注目記事 2013年分

日本のものづくりは全員参加型! ニッチな特殊形状の工具で“難易度の高い加工を行う”現場に貢献するイワタツール

日本で初めてセンタードリルの国産化に成功したイワタツール(社長=岩田昌尚氏、本社:名古屋市守山区花咲台2-901-1テクノヒル名古屋E-3)といえば、切削工具マニアを唸らせるニッチな特殊形状の工具が有名だが、その歴史は古く、今年で85年を迎える。

岩田社長は2010年に中国販売拠点愛思路精密工具(大連)有限公司を、翌年の2011年にはタイ生産・販売拠点 Iwata Tool(Thailand)をそれぞれ設立し、「難易度の高い加工を行う人」の満足する工具を供給し続けている。
画期的かつユニークな視点をもつ製品の数々は、『トグロン』をはじめ、『SPセンター』、『極小径工具』にも表れており、その製品づくりの裏には頑張る社員がいる。中小企業特有のフットワークの良さを強みに精力的に活躍している岩田社長を訪ね、お話を伺った。

5軸加工機の優位性とは~使いやすさを徹底した5軸マシンの開発に成功したマキノ『D800Z』の魅力~

少し前まで国内における5軸加工機といえば、①5軸用CAD/CAMが未熟、②加工能力(削れない、速度が遅い)に難がある、③精度に難がある、④操作性に難がある、⑤スペース効率が悪い――といったイメージがあった。
汎用機の時代からテーブルが傾斜・回転する機械が珍しくなく、5軸加工を受け入れやすい土壌があった欧州、航空機部品など5軸でなければ加工できないものがあり、早くから5軸に取り組んでいる北米などに比べると、日本は5軸加工機の普及が遅れてしまったといえるが、実は2009年以降、国内市場が停滞する中で5軸加工機の需要が増加している。
使いやすさに徹底した5軸加工機の開発に成功したマキノの『D800Z』の魅力を探る。

世界切削工具会議(WCTC)2013が開催! 切削工具業界からみた各国製造業の現状と展望を一挙公開する

「世界切削工具会議2013」(主催=JCTA日本切削工具協会[超硬工具協会・日本工具工業会]理事長=田中啓一超硬工具協会理事長〔日立ツール社長〕)が5月13日(月)~16日(木)の4日間、ウェスティン都ホテル京都にて開催され、海外90名、国内100名が参加した。
この国際会議はECTA(European Cutting Tool Association)の元理事長であるAnders Ilstam氏が発起人となり、米国USCTI(United States Cutting Tool Institute)への働きかけにより、世界切削工具会議(WCTC)として開催企画されたもので、わが国としては1998年4月に米国フロリダにて開催された第1回目に日本工具工業会が参加し、第2回(2001年5月、英国エジンバラで開催)から超硬工具協会・日本工具工業会との合同団体「日本切削工具協会JCTA:Japan Cutting Tool Association」として毎回参加している。世界の切削工具業界を取り巻く環境をみると、地球規模で活動している製造業の現状と展望が見えてくる。

金型生産技術に関するニーズが満載! 「INTERMOLD2013」をレポートする

「INTERMOLD2013」が4月17日(水)~4月20日(土)のあいだ、東京ビッグサイトで華々しく開催された。今回は、前回を上回る規模のもと、金型生産技術に関するニーズに応える各メーカー製品に多くの来場者が魅了された。
加工工程短縮にみる経済効果はもちろんのこと、製造現場の課題解決に向けた各社の意気込みが見てとれた。記者が見た「INTERMOLD2013」をレポートする。
(愛知産業、イワタツール、オーエスジー、大阪機工、ダイジェット工業、大昭和精機、ナガセインテグレックス、日進工具、日立ツール、ブルームLMT、牧野フライス製作所、三菱マテリアル、森精機製作所、安田工業、ユキワ精工、碌々産業)

セコ・ツールが考える様々な種類の鋳鉄による加工の進歩

金属切削ツールメーカーであるセコ・ツール(Seco Tool)は、スウェーデンのファガースタに本社を構え、世界50カ国以上に40の関連会社や販売代理店、販売パートナーを有している。同社の製品は、旋盤やフライス加工、ドリル、リーマ仕上げ、穴あけなどの用途に適したツールとインサータを豊富に取り揃えるほか、2万5000以上の標準製品を用意し、金属切削加工産業のトータルソリューションプロバイダで、スピンドルダウンから切刃に至るさまざまな工作機械も取り揃えている。
同社が考える様々な種類の鋳鉄による加工の進歩を掲載する。

(文:セコ・ツールズISO 切削担当プロダクトマネージャ Mikael Lindholm、フェースミル & マスアプリケーション担当プロダクトマネージャ、Michael Karlkvist)

「INTERMOLD2013」各社の見所はコレだ!

INTERMOLD2013/金型展2013」(主催:社団法人日本金型工業会)ならびに「金属プレス加工技術展2013」(主催:一般社団法人日本金属プレス工業協会)が、4 月17 日(水)から20 日(土)まで4日間にわたり東京ビッグサイトで開催される。開催規模は344 社・団体、820 小間となり、金型・金属プレス加工の最先端技術が集結する専門見本市として注目を集めている。

ここで各社の見所を紹介する。(アイウエオ順)
(イワタツール、オーエスジー、大阪機工、ダイジェット工業、大昭和精機、日進工具、日立ツール、牧野フライス製作所、森精機製作所、安田工業、ユキワ精工、碌々産業)

人が使うモノだからこそ人に使われやすい製品づくりを目指す! ユキワ精工

新潟県といえば金属加工業を思い出す方も多いと思うが、中でも小千谷市は高精度・高品質を得意とした特定分野で高いシェアと技術力を持つ企業が豊富である。この地で昭和21年の創業以来、独創的な技術を育みながら新製品の開発や専用機の自社開発に注力してきたユキワ精工(社長=酒巻和男氏、住所:新潟県小千谷市千谷2600-1)は、主要製品であるドリルチャックは国内で80%のシェアを誇っている。ハイテクを駆使する分野で高い評価を得ている同社の『グリーンG1チャック』は、昨年、「グッドデザイン賞2012 グッドデザイン・ものづくりデザイン賞受賞 中小企業長官賞」を受賞した。酒巻弘和常務を訪ね、お話を伺った。

これぞ最高レベルの機能! 世界でも稀な企業スタイルを持つ山一ハガネ

通年20℃から±0.5℃を維持管理した工場には最先端の超高精度マシンがズラリと並ぶ。
ここに妥協は一切ない。
民間企業では世界初となるISO17025試験所認定を取得している山一ハガネ(社長=寺西基治氏 本社:名古屋市緑区大根山2-146)は、素材選択から開発、加工生産技術の提案、製造工程、品質保証、納品まで特殊鋼に必要な機能を全て揃えて、一貫請負と生産体制を構築している。
同社の強みは、特殊鋼の専門商社として培ってきた最先端の流通システムと物流ノウハウ、そして特殊鋼の特性を知り尽くしているからこそ出来る高度な精密加工技術や、素材の持つ特性を最大限に引き出す最適な改質処理に加え、世界標準レベルの測定技術と非接触式計測による高度なデジタル制御技術など、産業を支えるための高度な諸機能を各部門のスタッフ一人一人が力を合わせて一体化し、“ファクトリーモール”を形成している点であろう。世界でも稀な独自の企業スタイルを構築した寺西社長を訪ねお話を伺った。

耐熱合金を熟知したダイジェットの新製品に注目!

超硬合金製造で培った粉末冶金技術を基盤に現在革新的な技術を盛り込んだ切削工具を次々と市場に投入しているダイジェット工業。ダイヤ・超硬一体焼結製品、異形ギヤ成形金型の超硬化、省レアメタル合金の工具素材など、各分野において独創性の高い製品を国内はもちろん世界中に販売している。原料粉末の調製から一貫して社内生産を行っている同社の強みは、安定した高品質の製品群。
ダイジェットは今、新しい製品がどんどん生み出している――――。

茂木敏充 経済産業大臣就任メッセージ 「日本経済再生に向けた三本の矢」

茂木俊充 経済産業大臣就任メッセージ。