち寄ることで組織に新たな発想を生み出しているのだ。

 海外でのマネジメントやKMEX(キタガワメキシコ工場)社長経験を持つ松葉社長は、「組織の原動力となる人材は人種・年齢・性別を問わないと身に染みて感じていたので、その経験から社員の適性や能力に合わせて人員配置、業務に対する積極性を持った社員に機会を与えています。私はよく〝出る杭を引き出す〟と口にしていますが、結果として就任2年で人員配置は大きく変わり、ジェンダーレス・タレントミックス・女性活躍につながっています。」と話した。

 このように多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍しているグローバルハンドカンパニーの方針は〝お客様のニーズに応える〟こと。そのため、誰もがより気軽に、かつスムーズに情報へアクセスできる環境づくりに着目し、〝IT・AIを活用したシステムの構築〟にも注力している。

 このプロジェクトは、社員が役割にとらわれることなく、本当に必要な業務を見極め、付加価値の高い業務へシフトしていこうと営業サポートを担っている女性社員に業務内容のヒアリングを始めたことからスタートした。

プロジェクトを率いる浦上課長

 課題抽出からプロジェクトを進めているのは、営業と製造の架け橋となる部署である生産管理課の浦上課長だ。前職では国際協力の現場において保険分野の課題解決に従事していたという経歴の持ち主で、固定概念に縛られず、バイタリティ高くメンバーを率いている。

 浦上課長は、「ヒアリングをしていると、多くの営業サポート担当がパートナー企業からWEBサイトやカタログ、提供情報に掲載のある商品問い合わせや、納期・価格確認といった対応業務に時間を取られている実態が見えてきました。本来であれば、ユーザーに寄り添ったより付加価値の高い業務に力を発揮できる人材が、単純な回答業務に追われているのは非常にもったいない。多様な人材が活躍する当社だからこそ、ひとり一人がより価値の仕事に専念できる環境を整える必要があると感じました。この対応業務をIT・AIの領域に代替し、パートナー企業、そしてキタガワにとって価値のある業務フローを実現するのが狙いであり、現在、プロジェクトを推進中です。」と意気込みを見せた。


 企業におけるダイバーシティの推進とは、単に人材の多様化を図ることではなく、多様な人材が持つ能力を最大限に引き出し、組織全体の価値創出へとつなげていくことにこそ本質がある。同社の取り組みは、その実践例といえるだろう。

MOLDINO

 

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