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【INTERMOLD2024(大阪)】注目企業はココだ!

 「INTERMOLD/金型展/金属プレス加工技術展2024」(主催=日本金型工業会/テレビ大阪)が本年4月17日(水)から19日(金)までの3日間、インテックス大阪で開催する。会場内では最新設備や金型設計・製造から金属プレス・プラスチック成形に至る注目のソリューションが展開される。INTERMOLD(大阪)の注目企業を掲載する。
 (あいうえお順:アマダグループ/ダイジェット工業/大昭和精機/日進工具/ブルームノボテスト/牧野フライス製作所/モルディノ/安田工業)

未来につなぐデジタルソリューション
●アマダグループ

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DPG-150

 アマダグループからは、アマダマシナリーとアマダプレスシステムが出展。アマダマシナリーは、研削加工のデジタル化や自動工具交換・被加工物交換ロボットを搭載した自動化マシンを提案。注目は、独自の映像技術を活用したデジタルプロジェクターを搭載したデジタルプロファイル研削盤「DPG-150」。一方のアマダプレスシステムは、EV用電装部品の高速・高精度加工に対応した順送プレス加工自動化システムを提案する。新開発のECO&SILENTリリース機能を搭載した初お披露目となるレベラフィーダ「LCC03KR5」はエア消費量を大幅に削減!

ストライクドリルを活用した改善事例に注目!
●ダイジェット工業

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コンセプトカタログは必見!

 今回は、多様化、難削化する被削材に適応し、ユーザーの加工改善につながる高能率・高性能な最新MC加工用工具(金型加工用工具・ドリル)を中心に出展。主な出展製品は、EXSKSシリーズ、ストライクドリル、エアロチッパーミニ、頑固一徹、M12下穴加工用TAドリルだが、注目したいのは、「〝ストライクドリル〟を使っての改善事例」を漫画にし、現場が喜ぶ工具選びをより身近にしたこと。好評の「頑固一徹」からは用途に合わせた様々なヘッドをダイジェット初心者にも伝わるよう構成したコンセプトカタログは要チェック!

初披露の新製品も登場!
●大昭和精機

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スマートダンパー

 深穴ボーリングや、長い突き出しによる加工による面精度の問題を解消するBIGスマートダンパーを展示。この製品は、内部に特殊なダイナミックダンパーを設け、びびりを瞬時に減衰する優位性を持つ。高い防振効果で従来の5〜6倍の加工能力が向上し、防振ダンパー内蔵のEWN仕上げボーリングヘッド、SW荒用ボーリングヘッドも充実している。CKコネクションタイプの連結で、突き出しの長いボーリングにも安定した穴加工を実現する優れものである。他にフェイスミルアーバFMH型や旋盤用内径ボーリングバータイプ、旋削用のターニングアダプタも各種カートリッジを取り揃え、刃先に近い位置にてビビリを抑制し、安定した旋削加工を実現! 他に初披露の新製品も用意している。

精密・微細金型加工に役立つ各種小径エンドミルがズラリ!
●日進工具

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MLFH330

 同社の見どころは新製品とともに精密・微細金型加工に役立つ各種小径エンドミル。特に注目したいのは、高能率レンズ形3枚刃エンドミル「MLFH330」。この製品の特長は底刃Rを外径サイズ以上に大きく取り、3枚刃の採用とともに高能率な加工を実現したことだ。他にも70HRCまでの高硬度鋼に対応する無限コーティングプレミアムPlusシリーズ スクエアエンドミルMHDSH445・MHDSH645を紹介。3月に規格拡大し、サイズ間の補完と刃長を最大で外径の5倍まで展開している。新技術を紹介するテクニカルワークショップを4月19日、11時から開催する(要事前登録)。

機上で加工品質をモニタリング「フォームコントロールX」
●ブルーム-ノボテスト

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フォームコントロールXは今春発売開始!

 加工後のワークを機上で測定し、品質評価ができるソフトウェアが人材不足の課題までも解決! 注目は、今春発売開始予定の「フォームコントロールX(エックス)」。この製品の特長は、機外の測定機への運搬やセットアップ作業を大幅に削減すること。また、測定結果から工具摩耗補正を変更することができ、ワークを取り外すことなく自動での追い込み加工が可能になる。加工後に自動で測定プログラムを起動する「オートメーション機能」で機上測定の無人化を実現。また、3Dモデルの自動認識とパスの最適化機能により、専門的な測定スキルが無くても導入可能だ。測定結果はウェブからアクセスが可能になり閲覧する時間と場所の制限も無くなった。

「金型加工におけるお困りごとを解決するきっかけ作り」がテーマ
●牧野フライス製作所

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U6

 「金型加工におけるお困りごとを解決するきっかけ作り」をテーマに、ワイヤ放電加工機U6、NC放電加工機EDGE3i、立形マシニングセンタ V56i PLUSの3機種を出展。注目製品はワイヤ放電加工機「U6」。近年、ワイヤ放電において高速かつ加工回数の少ない加工が求められているが、「U6」は、この市場の要求に応えるためワークの上下にノズルを密着させた密着加工において圧倒的な加工速度を実現した。また、上下のノズルを離した加工においても高速に加工する。さらに、機械本体の優れた剛性により加工中のワイヤ電極線のたわみを抑え、1回の加工で高い真直精度を実現したことにより、加工回数を削減し、加工時間とランニングコストを低減した。展示内容は同社特設サイトにて4月10日(水)より順次公開!

「金型加工のトータルソリューション」を提案
●MOLDINO

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「EPDBPE-ATH」フリーネックタイプ

 超硬エンドミル、刃先交換式工具、超硬ドリルなどの切削工具とワークを展示。注目は新商品 深彫り加工用ボールエンドミル「EPDBPE-ATH」のフリーネックタイプ。この製品は、大物ダイカスト金型、鋳造金型、プラスチック金型の深部加工に対応する。首部に段差がないため壁面への干渉リスクを低減し、工具が加工部に届かない時に突き出し量を調整できるので深彫り加工の工具集約を求める方に最適だ。他にも高硬度鋼加工用高送りラジアスエンドミル「EHHRE-TH3 mini」や、グラファイト電極加工に最適なエポックHDコーティングディープエンドミルなど、新商品を多数展示する。金型製造の全体工程を考慮した上で課題のポイントを押さえ、新製品や最新のアプリケーションを交えて「金型加工のトータルソリューション」を提案。

「YASDA=精度だけじゃない、使いやすさも1歩さきへ」がテーマ
●安田工業

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YBM 950V Ver.V

 金型加工から部品加工まで、荒加工から仕上げ加工まで幅広く使える汎用3軸立形マシニングセンタとして好評のフラッグシップ機「YBM 950V Ver.V」を出展。医療機器、半導体製造装置、次世代自動車など最先端の製造現場で高度なユーザーニーズを充分に満たす能力を発揮する。今回のテーマは「YASDA=精度だけじゃない、使いやすさも1歩さきへ」とし、YASDAオリジナルの加工支援ソフトであるEz-MePRO、ワンタッチ演算、プロファイル計測、Navi-calの実演展示を行う。実際に操作体験ができるコーナーを設けており操作性も体感できる。様々な加工ワークを展示し、最新の高精度加工事例を提案する。
 

アマダスクール 「第36回優秀板金製品技能フェア」の受賞作品を選出

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あいさつをする福井理事長

 アマダスクール(理事長=福井幸弘氏)が3月9日、「第36回優秀板金製品技能フェア」において優れた技能・技術でつくられた板金作品を選出し、厚生労働大臣賞に佐藤医科器械製作所、経済産業大臣賞にアイキが受賞した。今回は全体で高精度な微細加工を用いた作品や高難度なコンセプトやアイデアを実現した作品が選出された。

 選考は日本塑性加工学会館員、シートメタル工業会役員や各審査委員のほか、アマダの優秀板金製品技能フェア会場見学者とオンラインによる投票で行われ、応募総数281点(国内184点、海外97点)の中から技能賞以上の優秀作品73点が選ばれた。

 福井理事長はあいさつの中で、「わが国の少子高齢化はますます進み、加工設備の自動化や人工知能化もさらに進むと考えられるが、その反面、高度な技術・技能の継承者の育成、これがますます難しくなってくると考えている。当フェアが、板金エキスパートを目指す若い皆さまにとって一つの目標となり、また励みになるよう、技術・技能の向上の一助になれば幸いだと考えている。」と述べた。

 来賓を代表して厚生労働省 人材開発統括官付 能力評価担当参事官室 参事官の安達佳弘氏、経済産業省 製造産業局 素形材産業室長の星野昌志氏がそれぞれあいさつをしたあと、優秀板金製品技能フェア運営委員会委員長の割澤伸一氏が審査経過報告を行った。

 主な受賞作品は次の通り。

厚生労働大臣賞

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「DNA~融合~」
(株)佐藤医科器械製作所
【選考基準】最高度な熟練技能・手法を用い、品質・精度の極めて高い作品。

経済産業大臣賞

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「ナビ、リレー」
(株)アイキ
【選考基準】最高度な加工技術・手段の開拓など、その成果が板金業界に広く貢献すると思われる作品。

神奈川県知事賞

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「不落のバランス」
ナサ工業(株)

【選考基準】将来の製品化に期待が持てるアイデアや考え方、技術・技能が含まれている作品

中央職業能力開発協会会長賞

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「瓢箪ランプシェード」
リョーユウ工業株

【選考基準】卓越する技能を用い、独自の手法を開発したと思われる作品。

日刊工業新聞社賞

「車両用ラジエーターアッパー試作品」
(有)山内エンジニアリング
【選考基準】技術水準・独創性がきわめて高く、業界の発展に貢献すると思われる作品

日本塑性加工学会会長賞

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「厚板の丸目成形品」
(有)原プレスエンジニアリング

【選考基準】特に高度な髷の技術・技能を用いた作品

海外優秀作品賞

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「CARP」
A.S.C.Franchi Laser S.n.c

【選考基準】海外出品作品の中で技術・技能に優れた作品

単体の部グランプリ

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「三重Rのクロージング曲げ」
(株)現代工業

【選考基準】1枚の素板から作られた優れた特徴のある作品

組立品の部グランプリ

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「CUBE」
(株)坂口製作所

【選考基準】複数の各部材を組み合わせた優れた特徴のある作品

溶接の部グランプリ

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「クラインのツボ」
シンエイメタルテック(株)

【選考基準】溶接の技術・技能に優れた特徴のある作品

造形品の部グランプリ

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「コーヒーカップ」
(株)晃新製作所

【選考基準】造形の公安とその表現に優れた特徴のある作品

学生作品の部金賞

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「CUBIC BALL」
山形県立庄内職業能力開発センター

【選考基準】学生の作品で特異性があり特に優秀と認められる作品


 

BIG DAISHOWA 新社長に仲谷開人氏

 BIG DAISHOWA(本社:大阪府東大阪市西石切町)は、経営企画に伴う新体制への移行により、4月1日付けで仲谷開人氏が社長に就任した。なお、仲谷譲治社長は代表権のある会長に就任した。

240415仲谷社長〈仲谷開人氏〉

 2016年 京都大学法学部卒
 2018年 BIG DAISHOWA入社
 2023年 経営企画室室長
 

DMG森精機 豊富な計測機能を有するテクノロジーサイクル「Measuring Pro」を開発

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 DMG森精機はこのほど、豊富な計測機能により段取り時間を短縮するテクノのロジーサイクル「Measuring Pro」を開発した。

 テクノロジーサイクルとは、①機械本体、②切削工具や周辺機器などのオープンイノベーション、③組込ソフトウェア、④CELOSなどのHMI(Human Machine Interface)を融合させた同社のソリューション。

 テクノロジーサイクルを用いることで、これまで専用機や専用プログラム、特殊な工具で行っていた加工・段取り・計測を、汎用的な工作機械や標準的な工具・治具などで、誰もが簡単に素早い立ち上げと高い品質の加工や計測を実現することができる。

 近年、ワークの複雑化・高精度化に伴い、計測工程も複雑化・高度化している一方で、多くのユーザーは、計測を行う際、Gコードの入力や専用のマクロプログラムを作成して対応している。この場合、ワーク座標などの計測・補正に必要な機械システム変数を調べるためにマニュアルを確認する手間や、作成したプログラムの計測動作や計測結果が正しいか確認を行う手間が発生する。

 こうした課題を受け、同社ではこれらの課題を解決するために、計測プログラム作成のDXを実現するテクノロジーサイクル「Measuring Pro」を開発、Measuring Proは、計測プログラム作成におけるオペレーターの負担を軽減することができる。

 例えば、搭載している16種類の計測サイクルでは、すべて対話形式のガイダンスに従い必要項目を入力するだけでプログラムを作成することが可能となるため、都度マニュアルの確認やマクロ プログラムの作成が不要になり、プログラム作成時間を大幅に短縮できる。

 また、補正フィードバック機能に より自動で補正値が入力されるため、安全かつスムーズに補正作業を行える。プログラム作成Dだけでなく、補正の自動化までを実現するMeasuring Proによって、顧客の生産性向上、サステナブルな生産に貢献する。

▼Webサイトに動画を公開している▼
https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=6853

主な特長

(1)16種類の豊富な計測サイクルを搭載
●一般的なXYZ面計測のほか、シャフト計測や回転軸位相計測といった複雑な計測にも対応
 ■XYZ面計測 ■平面測定 ■面角度計測 ■球計測 ■溝・リブ計測 ■取り代計測 ■回転軸位相計測 ■傾斜角度計測 ■コーナー計測 ■任意角度コーナー計測 ■円弧計測 ■プローブキャリブレーション ■シャフト計測 ■ポケット・ボス計測 ■穴・ボス計測 ■Zキャリブレーション

(2)対話形式のガイダンスに沿って必要項目を入力すると計測プログラムが完成
 ●プログラム作成時間を大幅に短縮可能
 例えばワークの平行出し用マクロプログラム作成に60分かかっていた作業が、Measuring Proによりおよそ2分で完了。

(3)補正作業を安全かつスムーズに実施可能
 補正フィードバック機能により、自動で補正値が入力されるため、補正作業をスムーズに行えるかつ入力ミスを防止する。アラーム停止機能により、設定した上限値と下限値を超えた場合は機械停止するため干渉事故を未然に防止する。

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イスカル社 超硬ヘッド交換式エンドミル「MULTI-MASTER」に6枚刃バレル形状ヘッドを新たに追加

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 イスカル社はこのほど、超硬ヘッド交換式エンドミル「MULTI-MASTER」に6枚刃バレル形状ヘッドを新たに追加した。

 「MULTI-MASTER」は、簡単・確実なヘッド交換により、機械の停止時間(ダウンタイム)を削減するのが大きな特徴である。テーパ部と端面の2面拘束による、高精度・高剛性カップリングシステムを採用。機械の稼働効率を向上し、トータル加工コストを削減する。

 今回、新たに追加した5軸制御プロファイル加工用のバレル形状ヘッドは、航空宇宙、医療、金型産業において中仕上げ及び仕上げ加工に適しており、特に複雑な形状の曲面加工で活躍する。従来のボールエンドミルと比較して、仕上げ面粗さを維持しながら、ステップオーバー量を大きくできるため、パス数を大幅に削減する高能率な加工が可能である。

240415イスカル2【レパートリー】
 バレル形状ヘッド
 MM EOB ヘッド径: Φ8mm~16mm


 

タンガロイ ヘッド交換式エンドミル「TungMeister」専用ERコレット「VER形」を拡充

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 タンガロイがこのほど、ヘッド交換式エンドミル「TungMeister」(タング・マイスター)シリーズの専用コレット「VER形」を拡充し、発売を開始した。

 「TungMeister」は、幅広いシリーズと圧倒的なアイテム数を誇るヘッド交換式エンドミルシリーズ。加工ヘッドは、スクエアタイプから精密仕上げ用バレルヘッドまで多種多様なラインアップを誇り、シャンクも幅広いバリエーションから、最適な選択が可能。

 従来はER11、ER16サイズのみだったが、今回新たにER20、ER25サイズを追加し、これによって工具径20mmの大径エンドミルヘッドにも対応可能となった。また、コレット端面からの突出し長さも選択できるので、加工状況に合わせた最適な工具選定が可能となる。

■主な形番と標準価格(税抜き)
・VER20AL004S05-S:12,500円
・VER20AL016S10-S:14,600円
・VER25AL0105S12-S:17,800円
 

DMG森精機グループ会社の「倉敷機械(株)」が「DMG MORI Precision Boring(株)」へ社名変更

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新しい機械デザインイメージ

 DMG森精機(株)のグループ会社である倉敷機械(株)が2024年4月1日付でDMG MORI Precision Boring(株)(以下Precision Boring)(英文:DMG MORI Precision Boring CO., LTD.)に社名を変更した。

 Precision Boringは、1938年の設立以来、大物・重量ワークの重切削を得意とするCNC横中ぐりフライス盤の製造・販売を中心事業としてきた。

 CNC横中ぐり盤は、主軸が水平方向に取り付けられた中ぐり盤で、穴開け加工に特化しており、中抜き加工、直径の大きな加工や深い穴の加工等、高い精度の加工が可能だが、DMG森精機は、工作機械業界においては最大級の製品の品ぞろえを展開している一方、CNC横中ぐりフライス盤の製造は行っておらず、2024年1月、Precision Boringを同社に連結グループ化することで、同社グループの製品ラインアップに新たに追加される。なお、CNC横中ぐりフライス盤は、中長期的にも成長が期待できる、宇宙・航空、新エネルギー、重機械産業での需要が増加している。

 また、同社は2017年にPrecision Boringと米国において販売契約を締結し、その後、2022年には独占販売契約を32州にまで拡大させてきた。これまでの販売・サービスを通じて、当社はPrecision Boringの製品を熟知しており、同社の内製部品などの利用を進めることで、さらなる精度・品質向上に貢献できるものとしている。

 また、顧客からもPrecision Boringの製品に関する自動化、デジタル化の要望が高まっていることから、同社では「MX(マシニング・トランスフォーメーション)戦略がPrecision Boringの製品需要増にもつながるもの。」と確信しており、特に欧州における拡販に寄与するものとしている。

 また、Precision Boringの本社および製造拠点は新潟県長岡市にあり、同社のグループ会社である(株)太陽工機と地理的に近い位置関係にあることからDMG MORIグループとしてのデジタルプラットフォームを活用して、さらなる生産・販売・サービスの効率化を実現していく方針。


■新社名:DMG MORI Precision Boring株式会社
(英文:DMG MORI Precision Boring CO., LTD.)
■本社所在地:〒940-8603 新潟県長岡市城岡1丁目2番1号
■TEL:(0258)35-3040
 

【入社式 社長訓示】アマダグループ/芝浦機械グループ/DMG森精機

「価値ある提案ができる人材に」
■(株)アマダ 代表取締役社長 山梨貴昭

240415アマダ社長 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。

 アマダグループ5つの会社に75名の新しい仲間を迎えることができ、大変嬉しく思います。皆さんは今日からアマダグループの一員として歩みだすことになりますので、アマダを取り巻く環境と今後の方向性についてお話しします。

 まず、私たちを取り巻く環境に目を向けますと、省力化やデジタル化、サプライチェーンの再編などを目的とした設備投資需要は底堅く推移しています。アマダグループの業績は、昨年度第3四半期までの累計で売上、営業利益、当期利益のすべてにおいて過去最高を更新しました。

 さらに、昨年5月に「中期経営計画2025」を策定し、新商品の投入によるシェア拡大と利益率向上、アフターサービス事業の強化、「AMADA GLOBAL INNOVATION CENTER(AGIC)」の活用など、目標達成に向けて全社一丸となって推進しています。また、サステナビリティへの取り組みとして、人材の育成分野にも力を注いでいきます。その核となるのが、8月より始動予定の「AMADA TECHNICAL EDUCATION CENTER(ATEC)」です。

 ATECでは、リスキリングや多能工化の教育を通じてエンジニアリング力のあるデジタル人材を育成します。今後の研修でもこの施設を活用する予定です。皆さんには個々のエンジニアリング力を高め、あらゆる部門で技術に立脚した活動に取り組んでもらい、お客さまに価値ある提案ができる人材になってほしいと考えています。

 皆さんには「グローバルで活躍できる力を身につけること」「アマダのエンジニアであるという意識を持つこと」「社会からの要望に耳を傾けること」を期待しています。アマダがさらに成長するには、グローバルでの拡大が必須です。世界中のお客さまと新たな加工技術の共創に挑戦してください。

 また、人手不足の問題、DXを活用した働き方改革、脱炭素社会に向けた商品開発など、多様な社会からの要望にも応えることができる人材になってください。

 最後になりますが、まずは、明日からの研修に今申し上げた3点を意識して取り組んでください。

 同期とともに切磋琢磨し合い、アマダグループを担う人材となっていただけるよう期待しています。

 成長した皆さんにお会いすることを楽しみにしています。

「社員一人ひとりの力が価値創出の原動力」
■芝浦機械(株) 代表取締役社長 坂元繁友

240415芝浦機械社長 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。

 当社は、1938年に大型工作機械を製造する「芝浦工作機械」として創業し、1961年に合弁、改称により「東芝機械」となり、2020年に「芝浦機械株式会社」へと社名を変更しました。

 創業以来、80年以上にわたり機械メーカとしての「ブランド」を作り上げ、社会の発展と、人々の豊かな暮らしの実現に貢献を続けています。

 昨年度までは、中期経営計画『経営改革プラン』を実行した重要な期間でした。『経営改革プラン』では、定量目標をステークホルダーにコミットし、内部構造改革を中心に、組織再編や新人事制度の導入などを核としたものとしました。主要な計画も概ね達成できましたので、次のステージへ向かうために、4月より2026年度を最終年度とする、新中期経営計画をスタートさせています。

 2030年度に3千億円規模の企業になることを目指して、経営改革プランで進めた内部構造改革の「成果」を刈り取るために、「攻め」に転じていくステージへと入ります。

 その意味でも大切なスタートとなる年です。また、そこに新戦力として皆さんが加わってくれました。

 芝浦機械グループの持続的成長のために、新たな視点、新たなアイデア、そして新たなエネルギーを、皆さんがもたらしてくれることを願っています。

 さて、皆さんの入社にあたり、「三つの話」をさせていただきます。

 一つ目は、『グローバル人財』について。
 二つ目は、『聞く力』について。
 三つ目は、『学ぶ姿勢』について。

 まず、一つ目は、『グローバル人財』についてです。現在、当社の売り上げの70%以上が海外となっており、海外駐在、海外出張および海外取引等、グローバルで活躍する人財が求められています。そのためには、語学力や相手の文化や価値観を尊重することが重要です。当社でも、グローバル人財育成にむけて、様々な取組を行なっております。それらを活用し、将来、当社のグローバルビジネスの成功に貢献できる人財となってください。

 二つ目は、『聞く力』についてです。相手の話に耳を傾け、理解しようとする姿勢やスキルが大変重要です。仕事をする上でのコミュニケーションやチームワークの根幹となります。上司や先輩の意見、感情に対して敏感に耳を傾け、相手の視点や立場に共感し、真摯に受け止めることが、信頼と連携を築く上で不可欠です。自分自身の成長はもちろんですが、職場全体の活性化にも貢献してください。

 三つ目は、『学ぶ姿勢』についてです。学ぶことによって、仕事における武器となる知識や技術が身に付けられ、皆さんのキャリア形成において、選択肢も広がっていきます。そして何より、自己肯定感が高まり、仕事に対しても大きなプラスとなります。

 結びになりますが、皆さんには芝浦機械グループの一員として、若い創造力を遺憾なく発揮し、新たな活力を芝浦機械グループに、吹き込んでいただくことを期待しています。

 社員一人ひとりの力が、芝浦機械グループの価値創出の原動力となります。ここにいる皆さん一人ひとりが、これからさまざまな経験を積み、成長することで、新しい力となってくれることを期待しています。

「世界中の仲間と対等なコミュニケーションを」
■DMG森精機(株)取締役社長 森雅彦

240415DMG森精機社長 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
 これから皆さんとともに働き、一緒に成長していけることを嬉しく思います。

 皆さんは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて通学ができないなど、不安な時期もあったと思います。一方で、オンライン授業などでデジタルに親しんだり、自身について深く考え試行錯誤を続けたことは貴重な体験になったと思います。製造業においても、従来三現主義(現場・現物・現実)で現場志向が強かったですが、これを契機に、一層デジタル化が促進され、生産性が向上しました。

 当社は、DXを用いて工程集約、自動化を促進し、グリーン・トランスフォーメーション(GX)を実現することを マシニング・トランスフォーメーション(MX)と位置付け、世界中のお客様の生産性向上、サステナブルな社会の実現に貢献しています。高精度な機械を作り、場所・中間在庫等の無駄を削減し生産性向上を追求する工作機械産業は、頑張れば頑張るほど世の中のためになる産業です。さらに、工作機械の鋳物を再活用する工作機械の製品ライフサイクル全体を通したサーキュラーエコノミーへの取り組みを進めています。

 工作機械は長年お客様にご使用をいただくため、製品を出荷して終わりではありません。当社はグローバルで直販・直サービスをしており、納品後も直接お客様の様々な情報をお聞きして対応することで、より良い製品が開発できるようになります。また、社会やお客様のニーズの変化とともに、10年おきに大きな技術革新が起こります。

 当社は1948年に創業以来コツコツとやってきて、技術のブレイクスルーに対応した製品・技術を開発してきました。新しい技術が出てきたときはチャンスと捉えて楽しむことが重要です。工学部や高等専門学校出身の方は、旋盤で実習を始めたと思いますが、時代に即するためには、最新の工作機械で学習することが重要です。その一環として、奈良女子大学工学部の学生に最新のAM機を用いた講義・実習をサポートしています。

 現在、2023年を初年度とする3ヵ年の「中期経営計画2025」において、当社の数字や技術の方向性などについて決めています。天変地異など予見できないリスクに直面したり、先の見通せない時代と言う人もいますが、いかに生き延びるか、将来どうなっていきたいかを常に考えていきましょう。

 経営理念の一つに「よく遊び、よく学び、よく働く」を掲げています。“よく遊ぶ”ためには、心身共に健康であることと、やりたいからやるという自由な心が重要で、それがクリエイティブでバランスよく仕事をすることにつながります。“よく学び”については、変化し続ける技術や市場環境の過去を知りながら、常に最新の技術を通して学ぶことが大切です。よく遊び、よく学んだ上で、休むときはしっかり休み、生産性を高めて働きましょう。

 当社には全世界で59国籍・約13,000人の社員が働いています。英語を身に付け、ヨーロッパはじめ世界中の仲間と対等にコミュニケーションを取り、サポートしあっていきましょう。技術など仕事面は当然ながら、趣味などプライベートにおいても英語で情報を得ることは、人生の幅を広げることになります。国籍・性別・職種・考え方それぞれでダイバーシティに富む人材に拠ってシナジーを生み出し、多様な業種・地域のお客様に、一層高付加価値な製品を提供していきましょう。仕事を通して人生を豊かなものにし、充実した人生を送ってください。

【入社式 社長訓示】コマツ/日立建機

「次のステージ、次の世代、次の100 年に向けて安全・健康第一に、グローバルに活躍しよう︕」
●コマツ 代表取締役社長兼CEO 小川啓之

240415コマツ社長 ⼊社おめでとう。今日から、私たちの仲間になったことを心から歓迎したい。皆さん一人ひとりには、何よりも安全・健康第一で、コンプライアンスを徹底し、社会人人生を歩んで⾏ってもらいたい。

 企業を取り巻く環境は、さまざまな経済安全保障リスクや自然災害等の有事、サステナビリティ・リスク(気候変動、脱石炭)、サイバーセキュリティー・リスクなど、これまで以上に不確実で不透明な環境下にあり、外部環境の変化と事業リスクへの対応⼒強化が求められる。このような環境下、今年度は中期経営計画(2022-2024 年度)の最終年度を迎えた。引き続きカーボンニュートラル、DX、ダイバーシティなどの潮流をビジネスチャンスと捉え、新たなコンセプト、ビジネスモデル、商品群などによって世界中のお客さまと共に価値創造を更に進め、収益向上とESG 課題解決の好循環により持続的成⻑を目指していく。

 コマツグループは、多様な人材が、互いに個性や価値観を認め、活かし合い、誰もが安心して働くことができる職場環境を実現するために、ダイバーシティ&インクルージョンを推進している。また、コマツグループはグローバルに事業を展開しているため、グループ内で共に働く仲間達は、多様な文化や考え方をもっている。その中で人脈を作り、専門技術⼒やコミュニケーション能⼒、独創⼒を培いながら、グローバルに通用する能⼒を磨いてもらいたい。そしていろいろな機会に積極的にチャレンジすることで、さまざまな知識を身につけ、⾏動の範囲を広げていって欲しい。

 また、コマツの強みは、「ものづくりと技術の革新」と「品質と信頼性の追求」を基本とした ①他社に先駆けたイノベーションへの取り組み ②コマツウェイによる価値観の共有 ③継続的な事業改革/構造改革 であり、社員の皆さんにはこれらの強みを体現する為に、いろいろな場に積極的に飛び込み、現場・現物・現実に基づいて問題点をしっかりと⾒つめ、⾃律的・継続的に改善・改革する現場⼒を身につけて欲しい。そして、⾔葉にしたことは必ず実⾏するという強い意志を持ちながら、自分自身の夢の実現に向けて強みを磨いてもらいたい。

 コマツは、2021 年に100 周年を迎えましたが、諸先輩方がこれまで築き上げてきた⻑きにわたる経験知を活かし、私たちが目指す未来の現場に向けた次のステージに踏み出し、よりよいサステナブルな未来を次の世代につなぎ、次の100 年も持続的な成⻑に向けて新たな価値を創り続けるために、共に挑戦していこう。

「〝基本〟と〝正道〟でYysの道を」
●日立建機(株) 執行役社長兼COO 先崎 正文

240415日立建機社長 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。新入社員の皆さんをお迎えすることができ、大変嬉しく思います。また同時に、皆さんがその人生の重要な節目に日立建機グループと共に歩むことを選んでいただいた事に対し感謝申し上げます。

 2024 年早々に起きた能登半島地震により、多くの方が犠牲になり、人命や家屋に大きな被害が出ました。この後の復旧から復興に至る道のりも平坦ではありませんが、日立建機は支援を行っていきます。新入社員の皆さんも、我々の製品が復興や生活基盤の整備に貢献しているという責任感と誇りを持って、復興のサポーターの一員となっていただくことをお願いします。

 本日皆さんは日立建機の社員としてのキャリアをスタートされました。一日も早く日立建機グループ発展の頼もしい担い手として活躍されることを期待して、私から皆さんに心掛けていただきたいことを、2点お伝えします。

 第一は「基本と正道」です。何事にも「基本」というものがあるように、仕事にも「基本」があります。確固たる基本を身につけていれば、如何なる環境下においてもチカラを発揮することができ、自分を見失うことなく適切に対応できるはずです。そのため、まずは太く強固な「基本」を身につける事です。そして「正道」、これは「正しい道」と書きます。何か行動しようとする時に「自分中心の考えではなく、顧客や代理店や取引先の為になるのか」、「社会の為になるのか」、を問うてYes の道を進んでください。コンプライアンスを重視し、日立建機グループのVISION である「豊かな大地、豊かな街を未来へ 安全で持続可能な社会の実現に貢献します」の考え方に沿っているのかを常に問うてYes の道を進んで下さい。これが基本であり、正道です。

 第二に、「Challenge」、「Customer」、「Communication」の3 つのC で表現される「Kenkijin スピリット」です。これは当社グループ全ての従業員に共通する価値基準、行動規範です。Kenkijin スピリットを常に意識してください。お客さまのニーズに、そして社会のニーズにこたえるべく、チャレンジや努力を重視しながら、真摯に開発し、先進的なモノを造り、コトと言われるソリューションと共にお客さまに届ける、そしてアフターサービスを徹底してお客さまに安心感を届ける、これが我々の使命です。新入社員の皆さんにも常に心掛け、大事にしてほしいと思います。

 今、我々は日立建機の70 年の歴史の中で大きな転換点にいます。一昨年、我々は北中南米事業の独自展開と、資本構成の変化に伴う新たなパートナーとの協業が本格的にスタートするという2つの大きな変化がありました。第二の創業といえる大きな出来事です。皆さんはその真っただ中に入社されます。我々はこのタイミングで新しいグループアイデンティティを定義し、会社のシンボルとしてのステートメントを、「私たちは、お客さまの課題をともに解決する、身近で頼りになるパートナーです」と定めました。

 お客さまが望んでいるのは、先進的な機械だけではなく、それによってお客さまが必要とされている工事などが安全かつ確実に実行されることです。したがって我々は、お客さま自身の安全性や生産性向上に深くコミットし、お客さまのニーズを満たす解決策を提供していくこと、すなわち日立建機という会社がソリューションプロバイダーであることを、自分たちのめざすべき姿と定めたのです。これはハードを提供するだけでなく、解決策を“提案していく”メーカーになっていくという進化が必要です。新入社員の皆さん一人ひとりが、その進化の担い手となり、お客さまや社内の先輩達と充分にコミュニケーションをとりながら成長を続け、斬新な発想で、スピード感をもって価値のある新たな施策やソリューションを生み出していっていただきたいと思います。

DMG MORI SAILING TEAM ~葉山を拠点とした若手育成プログラムを始動~

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葉山港にて使用するMini6.50艇

 

 DMG森精機のDMG MORI SAILING TEAM(以下チーム)は、2021年に立ち上げた若手育成プログラム「DMG MORI SAILING ACADEMY」の一環として、2024年4月より新たに研修生3名を迎え、2027年の大西洋横断レース「Mini Transat 2027(ミニ・トランザット2027)」への出場・完走を目指す研修プログラムを開始する。また、同プログラムには2019年の「Mini Transat 2019」を完走し、2023年にはClass40にて世界一周レース「Globe 40」を完走した外洋セーラーの鈴木晶友氏をコーチとして迎え、神奈川県葉山港を拠点に活動する。

 「Mini Transat」は、チームのスキッパーである白石康次郎氏が2021年にアジア人で初めて完走した単独無寄港無補給の世界一周ヨットレース「Vendée Globe(ヴァンデ・グローブ)」の登竜門として知られ、全長6.5mのMini6.50艇を使用する大西洋横断レース。前回2023年大会にはフランスを拠点にDMG MORI SAILING ACADEMYの一員として活動するLaure Galley(ロール・ギャレー)、三瓶笙暉古(サンペイ・フェデリコ)が出場した。

 チームは同プログラムに参加する研修生を2023年2月より募集し、複数回の選考を経て3名を選出した。 

 若手研修生3名はいずれも大学ヨット部でのセーリング競技経験があるが、外洋セーリングは初めての挑戦となる。まずは葉山港を拠点に外洋レーシング艇の構造や操船を学び、日本国内でのセーリングを 主に活動する予定。

 同プログラムでは、2027年の「Mini Transat 2027」を目指す傍ら、葉山港にて使用している外洋 レーシング艇「Mini6.50」を全国の大学ヨット部に所属する学生に体験させ、外洋セーリングの魅力を知ってもらう「Mini全国キャラバンツアー(仮称)」を実施する。イベントでは、鈴木晶友氏からの講演のほか、 実際にMini6.50艇に乗るプログラムを企画している。

 「Mini全国キャラバンツアー」を含め、同プログラムを通した長期的な目標として、活動方針にも掲げる「若手スキッパー・エンジニアの育成」および「日本にもっとヨット、セーリング文化を」に沿い、外洋セーリングで活躍 できる人材の育成と日本におけるセーリング文化醸成に取り組む方針。

 コーチの鈴木晶友氏と3名の研修生は以下の通り。

240415ヨット2■鈴木晶友(プロフィール) 
千葉県出身。1985年生まれ。
両親の影響で5歳よりセーリングを始める。
法政大学体育会ヨット部を経て、一般企業へ就職。
その後退職し2019年の「Mini Transat」へ出場し56艇中23位で完走。
2023年4月にClass40の世界一周ヨットレース「Globe40」を完走後、DMG MORI SAILING TEAMへ加入し、DMG MORI SAILING ACADEMYの日本における若手育成プログラムにコーチとして携わる。

 

■若手研修生3名
・木谷悠二
・澤田晧希
・遠藤功大