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台湾TMTS展が6年ぶり単独開催 7万人が来場、オンライン展には11万人

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会場となった台北南港展示センター1号館

 

 工作機械の輸出額で世界5位、生産額で世界7位の台湾で台湾国際工作機械展(TMTS2024)が3月27日から31日までの5日間、台北市東部の台北南港展示センター1、2号館で開かれた。6年ぶりの単独でのリアル開催に631社が3,350小間を超える規模で開催され、国内外から7万人が来場し、オンライン展には123カ国から11万人がアクセスした。今回展のテーマは「DX & GX 持続可能な未来」で、各出展者がDX(デジタルトランスフォーメーション)とGX(グリーントランスフォーメーション)の2つを軸に、製品とサービス、自動化や省人化に向けたソリューションを競った。台湾の工作機械業界にとり最大の輸出先の中国が不動産不況を受け、設備投資が急減速して販売を落とすなか、台湾メーカー各社が何を目指しどう取り組むのかを現地で取材した。【台北=是州煩太(文・写真)】

ファンを引き付け知名度も向上

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台北南港展示センター2号館

 TMTSは2010年に台湾中部の台中市で初開催され、今回で7回目の開催。6回目となるはずだった20年展は新型コロナウイルス感染症の拡大で中止に追い込まれ、2年前の22年展は会場を台北に移し、30回の節目を迎えた台北国際工作機械見本市(TIMTOS)との合同で、「TIMTOS×TMTS2022」として国内向けの開催を強いられた。海外の在住者に対しては、同時開催されたオンライン展での視聴参加の呼びかけを余儀なくされた。

 半世紀を超える長い歴史を持つTIMTOSに比べ、台中で開催されるTMTSの知名度はかつては今ひとつ。初期の開催時には日本で開催される日本国際工作機械見本市(JIMTOF)の知名度と集客力を利用し、JIMTOF閉幕の翌日をTMTSの開幕日に当て、各国からのJIMTOF来場者に帰国前の立ち寄り、寄り道での来場を促した時期もあった。主催の台湾区工作機械工業会(TMBA)が編み出した秘策だった。

 産業用機械を広範に展示するTIMTOSに対し、切削を中心とした金属加工用の工作機械と周辺機器に絞って展示するTMTSは、初開催から14年を経てより熱心なファンの引き付けに成功し、今や知名度も上げて来場者数を増やしてきた。

 開催地の台中は、工作機械や周辺機器の各主要メーカーの本社と工場の集積地でもある。工場の見学も兼ねて、TMTSを目当てに台湾を目指す来場者も増えた。あえて例えるなら、TIMTOSが台湾版JIMTOFなのに対し、TMTSは台湾版メカトロテックジャパンの位置づけだ。今回はかつての台中の会場が取り壊され、新会場の建設計画の遅れも重なり、台北での開催となった。

意欲的な新興国の需要捉える

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「これまでとは違った斬新なものづくりの世界を披露したい」と語る陳伯佳TMBA理事長

 今回展には7万6776人が来場。台湾各地からはもちろん、68ヵ国・地域から3,319人の外国人が来場した。外国人来場者数の上位10カ国は、インド、日本、中国、マレーシア、フィリピン、米国、インドネシア、タイ、ベトナム、トルコで、多くの国が視察団を組織して会場を訪れた。

 大手自動車メーカーが工場を持つポーランドやチェコ、メキシコやアフリカなどからも来場した。既存の工業国はもちろん、設備投資への意欲が高い、新興工業国の需要をしっかり捉えた印象だ。つまり、これらの国々が今後、日本の工作機械業界が挑むべき市場、いわば「お得意さま」へと導く国だ。台湾製の工作機械を導入したら、次は必ずより高性能な日本製の工作機械が欲しくなるはずだからだ。

 TMBA理事長でYCMブランドを展開する永進機械工業の陳伯佳総経理は開会式で「今回のTMTSは、従来の台中での開催から台北での開催に変わっただけでなく、多くのユニークな取り組みに挑戦した。最新の機械の展示だけでなくソリューションを提案し、DXとGXを軸に持続可能な未来社会を提案する。ユーザーの経験や体験を基に分析を重ねて機械を改善した。これまでとは違った斬新なものづくりの世界を披露したい」と意気込みを述べた。

 日本の首相に相当する陳建仁行政院長や官房長官に相当する林佳龍総統府秘書長らがあいさつし、官民挙げた応援体制もアピールした。蔡英文総統こそ来場しなかったものの、開会2日目には5月に次期総統に就任する頼清徳副総統、5日目の最終日には頼政権下で副総統に就任する蕭美琴前駐米大使も会場を訪れた。

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日本工作機器工業会 新会長に北川祐治 北川鉄工所会長

  日本工作機器工業会が5月19日、東京會舘(東京都千代田区丸の内)で通常総会を開いた。今年は改選期にあたり、寺町彰博会長(THK会長)の後任に北川祐治 北川鉄工所会長が就任した。なお、18年間、同工業会の会長を務めた寺町前会長は理事顧問に就任した。副会長には黒田浩史 黒田精工社長、宮地茂樹 日本トムソン会長はそれぞれ重任し、新任として長濱明治 日研工作所社長が就任した。

工業会の発展に力を尽くしていく

抱負を述べる北川会長

 懇親会であいさつに立った北川会長は、「工業会の発展に力を尽くしていきたい。」と抱負を述べた。

 工作機器業界については、「自動車産業への依存度が非常に高く、工作機械業界と比べても成長の伸びが十分とは言えない状況にある」と現状を分析。その上で、「新たな分野への挑戦が重要になる。工業会として勉強会などの活動をさらに充実させ、各社が持つ技術を新たな市場や分野で活用できるよう支援していきたい」と語った。

 また、会員企業の多くが地方に製造拠点を構えていることに触れ、「人口減少が進む中、人材の確保と育成は地方企業にとって大きな経営課題となっている。」と指摘。「こうした課題に対しても工業会として取り組みを進め、会員企業とともに業界の発展につなげていきたい」と意気込みを示した。

寺町理事顧問

 続いて寺町前会長が、在任期間を振り返りながら会員企業への感謝を述べた。寺町前会長は、「会長就任直後のリーマン・ショックに始まり、2011年の東日本大震災、自動車産業を取り巻くCASEの進展、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大など、さまざまな環境変化に直面してきた」と回顧。その上で、「2025年には日本の自動車産業が大きな転換点を迎えており、業界を取り巻く環境は一層厳しさを増している。」との認識を示した。

 また、新たに就任した北川会長に対して、「会員同士が切磋琢磨しながら学び合える機会を数多く創出してくれることを期待している。」とエールを送り、最後に、「18年間にわたり会長を務めることができたのは会員の皆さまのおかげ」と感謝を述べ、「18年間ありがとうございました。」と締めくくった。

長濱新副会長

 続いて、新任の長濱副会長があいさつに立ち、「日本の工作機械、とりわけマシニングセンタの高精度な性能を加工物へ確実に転写するためには、工具やホルダをはじめとする先端部の動きが極めて重要だ」と強調した。

 その上で、「加工システム全体の最適化を支えているのは、まさに機器工業会の会員企業の技術力だと自負している」と述べ、工作機械産業を下支えする周辺機器メーカーの役割の重要性を訴えた。

 また、副会長就任にあたり、「工業会全体、さらには業界全体の発展に少しでも貢献できるよう力を尽くしたい」と抱負を語り、今後の活動への意欲を示した。

経済産業省 須賀産業機械課長

 来賓を代表して経済産業省製造産業局の須賀 産業機械課長があいさつをした。この中で須賀産業機械課長は、「地政学的緊張の高まりや国際秩序の変化により、日本を取り巻く環境の不確実性が一段と増している。」との認識を示し。特に中東情勢については「エネルギーや原材料の安定供給を確保し、国民生活や経済活動への影響を最小限に抑えることは政府にとって最重要課題だ。」と強調。「必要な供給量の確保に向け、G7各国や国際エネルギー機関と連携しながら、国家備蓄や産油国との共同備蓄の活用を進めている。」と説明した。

 また、調達先の多角化にも取り組んでおり、「米国をはじめ、サウジアラビアやUAEのホルムズ海峡代替ルートを活用した調達に加え、これまで取引の少なかった中央アジアや中南米諸国からの供給確保も進めている」と述べた。その上で、「あらゆる選択肢を排除することなく、代替調達に全力で取り組んでいる」と語り、エネルギー・資源の安定確保に向けた政府の姿勢を強調した。

 乾杯の発声は黒田副会長が行った。縁もたけなわの頃、散会した。


 

日本金型工業会東部支部「第14回定時総会」開く

あいさつをする鈴木 日本金型工業会東部支部長

 日本金型工業会東部支部(支部長=鈴木教義 鈴木社長)が5月15日、上野精養軒(東京都台東区上野公園)で「第14回定時総会」を開いた。

 第1号議案「令和7年度事業報告承認の件」、第2号議案「令和7年度決算報告承認の件 同監査報告」、第3号議案「役員改選(案)承認の件」、第4号議案「令和8年度事業計画(案)承認の件」、第5号議案「令和8年度収支予算(案)承認の件」が上程され、それぞれ可決された。

 第2部は特別講演会が開かれた。「既存事業の強みを活かし挑んだ継承後の現場改革」をテーマに、ミヨシの杉山耕治社長が講演をした。

 第3部は交流会が開かれた。あいさつに立った鈴木支部長は、「無事総会も終了し、新しい期がスタートした。現在、各企業の現状は大変厳しいと感じている。原油の問題で製品が調達できない、他にも超硬の素材などが入りづらいなど、大変舵の取りにくい1年になるのではないかと感じている。また、昨年、下請法から取適法に名称が変わった。これも長年、地道に協力いただいた結果が成果に表れたひとつだと思う。東部支部としてもピンチをチャンスに変えるために取り組んでいきたい。」と力強く述べた。

声援を送る経産省素経済産業室 長谷川総括補佐

 来賓を代表して、経済産業省の長谷川 素経済産業室総括補佐があいさつをした。この中で長谷川総括補佐は、「世界情勢を俯瞰すると、地政学リスクの高まりより、日本を取り巻く経済環が依然として先行き不透明な状態が続いている。政府も今後経済活動に及ぼす影響を最小限とどめていく。また、エネルギーの安定供給の確保に向けた取り組みは、まず国家備蓄の活用、調達先の多角化、こういった観点からアメリカをはじめとして中東以外の地域からの代替調達を進めている。皆様でもお困り事があれば、遠慮無く経済産業省までご相談いただきたい。」と声援を送った。

 乾杯の発声は牧野フライス製作所の宮崎正太郎社長が行った。縁もたけなわの頃散会した。
 

三菱マテリアル 自動盤・旋削加工向け工具などの新製品を一挙に展開

 三菱マテリアル プロダクト領域 超硬製品事業部は、切削加工分野における製品ラインアップを拡充した。自動盤・旋削加工向け工具などの新製品を一斉に発売し、さまざまな加工ニーズに対応する。

新製品ラインアップの概要

① 鋼旋削加工用サーメット材種「MP3115/MX3115」
 ・サーメット組織の最適化により仕上げ加工を始めとした幅広い切削領域に適用可能。
 ・表面平滑化を極めたPVDコーティングにより、光沢仕上げ面を長時間維持。
 ・耐摩耗性と耐チッピング性の向上により、高水準の寸法安定性を実現。

② 非鉄金属旋削加工用DLCコーテッド超硬材種「LC2005」
 ・高硬度かつ高密着性を実現した薄膜の水素フリーDLCコーティングを採用。
 ・アルミニウム合金をはじめとする非鉄金属加工において、優れた耐摩耗性と耐溶着性を両立。
 ・高い加工品位が要求される高精度部品加工に最適。

③ 溝入れ・突切り旋削工具「GYシリーズ」小物高精度加工用ホルダ(新ホルダ追加)
 ・サブスピンドル対応、大径突切り加工用、内部給油式ホルダを新たに追加。
 ・補強されたあご構造により剛性が大幅に向上し、びびり振動を抑制。
 ・干渉を避けるための逃げ形状により、サブスピンドルとメインスピンドルをより近づけて加工可能。
 ・内部給油によりクーラントを刃先へ直接供給し、工具寿命と加工安定性を向上。

④ くし形刃物台自動旋盤用クイックチェンジシステム「Modular Micro」
 ・ヘッド部のみ着脱可能なクイックチェンジ構造を採用。
 ・繰り返し着脱精度5μm以内を実現し、刃先位置ばらつきを抑制。
 ・段取り時間を大幅に削減し、非加工時間の最小化による生産性向上に寄与。

⑤ 小物部品加工用ソリッドバー「ステッキィプラスシリーズ」
 ・最小加工径0.5mmから対応する小径内径加工用ソリッドバーをフルラインアップ。
 ・位置決め機構付き専用ホルダにより、簡便かつ高精度な段取りを実現。
 ・ボーリング、倣い、溝入れ、ねじ切りなど多様な加工に対応。

⑥ ヘッド交換式旋削工具「XBシリーズ」
 ・新規ねじ規格対応および溝入れサイズを追加し、加工範囲の拡張。
 ・ボーリング、バックボーリング、倣い加工用ヘッドを新たにラインアップ
 ・突出し量を自由に調整可能なフレキシブルホルダと専用スリーブを新規追加。

 

ダイジェット工業が「SIC-EVO」にロング刃長タイプを新規ラインナップ

SIC-EVOロング刃長タイプ_シェルタイプ

 

 ダイジェット工業がこのほど、好評を博している高能率肩削り加工用刃先交換式カッタ「SIC-EVO(SSV形)」に、ロング刃長タイプを追加発売した。

 同製品は、高能率かつ安定した肩削り加工を実現する「SIC-EVO」シリーズの特長をさらに進化させ、より高能率な加工ニーズに応えるために開発された。特に、切りくず排出量の大幅な向上を可能にするロング刃長仕様への需要に対応している。

 最大の特長は、インサートを強固に固定する完全二面拘束構造を採用したこと。加工時の安定性を高め、高能率加工を実現する。また、全てのポケットにクーラント穴を設け、各インサートへエアーや切削液を確実に供給。切りくずを強制的に排出することで、切りくず詰まりによるトラブルを抑制する。

 さらに、シェルタイプの側面には背溝を採用し、切りくずが工具外周と接触することによる擦れを防止。切りくず処理性を向上させることで、安定した加工環境の構築に寄与する。

 適用被削材は炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、50HRC以下の焼入れ鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、アルミニウム合金と幅広い。加工用途も平面削り、肩削り、溝削り、曲面加工、ポケット加工、ヘリカル加工など多岐にわたり、さまざまな加工現場での活用が期待される。

■サイズ・価格 
【SIC-EVOロング刃長タイプ シェルタイプ】
 ・形番 SSVL形 ・サイズ φ50 φ63
 ・標準価格:162,800円、 179,200円(税抜き)
【SIC-EVOロング刃長タイプ シャンクタイプ】
 ・形番 SSVL-S形 ・サイズ φ32 φ40
 ・標準価格:72,800円,101,800円(税抜き)

 

アマダグループがアマダ・グローバルイノベーションセンター(AGIC)にて「AGIC特別イベント」を開催中!

 

 アマダグループは、2026年9月に迎える創業80周年を前に、アマダ・グローバルイノベーションセンター(AGIC)で特別イベントを順次開催中だ。

 イベントテーマは「SHAPE GLOBAL FUTURE まだないモノを、アマダとつくる。」。自動化の先にあるモノづくりの未来を見据え、最新ソリューションを集中的に紹介する。

 本イベントでは、単なる商品紹介にとどまらず、実機デモンストレーションをはじめ、最新の加工技術や顧客の導入事例などを交えたテーマ別プログラムを実施。生産現場が抱える課題に対し、最新マシンの性能を最大限に引き出す運用方法や、自動化システムの効果的な活用法を提案する。

 また、全工程の最適化に貢献する金型ソリューションや、工程改革・収益改善に直結する各種ソリューションも紹介。生産性向上と競争力強化に向けた具体的な取り組みを提案し、製造業の持続的な成長を支援する考えだ。

 同社は創業80周年という節目を機に、顧客との共創を通じて次世代のモノづくりの姿を発信し、新たな価値創出につなげていく。

 人手不足や技能継承、GX・DXへの対応が求められる中、自動化を超えた『生産革新』の具体像を提示する場として注目を集めそうだ。

主な見どころ

特別イベントスケジュール

 

なお、同イベントは事前予約制となる。問い合わせはアマダグループ営業所まで。
 

大垣精工 創業者 会長 上田勝弘氏「お別れの会」を開く

 

 大垣精工、セイコーハイテックの創業者で取締役会長を務め、令和8年3月20日に88歳で亡くなった上田勝弘氏のお別れの会が、5月19日、大垣市内の大垣フォーラムホテルで開かれた。親交のあった多くの業界関係者などが参列し、遺影に献花をして故人との別れを惜しんだ。

 上田氏は、1968年、大垣精工を設立、1984年にセイコーハイテックを設立し、2022(令和4)年に取締役会長に就任した。また、日本金型工業会会長、名誉会長、日本金型工業企業年金基金理事長、国立ソウル科学技術大学金型工学科名誉工学博士 教授など、業界の発展に尽力してきた。これらの功績がたたえられ、2019年 大垣市功労章、2013年 旭日中綬章、2005年 韓国大統領表彰受章(人材交流)、公正取引委員長表彰を受章した。

 会場内には上田氏の映像とともに仕事に邁進する姿やプライベートを過ごす様子などが写されたパネル、愛用品などが展示され、参列者は懐かしみながら故人を偲んだ。


あいさつ 大垣精工 代表取締役社長 松尾幸雄

 本日はご多用のところ、また遠方より特に韓国より30名の方が弊社取締役会長 故上田勝弘お別れの会にご参会賜り誠にありがとうございます。上田は今から58年前の1968年、当時7名とともに金型メーカーである大垣精工を創業し、その16年後には精工ハイテックを立ち上げました。

 大垣精工では金型は国際商品だとの信念のもと国内外から積極的に受注し、特に韓国では大手財閥企業との営業に奔走しておりました。金型事業は政治の流れを受けやすく、厳しい局面も多くあり、特に1992年のバブル崩壊時には売り上げが大きく落ち込んでしまい、全くの異業種である体重計の開発にも挑戦しました。大きな成果には至りませんでしたが、それでも前を向き続けた会長の強さと楽観性には経営者として心から敬意を表します。

 精工ハイテックではここぞと言うときには、設備投資を積極的に行い、幾度となく訪れた不況の波を乗り越え、大垣本社工場、アニール工場、長崎工場、沖縄工場をはじめとする6拠点を築きあげました。現在では、連結で260名の仲間を抱える企業に発展いたしました。

 これもひとえに、長年にわたり、ご支援くださいましたお取引先各位、仕入れ先各位、行政機関各位、金融機関各位、株主の皆様のお力添えの賜です。ここに故人に変わりまして深く感謝申し上げます。

 かつての会長は厳しい表情をされることも多く、近寄りがたいほどの威厳を持ち合わせておりましたが、近年は柔和な表情を見せてくださることが多く、その姿に触れるたび、年月の流れを感じております。

 晩年は旅行を好み、亡くなる少し前には社員とともに長崎工場や北陸の温泉へ出掛けておりました。叶いませんでしたが、イタリアにも行きたいと話しておりました。

 上田にとりまして大垣精工は人生を賭けて作り上げた作品そのものでした。私たちはその作品を受け継ぐものとしてより立派な作品へと作り上げていく所存です。役員、社員一同、上田が大切にしてきた企業理念、「いつの時代でも〝人〟が主役」を守り、さらなる社業の発展に向けて力を尽くして参ります。

 

ダイジェット工業が冨士ダイスと業務提携の検討開始

 ダイジェット工業と冨士ダイスがタングステンとコバルトの使用量の削減を目的とした新合金の開発・販売に関する業務提携の検討を開始した。 両社は長年にわたり世界のものづくりを支えてきたが、超硬合金の主原料であるタングステンを巡る事業環境は大きく変化している。中国政府が2025年2月にタングステンを輸出管理の対象としたことで供給不安が高まり、価格も過去に例のない水準まで高騰している。 こうした状況を受け、同社は原料リサイクルの推進や製品ラインアップの見直しなどを通じ、限られた重要鉱物の有効活用に取り組んできた。また、タングステン代替材料の開発にも注力しており、2010年にはタングステンとコバルトを含まない合金「サーメタル」を開発・販売している。 一方、冨士ダイスもタングステンとコバルトの使用量を削減した新合金の開発を進めており、脱タングステンへの取り組みを業界共通の課題と捉える両社の方針が一致したことから、業務提携の検討に至った。 両社は提携を通じて、それぞれの技術力や経営資源を活用し、地政学的リスクの低減と収益拡大を図るとともに、持続的な成長による企業価値の向上を目指す。また、両社が開発したタングステン・コバルト使用量削減合金について、双方の販売ネットワークを活用した販路拡大の検討も進める方針だ。 

アマダグループ 中期経営計画2030「Transform to AMADA 2030」を策定

 アマダグループは、2030年度を最終年度とする5カ年経営計画「中期経営計画2030」を策定した。スローガンに「Transform to AMADA 2030 >> For Growth Acceleration ~変革を原動力に、新たな成長ステージへ~」を掲げ、収益構造の高度化と理念体系の再定義を通じて、持続的な成長を実現する企業への進化を目指す。 労働人口の減少やAI技術の進展、GX投資の加速、地政学リスクの高まりなど、製造業を取り巻く環境は大きな転換期を迎えている。こうした状況を踏まえ、同社は新たな長期ビジョンとして「生産革新と先端技術でモノづくりの課題を競争力に変える」を掲げた。顧客が抱える生産現場の課題を競争優位性へと転換し、持続的な成長を支援する姿勢を鮮明にした。 中期経営計画では、2030年度までの5年間を2つのフェーズに分けて展開する。2027年度までの「変革・成長期」では、新たに導入するビジネスユニット(BU)制とマトリクス組織の下で収益責任を明確化し、構造改革や収益力強化を推進する。続く2030年度までの「成長加速期」では、従来の機械販売を中心とした「モノ売り」に加え、AIや稼働監視などを組み合わせた「モノ×コト売り」への転換を加速し、非連続な成長の実現を図る。 投資面では、5年間で累計約1,500億円の成長投資を計画。研究開発の強化をはじめ、M&AやAI・DX関連投資など、競争力向上につながる施策を積極的に進める。また、配当と自己株式取得を合わせた5年間累計2,500億円以上、総還元性向120%程度の株主還元も計画している。 これらの取り組みにより、2030年度には売上高5,200億円、営業利益730億円、ROE10%以上の達成を目指す。 あわせて同社は、こうした変革と目標達成を確実にするため、創業から続くアイデンティティを「新たな価値に挑戦し 人と社会、地球のより良い未来を創る」というミッションとして新たに定義した。さらに、「創造と挑戦」「誠実と公正」「自己成長」の3つをバリューとして掲げ、グループ全体で共有する価値観を明文化。理念体系の再定義を通じて組織文化の強化を図り、変革を支える基盤づくりを進める。 

ダイジェット工業 大幅増益!

 ダイジェット工業(社長:生悦住 歩氏)がこのほど、2026年3月期(2025年4月1日~2026年3月31日)の連結決算を発表した。 同社グループを取り巻く経営環境は、雇用・所得環境の改善や政府の経済対策等により、ゆるやかな回復基調で推移したものの、中東情勢の緊迫化に伴う資源価格の高騰や米中の通商政策をめぐる動向など、景気の先行き不透明感が一層高まる状況となった。 このような情勢下で同社グループは、「MF-TOKYO2025」や「MECT2025」などの国内展示会に加え、ドイツで開催された欧州最大の国際金属見本市「EMO」にも出展し、国内外で販路の拡大に努めてきた。 切削工具では、主力の金型加工用工具において、アルミ高速加工用エンドミル「アルミジェット」や高送り加工用TA工具「マックスマスターミニ」など新製品の発売やラインナップの拡張を積極的に行った。また、耐摩耗工具については、同社独自の開発材料である高硬度・高抗折力合金素材において、高硬度と高強度の両立を実現し、耐摩耗性・耐衝撃性の両分野での特長を活かして、従来の金型素材では対応しづらい、EVやHEV用電池ケース金型等で成果を挙げ、販路を拡げた。 その結果、連結売上高は前年同期比5.7%増の9,292百万円となった。収益面では、売上高の増加や売上原価率が改善したことなどにより、営業利益は前年同期比195.8%増の648百万円、経常利益は同251.3%増の687百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同281.6%増の783百万円となった。  製品別売上高は、焼肌チップが前年同期比0.7%増の559百万円、切削工具は同5.4%増の7,658百万円、耐摩耗工具が同6.9%減の858百万円となった。  地域別売上高は、国内が前年同期比6.2%増の3,981百万円、北米向けが同3.5%増の1,117百万円、欧州向けが同4.6%増の1,401百万円、アジア向けが同6.6%増の2,761百万円、その他の地域向けが同14.8%減の31百万円で、輸出割合は前年同期に比べ0.2ポイント減少して57.2%となった。  今後の見通しは、長期化するロシア・ウクライナ情勢や中東問題、米中の通商政策をめぐる動向、さらにはこれらに起因する原材料やエネルギー価格の高騰等を注視する必要があり、不透明な経営環境が続くものと予想している。 このような中で同社グループは、EV化がもたらす自動車産業の構造変革に一層注視するとともに、流通チャンネル等を通じて顧客ニーズをつかみ、集めた情報を活かした戦略的な営業活動を行っていく。また、国内外の市場・顧客の新規開拓に向け、海外子会社や国内販売店等との連携も密にし、販売拡大を図るとともに継続的な品質改善、経費削減に向けた取組みを推進し、さらなる収益性の向上に努めるという。 これらにより、次期連結売上高は9,600百万円、営業利益400百万円、経常利益350百万円、親会社株主に帰属する当期純利益300百万円を予想している。為替レートは、1米ドル160円、1ユーロ185円を想定。