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三菱マテリアル 中部テクニカルセンターでオープンハウスを開催 

 三菱マテリアル 加工事業カンパニーが12月2日(土)~3日(日)の2日間、中部テクニカルセンター(岐阜県安八郡)で中部テクニカルセンター オープンハウスを開催した。
 次世代に向けた夢工具の展示や技術セミナー、同社最新工具によるデモ加工など、様々な催し物を行った。

 工作機械12台による加工実演、工作機械メーカー、パートナーとの協賛イベントや技術セミナー(航空機、最新切削技術)、技術相談会は大いに盛り上がりをみせた。また、景品多数のお楽しみ抽選会も来場者を楽しませた。

 OKKの「VM660R」を使用した「Qing NEO(切りくず吸引式工具)」加工実演では、被削ワーク上の切りくずを除去することでオペレータの切りくず接触の低減をアピール。これにより作業性向上と、切りくずの噛み込み防止で高品質な加工が実現することを披露した。

 他にもDMG MORIの「NLX2500Y/700」を使用し、S45C、SUS304を「JTバイトシリーズ」で加工し、三菱マテリアルならではの独創的なクーラント供給が生み出す加工時間短縮と工具寿命の延長を見せつけた。

 同社は切削工具の技術サポート拠点として国内2拠点のほか、アメリカ、スペイン、中国、タイにテクニカルセンターを配置している。東日本テクニカルセンター(埼玉県さいたま市大宮区)では、長年培ったノウハウや技術に基づき、最新の工作機械や各種分析評価機器およびCAM/CAEソフトフェアを駆使し、ソリューションを提供してきたが、本年、設立された中部テクニカルセンターではこれらの経験が活かされ、自動車や航空宇宙産業の一大集積地と発展する中部圏および西日本の顧客に最新の切削試験設備を活用し、各種ソリューションを提供している。

【小レポート】2017年国際ロボット展でコレを見た! ~不二越、デンソーウェーブ、ABB、安川電機、ファナック、KUKA~

 2017年国際ロボット展(主催:日本ロボット工業会、日刊工業新聞社)が、「ロボット革命がはじまった ~そして人に優しい社会へ」をテーマに、11月29日(水)~12月2日(土)までの4日間、東京ビッグサイトで開催した。この展示会は2年に1度開催する世界最大規模のロボットトレードショーで、今回で22回目を迎えた。

 今回の展示会は前回(2015年)を大きく上回り、612社・団体2775小間(前回446社・団体1882小間)の過去最大規模での開催となった。特に産業用ロボットメーカーによる大規模展示のほか、ロボットに関する要素技術は見所が満載。他にもトレンドの最新介護・福祉ロボット、災害対応ロボット、生活支援ロボットが一堂に揃った。

 産業用ロボットに関して小レポートする。

自動化は必至。時代はティーチングレス! アプリを動かすソフト関連の技術躍進が目立つ。

 ちょうどロボットの展示会の時に取材がたて込んでおり、会期中はほとんど東京にいなかった筆者。やっと見学に行けたのは12月1日。この日は金曜日ということもあって、ものすごい来場者数! いや、ほんと、カメラ撮影どころか、まともに歩くこともできません。パチンコ玉のように人の波にハジかれながら、フラフラと前に進みます。

 見学したいものはたくさんあった。初日から見学することが出来なかったこともあり、仲間や知人からは、「あそこのアレが面白かったよ」等々、いろいろ情報は聞いていた。これは短い時間でも確かめなければなるまい。

スマートグラスをかけてスタートボタンを押せば作業の指示が目の前に表示される。
スマートグラスをかけてスタートボタンを押せば作業の指示が目の前に表示される。
 まずは不二越のブースを見学。同社は総合機械メーカーというだけあって、強みの融合がさらなる強み。人と協働で作業をする技術を全面に押し出しています。新製品のロボット「CZ10」とスマートグラスを使用し、同一工程に、高速・精密なロボット作業と人の作業、例えば最終仕上げや検査などを行いましょう、というデモが展開されていました。スマートグラスをかければ作業内容を指示してくれるので楽ちんです。デモではスタートボタンを押すと、目の前には外部の風景と共に作業順列や確認作業が映し出され、指示される。これらは漏れや誤品を防止する、という狙いがあるようだ。電子基板組立の作業におけるデモを体験しましたが、指示通りに作業をすれば間違いがほとんどないので、様々な方が仕事に参加できるよう幅が広がるといった人と社会に優しいロボットでもあると感じた。
人が近づきすぎると自ら退避する。
人が近づきすぎると自ら退避する。
 他にも同社では驚く技術を披露していた。“人の接近を検出して退避させるロボットも先述の「CZ10」が大活躍。デモではミカンの箱詰め作業を披露していましたが、果物を視覚センサで認識し、取り出して箱詰めをする。人の接近を検知すると、即座に作業を停止。そこまでは、なんとなく他にもありそうですが、注目したいところは、その次! さらに人間が近づくと、干渉を避けるようにロボット自らが退避するのですから、これには驚いた。なんて優しいロボットなんだ! 近づくと止まるロボットはありますが、自らが避けてくれる、というロボットは聞いたことがありません。

複雑な指の動きは人間そのもの!
複雑な指の動きは人間そのもの!
 11月24日に、デンソーウェーブベッコフオートメーションエクサウィザーズがディープラーニングでロボットアームをリアルタイムで制御する双腕型マルチモーダルAIロボットを開発したとリリースし、今回の展示会でも大きな注目を集めました。デンソーウェーブはこのロボットを一目見ようとする来場者でいっぱい! このAIロボットの写真をよくご覧になっていただきたいのですが、人間の指そっくり! このように多指ハンドを装着した双腕型のロボットアームで、不定形物を扱う複数の作業をロボットに実行させるためには、膨大な量のプログラムを組む必要があったのですが、3社が開発したマルチーモーダルAIロボットには、ユーザーのプログラミングは存在せず、ディープラーニングとVR技術で、ロボットに作業を学習させることができるというから驚きました。
こちらはベッコフオートメーションのブースにて。複雑なプログラムを組む必要がないロボットに近未来を感じた。
こちらはベッコフオートメーションのブースにて。複雑なプログラムを組む必要がないロボットに近未来を感じた。
 この技術は、VR技術とロボット操作を連携させ、全天球カメラを利用した視覚と触覚に訴えるVRティーチングシステムによって、ロボットアームの軌道を直感的に教えられるようになり、記録された軌道とロボットアームやハンドから得られるセンサー情報をロボットに学習させることで複雑なプログラムを組む必要がなくなった、というもの。要するに人が人にものを教えるのと同様のことをロボットが出来るのですから、凄い時代になったものです。デモではサラダ美しく盛りつけることができました。



 続いて、ABBのブースに向かう。ABBとKAWASAKIの双腕ロボットのコラボ「ABB YuMuⓇ+Kawasaki duARoⓇ」が協働して基板上の微細な部品を組み立てています。従来、メーカーは人手による作業も必要でしたが、生産量の2倍~3倍の変動を強いられるメーカーにとって人手不足は悩みの種。こうした課題に対応するためのロボットは今後ますます必要になるでしょう。ちなみにKAWASAKIは、塗装ロボットを人が遠隔で教示し、スキルを覚えさせる実演をしていました。

 続いて向かったのは、安川電機。ミニカーの組立ライン(i³-Mechatronicsコンセプト)の人と協働デモンストレーションを行っていました。IoT・AIソリューションも分かりやすいと来場者の皆様にも評判。このi³-Mechatronicsコンセプトは、新たな産業自動化革命の自動化に向けた同社のソリューションで、ソフト面の進化が進んでいる印象を受けました。やはりロボットそのものの進化も重要ですが、アプリケーションの技術は今後さらに加速していくのでしょう。

 黄色といえばファナック。もう、人がすごくて、並ばないと見学できないほどの繁盛ぶりを見せてくれました。来場者にロボットがカップラーメンを手渡しています。この緑のロボットは、カバーも柔らかくできています。安全柵もありません。筆者もカップラーメンを貰い、お話しをお伺いしかったのですが、並ぶ時間がありませんでした。残念! 



 続いて拝見したのは、KUKA。ビールにつられました。ビールの栓をロボットが抜き、ビールを注ぎます。ちゃんとグラスを斜めにしているところもポイント。酔ったオジサマが乱暴にビールを注ぐのとはワケが違い親切丁寧です。最後に少し残ったビール瓶をシェイクして泡立て、今度はグラスを立てて注ぐ。泡だらけのビールや泡がないビールではなく、美味しいビールを注いでくれるのですから、なんてデリケートなロボットなんだ! と感動。ロボットはビンを戻して、注いだビールを持ち、外国なまりの日本語で「かんぱーい」と、見学者に手渡しします。ちなみにビールはドイツビールでした。来場者もロボットのオモテナシに心奪われた様子です。デザイン性もGOOD!

 あっという間に見学時間が終了してしまったのが残念でしたが、今回のロボット展では、自動化による取り組みが目立っていました。また、人に優しい協働ロボットも花盛りで、協働ロボットの場合は安全柵のないものがほとんど。人とロボットが安全に作業できるため、安全柵の必要がなくなれば、その分、工場内スペースの有効活用が期待できます。さらに、ロボット単体というよりもアプリケーションを動かすソフト関連の開発も今後ますます加速するだろうと感じました。

日本金型工業会が創立60周年記念式典並びに第44回「金型の日」記念式典を開催

 日本金型工業会(会長=牧野俊清 長津製作所会長)が、11月24日、東京都内のホテル インターコンチネンタル 東京ベイで創立60周年記念式典並びに第44回「金型の日」記念式典を開催した。

 第一部の記念式典は、橋本久義 政策研究大学院大学 名誉教授が「日本のものづくりを支えた金型産業」をテーマにした記念講演で開会した。開会の辞を60周年記念実行委員長の小出 悟 小出製作所社長が行い、続いて物故者へ黙祷が捧げられた。

日本金型工業会 牧野会長
日本金型工業会 牧野会長
 牧野会長が開会のあいさつをした。この中で牧野会長は、次のように述べた。
 「金型工業会が発足したのは機械工業振興臨時措置法という法律をあげることがきっかけとなった。機振法は機械工業をターゲットにしたらしく、機械産業のどれが伸びるかとしたところ、金型が入っていた。工作機械も工具も入っていた。精密金型合理化促進懇談会を立ち上げ、われわれの業界からは黒田精工が入られた。こうした中で金型が産業の中でどういう成長をするか。日本は金型を輸出しようと日本金型輸出株式会社をつくろう等の案も出されていたということもお聞きした。われわれにとっては、バブル景気やリーマンショック、また東日本大震災といった難しい問題もあったが、現在は乗り越え、順調に復興している状態ではないかと思っている。今年60周年記念事業として、金型マスター認定制度をスタートさせ、71名の金型マスターを認定することができた。今後の企業において業界のリーダーシップをとっていただくことも含め、単に技術だけではなくゼネラリストとして力を発揮して頂こうと期待をしている。」

経産省 岡本素形材室長
経産省 岡本素形材室長
 続いて60周年の足跡と成果の紹介を同工業会の中里 栄 専務理事が行ったあと、経済産業省製造産業局局長賞受賞者表彰、功労賞受賞者表彰、被表彰者の代表者謝辞が行われたあと、金型マスター認定者発表、金型の日優良従業員表彰、被表彰者代表者の謝辞、国家叙勲受賞者への記念品贈呈、会員増強協力者への感謝状・記念品贈呈、退任役員への感謝状授与が行われた。

 来賓を代表して、岡本繁樹 経済産業省製造産業局素形材産業室長が、「貴工業会は、金型製造業者の全国組織として昭和32年に設立され、以来60年にわたりあらゆる工業製品のマザーツールとして必要不可欠な金型を供給し、わが国の製造業全体の発展に多大に貢献をされた。これもひとえに歴代会長、役職員並びに会員企業の皆様も長年の努力の賜と深く敬意を表する次第である。」とあいさつをした。

山中 西部支部長
山中 西部支部長
 第二部の祝賀会に先立ち、山中雅仁 西部支部長(ヤマナカゴーキン社長)が、「諸先輩方がつくり上げたこの財産があり、今がある。」と感謝の意を表した。歴代名誉会長を代表して、上田勝弘名誉会長(大垣精工社長)があいさつをしたあと、牧野二郎 牧野フライス製作所前社長の乾杯の発声で開宴した。今回、アトラクションとして堀口莉絵さんのメゾソプラノ、神谷一帆さんの伴奏によってオペラが演奏された。カルメンより「ハバネラ」、イタリアナポリ民謡「私の太陽 オソーレミーオ」等の美しい歌声が会場内に響きわたった。

ユキワ精工が大径・長尺ワークに対応 ビッグボアタイプのCNC円テーブル 「BNC400」を発売

 ユキワ(社長=酒巻弘和氏)はこのほど、テーブル中心貫通穴径φ180で大径・長尺ワークにも対応可能なビッグボアタイプのCNC円テーブル「BNC400」を発売し、CNC円テーブルのラインナップを拡充した。

 CNC円テーブルは、専用コントローラや搭載機械のNC装置により、ワークの角度割出を行うための機器。新製品の「BNC400」は大径の中心貫通穴を設け、大径ワーク、長尺ワーク等、従来の円テーブルでは対応出来なかったようなワークに対応することが出来る。ワンチャックでの多面加工による工程集約、今まで出来なかった形状・寸法のワークへの対応で、ユーザー様の生産性向上に寄与する。

「BNC400」の特長

1.ビッグボア
 中心貫通穴がφ180と大きく、大径ワークや長尺ワーク等、多彩なワークに対応が可能。

2.多数ポートのロータリジョイントに対応
 大径の中心貫通穴により、多数ポートのロータリジョイントもコンパクトに納める事ができ、搭載スペースに制限がある専用機への搭載が可能。また多数ポートのロータリジョイントにより、多様な治具に対応可能となり、複雑な形状の部品加工にも対応可能。

3.強力クランプ・高剛性
 クラス最大 4,500N・mの高いクランプ力を誇る。(クランプ力 同社同サイズ製品比 約3倍)。また、特殊構造の採用で高い剛性を実現した。高クランプ力・高剛性により、重切削に対応可能、従来より条件を上げて加工を行う事が出来るため、サイクルタイムの短縮に寄与する。

4.油圧ユニット不要
 円テーブル本体にエアハイドロ機構を内蔵しており、エアを供給するだけで、円テーブルのクランプが可能。円テーブルのために、油圧ユニットを用意する必要がない。

5.抜群の防水性
 同社の特許であるオートエアパージを標準装備しているので、切削水に対しても抜群の防水性を誇る。クランプ用エアを接続するだけで円テーブル内部の圧力が上がり、且つ内圧を一定に保つことで外部からの切削液などの浸入を防ぐ。

仕様

問合せ先
本社営業グループ: TEL:0258-81-1111
東京営業所 : TEL:048-434-7101
名古屋営業所 : TEL:0561-64-0300
大阪営業所 : TEL:06-6748-2020
海外営業グループ: TEL:0561-61-1400

▼ホームページ
http://www.yukiwa.co.jp

三菱マテリアルが続々と新製品を発売 ~溝入れ突切りバイト「GWシリーズ」、低抵抗両面インサート式汎用正面削りフライス「WSX445」にアイテムを追加~

 三菱マテリアル 加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=鶴巻二三男氏)が、このほど、溝入れ突切りバイト「GWシリーズ」、低抵抗両面インサート式汎用正面削りフライス「WSX445」にサーメット材種を追加し、販売を開始した。

溝入れ突切りバイト「GWシリーズ」

 溝入れ突切りバイト 「GWシリーズ」はシンプルでありながらも強固に取り付けられるクランプ機構を採用し、性能と操作性の両面で優れる、新しい溝入れ突切りバイト。このほど外部給油式に加え、すくい面と逃げ面に給油できる内部給油式の板バイトとツールブロック、クーラントホースキットも同時に発売した。

主な特長
 ① 抜けにくいテーパークランプやセーフティ・キー、凸面受けにより高信頼のインサートクランプを実現。
 ② レンチのワンアクションにより、容易にインサートの着脱が可能。
 ③ すくい面と逃げ面の両側から同時に給油する内部給油式板バイトは、効果的に切れ刃を冷却できるので、耐摩耗性が大幅に向上。
 ④ 内部給油式ツールブロックには6つのクーラント接続口と2つのクーラント出口を設置し、使用機械の取り付けに合わせたクーラントホースの取り付けが可能。
 ⑤ インサートには、優れた切りくず処理を実現するブレーカシステムを採用。

型番 :
・板バイト クーラント穴なし 8アイテム クーラント穴あり 8アイテム
・ツールブロック クーラント穴なし 4アイテム クーラント穴あり 4アイテム
・インサート 溝幅 2mmから5mm  52アイテム クーラントホースキット 12アイテム

標準価格(いずれも税抜価格)
・板バイト GWB26NA2-D36:14,400円
(代表型番) GWB32NA2-H60-C:25,500円
・ツールブロック GWTBN2020-B26:29,200円
GWTBN2525-B32-C:40,900円

・インサート GW1M0200D020N-GS  VP30RT:1,400円
GW1M0500H040L05-GM VP20RT:1,750円
・クーラントホースキット CS-1/8-200BS 30,300円

低抵抗両面インサート式汎用正面削りフライス「WSX445」にアイテムを追加

 三次元形状インサートの製造技術が向上しネガティブインサートによる正面フライスが市場に浸透している中、低抵抗両面インサート式汎用正面削りフライス「WSX445」は、ポジティブインサートとネガティブインサートの特長を融合。これにより、両面(4コーナ×2)使用できる経済性と従来成し得なかった低抵抗を実現させた。左勝手インサートとワイパーインサートのサーメット材種を追加し、使用用途をさらに拡大する。

主な特長
 ① サーメット材種は、仕上げ面に光沢が必要な加工や一般切削用として最適。
 ② サーメット材種「MX3020」は、耐摩耗性に優れ安定切削での寿命向上を実現し、「MX3030」は、耐欠損性に優れ断続切削加工に最適。
 ③ 「Lブレーカ」左勝手インサートは、切れ味重視の低抵抗タイプで、難削材の加工や機械・被削材の剛性が低い場合に最適。

型番
・ワイパーインサート「MX3020」材種 1アイテム
・「Lブレーカ」左勝手インサート「MX3030」材種 1アイテム

標準価格(いずれも標準価格)
・SNGU140812ANEL-L MX3030:1,380円
・WNGU1406ANEN8C-M MX3020:1,760円

アマダホールディングスがインドネシアに現地法人を設立

 アマダホールディングス(社長=磯部 任氏)は、インドネシアで販売・サービスを行う現地法人アマダインドネシア社を設立し、2018 年4 月から本格的な事業展開を行う。これまでは代理店を通して活動していたが、今回のインドネシア現地法人の設立により、強みであるダイレクトセールス・サービス体制へ移行していくことで活動を強化するのが狙い。 インドネシアの人口は約2.6億人、近年では成長率約5%と、そのGDPはASEAN域内で最大の約40%を占める9,433億USDになる。自動車産業の拡大のみならず、建設、電源プラント、通信などの都市インフラ整備が急速に進んでおり、今後、マシンや設備での需要拡大のほか、製品の精度やデザイン性を重視した高い要望が見込まれている。そこで同社では2020年までの中期経営計画で10億円の売上を目指してインドネシアに現地法人を設立し、アマダグループのマシン(板金・切削・プレス・研削・精密溶接)の販売・サービスが可能な体制を整え、日本を含めた海外からの進出企業や現地の製造関係の顧客への提案活動を開始する。 アマダインドネシア社は、ジャカルタに拠点を置き、日本本社、タイにあるASEAN 統括会社アマダアジアパシフィック社(AAP)とも連携しながら、インドネシアで製造業に携わる顧客の付加価値を生み出す商品やサービス、最新の加工技術をご提供するソリューション活動により、顧客のモノづくり、さらにはインドネシアの製造業の発展に貢献していくとしている。■ アマダインドネシア 会社概要社 名 : PT. AMADA INDONESIA(仮)本 社 : Green Sedayu Biz Park Cakung, Unit GS 9/038AJl. Cilincing Raya Sisi Timur Jakalta 13910, Indonesia代 表 者 : 山本 浩司資 本 金 : 100 億IDR(インドネシアルピア)(約8,000 万円)従業員数 : 8 名(当初予定)事業内容 : 金属加工機械および金属工作機械等の販売・サービスなど

日本工作機械販売協会・東部地区が忘年懇談会を開催

日工販 中野東部地区委員長
日工販 中野東部地区委員長
 日本工作機械販売協会・東部地区が12月1日、都内のKKRホテル東京で忘年懇談会を開催した。

 懇談会に先立ち、佐藤恵子 アンガーマネージメントジャパン代表理事が「アンガーマネジメント~川-ハラスメント予防のため~」をテーマに講演したあと、会場を移して懇親会が開かれた。

 懇親会であいさつに立った中野 智 地区委員長(三菱商事テクノス社長)が日頃のお礼を述べたあと、「66社団体、97名の方々にお越し頂いた。本日は12月1日なので皆様は忘年会と名の付く最初のイベントになろうか。師走の初日に忘年会を迎えることができ、感謝申し上げる。本日はアンガーマネジメントについて講演があったが私も会社の社長を拝命して300名の従業員がいる。思いやりをもって自分のことをもう一度きちんと見つめ直して、他の方の話を良く聞いて、考えていきたいと改めて決意をした次第だ。さて、日本工作機械工業会の受注統計でみると非常に好調である。このままいくと、2007年の受注在庫額を凌駕する勢いだ。1年間を振り返ると大きな変革の予兆を感じさせる1年だったのではないか。IoT、インダストリー4.0等、繋がる化については以前から話しが出ていたのだが、ここへきて製造のデジタル化を含めてソフトウェアの優位が押し寄せてきている。われわれの業界の大きなお客様である自動車関連分野でも電子化、EV化の動きがますます加速していく状況になり、これまでにない大きな変革を感じている。日本のものづくりの業界としては、顧客とメーカーとわれわれが三位一体となって力を合わせて大きな波を乗り切っていくことが必要ではないか。」とあいさつをした。

日工販 冨田会長
日工販 冨田会長
 続いて冨田 薫 日本工作機械販売協会 会長が、「機械工具商も大変革期の時代になった。ネット通販業者もわれわれにとって強敵になるが、それに対応するには営業マンのレベルアップが大切であろう。われわれとしては、この点を強化すべく、いろいろなイベントを今後とも企画するのでぜひ、皆様方にも参加していただくようお願いしたい。現在、SE教育やメーカーの新製品勉強会、工場見学会等いろいろあるので、営業マンのレベルアップをして頂ければと思っているのでぜひご賛同していただきたい。」とあいさつをしたあと、乾杯をした。

タンガロイがカウンターボーリング工具「TCB」工具径ラインナップ拡充 φ10-16mm

 タンガロイ(社長=木下 聡氏)が、このほどカウンターボーリング工具 TCBの設定工具径φ10.0 - 16.0mmを全国で発売した。

 従来の「TCB」の工具径ラインナップは、JIS規格のキャップボルト座径に合わせた工具径在庫設定であった。しかし、市場ではキャップボルト座以外のボーリング加工は多数行われている。それらの加工はエンドミルによる繰広げ加工や特殊ボーリング工具で対応しているが、加工能率や納期面で問題となることが多い。

 同社ではこうしたニーズを受け、「今回、顧客の要望に応えてカウンターボーリング工具TCBの工具径φ10-16mmの工具径を拡充した。」としている。

 2枚刃でのカウンターボーリング加工が可能な「TCB」は、従来の径調整機構付きの1枚刃ボーリングカッタによるボーリング加工や、肩削りカッタやソリッドエンドミルによるヘリカル穴繰り広げ加工に対し2倍以上の高能率加工が可能である。また、要求穴径に対し豊富な工具径設定があるため、従来行っていた径調整作業やヘリカル加工のプログラム作成は不要となり作業性も向上する。

 「TCB」は工具径ラインナップを充実させることで、キャップボルト座以外のボーリング加工や鋳鍛造穴の繰広げ加工、旋盤での内径ボーリング加工など様々な加工において標準工具を使用しての高能率加工を実現することが可能である。

主な特長
工具径:φ10.0~φ16.0(1mm飛び)に対応
豊富な工具径設定により、標準工具で座ぐり加工が対応可能
高能率座ぐり加工が可能

主な形番と標準価格(いずれも税抜価格)
●ボディ
・TCB100F16 24,000円
・TCB160F25 27,100円
●インサート
・SPMP771-CG AH6030 1,000円
全アイテム:8形番

インフォシスがサリル S. パレクを最高経営責任者 兼取締役に任命

 インフォシスは、このほど取締役会にて2018年1月2日付けでサリル S. パレクが当社の最高経営責任者兼取締役に任命されたことを発表した。パレク氏の任命について、取締役会長ナンダン・ニレカニ氏は「最高経営責任者兼取締役 としてサリルを迎えることを非常に喜ばしく思っている。彼には IT サービス業界における約 30 年に及ぶグローバル経験と、事業再生や買収における素晴らしい実績がある。業界変革の時である今、取締役会は彼こそがインフォシスを率いるのに最適な人物だと確信している。」と述べている。 指名および報酬委員会の委員長キラン・マズムダル・シャウ氏は、「地球規模の包括的な探求に取り組んできた末に、サリルを最高責任者兼取締役に指名できることを嬉しく思う。非常に有能な候補者の中で1 番の候補者が彼だった。優れた実績と幅広い経験を持つサリルはインフォシスを指揮するのに最適な人物だと考えている。」とコメントしている。 パレク氏はインフォシス入社前に、 Capgemini でグループ執行委員会のメンバーを務めていた。ボンベイのインド工科大学で航空工学の学士号を取得後、コーネル大学でコンピューター・サイエンスおよび機械工学の修士号を取得している。なお、U B プラビン・ラオは、2018年1月2日をもって 最高経営責任者兼取締役代行の座から退くが、同社の最高執行責任者兼常勤取締役の職に留まる。

日本機械工具工業会が平成29年度秋季総会及び表彰式を開催

 日本機械工具工業会(会長=牛島 望氏 住友電気工業専務)が、11月2日、都内のアーバンネット大手町ビル LEVEL XXⅠ東京會舘で平成29年度秋季総会及び表彰式を開催した。

 春季総会では、新規入会会員の紹介、日本機械工具工業会賞の発表、総務委員会、技術委員会、環境委員会、国際委員会の各委員会からそれぞれ報告があったあと、平成29年度上期収支報告、平成29年度生産額改定見通し、EMO2017ツアー終了報告があった。
 その後、表彰式が開催された。

 表彰式では、業界功労賞に鈴木規方氏〈元(株)鈴木工機製作所社長〉、松本康三氏〈(株)共立合金製作所取締役会長〉が受賞した。
技術功労賞に(1)スレッドミル用径補正ツールの開発〈オーエスジー(株)〉、(2)超硬ドリル用被膜「EgiAs」の開発〈オーエスジー(株)〉、(3)アルミ加工用高能率仕上げカッタ「MFAH」型の開発〈京セラ(株)〉、(4)新旋削加工用工具「Coro Turn Prime」の開発〈サンドビック(株)〉、(5)鋼旋削汎用コーテッド材種「AC8025P」の開発〈住友電工ハードメタル(株)〉、(6)精密加工用旋削コーテッド材種「AC1030U」の開発〈住友電工ハードメタル(株)〉、(7)高硬度材加工工具用被膜「DH1」の開発〈ダイジェット工業(株)〉、(8)小径カッタ「Tung Force Rec」の開発〈(株)タンガロイ〉、(9)ラフィングカッタ「Tung Tri Shred」の開発〈(株)タンガロイ〉、(10)超硬ソリッド千鳥刃面取りカッターの開発〈(株)東陽〉、(11)ハイドロサポートボーリングホルダの開発〈富士精工(株)〉、(12)ラジアスミル「RD168形」の開発〈三菱日立ツール(株)〉、(13)SR加工用超硬ドリルの開発〈三菱日立ツール(株)〉、(14)鏡面加工用ボールエンドミル「VFR2SBF」の開発〈三菱マテリアル(株)〉。

 環境賞に、「環境大賞」は京セラ(株)八日市工場、「環境特別賞」は、京セラ(株)岡谷工場、三菱日立ツール(株)成田工場、三菱日立ツール(株)野洲工場、レッキス工業(株)が受賞した。

▼受賞内容の詳細はこちらの記事へ▼
http://seizougenba.com/node/9352

あいさつする牛島会長
あいさつする牛島会長
 懇親会では、牛島会長が日頃のお礼を述べたあと、「電気自動車の流れもあって、工具はどうなるのか、という懸念もある一方、減速機は車輪にあり、ホブは必要である。また、エコカーと呼ばれるものには、レアメタルを大量に使用しなければならず、こうした面から上限の生産台数は決まってしまう。2050年には世界全体で車の生産台数が2億5000万台になると見込まれており、うち、1億台ほどの内燃機関は残ると言われている。対応するだけの部品や機械加工は必要になるので、自動車加工用の良い工具でイノベーションを起こしていきたい。EV化の流れだが、電子部品の面ではチャンスとして捉え、前向きにいきましょう」と力強くあいさつをした。

潮崎 経産省産業機械課課長補佐
潮崎 経産省産業機械課課長補佐
 来賓を代表して潮崎雄治 経済産業省製造産業局産業機械課 課長補佐が、「これまで多くの研鑽と努力をされて来られた皆様方を表彰する取り組みは素晴らしく、今後とも続けて頂きたい。大きな変化が起こっている自動車産業だが、自動走行に技術の進歩を感じた。こうした流れをチャンスと捉え、明るい未来に向かって進んで頂きたいと思っている。工具業界は資源の課題等もあるが、我々と一体となって新しい時代を乗り越えていきたい」とあいさつをした。

 乾杯の発声を生悦住 歩副会長(ダイジェット工業 社長)が行った。宴もたけなわの頃、岩田昌尚副会長の中締めで散会した。