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2019年3月分工作機械受注総額は1,306.6億円 日工会 

 日本工作機械工業会がこのほどまとめた2019年3月分の受注実績は以下の通り。

 2019年3月分工作機械受注総額は、1306.6億円(前月比+19.1% 前年同月比△28.5%)となった。期末効果により3カ月ぶりの1,300億円超。1,000憶円超は29カ月連続。過去最高だった前年同月の反動減で、前年同月比3割弱の減少も高水準。

 内需は539.4億円(前月比+29.4% 前年同月比△28.6%)で、期末効果で前11業種中9業種が前月比増加し、3カ月ぶりの500憶円超。3月としてはリーマンショック以降で3番目(①18年:756憶円、②15年:556憶円)。

 外需は767.3憶円(前月比+12.7% 前年同月比△28.5%)で、主要3極全て絵で前月比増加し、2カ月ぶりの700憶円超。1991年以来、28年ぶりに、1月の受注額を3月が下回る。

 3月は期末効果もあり、前月比増加し高水準の受注となったが、今後も通商問題や中国をはじめとする世界経済動向の影響を注視。

3月分内需

 579.4億円(前月比+29.4% 前年同月比△28.6%)。

 ・3カ月ぶりの500億円超。3月ではリーマンショック以降3番目(①18年:756憶円、②15年:556憶円)
 ・前月比6カ月ぶり増加。前年同月比4カ月連続減少。
 ・2018年のすべての月を下回るなど、勢いは弱まるも、堅調な水準を維持。

3月分外需

 767.3億円(前月比12.7% 前年同月比△28.5%)

 ・2カ月ぶりの700憶円超。
 ・前月比2カ月ぶり増加。前年同月比6カ連続減少。
 ・勢いは落ち着いたものの、EMS特需がない中で高水準の受注を維持。

「INTERMOLD2019/金型展2019/金属プレス加工技術展2019」開催にあたって 日本金型工業会 会長 小出 悟 

 この度は、『INTERMOLD2019/金型展2019/金属プレス加工技術展2019』の開催に際し多大なるご支援・ご協力を賜りました関係諸官庁ならびに各出展企業、関連諸団体の皆様には、盛況に開催を迎えることができますことを厚く御礼申し上げます。

 さて、日本経済はリーマンショック後10年が過ぎ、それ以前の水準には回復していないものの概ね順調に推移し本年を迎えるに至りましたが、米国発の貿易摩擦が中国を始めとし、世界経済に影響を与え始めたことは一つの不安材料であり、不測の事態を想定しながら慎重な舵取りが要求される状況でもあると考えます。

 一方で、本年は平成から新元号に変わる節目の年であり、混沌とした情勢の中で成長を続けるためには、いかに変化に適応、適合するかがカギとなります。100年に一度の変革期といわれる自動車産業においてEV、自動運転へ益々シフトしていく状況のもと、金型産業においても新たな事柄に取り組むことを躊躇していられない状況にあります。

 金型産業を世界的な視点から見ると金型需要は年々増加している一方で、その競争は激しさを増しています。近年のアジアでの金型のレベルアップは目覚ましく、3Dプリンター等の新しい技術は、日々進化を続け、センサやカメラの極小化・高精度化により、これまで経験や感覚でしか踏みこめなかった領域の事象も誰もが認識できるようになってきています。これらを脅威と考えるのではなく、IoTを駆使し協調、利用、融合させていくことが成長・発展に繋がると考えます。

 日本の金型は、品質、納期、価格において世界トップレベルの技術と技能を有しているものと自負しておりますが、それは決して金型メーカーのみによるものではなく、金型材料・工作機械・熱処理・表面処理など日本が誇る世界一の周辺産業の支援によるものでもあります。

 そのため、本展示会が、最先端技術や情報を提供し、企業の競争力強化、安定した経営体質づくりの一助となることを願うと共に金型産業をはじめ日本の製造業界の連携強化のお役に立てることを願っております。

 最後に、関係各位の御協力のもと、本展が盛大に開催出来ますことを重ねて御礼申し上げますとともに、今後とも変わらぬご支援・ご協力を賜りますことをお願いし開催のご挨拶とさせていただきます。

【レポート】日本初の本格的な研削加工の専門見本市「Grinding Technology Japan 2019」が濃厚だった! 注目企業の動向は!?

 日本初の本格的な研削加工の専門見本市「Grinding Technology Japan 2019」(主催:日本工業出版/フジサンケイビジネスアイ)(特別協賛:切削フォーラム21、特別協力:砥粒加工学会)が3月18日(月)~20日(水)の3日間、幕張メッセ展示ホール1で開催された。展示会期間中は天候にも恵まれ、来場者は4,988名を数えた。

小林 日本工業出版社長
小林 日本工業出版社長
 開会式であいさつに立った小林大作 日本工業出版社長は、「今回フジサンケイビジネスアイとの共催で、このような規模の展示会を開催できたことを、大変うれしく思う。この展示会が業界発展の力となり、参加いただいている皆さま方にとって有意義な時間となるよう願っている。」と開催の喜びと期待を述べた。






高井 切削フォーラム21会長
高井 切削フォーラム21会長
 来賓を代表して高井 作 切削フォーラム21会長が、「日本発のGrinding Technology Japan 2019への来場者は、多くの周辺技術に関する“研削”のキーワードで、熱い思いを持った熱心な方々ばかり。単なる個々の企業の受発注というイベントにとどまらず、出展者同士、あるいは来場する技術者とともに、未来に向けた技術を進化、創造するような展示会と位置付けて、日本の工業社会に貢献できるよう、期待を込めてエールを送りたい。」と声援を送った。



向井 砥粒加工学会 会長
向井 砥粒加工学会 会長
 特別協力の砥粒加工学会 向井良平会長が祝辞を述べた。この中で向井会長は、「研削の分野において、日本の技術レベルは欧米と比べても優位性があり、今日の日本のものづくりに大きく貢献してきたと言っても、決して過言ではない。しかし100年に1度の変革といわれるように、ものづくりの世界には、大きな変化の波が押し寄せてきている。日本のものづくりが引き続き世界に貢献するためには、いかに価値のある加工を実現していくかが1つの鍵だと思われる。その意味でも、研削の分野はまさに価値ある加工を実現しなければならない分野だと思っている。また、ご覧いただいた際には皆さまから多くのご意見をいただき、今後の研究テーマにも反映していく。」と研削の重要性について述べた。

注目企業の目玉はコレだ!

 オークマ、岡本工作機械製作所、ジェイテクト、ナガセインテグレックス、牧野フライス精機、三井精機工業

オークマのオンリーワン技術のつまった「Gl-20NⅡ」は独自の機械構造設計と熱変位制御技術が特長。面倒臭い寸法補正から解放される。
オークマのオンリーワン技術のつまった「Gl-20NⅡ」は独自の機械構造設計と熱変位制御技術が特長。面倒臭い寸法補正から解放される。
 オークマは、内径・外径研削の工程集約、多目的な高精度内面研削盤「Gl-20NⅡ」が展示されていた。これはオークマのオンリーワン技術である“サーモフリーコンセプト”を研削盤に適用したもの。サーモフリーコンセプトとは、独自の機械構造設計と熱変位制御技術により、高い加工精度を実現しましょう――という概念。面倒臭い寸法補正からも解放され、熱変位を安定させるための暖気運転時間を短縮、加工再開時の寸法補正の負担が軽減される。このお陰で長時間連続運転や工場の温度環境の変化にも抜群の寸法安定性を発揮するわけだ。つまりは、機械の稼働率が上がるという嬉しい設計なのだ。具体的には、機械の熱変位特性を踏まえ、適切に配置されたセンサの温度情報と、送り軸の位置情報で、環境温度変化による機械構造体の熱変位を推定し、制御してくれる。

最新研削加工トレンドをテーマにした技術発表の場で、同社の最新技術をおしみなく説明。あっという間に満席という人気ぶり。
最新研削加工トレンドをテーマにした技術発表の場で、同社の最新技術をおしみなく説明。あっという間に満席という人気ぶり。
 岡本工作機械製作所も優位性をアピール! 「最新研削加工トレンド」をテーマにした技術発表の会場は、あっという間に満員になったという盛況ぶり。働き方改革と製造現場における高能率加工の鍵を説明していた。同社によると、①センサーによる自動化、②ロボットによる自動化、③文字レス操作――にヒントを見出しており、聴講者も熱心にメモをとる様子が見受けられた。同社ではベースから研削盤を自社製造しており、木型・鋳物の自社工場を保有し、部品加工から塗装、組立まで徹底した内製化を行っているが、これは世界でも珍しいことで、これら一貫体制の強みから、生産能力向上やトラブル発生時の早期解決を実現している。また、今回目立っていたのは、全自動平面研削システム「PSG63CA3-SELF」で、特長はセンシング技術を搭載した平面検査宇盤の全自動化システムだ。ボタンを押すだけで平面検査が始まる。

職人へのこだわりを考慮した「GE4Pi-100」は単品加工の効率アップが狙い。
職人へのこだわりを考慮した「GE4Pi-100」は単品加工の効率アップが狙い。
 ジェイテクトは、グループの総合力を押し出していたのが特長的だった。今回同社の目玉となった展示マシンは、CNC円筒研削盤「GE4Pi-100」。安定した研削精度を保つため、熱を遮断するアイソレーションカバーを採用している。このマシンの注目点は、使いやすさの追求をしている点だ。特に職人へのこだわりを考慮し、職人技の見せどころである手動介入操作を実現し、単品加工の効率アップを図っている。さらに、高い回転精度と送り精度を実現している鍵を握るのは、熟練技能者による“きさげ”の技。真直性が高いうえ、摺動面の摩耗を防ぐことができるので、長期にわたる精度維持が可能なのだ。また、同社では、近年トレンドワードのひとつでもある“IoT”の概念について、IoTではなく、人、モノ、情報、サービスをつなぐ“IoE”(Internet Of Everything:すべてのインターネット化)を採用している。

小物部品の多数個同時検索や静電チャック等の中型部品の加工に威力を発揮
小物部品の多数個同時検索や静電チャック等の中型部品の加工に威力を発揮
 ナガセインテグレックスのブースでは、超精密ロータリマルチ研削盤「RG500」に来場者は興味津々の様子。このマシンは、φ500のチャックサイズで、小物部品の多数個同時研削や、静電チャック等の中型部品の加工に威力を発揮する。独自開発の対話式加工ソフト「Neo」の搭載で、平面だけでなく、階段形状の加工も簡単に設定できるのも嬉しい。「機械構造を一から見直し、省スペース化にこだわった。」とされるだけあって、驚くほどのコンパクトさ! なんと設置スペースは従来比25%もダウンしたという。最大の特長は、回転テーブルに、独自の多面拘束非接触油静圧案内を採用していること。これは振動の減衰性に優れた利点がある。したがって上下左右の回転振れが少なく、広範囲のテーブル面積において、非常に高い平面精度を実現しているのだ。なお、タッチセンサを取り付け、機上計測機能を追加するといった充実した周辺機器をオプションにて取り付けも可能だ。

小径から中径工具を高精度に安定して生産する「SG10」
小径から中径工具を高精度に安定して生産する「SG10」
 牧野フライス精機では、高精度CNC工具研削盤「SG10」が展示されていたが、このマシンのウリは、高精度・高速・コンパクト。小径から中径工具を高精度に安定して生産するマシンだ。機械本体は熱変形の影響を最小限に抑える左右対象構造。温度調整された研削液を機内に循環させるベッドクーラント機能も付いている。さらに注目したいのは、同社が独自開発した切削工具加工プログラム作成ソフト「MSPS-Ⅱ」(Makino Seiki Programming SystemⅡ)」が搭載されていること。これは溝や外周、底刃工程などの加工工程を自由に追加・編集することができるので、標準形状の工具から複雑形状の工具まで、様々な形状の工具に対応するシステム。3Dシミュレーション機能や、2Dシミュレーション機能、干渉チェック機能、寸法測定機能、サイクルタイム表示機能、マクロプログラム登録機能がある。

砥石自動切込みが-3~+50mmの広範囲なストロークを実現している「J350G」
砥石自動切込みが-3~+50mmの広範囲なストロークを実現している「J350G」
 三井精機工業は、高精度ジグ研削盤「J350G」を展示。最大の特長はなんといっても、砥石自動切込み(U軸)が-3~+50mmという広範囲なストロークを実現していること。このストロークはあらゆるジグ研削盤の中でも最大のものなのだ。遊星回転で穴径の異なる穴を加工する際に、1本の砥石で小さな穴から大きな穴まで連続で自動加工することができる。また、三井らしさといえば、徹底したつくり込みで実現した究極の高精度だが、X,Y軸摺動面は、きさげ仕上げをした面上に精密ニードルローラを入れ、高い真直度の実現と微細な送りに追従。十分な厚みとリブが配置された3点指示ベッドは、基礎の変化に影響されないので、機械の直角・平行・真直を保つとのこと。さらに、自社開発した「G-MAPS」も搭載されているが、これは必要データを入力するだけで最適な研削加工プログラムを自動生成するもの。スマホ感覚で直感的な入力が可能なので、ラクラク操作で煩わしいことがないのも嬉しい。

【訓示】「新たな時代の幕開け」アマダホールディングス 社長 磯部 任

入社式あいさつ(要旨)

入社式の様子
入社式の様子
 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
「平成」から「令和」へと新たな時代が幕を開けるなかで、製造業は今、100年に1度と言われる大きな変革期を迎えています。情報通信分野における技術の進展は目覚ましく、世界のモノづくりの形を根本から変えてしまうインパクトさえも持っています。また、少子高齢化や働き方改革など労働環境の激変も、生産現場のあり方を大きく変えようとしています。

 アマダグループは、金属加工機械における総合メーカーである強みを生かしながら、IoTやAIなどの情報通信技術を活用して、近い将来に世界中のアマダのマシンをネットワークでつなげていきます。いつでもどこでもマシンの稼働や状態を把握できる時代は既に始まっており、このような製造業の変革期において、我々はグローバルで勝ち残っていかなければなりません。そのために最も重要なのは、社員一人ひとりの力、すなわち人材であります。

 この新たな時代にアマダグループの一員となった皆さんには、3つのことを期待します。
1つ目は、「今日から5年間、愚直に努力すること」です。それぞれが与えられた職場や仕事のなかで5年間頑張り続ければ、相当な力がつき、成果が表れてきます。まずは、努力をしてください。

 2つ目は、「自らの世界や視野を広げること」です。自身の業務の専門性を深めるタテ、部門の垣根を超え、連携を深めるヨコ、そして、社内外を問わず情報にアンテナを張り、人脈を広げるナナメの視点が自らの成長に必ずや役立ちます。

 3つ目は、「アマダグループの社員としての自覚と責任を持つこと」です。当社のマシンは世界で約30万台稼働しており、お客さまから大きな信頼をいただいています。そして、この信頼を支えているのは、9,000人を超えるグループ社員です。今日から皆さんは、会社の顔として「金属加工機械のアマダ」を担っていることを常に意識して行動してください。

 今、皆さんは同じスタートラインに立っていますが、5年後にどれだけ成長できるかは、自身の努力と取組み姿勢にかかっています。激変する環境下で、新しいアマダグループを担っていくのは自分であるという気概を持ち、変革の担い手となっていただくことを期待しています。

【訓示】「生き甲斐のある人生を築いてほしい」日立建機 社長兼CEO 平野耕太郎

2019年度入社式社長訓示(要旨)

 皆さん、入社おめでとうございます。日立建機グループの未来の担い手として、ここに皆さんをお迎えすることは、私としても大変喜ばしく思います。私から皆さんにお伝えしたいことを申し述べます。

 これまでお世話になった方々への感謝の気持ちを忘れずに、これからは日立建機グループの一員として、若さと豊かな感性を生かし、仕事を通じて、社会へ貢献していくとともに、充実した生きがいのある人生を築いてほしいと思います。

 建設機械事業は、グローバルで、今後さらに発展する魅力ある業界であります。製品自体も自律運転や電動化、IoT、AIの先進技術を活用し進化してきています。日立建機がさらに躍進していくため、新風を吹き込み、一日も早く日立建機グループの発展の頼もしい担い手として活躍することを望んでいます。

 国際的な視野を持って、語学力や異文化への適応力をしっかりと身に付け、常に新しいものを吸収しようという前向きな姿勢で何ごとにも取り組み、必要な知識や技術・技能を習得し、一日も早く「プロフェッショナル」としてグローバルに通用する人間になれるよう取り組んでください。

 また、我々「メーカー」に対しお客さまから求められるものが、「製品を創る」ことから「課題を解決するソリューションを創り、提案する」ということに大きく変化しています。日頃から感性を研き、常にアンテナを高く張りながら、表面的な事象にとらわれず、物事の本質を的確に捉える力を養い、お客さまのニーズや困りごとに対して自由な発想で知恵を出し、スピード感をもって対応することを心掛けてほしいと思います。

 先輩たちが築いてきた「Kenkijinスピリット」を貫く3つの思想、すなわち「Challenge(チャレンジ精神)」、「Customer(個客志向)」、「Communication(風通しの良さ)」を発揮して仕事に打ち込むとともに、自分の趣味や生活、家族を大切にし、心の豊かさも追求してください。人として幅の広さや深みができてこそ、本当の生き甲斐を持って充実した生活を送ることができ、結果としてこれが良い仕事にもつながると考えてもらいたいと思います。
(2019年4月1日、土浦工場において)

ダイジェット工業が高硬度材加工用「ワンカット70」を新発売!

 ダイジェット工業(社長=生悦住 歩氏)が、ソリッドエンドミル「ワンカット70」に新コーティングDH1コート及びコーナーRタイプを4月15日より発売した。

 この製品は、70HRC 高硬度材の加工が可能なスクエアエンドミル「ワンカット70」に新コーティング被膜「DH1」を採用しリニューアルしたもので、焼入れ鋼など高硬度材の高速加工、長寿命化を実現し、さらなる加工能率と加工寿命向上を図っている。高強度なコーナーR タイプを取り揃え、高硬度材(60HRC以上)、合金鋼、工具鋼等の荒~仕上げ加工に威力を発揮する。

特長
 ① 心厚剛性のある本体設計により、工具の倒れを最小限に抑え、高硬度材の高速・高能率加工を実現。
 ②独自の切れ刃形状の採用により、切削抵抗を低減し、中仕上げから仕上げ加工までの高精度加工が可能。
 ③高硬度材の切削加工で長時間・高精度加工を実現するコーティング材種「DH102」を採用。新コーティング被膜「DH1」は、ナノ多層膜で構成され耐高温酸化性・耐衝撃性・被膜靭性および密着性に優れる。高硬度材加工で他社品比2 倍の加工寿命が得られる。
 ④コーナーR タイプのR 形状部は、ネガリードギャッシュ形状を採用し、外周切れ刃との繋ぎを滑らかとすることで、耐欠損性を向上させ高能率加工を実現できる。

 ●スクエアタイプ: Φ2~Φ20(全10 形番)
 ●コーナーR タイプ: Φ3~φ20(R0.3~R1.5 全28 形番)
 ●標準価格:6,940 円~79,900 円(税抜き)

タンガロイが焼入れ鋼加工用コーテッドCBN「BXA20」の拡充発売

 タンガロイ(社長:木下 聡氏)が、焼入れ鋼加工で好評を博しているコーテッドCBN「BXA20」インサートを大幅に拡充し、このほど発売を開始した。

 この製品は、耐欠損性を大幅に改善した専用CBN母材と従来比約2倍の厚さを持つ新多層PVDコーティングの組み合わせにより、耐欠損性と耐摩耗性に優れ、連続加工から断続加工までの安定した長寿命加工が可能。今回、ワイパー刃付きインサート、ウエイビージョイントインサートなど22アイテムを拡充することで、より幅広い焼入れ鋼加工に対応が可能となる。

主な特長
 ●「BXA20」は低・中速領域での耐摩耗性と耐欠損性に優れたCBN材種であり、焼入れ鋼の仕上げ加工から深切込み加工(浸炭層除去加工)までの幅広い領域の連続加工および断続加工に適する。
 ●強力なろう付けを特長とするウエイビージョイントインサートを大幅に拡充することにより、深切込み・高送り加工に対応できる。

主な型番と標準価格
・2QP-DNGA150404 BXA20 :5,900円
・2QP-CNGA120412WL BXA20 :6,700円
・3QP-WNGA080408WL BXA20 :8,700円
・2QP-DCGW11T304 BXA20 :7,000円
・3QP-TPGW110204 BXA20 :9,000円
・4QS-DNGA150408 BXA20 :12,600円
・6QS-WNGA080408 BXA20 :16,200円
(*いずれも税抜価格)

アマダホールディングスが日立との協創を通じて、IoT を活用したヒトに優しい次世代製造モデルを国内の主要拠点に構築

組立ナビゲーション
組立ナビゲーション
 アマダホールディングス(社長=磯部 任氏)は、このほど日立製作所(社長CEO=東原 敏昭氏)との協創を通じてIoT を活用したヒトに優しい次世代製造モデルを国内の主要拠点に構築することを決定した。

 2020 年4 月までに、アマダグループで板金加工機械を手掛けるアマダ(社長=磯部 任氏)の富士宮事業所(静岡県富士宮市)、土岐事業所(岐阜県土岐市)においてハンズフリーの組立ナビゲーションシステムや生産計画立案の自動化システムなどを構築する。アマダグループは、IoT を活用して、「ヒトに優しい最先端のモノづくり」を実現することにより、製造現場の生産性を高めるだけではなく、人手不足の解消や働き方改革など労働環境の変化に積極的に取り組み、多様な人材を活用できる製造現場への変革を推進していく。また、日立は、顧客との協創を通じて、顧客の重要な課題を共有し、共にソリューションを創りあげるとともに、先進的なデジタル技術を活用した「Lumada(ルマーダ)」ソリューションを提供し、顧客の課題解決とSDGs(Sustainable Development Goals持続可能な開発目標)の達成に貢献していく。

 近年、製造業では、少子高齢化に伴う労働人口の減少や現場のモノづくりを支えてきた熟練者の引退による人手不足、グローバル競争の激化による効率性重視や、個別最適に留まり自社や業界など垣根を超えた全体最適への対応不足など、多くの課題がある。金属板を切断するレーザ加工機などを製造するアマダの生産拠点においても、熟練者の経験に依存する作業が多く、個人の能力に依存しない働きやすさに配慮した製造現場や、技能伝承による人材育成が求められている。

 現在、アマダグループは2021 年を最終年度とする中期経営計画からその5 年先までの成長を見据えて、ファイバーレーザ加工機や自動化対応装置といった板金事業部門の商品供給体制を整備しており、欧米で生産能力の増強を推進中。加えて、富士宮事業所と土岐事業所に新工場、富士宮事業所近郊にサプライヤー拠点を建設することにより、グローバルで生産体制の最適化を図っている。

 一方、日立はIoT をはじめ先進的なデジタル技術を活用した「Lumada」ソリューションを展開している。日立グループとしてこれまで、日立産機システムが、2007 年にアマダの富士宮事業所においてパンチングマシン向けにサーボモーターを納入して以来、2017 年には土岐事業所の金型IoT 工場のシステムを立ち上げるなど、アマダの製造現場の高度化や効率化に貢献してきた。こうした実績に加え、日立が自ら製造業として長年培ってきたプロダクトからOT(Operational Technology制御・運用技術)、IT まで一貫して対応できる強みを踏まえ、アマダグループと日立は、2018 年6 月からIoT を活用した次世代製造モデルの構築に向けた協創を開始している。

 板金加工機械市場において国内トップシェアで高度な技術力を有するアマダグループと、製造現場の豊富な知見や「Lumada」のオープンなIoT プラットフォームを有する日立が協創することで、両社の技術・知見を結集し、日本のモノづくりを支え、さらに進化させることを目指す。

DMG森精機が「サービスセンタ」から「修理復旧センタ」へ名称変更

 DMG森精機(社長=森 雅彦氏)がこのほど、「サービスセンタ」を「修理復旧センタ」に名称を変更した。 同社の修理復旧センタは、顧客の修理/復旧活動の中心拠点として、最短ルートで問題解決を行うために、コール機能を集約し、顧客情報や納入機械情報、顧客の機械修理履歴を日々データベースに蓄積しており、高い技術を持った専門家により、問題点をスピーディに解決することを目的としている。なお、電話番号等に変更はない。問合せ窓口の名称変更 サービスセンタ ⇒ 修理復旧センタ 電話番号(変更なし) ・0120-124-280 ・0077-78-0222 *いずれも通話料無料

【動画あり】サンドビックが3Dプリンタで壊れないギターを製作し、ロック界のレジェンド、イングヴェイ・マルムスティーン氏がその破壊に挑戦!

 ギターの破壊パフォーマンスといえばロックスター。サンドビックは、自社の最先端の技術を試すべく、世界初となるオールメタル製の壊れないギターを製作し、マルムスティーン氏にその破壊スキルを思う存分ぶつけてもらったと発表した。 この破壊の検証に白羽の矢が立ったのは、なんとスウェーデン生まれのカリスマ・ギタリストであるイングヴェイ・マルムスティーン氏。「ギター破壊に情熱を燃やすミュージシャンはいないだろう。」とサンドビックのスポークスマン。 動画では、マイアミ郊外のロッククラブで、エキサイトしたファンの群れを前にギターを演奏するマルムスティーン氏の様子紹介される。その後、お決まりの破壊パフォーマンスを試みるが・・・。https://youtu.be/k1hxZyD9VGI (日本語の字幕設定が可能) サンドビックによると、今回、精密かつ持続可能な自社の最先端技術の高さを実証するために、壊れないギターの製作を企てた――という。 「私たちは消費者向けの製品を作っていないので、当社のメソッドが世界の最先端にあることに、一般の人々が気づくことはありません。」と、サンドビック・マシニングソリューションクラス・フォーストロム社長は言う。「マルムスティーン氏のような要求の厳しいミュージシャンのために、破壊に耐えるギターを作ることで、あらゆる複雑な加工課題に対処できる当社の能力をはっきりと示せるのです。」と自信たっぷり。 ネオクラシカルヘビーメタルの第一人者マルムスティーン氏は、タイム誌によって、世界で最も偉大なエレキギタープレーヤー10人の1人に挙げられたミュージシャン。カリスマ的なギタープレイと激高した感情をギターにぶつける破壊パフォーマンスで知られている。これまでに30枚のアルバムをリリースし、30年にわたってステージでギターを破壊してきたという驚きのミュージシャンだ。 「こいつは野獣のようなギターだ! サンドビックは明らかに時代の最前線にいる。熱心に取り組み、働いただけの成果を上げる。その姿勢には共感できるね。」と、マルムスティーン氏はその強度に驚きの声をあげる。 「この結果は驚くべきものだ。持てる力も技量もすべて出し切ったけれど、このギターを壊すことはできなかった。」 今回、このギターを製作したエンジニアは、著名なギター設計者のアンディ・ホルト氏(Drewman Guitars社)と協力して、マルムスティーン氏の厳格な音楽的基準と電光石火のような速弾きスタイルにマッチするギター製作に取り組んだという。 「私たちは上から下まですべてを新たに開発しなくてはなりませんでした。このギターには、これまでに作ったことのある部品は1つもありません。まさに芸術品です。」と、ホルト氏。 ギターの弱点は、ネックとボディの接合部。サンドビックは、ネックとボディのメインのハブ部分を1つの部品としてフライス加工することにより、この問題を解決した。 このギター製作は、サンドビックのいくつかの異なる部門が共同で取り組んだ大がかりなプロジェクトである。3Dプリンタでのギターボディ製造には、同社が誇る、金属粉末およびアディティブマニュファクチャリングにおける専門知識を活用した。これは、チタン合金の微粒子粉末床に、設計図通りにレーザを走査して粉末素材を溶融結合させ、順次積層する方法で、人間の毛髪よりも薄い層を重ねることにより、ギターボディを形づくる仕組みである。これにより、極めて複雑な設計の部品の小ロット生産が可能になった。 サンドビックのアディティブマニュファクチャリングエンジニア、アメリー・ノルビー氏は、「より軽量かつ高強度で柔軟性も高く、従来のフライス加工では不可能だった複雑な内部構造を持つ部品を作ることができるようになった。また、部品に必要な分だけしか材料を使わず、廃棄物が最小限に抑えられるため、より持続可能な製造方法ともいえます」。 ギターのネックと指板は、サンドビック・コロマントによって1台の機械でリサイクルステンレス鋼のブロック材から加工された。 「精度が極めて重要でした。」と、サンドビック・コロマントの加工プロセス開発担当者、ヘンリク・ロイカネン氏。「長年の経験を基に構築された当社のソフトウェアによって、最適な工具と推奨加工条件が提示されるので、フライス加工で、厚さ1ミリという難しいサイズの指板を作ることが可能になった。」 次の課題は、ギターボディに差し込む指板とネックの強度を高めることだった。このソリューションでは、ギターのネックと指板の間に超軽量の新しい格子構造を挟む形が採用された。サンドビックが最近開発したハイパー二相鋼による、この格子構造は、所定の重量において最も強度が高いものだ。 「共同の取り組みでより複雑な問題も解決する、このようなコラボレーションが、未来につながる重要な鍵なのです。」と、サンドビックの製品開発スペシャリスト、トマス・フォシュマン氏はコメントしている。▼世界初の壊れないギターの製作過程を紹介する動画はこちら▼https://youtu.be/4TKXvyYxoVw