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台湾TMTS展が6年ぶり単独開催 7万人が来場、オンライン展には11万人
工作機械の輸出額で世界5位、生産額で世界7位の台湾で台湾国際工作機械展(TMTS2024)が3月27日から31日までの5日間、台北市東部の台北南港展示センター1、2号館で開かれた。6年ぶりの単独でのリアル開催に631社が3,350小間を超える規模で開催され、国内外から7万人が来場し、オンライン展には123カ国から11万人がアクセスした。今回展のテーマは「DX & GX 持続可能な未来」で、各出展者がDX(デジタルトランスフォーメーション)とGX(グリーントランスフォーメーション)の2つを軸に、製品とサービス、自動化や省人化に向けたソリューションを競った。台湾の工作機械業界にとり最大の輸出先の中国が不動産不況を受け、設備投資が急減速して販売を落とすなか、台湾メーカー各社が何を目指しどう取り組むのかを現地で取材した。【台北=是州煩太(文・写真)】
ファンを引き付け知名度も向上
TMTSは2010年に台湾中部の台中市で初開催され、今回で7回目の開催。6回目となるはずだった20年展は新型コロナウイルス感染症の拡大で中止に追い込まれ、2年前の22年展は会場を台北に移し、30回の節目を迎えた台北国際工作機械見本市(TIMTOS)との合同で、「TIMTOS×TMTS2022」として国内向けの開催を強いられた。海外の在住者に対しては、同時開催されたオンライン展での視聴参加の呼びかけを余儀なくされた。
半世紀を超える長い歴史を持つTIMTOSに比べ、台中で開催されるTMTSの知名度はかつては今ひとつ。初期の開催時には日本で開催される日本国際工作機械見本市(JIMTOF)の知名度と集客力を利用し、JIMTOF閉幕の翌日をTMTSの開幕日に当て、各国からのJIMTOF来場者に帰国前の立ち寄り、寄り道での来場を促した時期もあった。主催の台湾区工作機械工業会(TMBA)が編み出した秘策だった。
産業用機械を広範に展示するTIMTOSに対し、切削を中心とした金属加工用の工作機械と周辺機器に絞って展示するTMTSは、初開催から14年を経てより熱心なファンの引き付けに成功し、今や知名度も上げて来場者数を増やしてきた。
開催地の台中は、工作機械や周辺機器の各主要メーカーの本社と工場の集積地でもある。工場の見学も兼ねて、TMTSを目当てに台湾を目指す来場者も増えた。あえて例えるなら、TIMTOSが台湾版JIMTOFなのに対し、TMTSは台湾版メカトロテックジャパンの位置づけだ。今回はかつての台中の会場が取り壊され、新会場の建設計画の遅れも重なり、台北での開催となった。
意欲的な新興国の需要捉える
今回展には7万6776人が来場。台湾各地からはもちろん、68ヵ国・地域から3,319人の外国人が来場した。外国人来場者数の上位10カ国は、インド、日本、中国、マレーシア、フィリピン、米国、インドネシア、タイ、ベトナム、トルコで、多くの国が視察団を組織して会場を訪れた。
大手自動車メーカーが工場を持つポーランドやチェコ、メキシコやアフリカなどからも来場した。既存の工業国はもちろん、設備投資への意欲が高い、新興工業国の需要をしっかり捉えた印象だ。つまり、これらの国々が今後、日本の工作機械業界が挑むべき市場、いわば「お得意さま」へと導く国だ。台湾製の工作機械を導入したら、次は必ずより高性能な日本製の工作機械が欲しくなるはずだからだ。
TMBA理事長でYCMブランドを展開する永進機械工業の陳伯佳総経理は開会式で「今回のTMTSは、従来の台中での開催から台北での開催に変わっただけでなく、多くのユニークな取り組みに挑戦した。最新の機械の展示だけでなくソリューションを提案し、DXとGXを軸に持続可能な未来社会を提案する。ユーザーの経験や体験を基に分析を重ねて機械を改善した。これまでとは違った斬新なものづくりの世界を披露したい」と意気込みを述べた。
日本の首相に相当する陳建仁行政院長や官房長官に相当する林佳龍総統府秘書長らがあいさつし、官民挙げた応援体制もアピールした。蔡英文総統こそ来場しなかったものの、開会2日目には5月に次期総統に就任する頼清徳副総統、5日目の最終日には頼政権下で副総統に就任する蕭美琴前駐米大使も会場を訪れた。
DMG森精機、「第21回切削加工ドリームコンテスト」受賞作品決定! JIMTOF2026で全63作品を展示
DMG森精機(社長=森 雅彦氏)は、「第21回切削加工ドリームコンテスト」の受賞作品を決定した。今回は全63作品の応募があり、産業部品加工部門から4点、試作・テスト加工部門から7点、芸術造形加工部門から4点、先端加工部門から4点、アカデミック部門から5点の計24作品を選出した。
同コンテストは、切削加工をはじめ、アディティブ・マニュファクチャリング(AM)やレーザ加工などに携わる企業、学校、研究機関を対象に、技術・技能の研鑽と向上、交流を目的として2004年から開催しているもの。加工技術の高度化に挑む技術者や研究者らが、その技術力や創意工夫を競う場となっている。
今回は東京大学の杉田直彦教授を審査委員長に迎え、6人の審査委員が応募作品を審査した。表彰式は10月27日(火)、東京・丸の内の東京會舘で開催し、受賞者に賞状と賞金を贈呈する。
また、10月26日(月)~31日(土)に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2026」では、DMG森精機のブース内に応募作品全63点を展示する。
表彰式後には、同社の東京グローバルヘッドクォータ(東京都江東区潮見)および伊賀事業所(三重県)でも全作品を展示する予定。
同社は今後も、こうしたイベントを通じて業界全体の技術向上につながる交流の場を提供していく方針だ。歴代の受賞作品などは、切削加工ドリームコンテスト公式サイトで紹介している。
▼切削加工ドリームコンテスト公式サイト▼
https://www.dmgmori.co.jp/corporate/dreamcontest/
産業部品加工部門
■金賞:「省・小・精」 ~マイクロニードル~
セイコーエプソン(株)〈長野県諏訪市〉
■銀賞:脳神経外科手術のための新しい精密鉗子タカサキ(TAKASAKI)
共和産業(株)〈群馬県高崎市〉
■銅賞:光沢削り
(有) 石田製作所〈新潟県三条市〉
■銅賞:三金属の絆
(有)オートカット工業〈神奈川県高座郡〉

<審査委員による金賞作品の評価ポイント>
『「省・小・精」 ~マイクロニードル~』セイコーエプソン(株)
450個もの最小径20μmの極微細テーパ穴を、高精度かつ安定して加工した技術力を高く評価した。100時間超の連続加工において、熱変位や工具振れを抑える独自の工夫により、極微細加工を実現した点が素晴らしい。
試作・テスト加工部門
■金賞:魔の脆弱(ぜいじゃく)逆トライアングル
サークルアンドスクエア(株)〈大阪府東大阪市〉
■銀賞:L/D 比200 極細長尺グラス
古賀電機(株)〈東京都品川区〉
■銅賞:M0.08の極小ヘリカルギア
アスカ工業(株)〈神奈川県厚木市〉
■技能賞:アクリルドーム
サークルアンドスクエア(株)〈大阪府東大阪市〉
■技能賞:微小インペラ同時5軸加工サンプル
(株)C&G システムズ 日進工具(株)〈東京都品川区〉
■技能賞:100D の絶対直進:外部給油・片側アプローチによる極小薄肉深穴加工
(株)ツチノコ製作所〈大阪府守口市〉
■技能賞:針元気
リープラン(株)〈京都府宇治市〉

<審査委員による金賞作品の評価ポイント>
「魔の脆弱(ぜいじゃく)逆トライアングル」 サークルアンドスクエア(株)
上面がφ2mm、根本の形状がφ0.05mmと微小な逆三角錐形状を同じ面に3つ作成しており、これらを実現する加工方法や切りくず排出を含む高度なプロセスは、難易度の高い技術。形状に対する発想力とそれを実現した技術と工夫を評価した。
芸術造形加工部門
■金賞:超小型・高精度トライポッド
アイジーエヴァース(株)〈愛知県刈谷市〉
■銀賞:「一撃必中」最期の願い
サークルアンドスクエア〈大阪府東大阪市〉
■銅賞:デコボコ
(有)荘司機工〈秋田県にかほ市〉
■技能賞:世界で一番小さいカエル
(株)キャステム〈広島県福山市〉

<審査委員による金賞作品の評価ポイント>
「超小型・高精度トライポッド」 アイジーエヴァース(株)
3本足のやじろべえを高精度に加工し、球・軸・ハブの優れた形状精度によって滑らかな回転性能を実現した点を評価した。高度な微細加工技術に加え、重心バランスと機能性を両立させた美しいデザインは、完成度が高く素晴らしい。
先端加工部門
■金賞:技術の進化~サポート材からの脱皮~AM-EvoMorph
(株)J・3D〈愛知県名古屋市〉
■金賞:八方向潜像
ニッシン・パーテクチュアル(株)〈埼玉県春日部市〉
■銅賞:SlimFin Cylinder
静岡県工業技術研究所 浜松工業技術支援センター〈静岡県浜松市〉
■技能賞:般若心経262文字全文判子
ニッシン・パーテクチュアル(株)〈埼玉県春日部市〉

<審査委員による金賞作品の評価ポイント>
「技術の進化~サポート材からの脱皮~AM-EvoMorph」 (株)J・3D
とげを持つ複雑な形状のカエルを、滑らかな表面品位と美しい造形に仕上げている。積層造形特有の熱応力や積層痕、未溶融の金属粉末が溜まるなどの課題を克服した高度な制御技術が認められる。独創的なデザインと高度な造形技術を融合させた完成度の高い作品。
「八方向潜像」 ニッシン・パーテクチュアル(株)
レーザ加工の特長を活かし、見る方向により異なる8個の像が現れる8方向潜像を実現した工夫と努力を評価した。綿密な設計と試行錯誤により従来の「陰で暗さを作る」という発想を転換し、独自の構造を開発して暗部を表現すると共に、アニメーションのような視覚的効果や幅広い応用の可能性を感じさせる。
アカデミック部門
■金賞:時を食む
東京学芸大学〈東京都小金井市〉
■銀賞:風にめくれる本
福井工業高等専門学校〈福井県鯖江市〉
■銅賞:六角穴付きボルト?
神戸高等技術専門学院〈兵庫県神戸市〉
■技能賞:Cast Reborn - Rice Pot –
岩手大学〈岩手県盛岡市〉
■技能賞:ペンの宿~和~
奈良工業高等専門学校〈奈良県大和郡山市〉

<審査委員による金賞作品の評価ポイント>
「時を食む」 東京学芸大学
加工した銅の表面に、材料特有の化学的特性をうまく活用して着色を行い、美しいデザインを実現している。伝統工芸の技法と現代の切削技術を融合させ、素材の魅力を最大限に引き出した芸術性・意匠性・ユニークさを兼ね備えており、非常に印象深い作品。
三菱マテリアルとMOLDINO、国内切削工具販売事業を統合 ~2027年4月に新会社が事業開始~
三菱マテリアルはこのほど、完全子会社のMOLDINOと国内の切削工具販売事業を統合すると発表した。2026年10月下旬をめどに100%出資の新会社を設立し、2027年4月1日から「三菱マテリアルツールズ株式会社」として事業を開始する予定。 今回の統合は、同社の中期経営戦略(2026~2028年度)に基づく事業基盤の強化と収益力向上を目的としたもの。 近年、製造現場では省人化や高効率化、高精度化への要求が高まっており、自動車、航空宇宙、半導体、金型・部品加工など、幅広い分野で加工技術や切削工具に求められる性能が高度化・多様化している。 こうした市場環境の変化に対応するため、両社がそれぞれ展開してきた国内販売機能を集約し、技術提案力や営業力の強化を図る。 三菱マテリアルは、旋削工具、フライス工具、穴あけ工具など幅広い切削工具を展開する一方、MOLDINOは金型加工分野を中心に高い技術力とブランド力を持つ。両社の製品群や技術提案力、営業ノウハウを結集することで、顧客の加工課題に対して、より総合的なソリューションを提案できる体制を構築する。 また、営業拠点やバックオフィス機能の効率化、営業リソースの最適配置を進めるとともに、顧客基盤の共有による営業活動の強化も目指す。 新会社は埼玉県さいたま市に置き、切削工具および超硬・ハイス製品の販売、技術サポート、関連サービスを担う。両社の国内切削工具販売事業は、吸収分割によって新会社へ承継する。 統合後は新会社が国内販売機能を担い、三菱マテリアルとMOLDINOは開発・製造に注力する。 なお、「Mitsubishi Materials」「MOLDINO」の両ブランドは統合後も継続し、それぞれの強みを生かした製品・サービスを提供していく方針。
ヤマザキマザック、中大型部品の高能率加工と省スペースを両立した門形MC「FJV-45/65」を開発 JIMTOF2026で披露

ヤマザキマザックはこのほど中大型部品の高能率加工と省スペースを両立した門形マシニングセンタ「FJV-45/65」を開発したと発表した。10月26日から東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2026(第33回日本国際工作機械見本市)」に出展するとともに、同日から販売を開始する。販売価格は5,470万円(税別)からで、年間40台の販売を目指す。
半導体製造装置部品や金型用部品などの加工現場では、ワークの大型化への対応と生産性向上が求められている。しかし、大型の工作機械を導入するには相応の設置スペースが必要となり、工場の広さが設備導入の制約となるケースも少なくない。
こうした課題に対応するため、今回、同社が新たに開発したのが「FJV-45/65」である。
同機は、30年にわたり進化を続けてきたFJVシリーズの高剛性な門形構造を継承しながら、中大型ワークへの対応力を強化。有効門幅1,120mm、テーブル最大積載質量3,000kgを確保し、高負荷加工や長時間の連続運転にも対応している。
注目したいのは、加工可能なワークサイズを拡大しながら、設置スペースの増加を抑えた点だ。
従来機「FJV-35/60」と比較すると、最大積載ワークサイズは体積比で約30%向上した一方、設置スペースの増加は約10%にとどめた。限られた工場スペースを有効活用しながら、より大型のワークを加工できる点が大きな特徴となっている。
3種類の主軸で幅広い加工ニーズに対応 ~側面加工の工程集約と段取り作業の効率化も追求~
主軸は、加工用途に応じて3種類を用意した。標準仕様には、毎分10,000回転の高出力#50主軸を搭載。鉄材のモールドベースをはじめ、鋼材や非鉄金属など幅広い材質の加工に対応する。
さらに、オプションとして毎分7,000回転の高トルク主軸と、毎分18,000回転の高速主軸を設定。高トルク主軸は鋼材や鋳鉄などの重切削に適し、高速主軸はアルミニウム製の半導体製造装置向け真空チャンバーや難削材の高能率加工に対応する。
また、熱変位対策に配慮した左右対称の主軸ユニットと、高剛性な門形構造を組み合わせることで、長時間の連続加工でも安定した高精度加工を実現する。
同社では大型ワークの加工は、加工そのものに加え、段取り替えやワークの搬入・搬出に要する時間も生産性を左右することを受け、同機では、オプションのアングルホルダを活用することで、1本のツールによる4側面の連続加工を可能にした。油圧クランプによる強固な保持力を確保しながら、多面加工の工程集約を図る。
新たにセンタースルー対応のアングルホルダも用意し、刃先からクーラントを供給することで、長時間の深穴加工における切りくず排出性を向上させた。
さらに、天井一体型ドアを採用した点も特徴だ。ドアを開くと天井部と機械背面が開放され、大きな開口部を確保できる。クレーンによる大型ワークの搬入時にも視認性を確保でき、段取り作業の効率化に貢献する。
中大型ワークの加工能力を高めるだけでなく、工程集約や段取り時間の短縮にも配慮した「FJV-45/65」。多品種少量生産や頻繁な段取り替えが必要な製造現場に向け、生産性向上を提案する新機種となる。
仕様

DMG森精機、JIMTOF2026に合わせ「東京テクノロジーウィーク」開催! 最新工作機械17台と自動化技術を披露

DMG森精機は、10月26日(月)~31日(土)に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2026」に合わせ、東京都江東区の東京グローバルヘッドクォータ(東京GHQ)で、招待制オープンハウス「東京テクノロジーウィーク」を同時開催する。
同イベントでは、17台の工作機械と5種の自動化システムを展示。日本初出展となる5軸加工機「DMU 60 eVo 2nd Generation」「DMX 60 U」をはじめ、最新の5軸加工機や複合加工機、金属積層造形機などを披露する。
注目は、実機を通じて最新の加工技術や自動化、DXソリューションを体感できることだ。エンジニアによる実演加工や製品前でのライブプレゼンテーションに加え、今回は新たにテクノロジーセミナーを開催。世界初公開の高精度5軸制御横形マシニングセンタ「INH 63 FD」をはじめ、自動化、製造DX、AI活用などをテーマに、生産現場の課題解決につながる最新技術や導入事例を紹介する。
さらに、ロボットシステム「Robo2Go Open」の操作体験や、「DX Office」でのデジタルソリューション体験も用意している。
一方、JIMTOF2026の同社ブースでは、4台の工作機械と5種の自動化システムを展示。「INH 63 FD」と新開発ガントリローダロボット「GX Flex」を世界初公開する。
両会場を合わせた展示面積は約2,000㎡。会期中は東京駅、東京ビッグサイト、東京GHQを結ぶ無料シャトルバスも運行する。
なお、東京テクノロジーウィークは招待制・事前登録制で、来場希望者は同社担当営業への問い合わせが必要となる。
■東京テクノロジーウィーク開催概要
会期:2026年10月26日(月)~31日(土)
時間:10:00~18:00
会場:DMG森精機 東京グローバルヘッドクォータ(東京都江東区潮見2-3-23)
アクセス:JR京葉線「潮見駅」西口から徒歩2分
入場:招待制・事前登録制
東京テクノロジーウィーク特設Webサイト▼
https://www.dmgmori.co.jp/sp/tokyo/
日本バルブ工業会、バルブの基礎から自動弁まで学べる「バルブ初級研修」を開催 10月30日まで受講者募集
日本バルブ工業会は、2026年11月17日(火)、18日(水)の2日間、バルブに関する基礎知識を学べる公開講座「バルブ初級研修」をオンラインで開催する。申込締切は10月30日(金)。 バルブは、水道や建築設備、各種プラントなど、幅広い産業分野で流体の流れを制御する重要な機器だ。その種類や構造、用途は多岐にわたり、設備の安全性や安定稼働を支えるうえでも、正しい知識が欠かせない。 今回の研修では、バルブの種類や構造、関連する法規・規格などの基礎知識から、自動弁をはじめとする個別製品まで、各分野の専門家が分かりやすく解説する。 対象は、バルブメーカーをはじめ、建築設備、プラント、水道事業の関係者、エンジニアリング会社、商社、施工会社、認証機関など幅広い業種・職種の関係者。バルブについて初めて学ぶ人はもちろん、日常業務で取り扱う製品の知識を改めて整理したい人にとっても、理解を深める機会となりそうだ。 研修はZoomウェビナーによるライブ配信形式で実施し、受講日は選択できる。申込締切は10月30日(金)、受講料の振込期限は11月5日(木)。期限に間に合わない場合は、同会事務局への直接相談を受け付ける。 受講料や講座の詳細については、同会の開催案内ページで確認できる。
開催概要
開催日:2026年11月17日(火)、18日(水)※受講日選択可能開催形式:オンライン(Zoomウェビナー・ライブ配信)申込締切:10月30日(金)振込期限:11月5日(木)主 催:一般社団法人日本バルブ工業会▼開催案内ページhttps://j-valve.or.jp/seminar-info/19592/▼申込フォームhttps://form.run/@info-rRdXaO94j8otcSbVuGVV
日立建機「重機ファンダム」が2026年度グッドデザイン賞を受賞 コミュニティ活動では初

日立建機(先崎正文執行役社長)が展開する重機ファンコミュニティ「重機ファンダム」が、2026年度グッドデザイン賞(主催:日本デザイン振興会)を受賞した。同社グループは1984年から通算30回以上の受賞実績があるが、製品ではなくコミュニティ活動での受賞は今回が初めて。
「重機ファンダム」は、建設業界が抱える人手不足を背景に、重機の魅力を広く発信し、若い世代の関心を高めることで、将来的な人材確保につながる裾野の拡大を目指す取り組み。2025年6月に正式運用を開始し、2026年9月末時点で会員数は1,920人を超えた。また、オンラインでの交流に加え、過去2年間で71回の共創イベントを開催している。
今回の受賞では、企業による一方的な情報発信ではなく、重機への「好き」という思いを起点に、企業や業種の垣根を越えた交流の場を創出した点が評価された。参加者自身がイベントや動画などの企画・発信に関わり、建設機械に携わる人々の仕事や経験を社会に広く伝えている点も高く評価された。
コマツ、油圧ショベルとダンプトラックがグッドデザイン賞を受賞 6年連続の快挙
コマツはこのほど、新世代油圧ショベル「PC138USi-12」とアーティキュレートダンプトラック「HM460-6」が、2026年度グッドデザイン賞(主催:日本デザイン振興会)を受賞したと発表した。同社の受賞は6年連続となる。
「PC138USi-12」は、都市工事向け油圧ショベルとして、快適性を高めた新キャビンやコンパクトな車体レイアウトを採用。各種センサーや照明を車体に統合し、安全性と使いやすさを向上させた点が評価された。
一方、「HM460-6」は、オペレーターの安全性と快適性を重視してキャビン周りのデザインを全面刷新。ピラー形状の最適化により、転倒時などの安全性を確保しながら前方死角面積を43%低減した点などが高く評価された。
なお、「HM460-6」は、グッドデザイン賞審査委員が選ぶ企画展示「私の選んだ一品 2026」にも選定された。
経産省・2026年8月度機械統計 機械工具生産動態調査
経済産業省の2026年8月度 機械工具生産動態調査(機械統計)は以下のとおり。

*機械工具(機械統計)との差はダイヤモンド工具のダイヤモンドドレッサー、グライディングホイール、カッティングソー、セグメント工具、その他ダイヤモンド工具。
*耐摩工具の一部はその他超硬工具に含まれる。
(表出所:日本機械工具工業会)
イワタツール、JIMTOF2026で連携披露! ~加工技術からタングステン問題まで〝現場の課題〟に挑む~
イワタツール(社長=岩田昌尚氏)は9月24日、名古屋市守山区の本社で「JIMTOF2026 記者発表会」を開催した。JIMTOF2026で披露する加工実演や共同プロジェクトを前に、トライエンジニアリング、Jpキュービック、碌々スマートテクノロジー、長谷川加工所、フジBC技研、ギケンなどの連携企業が集結。ロボットと加工システム、セミドライ加工、加工条件を支援するアプリ、複合旋盤を使った加工技術など、多彩な取り組みが明らかにされた。さらに、切削工具業界を直撃するタングステン原料高騰に対し、使用済み工具の再研磨・再利用にも踏み込んだ会見となった。今回の発表では、工具を「売る」だけではなく、企業の垣根を越えて加工現場が抱える課題そのものを解こうとする姿勢が見えた。
各社の技術を〝組み合わせる〟JIMTOFへ
今回の記者発表会で一貫していたキーワードが「連携」だ。
JIMTOF本番では、それぞれの技術や製品を単独で紹介するのではなく、各社が持つ強みを組み合わせ、来場者に分かりやすく伝えていく考えが示された。
実際、発表テーマは工具そのものほか、ロボット、工作機械、加工油剤、加工ノウハウ、ソフトウェア、さらには資源循環まで領域は広く、イワタツールを中心に異なる技術をつなぎ、加工現場全体を見据えた提案へと発展させている点が今回展の大きな特長だ。
トライエンジニアリングからは、ロボット加工を組み合わせたシステムが紹介された。
工作機械へのワーク搬入・搬出だけをロボットに任せる一般的な自動化では、工作機械が加工している間、ロボットは待機する。そこで、ロボット自身も加工をすれば、全体の稼働効率と加工自由度を高めようという発想だ。
工作機械が得意とする高精度加工と、ロボットが持つ自由度の高い動きを組み合わせれば、加工工程の設計そのものを変えられる可能性がある。
トライエンジニアリングでは、ロボットによる加工に加え、アーク溶接を利用した金属積層造形、積層直後の材料をローラーで転圧して強度向上を狙う技術などの研究開発も進めている。さらに、カメラでワーク形状を認識し、自動的に加工経路を生成するフィジカルAIを活用したロボットシステムにも取り組むなど、研究開発領域を広げている。
セミドライ加工を実演! 加工の〝常識〟を超える加工条件へ 薄肉部にも挑戦
フジBC技研との連携では、加工後の洗浄工程削減を視野に入れたセミドライ加工を披露する。
セミドライ加工は、大量のクーラントを供給する従来方式とは異なり、極めて少量の油剤を加工点へ供給する方式。同社が得意とする条件では、1時間当たり数mL程度という微量の油剤で加工する。
JIMTOFでは、イワタツールの低切削抵抗工具などと組み合わせ、アルミやガラスエポキシ樹脂の加工実演を予定する。
狙いは単なる油剤使用量の削減ではない。加工後のワーク洗浄や拭き取り、機内の清掃など、加工に付随して発生する工程まで減らすことにある。
一方、セミドライ化すれば、切りくずをどう機外へ排出するかが重要になる。スクレーパやエアなどを使った排出方法を含め、実際の生産現場を想定した課題も示された。
また、長谷川加工所は、ロボドリルによるアルミ加工を担当する。JIMTOFでは、イワタツールの「ドリルミル」を用い、加工現場に根付いた常識を打ち破る実演に挑む。
見どころの一つが、ヘリカル加工だ。一般的なランプ角が2~3度程度とされるのに対し、今回は15度で切り込む。ドリルミルの低い切削抵抗を生かし、薄肉部の変形を抑えながら高能率加工を狙う。
前回製作したサンプルでは薄肉部を0.8mmとしたが、今回はさらに薄い0.5mmに挑戦。
動画で加工を見せるだけでは、加工技術者に「自分事」として捉えてもらいにくいため、JIMTOFでは、実機による加工を披露し、工具の性能をどこまで引き出し、使い切ることができるか、加工の限界を実演によって塗り替えるという。会場ならではの見せ場となりそうだ。
ギケンは、バリ取りを不要にするドリル「ゼロバリシリーズ」を紹介した。
一般的なドリル加工では、工具が材料を貫通する瞬間に出口側へ負荷が集中し、押し出された材料がバリとなって残る。ギケンのドリルは、入口で確実に食いついた後、独自の複合R形状によって負荷を分散。切削抵抗と発熱を抑えながら加工し、出口側に発生するバリを抑制する。
センタリングを行わずに一発で穴を開けられるほか、曲面や斜面への加工にも対応する。ドリルによる穴あけと、エンドミルやリーマのような仕上げ機能を一本の工具に持たせ、工程集約につなげる考えだ。
また、イワタツール、JPキュービック、碌々スマートテクノロジーの3社では、工具、試作加工、工作機械を組み合わせた共同検証体制を構築すると発表した。

「工具を選ぶ」から「工具を使いこなす」アプリへ
加工現場のデジタル支援にも乗り出す。
イワタツールが開発を進める加工条件アプリは、工具メーカーに多い製品検索型のアプリとは発想が異なる。狙うのは、工具を選んだ「その後」だ。
実際の加工では、被削材や工具径、加工方法、使用設備などによって適切な加工条件は変わる。しかし従来の紙カタログでは、推奨条件を一定の範囲で示すことしかできず、現場側が経験を頼りに条件を調整するケースも多い。
そこでデジタル化によって、実際に使用する工具や加工内容に応じ、より具体的な条件設定を支援する。
工具性能が向上しても、加工条件が従来のままでは能力を十分に引き出せない。現場に蓄積されてきた「経験」と工具メーカーが持つ加工ノウハウをどうつなぐか。アプリはその橋渡し役を担う。
タングステン問題と工具の再研磨・再利用
今回の発表で、加工技術とは別の意味で強烈な危機感が示されたのが、超硬工具の主要原料であるタングステンを巡る問題だった。同社は早期に材料を確保してきたため、現時点では「物がない」という状況には至っていない。
発表では、ユーザーの負担を抑えながら供給を続けるには、メーカーだけでなく流通を含めたサプライチェーン全体で対応を考える必要があるとの認識を示した。
さらに、日本国内の材料価格が高止まりする一方、中国をはじめ海外材との価格差が広がれば、国産工具の競争力そのものにも影響しかねない。資源問題は、もはや材料調達部門だけの問題ではなくなっている。
そこでイワタツールが強化するのが再研磨・再利用だ。
従来の再研磨は、ユーザーから使用済み工具を預かり、研ぎ直して同じユーザーへ返却する方式が中心だった。しかし、小ロットかつ短納期への対応が必要となるため、メーカーの量産設備では効率面に課題があった。
これに対し同社が試験的に進めているのが、使用済み工具そのものを買い取り、一定量を集めたうえで再研磨し、再び製品として供給する仕組みだ。
まずスクラップとして回収し、その中から再研磨可能な工具については付加価値をつけて買い取る。ユーザーにとっては単なる超硬スクラップとして処分するより高い価値が期待でき、メーカー側は高騰・供給不安が続く超硬素材を再利用できる。
特に太径工具では素材使用量が多い。新品材料の調達が難しくなればなるほど、既存工具をもう一度市場へ戻す意味は大きくなる。
さらに連携先とともに、回収した超硬工具の中から再研磨可能なものを自動的に選別する仕組みの開発も進める。
