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2016年9月分工作機械受注総額は1028.5億円 日工会 

 日本工作機械工業会がこのほどまとめた2016年9月分の受注実績は以下の通り。2016年9月分工作機械受注総額は、1028.5億円(前月比+4.9% 前年同月比Δ6.3%)となった。受注総額は2カ月ぶりの1,000億円超。年度半期末や、展示会効果等による受注増が寄与。 内需は455.2億円(前月比+5.6% 前年同月比△4.9%)で、年度半期末により2カ月ぶりの450億円超。 外需は573.3億円(前月比+4.4% 前年同月比△7.3%)で、前月からアジアは減少も、北米や欧州で展示会効果もあり増加。3カ月ぶりの550億円超。 海外経済の先行き懸念や円高の定着で慎重な動きが拡がる。展示会効果や各種政策による動きを注視。

9月分内需

455.2億円(前月比+5.6% 前年同月比△4.9%)。・2カ月ぶりの450億円超。・前月比2カ月ぶり増加。前年同月比は8カ月連続減少。・年度半期末効果により増加。補助金効果は前月でほぼ終了。① 一般機械  189.3億円(前月比+6.7% 前年同月比+3.0%)  うち金型   24.9億円(前月比+10.6% 前年同月比△3.4%)② 自動車   141.1億円(前月比+15.7% 前年同月比△11.7%)  うち部品   91.4億円(前月比+18.7% 前年同月比△18.4%)③ 電気・精密 38.7億円(前月比+8.3% 前年同月比+6.3%)④ 航空機・造船・搬送用機械 24.9億円(前月比△29.9% 前年同月比△11.7%) 

9月分外需

873.3億円(前月比+4.4% 前年同月比△7.3%)・3カ月ぶりの550億円超。・前月比は2カ月連続増加。前年同月比は16カ月連続減少。・引き続き慎重な動きが継続する中、北米・欧州は点字化以降かなどで前月比増加。①ア ジ ア:227.7億円(前月比△3.4% 前年同月比△20.3%)・東アジア:157.2億円(前月比+1.5% 前年同月比△28.1%)〈中 国〉113.6億円(前月比+6.8% 前年同月比△30.3%)・その他アジア70.6億円(前月比△12.8% 前年同月比+5.4%)〈タ  イ〉27.3億円(前月比+10.6% 前年同月比+31.1%)〈ベトナム〉8.9億円(前月比+36.1% 前年同月比+88.0%)〈イ ン ド〉17.8億円(前月比△32.3% 前年同月比Δ33.6%)②欧 州:131.6億円(前月比+7.8% 前年同月比△3.7%)〈ド イ ツ〉45.5億円(前月比+65.4% 前年同月比+17.3%)③北   米:208.1億円(前月比+13.0% 前年同月比+14.9%)〈アメリカ〉183.8億円(前月比+13.2% 前年同月比+11.6%)〈メキシコ〉 11.6億円(前月比Δ27.2% 前年同月比+23.5%)

ロボット統計受注・生産・出荷実績(2016年7~9月期)

 ロボット工業会がまとめた2016年7~9月期のロボット統計受注・生産・出荷実績は次のとおり。受注 受注台数は対前年同期⽐で、+11.3%の38,639 台となり、4四半期連続でプラス成⻑となった。受注額は、同+10.2%の1,416 億円と、3四半期ぶりにプラスに転じた。生産 ⽣産台数は対前年同期⽐、+11.3%の38,639 台となり、13四半期連続でプラス成⻑。また、2016年4〜6 ⽉期を超え四半期ベースでは過去最⾼実績となった。 ⽣産額では、同+5.2%の1,407 億円となり、2四半期ぶりにプラスに転じた。今年2016 年(会員+⾮会員)の年間⽣産額(出荷額)は、引き続き国内での需要増に加え、米国でのさらなる景気拡大と製造業回帰による堅調な伸び、中国での減速経済の中にあっても高い自動化投資意欲、さらに欧米におけるインダストリー4.0などIoTを通じた産業用ロボットへの感心の高まりなど、今年も海外需要の拡大が期待され、対前年⽐で約10%増の7,500 億円となる⾒通し。出荷 国内は昨年好調であった、主要ユーザーである⾃動⾞産業向けは今年も好調を維持している⼀⽅で、電気機械産業向けは減速している。海外市場は、中国向けが少なくとも前年並みを維持する中で、欧⽶向けは堅調に推移していくと⾒込まれる。 総出荷台数は、対前年同期⽐、+6.9%の37,680 台と、13四半期連続ベースでは過去最高実績となった。 総出荷額では、同+4.2%の1,401 億円となり、2四半期ぶりにマイナスに転じた。 国内出荷台数は、同+14.5%の9,290台となり、12四半期連続のプラス成⻑となった。 国内出荷額では、同+15.5%の433 億円となり、12四半期連続のプラス成⻑となった。 輸出台数は、同+4.6%の28,390 台となり、13四半期連続でプラス成⻑となった。 輸出額では、同▲0.2%の968 億円となり、2四半期連続でマイナス成長となった。国内出荷内訳 ⾃動⾞産業向けは、対前年同期⽐で+29.0%の3,572 台となり、4四半期連続でプラス成⻑となった。出荷額は、同+16.3%の146 億円となり、5四半期連続でプラス成⻑となった。 電気機械産業向けは、対前年同期⽐で、+20.5%の2,724 台と、3四半期ぶりにプラスに転じた。出荷額は、同+22.1%の135 億円となり、3四半期ぶりにプラスに転じた。FPD ⽤や半導体用、電子部品実装用が伸長した。輸出内訳 溶接⽤は、対前年同期⽐で▲18.7%の7,088 台となり、4四半期連続でマイナス成⻑となった。出荷額では、同▲22.7%の185 億円となり、3四半期連続でマイナス成⻑となった。⽶国、中国向けは堅調であったが、欧州向けは半減した。 電⼦部品実装⽤は、同+6.7%の2,149 台、出荷額は同▲1.3%の336 億円となり、6四半期連続でマイナス成⻑となった。電機向けの主要⽤途である電⼦部品実装⽤は、中国向けは昨年同期を上回ったが、欧米で低迷した。 輸出は、昨年まで好調であった欧州向けの需要が減速した。⽶国、中国が堅調に進む中出、欧州向けの先行きは不透明である。

日本初披露! DMG森精機があらゆる生産現場で活躍する立形マシニングセンタ「CMX Vシリーズ」を登場

 DMG森精機(社長=森 雅彦氏)が、このほど多様化する加工の要望に応えるため、ソリューションベースマシン「CMX Vシリーズ(立形マシニングセンタ)」の販売を開始したことに伴い、9月27日に同社の東京グローバルヘッドクォータ(潮見)にて、新製品発表会を開いた。
 
 これまでの立形マシニングセンタの標準オプションを網羅した全290種類の多彩なオプションからユーザーニーズに併せてカスタマイズが可能になっている。様々な業種の幅広いワークに対応する高い汎用性で加工現場の生産性向上に貢献する。

 「JIMTOF2016」では、3種類のラインナップより「CMX 1100 V」を出展する。

ユーザーニーズの多様化に伴った機械コンセプト

説明をする高山専務
説明をする高山専務
 今回のマシンについて、開発を担当している同社の高山直士専務(工学博士)は、「自動化、高機能化など、お客様の要求が多様化しており、これらのニーズに対応するためCMX Vシリーズを開発しました。CMXの3つのCは、Compactコンパクト、Competitive競争力のある、Customizedお客様ワーク完成までの要求に応えるという意味合いを含んでいます」と説明する。

 特に注目したいのが、カスタマイズについてだ。
 従来の同社は、新しい機械を発表した場合、省スペースや加工能率のアップ等、機械本体に関することが中心となるプレゼンだったが、今回は違う。高山専務は、「お客様のワークが完成するまでの要求に応える――ここに注目してこの機械を開発しました。オプションを充実させて、ワークが完成するまでの必要なオプションを揃えたところが大きな特長です」とのこと。

 同社は、このような立形マシニングセンタを1万5000台出荷している。顧客が採用した、“お客様専用オプション”を同社が設計しているが、それらのオプションを全部集めて、その中の290種類を標準オプション化したのがこの「CMX Vシリーズ」なのだ。

 「この290種類のオプションによって、様々なお客様のワークに対応できるような体制になった。ここが従来と違う考え方です」(高山専務)

機内
機内
 全9種類のDMG MORIテクノロジーサイクルをオプションで搭載でき、これまで専用機や専用プログラム、特殊な工具で行っていた加工・段取り・計測を、誰も賀簡単かつ短時間で素早い立ち上げと高い品質を実現することができる。洗浄、計測、バリ取り、ワーク仮置きなどの機能をモジュール化し、ロボットと組み合わせることにより、短納期かつ安定した品質のシステム構築を実現する。さらに周辺機器パートナーとのオープンイノベーションによりチップコンベヤやスルースピンドルクーラント装置など高性能な周辺機器を数多く取り揃え、顧客の加工ワークに合わせた最適な組合せで、高精度加工や高い耐久性を実現する。クラス最大の軸移動量、大きいテーブルサイズでありながら省スペースを実現していることも優位性のひとつだろう。

 この290種類もの多彩なオプションを同社では『テクノロジーサイクル』という考え方で、以下の4つのカテゴリーに分けている。
 ①Handling(ハンドリング)
 ②Shaping(加工)
 ③Monitoring(監視)
 ④Measurement(計測)

4つのカテゴリー

熱対策も万全! 加工後のワークが熱くないのには驚いた!
熱対策も万全! 加工後のワークが熱くないのには驚いた!
 高山専務は、最近の製造現場への変化について、「われわれの機械でも、ロボットの需要はこの4~5年で約2倍、増えており、着実にロボットの需要は増加しているといえます。その背景にあるのは、自動化に対する要求です」との見解を示した。

 同社では従来、ロボットを活用する場合、顧客の要求に対し、1品1品それぞれ設計していたが、自動化に伴いこれらの需要が増加する現在、作業が追いつかず、納期がかかってしまうという課題があった。そこで同社では、新しい発想として、ロボットだけじゃなく、ロボットにまつわる周辺機器をモジュール化している。

 モジュール設計により、「短納期で安定した品質のシステム構築を実現しました。将来お客様のワークが変わったなど、従来のワーク変更時にも簡単にレイアウト変更も可能になります」(高山専務)

 次はシェーピングだが、実際ワークを加工する部分にあたる。立形マシニングセンタは、XYZ軸を基本的に持っているが、それに2軸の回転テーブルをつけることによって、5面の加工がひとつの機械でできるようになるというメリットがある。それを最適な加工条件でできるようなアプリケーションのソフトウェアが特長。さらに通常は、ケーブルを機械の中から垂らして、配線するのだが、そうするとハンドリングのときにケーブルが邪魔になる。そこで、配管・配線をテーブル内部で行い機内の外観を向上させた。これも大きな特長だ。

 続いて、加工の状態を監視するモニタリングについてだが、機械の状態をリアルタイムに確認する「DMG MORIメッセンジャー」について説明する。これはスマホや事務所のパソコンへ機械の稼動状態やアラームが発生しているか等、リアルタイムで確認できるもの。他にも注目したいのは、「MPC」機能だ。これは主軸に振動センサーを搭載、加工状態を検出して機械停止、退避などで機械を保護するものである。

 ツールセッタ、ワークの形状を寸法測定する装置も揃えている(オプション)。ワークの粗さが機上で測定できたら、ワークいちいち外さなくてもいいので、時間の短縮に繋がる。レーザ式の工具長測定では、工具の摩耗も1µ、2µという単位であるから、測定の技術も、専門のパートナーとオープンイノベーションで研究しているという。

この加工面! 磨きぬかれた鏡のようにピカピカだ!
この加工面! 磨きぬかれた鏡のようにピカピカだ!
 高山専務は、「従来の機械よりも重切削能力を25%もアップしました。機械を重くガッシリつくって25%アップしたわけではありません。加工精度も1.6µを誇り、当社の機械の最高レベルの精度です」と強調、続けて、「このサイズの機械で、Y軸560mmを確保しつつ機械サイズは省スペースになっているのも解析を重ねた結果、実現したことです。これも大きな特長なんですよ」と自信をみせた。

 機械の窓の大きさも魅力であった。窓の大きさは従来機種の3倍だという。これは、操作盤を本体カバーから切り離すことで大きな窓を実現したもので、ここも視認性を良くした改善点のひとつだった。

 販売開始は9月。10月から伊賀、Davis工場(アメリカ)、天津工場(中国)、FAMOT工場(ポーランド)で毎月140台/月生産予定になる。

ナガセインテグレックスのJIMTOF展示マシンは見所が満載! 新規開発5機種を初披露


 斬新なアイデアを用いて愚直なまでに技術に執着するナガセインテグレックスが、「JIMTOF2016」で新規開発5機種を初披露する。今回の展示会で同社は「10年後を見据えた新たな概念を生み出すマシン・システム」を提案、既存のNAGASE商品に搭載できる最新ユニットや、数々の加工サンプルも展示する。

 長瀬幸泰社長は、「圧倒的な運動特性をぜひご覧頂きたい。お客様の希望に添った要素技術を搭載することは、すなわちお客様にとっては世界に一台のマシンということ。10年後の未来を見据えて市場変化に対応するためにも、機械の特性が陳腐化しないよう努力をしています。時代への変化に適応できるよう拡張性の高いマシンでありながら、圧倒的な運動特性で高能率加工を実現する数々の製品は、未来の需要を考えるお客様に貢献できるものと思っています」としており、今回は顧客の要望を具現化した“未来志向型マシン”を披露してくれるとのこと。一足先に注目5機種を紹介する。

これが新開発5機種だ!

(1)前代未聞の歯車研削盤! 超精密立型歯車研削「NGC300」
 新JIS級の歯車研削加工を狙える超精密立型歯車研削盤。ヘリカル・スプライン形状の歯車はもちろんウォームやねじ加工、さらには創成加工にも対応。高精度スキャニングプローブ(OP)の搭載で、加工後は機上での歯車形状測定を実現している。

(2)史上最強のナノ成形平面研削盤! 超精密成形平面研削盤「SGC 630 P
 このマシンについているPはプレミアムのP! というだけあって、史上最強のナノ成形平面研削盤。最小設定単位はなんと10ナノメートル仕様。NAGASEらしい“研削盤の常識を越えた”超鏡面、超平面、超形状を創成している。時流であるIoTを意識して、NCには最新インターフェースを採用しているのも特長だ。

(3)従来になかった超精密小型ロータリマシン! 超精密ロータリマルチ研削盤「RG 200」
 独自の油静圧内面によるφ200mmの超精密ロータリテーブル。同時制御による形状創成加工や高番手砥石による加工にも対応している。フォーマ用金型やベアリングの座間合わせなどの小物部品の超精密研削加工に最適なマシン。

(4)同時5/6軸サブナノマシン! 超²精密微細加工機「NIC 300α」
 自由曲面への多彩な超微細形状加工を実現するナガセのフラッグシップマシン。全ての直線軸(X/Y/Z)で最小設定単位0.1ナノメートル仕様。

(5)生まれ変わった! 高精度平面研削盤「SGE 520 Neo 3」
 このマシンはより機能的なのに汎用機感覚で使える小型平面研削盤。シンプルで高い潜在能力を秘めた新制御システム「Neo 3」を搭載している。

 マシン本体の他にも注目したいところが豊富なナガセインテグレックス。さらに進化した「真直度測定システム SMU-02」は、機械精度に左右されず、大型ワークの高精度な真直度測定を実現している。マシニングセンタや門形研削盤に取り付けて、大型部品の機上での真直度測定が可能になるというもの。加えて既存のNAGASEマシンに搭載可能な最新ユニットも展示している。

 さらに! 
 実は「詳細はまだ言えないが、ビックリするような機械を展示する」と聞いた。
 機械が自ら感じて制御するマシンらしく、JIMTOFの展示会で初披露するとのこと。
 世界にないマシンづくりでも開発者が怯まず挑戦するのがNAGASEだ。
 ぜひこの目で確かめたい!

不二越が高能率高精度 工程集約型歯車スカイビング加工機「GMS450」を市場投入

 歯車は、駆動装置や制御機構を構成する重要部品として、自動車や産業機械等あらゆる分野で、多くの製品に組み込まれている。その加工は、旋盤(旋削)、マシニングセンタ(穴あけ等)、ギヤシェーパ(歯切り)などの工作機械により行なわれているが、多品種生産へ対応するフレキシビリティや、さらなる高能率化とコスト削減、省スペース化などのニーズが高まっている。

 そこで不二越(社長=本間博夫氏)は、2012 年10 月に、中大型歯車の加工をターゲットに、旋削、穴あけから歯切りまでの3つの工程を1台の工作機械に集約し、大幅な設備コストの低減を可能にした工程集約型歯車加工機 ギヤシェープセンタ「GM7134」を開発・市場投入してきたが、今般、自動車業界におけるEV・FCV化の流れ、およびロボット市場の拡大などを背景とした減速機需要の増加に伴い、今後ますます市場拡大が見込まれる自動車・産業機械分野、および建設機械分野向けの中小型歯車の加工に向けて、高能率・高精度加工が可能な工程集約型歯車スカイビング加工機 スカイビングギヤシェープセンタ「GMS450」を開発、市場投入するに至った。

 同社は、歯車加工機と歯切工具、ロボットを手掛ける稀有なメーカーとして、スカイビングシステムの開発、顧客の製造現場における自動化に取組んでいく。

スカイビング ギヤシェープセンタ「GMS450」の特長

(1)高能率・高精度な加工
 新設計の高剛性ガイド、高トルクスピンドル、および最新の制御技術の採用により、高能率・高精度な歯車スカイビング加工を実現。従来の歯車シェーパー加工に対し、加工時間を1/5に削減しながら、歯車精度はJIS N6級(旧JIS2 級相当)以上を確保、また、クラウニングなどの歯形コントロールにも対応。

(2)ハードスカイビング加工に対応
 超硬スカイビングカッタを用いることで、焼入後歯車の高精度仕上げに対応。

(3)旋削・穴あけ・歯切り工程を集約
 歯車スカイビング加工に加え、旋削、穴あけ加工工程を集約することで、段取替え工数を減らし生産変動に対し柔軟に対応できるコンパクトでスマートな生産ラインを実現。

(4)クラス最小の設置スペース
 複合加工による旋盤、穴加工機の工程集約を図ることで設備設置スペースを60%削減(床面積24㎡→9.7㎡)。また、ワーク径φ450 対応のスカイビング加工機ではクラス世界最小の設置スペースを実現。

(5)対話型の操作画面によりプログラム作成が容易

■仕様

 今後の取り組みとして、2016 年10 月に市場投入し、産業機械・建設機械・歯車メーカーなどを中心に、年間10 台の販売を目指す。好評を博している軽量コンパクトロボットMZシリーズ・EZシリーズとの組み合わせによる、加工・洗浄・バリ取り・検査などの工程全体のシステム化、自動化要求に対応する拡販活動も展開していく。

 また、「JIMTOF2016」に出展するにあたって、同社では、「GMS450のスムーズで心地よいスカイビング加工を、是非ご覧ください」と意欲を見せている。

【旬な話題】三菱マテリアルの切削加工技術の伝承を目的とした“切削アカデミー”が好評開催中!

 三菱マテリアル 加工事業カンパニーが技術者育成を目的とした切削工具メーカーならではの体系的な研修“切削アカデミー”を切削工具ユーザーに向けて開催している。この研修は、2016年6月開催以来、切削加工がはじめての方から熟練の方まで幅広い切削加工に携わる方々に大好評であり、切削加工に関する全般的な知識を深め、さらなる切削加工マスターを目指す方には注目してもらいたい企画だ。 現場では工具や切削条件、被削材や切りくずなどを理論的・体系的に学ぶ機会は少ないのが現状だが、切削加工実務経験のある方も“入門コース”や“基礎コース”を受講したあとに、「切削の全体像が見え工具選定や条件設定の幅が広がり、課題解決のヒントを得られ有意義な時間になった」との声が多数寄せられているとのこと。<受講者された方々の声>・切削を始めたばかりだが切削の基礎的な知識の説明を一から聞けて、初心者にもとても分かりやすかった。・被削材に合わせた工具選定のポイントや、切削条件の考え方について学べて良かった。・職場では特定の被削材の切削しか見たことがなかったので、他金属の切削条件、切りくず、仕上がりが見られて勉強になった。・ネットなどで自分で調べても分からない情報が得られ、遠方から参加した甲斐があった。・座学だけではなく、加工実演や動画を交えながらの説明がとても分かりやすくイメージしやすかった。・トラブルシューティングで、原因や対策について詳しく教えてもらえて大変参考になった。 好評な、はじめて切削工具に触れる技術者向けに工具の種類を理解する“入門コース”、切削加工の経験者向けに切削工具の基礎知識を学ぶ“基礎コース”については2017年1月、2月にも開催するとのこと。また、ユーザーから要望の多い工具損傷対策は12月迄開催がある。 『切削アカデミー』の開催日程は下記のとおり。

●コースおよび開催日程

●入門コース(1日) 2017年1月20日切削加工の種類を理解し、各種加工の最適な工具選定や、切削条件の計算方法を学ぶ。●基礎コース(2日) 2017年2月16日、17日切削加工の種類や被削材を理解し、切削工具の基礎知識を体系的に学ぶ。(2日間コース)●応用コース ターニング(1日) 2016年度内開催終了ターニング加工の詳しい知識を体系的に理解し、トラブルシューティングの基礎とツーリングを学ぶ。●応用コース ミーリング(2日) 2016年10月20日、21日ミーリング加工の詳しい知識を体系的に理解し、トラブルシューティングの基礎とツーリングを学ぶ。●ミーリング 工具損傷対策(1日) 2016年11月11日、12月19日ミーリングのトラブルシューティングを集中して学ぶ。●難削材加工コース(1日) 2017年1月13日難削材加工の基本的考え方と、実用的な加工を学ぶ。●切削抵抗解析コース(1日) 2017年1月27日受け付け終了切削抵抗から、切削中の挙動を解析し、異常の対策を学ぶ。●高速度カメラ解析コース(1日) 2017年2月10日異常の原因を高速度カメラで特定し、その対策を学ぶ。受講対象:切削工具ユーザー(対象切削加工はターニング・ミーリング・ドリリング)受講料:2016年度(2017年3月迄) 無料(交通費宿泊費は別途必要)■申込みは下記WEBサイトから入力すること↓http://carbide.mmc.co.jp/solution/purpose/education/training/academy

DMG森精機がトヨタ自動車とパートナーシップを締結 ~FIA世界ラリー選手権(WRC)での協力関係で合意~

パリ4モーターショーで発売されたヤリスERCテストカー
パリ4モーターショーで発売されたヤリスERCテストカー
 DMG森精機は、このほど9 月29 日(木)にトヨタ自動車とFIA世界ラリー選手権(FIA World Rally Championship、通称: WRC )でのパートナーシップを締結したと発表した。

 FIA世界ラリー選手権 (WRC)は、FIA主催の世界各国で行われるラリーの世界選手権でF1世界選手権や世界耐久選手権と並ぶ最も権威あるモータースポーツの一つ。ラリー・モンテカルロ、ツール・ド・コルスを始め世界で大変人気がある。

 DMG森精機は、長年高精度・高生産性を追求する自動車業界に工作機械とソリューションを提供してきたが、今回のラリーカーに搭載されるエンジンは、同社製品が多数納品されているToyota Motorsport GmbH(ドイツ・ケルン市)で製造されており、実際に同社製品で加工した部品も多数搭載されている。

 今回のパートナーシップ締結により、同社では、「製造業のシステムインテグレータとして引き続き自動車業界に強くコミットし、ラリーを通じた『もっといいクルマづくり』に貢献していく」としている。

アマダミヤチがファイバーレーザ溶接機「ML-6811C/ML-6810C」を新発売 ~シリーズ初ML-6811C には「シングルモードモデル」をラインナップ~

ML-6811C
ML-6811C
 アマダミヤチ(社長=辻岡寿康氏)は、このたび新商品としてファイバーレーザ溶接機 「ML-6811C/ML-6810C」 を発売した。

 「ML-6811C/ML-6810C」 は、精密な溶接を要求される自動車関連部品や電子部品の溶接に用いられるファイバーレーザ溶接機。レーザ溶接技術のさらなる「精密加工」「高品質化」「安定性」を追求し、幅広い顧客のニーズに応える新機能が搭載されている。

 「ML-6811C/ML-6810C」 には、専用出射ユニット(オプション)と組み合わせて用いることで加工部への入熱を精密に制御し、溶接の安定性を向上させることができる「アクティブヒートコントロール」機能の搭載が可能。加工部分を検知し本体にフィードバックするこの機能は、今まで以上の高品質、安定加工を実現する。そして「ML-6811C」 (最大出力700W)には、今回アマダミヤチでは初めてとなる「シングルモードモデル」が加わった。シングルモードモデルは、レーザ光の集光性に優れた微小なスポットにより、熱影響が少なくなることで、より精密な溶接が可能となるとともに、切断や穴あけ加工のニーズにも適用が可能である。

 「ML-6810C」 (最大出力1kW)は、運転時の消費電力を従来機比 約35% まで低減することで、さらに省エネルギー化を進めた。溶接面では高出力連続発振(CW)によるなめらかな溶接ビード面を実現。品質を重視した高品質溶接をはじめ、焼き入れ、焼きなまし(金属を軟化させる加工)などの熱処理加工にも最適である。

【ML-6811C/ML-6810C 共通 主な特長

専用出射ユニット
専用出射ユニット
1.「アクティブヒートコントロール」機能
・専用出射ユニット(オプション)と組み合わせて用いることで、加工部の熱量をレーザと同軸で検出し、本体へフィードバックしながらレーザ出力を可変させ、加工部への入熱を精密に制御し、溶接安定度を向上する。

2.任意波形制御機能
・レーザ照射時間に対して、レーザ出力の強弱を可変できる任意波形制御機能により、ワークへの入熱を任意に設定することが可能となり、溶接の品質向上を実現する。

3.ガルバノスキャナーユニットに対応
・レーザ光を、スキャナーミラーにて高速かつ高精度に走査するガルバノスキャナーユニット(オプション)に対応。レーザ光をワーク面へ螺旋状に走査する「ワブリング機能」を搭載し、ワークへの急熱急冷防止効果により、クラックやブローホールの発生を抑制する。

4.垂直入射が可能
・被加工物から反射影響を受けない構造により、ワークへの垂直入射が可能。反射光による装置内部光学系焼損抑止に加え、設備レイアウトの自由度が拡大する。

ML-6811C 主な特長

1.シングルモードモデル
・従来のフラットトップなビーム形状とは異なり、針のような鋭いビーム形状を形成することで、微小スポットによる溶接が可能となる。マルチモードと比較すると、細く深い溶け込みが得られ、切断での適用も可能。

ML-6810C 主な特長

1.省エネルギー
・運転時の消費電力を従来機比 約35% 低減(1kW 出力を1 秒間隔でON/OFF。8 時間稼働で比較)することにより、省エネルギー化をさらに進めた。

三菱マテリアルが難削材旋削加工用インサート材種「MP9000/MT9000」シリーズにアイテムを追加発売

 三菱マテリアル 加工事業カンパニ-(カンパニ-プレジデント=鶴巻二三男氏)は、このほど難削材旋削加工用インサート材種「MP9000/MT9000」シリーズにポジティブインサートの販売を開始した。

 同社が販売している航空機や医療などを中心としたチタン合金、耐熱合金、耐食合金などの旋削加工用として、耐摩耗性、耐欠損性、耐溶着性を向上させた難削材旋削加工用インサート材種「MP9000/MT9000」シリーズは、突発欠損や切りくずトラブル対策として加工現場より好評を博しているが、今回は、さらに内径加工や小物ワーク加工用としてポジティブインサートの発売開始に至った。

 難削材旋削加工用インサート材種「MP9000/MT9000」シリーズポジティブインサートの主な特長は、以下の通り。

 ① 「MP9000」シリーズは高硬度相の安定化が図られたAl含有量の高い(Al,Ti)N単層コーティングにより、被膜硬度が向上し、耐熱合金旋削加工時の耐摩耗性、耐クレータ摩耗性、耐溶着性を大幅に改善。第一推奨は「MP9015」で、耐摩耗性重視の加工や仕上げ加工用に「MP9005」をラインアップ。

 ② ポジティブインサートで追加となった「MT9005」は、耐熱性、耐塑性変形が高く、高速切削に対応可能なノンコート超硬材種。

 ③ 軽切削領域加工用「LSブレーカ」はインサートへの溶着を防止し、仕上げ面の白濁を抑制。中切削領域加工用「MSブレーカ」は広いチップポケットによって高切り込み条件でも切削抵抗の増加を抑制し、びびりや切りくず詰まりを低減。

・標準価格   :530円~1.780円
・(代表型番) CCMT060202-LS MT9005:税込価格572円
・CCMT09T302-LS MP9005:税込価格1,080円
・DCMT11T308-MS  MP9015:税込価格1,166円
・VBMT160408-LS   MP9015:税込価格1,922円

【募集中】「ロボット介護機器開発・導入促進事業 成果報告会」を10月27日に開催 (無料・事前登録制)

 日本医療研究開発機構(AMED)と経済産業省は、ロボット介護機器の開発・実用化および導入を支援・促進し、介護現場へのロボット機器導入に必要な基準作成等の環境整備を行うために、「ロボット介護機器開発・導入促進事業」を平成25年度から始めており、今年は4年度目になる。 この成果報告会は、5年間の事業のうち4年目の途中までの成果を発表する。はじめに、経済産業省ロボット政策室からロボット政策についての報告のあと、事業内容の紹介(AMED)、開発補助事業者からは7社から成果報告、最後に基準策定評価事業の成果を紹介(産総研)する。<プログラム>1.我が国のロボット介護機器に関する施策について2.ロボット介護機器開発・導入促進事業について3.コミュニケーションロボット実証試験の概要、重点分野について(仮題)4.開発補助事業者報告5.基準策定評価事業成果報告〇主催: 国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)、経済産業省〇日時: 平成28年 10月28日(金)10:00~17:00 (HOSPEX Japan 2016 最終日)〇会場: 東京ビッグサイト会議棟6F 608会議室〇定員: 100名(無料、事前登録制)

プログラムの詳細

1.「我が国のロボット介護機器に関する施策について」 10:00~10:15経済産業省製造産業局産業機械課ロボット政策室課⻑補佐 石田智樹「⽇本は産業分野でロボットの活⽤が世界⼀進んでいると同時に、⽣産年齢⼈⼝減少対策等でロボットの普及が期待される課題先進国でもあることを背景に、政府は平成27年2⽉「ロボット新戦略」を取りまとめた。本稿では「介護・医療」分野でのロボット介護について政策的背景を概説する」2.「ロボット介護機器開発・導⼊促進事業について」 10:15~10:30国⽴研究開発法⼈ ⽇本医療研究開発機構(AMED)産学連携部医療機器研究課主幹 君島達也「AMEDでは、経済産業省と厚⽣労働省が定めた『ロボット技術の介護利⽤における重点分野』のロボット介護機器に対する開発補助事業と、実⽤化に不可⽋の実証試験ガイドライン確⽴や標準化の研究、及びそれらの成果を広く啓発するための基準策定・評価事業を⾏っている。ここでは、事業概要とこれまでの進捗を簡単に報告する」3.「コミュニケーションロボット実証試験の概要、重点分野について(仮題)」10:30~10:55国⽴研究開発法⼈ 産業技術総合研究所ロボットイノベーション研究センター招聘研究員 医学博⼠ ⼤川 弥⽣4.開発補助事業者報告①介護現場における HAL 介護⽀援⽤(腰タイプ)の活⽤  10:55~11:25CYBERDYNE(株)営業部⾨ ⼩笹 恵美「HAL 介護⽀援⽤(腰タイプ)の製品紹介、超⾼齢社会における介護⽀援⽤ロボットの役割、HAL 介護⽀援⽤(腰タイプ)の活⽤場⾯の紹介」②持ち上げない移乗のためのロボット介護機器“離床アシストベッド「リショーネ」11:30~12:00パナソニックエイジフリー(株)リショーネプロジェクト部⻑ 河上⽇出⽣「パナソニックでは介護保険制度施⾏前の1998 年より介護事業をスタートしており、今年で18 年⽬を迎え、現在は施設運営/レンタル/介護機器・設備開発と、在宅、施設を問わず広く介護事業を⼿がけるに⾄っている。介護機器においては、積極的にロボット技術やICT 等の最新技術の活⽤を進めており、介護する⽅/介護を受ける⽅双⽅へ貢献できる開発を推進している。離床アシストベッド「リショーネ」は、こうした活動の成果のひとつで、ロボット技術を応⽤し、電動ケアベッドと⾞いすを融合した新概念のロボット介護機器。講演では「リショーネ」のコンセプト、開発〜商品化取組みについて紹介する」(休憩 12:00-13:00)③ロボットアシストウォーカーの紹介 13:00~13:30RT.ワークス(株)代表取締役 藤井 仁「ロボットアシストウォーカーRT.1/RT.2、及び屋内移動⽀援機器(開発中)の紹介」④排泄⽀援ロボット「キューレット」 13:35~14:05アロン化成(株)新事業開発部 東京グループグループリーダー 草間 透「キューレットの開発コンセプト、キューレットの特⻑、キューレット使⽤例・実績」⑤介護ロボット(⾒守りシステム)の効果と課題 14:10~14:40ノーリツプレシジョン(株)ロボット事業プロジェクト部⻑ 安川 徹「⾼齢社会におけるソリューションとして誕⽣した介護ロボットの効果と課題について、実証試験や実運⽤を通じた事例を交えて報告する。その上で、介護ロボットの役割と普及について提案する」⑥電動昇降サドル付き歩⾏⾞ 14:45~15:15(株)ミツバ開発第五部 部⻑ 萩原 伸⼀「歩⾏⾞に、⽴ち上がり、座り込みの動作を⽀援する電動機能を搭載し、⾃⾝で⽴ち上がっていた被介護者の転倒の危険性低減と⽴ち上がりの介助をしていた介護者の⾝体的負担の軽減を⾏う。また、機器を気軽に使えることにすることで、被介護者の⾃⽴促進にも繋がることを狙った歩⾏⾞について報告する」⑦浴室⽤⾒守りセンサー 15:20~15:50旭光電機(株)技術部 次⻑ 北⽥ 安輝「浴室⽤⾒守りセンサーの紹介と開発概要」5.基準策定評価事業成果報告 15:55~16:20国⽴研究開発法⼈ 産業技術総合研究所ロボットイノベーション研究センター研究センター⻑ ⽐留川 博久「本講演では、ロボット介護機器開発・導⼊促進事業の⼀環として実施している基準策定・評価事業のこれまでの成果の概要を報告する。具体的には、ロボット介護機器の安全性、効果性能、実証試験法、標準化についての進捗状況を報告する」参加申込み方法・問い合わせ申込み締切: 平成28年 10月27日(木)12:00介護ロボットポータルサイトから、フォームをダウンロードして必要事項を記載し、メールに添付して申し込むこと。申し込み受付が終わると事務局より返信メールが送付される。▼介護ロボットポータルサイト▼http://robotcare.jp/?p=5245事務局(一般社団法人 日本ロボット工業会内)メール: robot-kaigokiki@jara.jp 電 話: 03-3434-2919