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2024年3月分工作機械受注総額は1,356.5億円

 日本工作機械工業会がこのほどまとめた2024年3月分の受注実績は以下の通り。

 2024年3月分工作機械受注総額は、1,356.5億円(前月比+18.8% 前年同月比△3.8%)となった。受注総額は、内外需とも季節要因による増加がみられ、6カ月ぶりの1,300億円超。内外需とも市場に勢いはない中でも、底堅い動きが続く。

 内需は492.6億円(前月比+51.4% 前年同月比△0.2%)で、期末効果により前月比5割を超える大幅増で6カ月ぶりの450億円超。前年同月比も微減でほぼ前年並みの水準を確保。

 外需は863.9億円(前月比+5.8% 前年同月比△5.7%)で、主要3極全てで前月比増加し、3カ月ぶりの850億円超。中国での春節明け後の増加や北米の大型受注等が増加に寄与。

 3月は季節要因による増加が見られるも、市況に大きな変化はなく、弱含む中で底堅い動きが続いており、今後の動向を注視。

3月分内需

492.6億円(前月比+51.4% 前年同月比△0.2%)。

・6カ月ぶりの450億円超。490億円超は12カ月ぶり。
・前月比2カ月連続増加。前年同月比19カ月連続減少。
・調整局面が続く中、期末効果による大幅増加が見られ、前月同月とほぼ同水準。

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(出所:日本工作機械工業会)

3月分外需

863.9億円(前月比+5.8% 前年同月比△5.7%)

・3カ月連続の850億円超。800億円超は5カ月連続。
・前月比2カ月連続増加。前年同月比15カ月連続減少。
・主要3極はすべて前月比増加。大型受注や一部期末効果も寄与し、底堅い動き。

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(出所:日本工作機械工業会)

日本機械工具工業会 2024年3月分 会員統計生産額まとまる 

 日本機械工具工業会がこのほどまとめた2024年3月分の機械工具生産額は次のとおり。〈( )内は対前年比〉。

■生産額
 切削工具 347.3億円(93%)、耐摩耗工具 32.4億円(101%)、総合計 388.8億円(94%)。

■ドリル生産額
 特殊鋼工具 13.7億円(80%)、超硬工具 36.2億円(100%)、ダイヤ・CBN 0.8億円(92%)、総合計 50.7億円(93%)。

■エンドミル生産額
 特殊鋼工具 3.9億円(82%)、超硬工具 35.3億円(90%)、ダイヤ・CBN 1.3億円(91%)、総合計 40.6億円(89%)。

■カッタ生産額
 特殊鋼工具 0.8億円(104%)、超硬工具 5.1億円(87%)、ダイヤ・CBN 0.4億円(73%)、総合計 6.4億円(88%)。

■ギヤカッタ生産額
 総合計 7.7億円(110%)。

■ブローチ生産額
 総合計 8.5億円(114%)。

■ねじ加工工具生産額
 特殊鋼工具 31.2億円(89%)、超硬工具 3.9億円(110%)、総合計 35.1億円(91%)。

■バイト生産額
 特殊鋼工具 0.1億円(54%)、超硬工具 8.5億円(84%)、総合計 8.5億円(84%)。

■リーマ生産額
 特殊鋼工具 1.2億円(98%)、超硬工具 2.1億円(88%)、総合計 3.4億円(91%)。

■鋸刃カッタ生産額
 特殊鋼工具 1.2億円(83%)、超硬工具 0.5億円(81%)、総合計 1.8億円(82%)。

■インサート生産額
 超硬工具 138.3億円(96%)、ダイヤ・CBN 18.6億円(104%)、総合計 156.9億円(97%)。

■ボディ関係生産額
 総合計 15.9億円(84%)。

■超硬合金生産額
 切削用 121.2億円(97%)、耐摩耐触用 16.1億円(107%)、総合計 138.9億円(98%)。
 

経産省・2024年2月度機械統計 機械工具生産動態調査

経済産業省の2024年2月度 機械工具生産動態調査(機械統計)は以下のとおり。

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*機械工具(機械統計)との差はダイヤモンド工具のダイヤモンドドレッサー、グライディングホイール、カッティングソー、セグメント工具、その他ダイヤモンド工具。
 *耐摩工具の一部はその他超硬工具に含まれる。
(表出所:日本機械工具工業会)
 

日本ロボット工業会 2024年1月~3月期 マニピュレータ ロボット統計 受注・生産・出荷実績まとまる 

 ロボット工業会がこのほどまとめた2024年1~3月期のマニピュレータ ロボット統計 受注・生産・出荷実績は次のとおり。

■業況
 2024年1~3月期は、受注額が対前年同期比24.0%の減少、生産額が同25.0%の減少となった。受注、生産ともに大幅な減少に歯止めがかからず、生産額の下落率(▲25.0%)は四半期としてはこの10年で最も大きい割合となった。。

 出荷実績をみると、国内向けは、自動車製造業向けが溶接用の増加で微減にとどまった一方、電気機械製造業向けが半導体用の減少等で大幅減となった。輸出は中国向けが勢いなく、実装用では勢いを見せていたインド向けに加えて欧米でも大幅減、溶接用も全体で大幅減となった。減少が続く半導体用も復調の兆しは見られない。

 新型コロナウイルス感染症や地政学的緊張などの各種リスクにさらされる中で世界的に拡大した自動化需要であるが、年をまたいでもなお、一部用途での投資先送りや、世界経済の先行き不透明感が成長見通しに重くのしかかる状況が続いている。

 受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。

■受注
 ・受注台数(台) : 36,859(前年同期比▲34.9%) 【6四半期連続の減少】 
 ・受注額(億円) : 1,582(同▲24.0%) 【6四半期連続の減少】

■生産
・生産台数(台) : 38,353(前年同期比▲34.7%) 【5四半期連続の減少】
・生産額(億円) : 1,626(同▲25.0%) 【4四半期連続の減少】

■出荷
 ・総出荷台数(台) : 40,535(前年同期比▲31.7%) 【5四半期連続の減少】
 ・総出荷額(億円) :  1,732(同▲21.5%) 【4四半期連続の減少】
  ―国内出荷台数(台): 10,763(同▲13.8%) 【4四半期連続の減少】    
  ―国内出荷額(億円):  530(同▲4.1%)  【2四半期ぶりの減少】    
  ―輸出台数(台) : 29,772(同▲36.5%)  【5四半期連続の減少】
  ―輸出額(億円)   : 1,202(同▲27.3%) 【4四半期連続の減少】

■国内出荷内訳
電機機械産業向け

 ・国内出荷台数(台) : 3,508(前年同期比▲14.8%) 【3四半期連続の減少】
 ・国内出荷額(億円) : 164(同▲12.1%) 【3四半期連続の減少】
自動車産業向け
 ・国内出荷台数(台) : 3,373(前年同期比▲10.2%) 【4四半期連続の減少】
 ・国内出荷額(億円) : 161(同▲1.4%) 【2四半期ぶりの減少】

■輸出内訳
電子部品実装用
 ・輸出台数(台): 2,419(前年同期比▲9.7%) 【10四半期連続の減少】
 ・輸出額(億円): 427(同▲10.6%) 【9四半期連続の減少】
溶接用
・輸出台数(台): 6,782(前年同期比▲31.6%) 【2四半期連続の減少】
・輸出額(億円): 169(同▲29.8%) 【2四半期連続の減少】
 

2023年度通期および2024年3月度 建設機械出荷金額統計まとまる 日本建設機械工業会

 日本建設機械工業会がこのほどまとめた2023年度通期および2024年3月度の建設機械出荷統計は次の通り

〈2023年度通期〉

■概要(増減は前年度比)
 2023年度通期の建設機械出荷金額は、内需は7.0%増加の1兆1,307億円、外需は7.8%増加の2兆6,052億円となった。その結果、内需は3年連続の増加、外需も3年連続の増加となった。総合計でも7.5%増加の3兆7,359億円と、1990年の本調査開始以来の最高金額を3年連続で更新した。

■内外需別(同上)
(1)内需

 機種別に見ると、トラクタは31.2%増加の1,485億円、油圧ショベルは2.3%増加の3,278 億円、ミニショベル7.7%増加の911億円、建設用クレーンは9.8%増加の2,105億円、道路機械5.7%増加の395億円、コンクリート機械15.8%増加の355億円、基礎機械は4.9%増加の391億円、油圧ブレーカ・圧砕機は7.7%増加の261億円の8機種が増加した。また、補給部品も4.0%増加の1,427億円となった。

(2)外需
 機種別に見ると、トラクタは2.9%増加の2,924億円、油圧ショベルは4.6%増加の1兆102億円、ミニショベルは18.3%増加の4,784億円、建設用クレーンは46.7%増加の1,376 億円、道路機械は12.0%増加の461億円、コンクリート機械は36.4%増加の17億円、その他建設機械は11.0%増加の3,614億円と7機種が増加した。

 地域別に見ると、全9地域中、アジア(中国を除く)、CISその他東欧を除いた7地域で増加した。3大輸出先(アジア、欧州、北米)の中でも、最大輸出先である北米は18.3%増加と大きく増加した。

〈2024年3月度〉

■概要(増減は前年同月比)
 3 月の建設機械出荷金額は、内需は0.8%増加の1,267億円、外需は14.7%減少の2,293億円となった。その結果、内需は2カ月振りの増加、外需は2カ月連続の減少となった。総合計では9.8%減少の3,560億円となり、2カ月連続の減少となった。

■内外需別(同上)
(1)内需

 機種別に見ると、トラクタは26.1%増加の138億円、油圧ショベルは1.4%増加の395億円、ミニショベルは6.5%増加の106億円、道路機械は48.9%増加の56億円、コンクリート機械は62.3%増加の78億円、油圧ブレーカ・圧砕機は3.1%増加の28億円の6機種が増加となった。また、補給部品も0.5%増加の131億円となった。

(2)外需
 機種別に見ると、建設用クレーンは93.4%増加の184億円、コンクリート機械は526.1%増加の4億円の2機種と補給部品2.3%増加の205億円が増加したものの、他7機種は減少となった。

 地域別に見ると、中近東が10カ月連続で増加するなど、全9地域中3地域で増加したものの、他6地域で減少した。
 

【INTERMOLD2024(大阪)】注目企業はココだ!

 「INTERMOLD/金型展/金属プレス加工技術展2024」(主催=日本金型工業会/テレビ大阪)が本年4月17日(水)から19日(金)までの3日間、インテックス大阪で開催する。会場内では最新設備や金型設計・製造から金属プレス・プラスチック成形に至る注目のソリューションが展開される。INTERMOLD(大阪)の注目企業を掲載する。
 (あいうえお順:アマダグループ/ダイジェット工業/大昭和精機/日進工具/ブルームノボテスト/牧野フライス製作所/モルディノ/安田工業)

未来につなぐデジタルソリューション
●アマダグループ

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DPG-150

 アマダグループからは、アマダマシナリーとアマダプレスシステムが出展。アマダマシナリーは、研削加工のデジタル化や自動工具交換・被加工物交換ロボットを搭載した自動化マシンを提案。注目は、独自の映像技術を活用したデジタルプロジェクターを搭載したデジタルプロファイル研削盤「DPG-150」。一方のアマダプレスシステムは、EV用電装部品の高速・高精度加工に対応した順送プレス加工自動化システムを提案する。新開発のECO&SILENTリリース機能を搭載した初お披露目となるレベラフィーダ「LCC03KR5」はエア消費量を大幅に削減!

ストライクドリルを活用した改善事例に注目!
●ダイジェット工業

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コンセプトカタログは必見!

 今回は、多様化、難削化する被削材に適応し、ユーザーの加工改善につながる高能率・高性能な最新MC加工用工具(金型加工用工具・ドリル)を中心に出展。主な出展製品は、EXSKSシリーズ、ストライクドリル、エアロチッパーミニ、頑固一徹、M12下穴加工用TAドリルだが、注目したいのは、「〝ストライクドリル〟を使っての改善事例」を漫画にし、現場が喜ぶ工具選びをより身近にしたこと。好評の「頑固一徹」からは用途に合わせた様々なヘッドをダイジェット初心者にも伝わるよう構成したコンセプトカタログは要チェック!

初披露の新製品も登場!
●大昭和精機

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スマートダンパー

 深穴ボーリングや、長い突き出しによる加工による面精度の問題を解消するBIGスマートダンパーを展示。この製品は、内部に特殊なダイナミックダンパーを設け、びびりを瞬時に減衰する優位性を持つ。高い防振効果で従来の5〜6倍の加工能力が向上し、防振ダンパー内蔵のEWN仕上げボーリングヘッド、SW荒用ボーリングヘッドも充実している。CKコネクションタイプの連結で、突き出しの長いボーリングにも安定した穴加工を実現する優れものである。他にフェイスミルアーバFMH型や旋盤用内径ボーリングバータイプ、旋削用のターニングアダプタも各種カートリッジを取り揃え、刃先に近い位置にてビビリを抑制し、安定した旋削加工を実現! 他に初披露の新製品も用意している。

精密・微細金型加工に役立つ各種小径エンドミルがズラリ!
●日進工具

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MLFH330

 同社の見どころは新製品とともに精密・微細金型加工に役立つ各種小径エンドミル。特に注目したいのは、高能率レンズ形3枚刃エンドミル「MLFH330」。この製品の特長は底刃Rを外径サイズ以上に大きく取り、3枚刃の採用とともに高能率な加工を実現したことだ。他にも70HRCまでの高硬度鋼に対応する無限コーティングプレミアムPlusシリーズ スクエアエンドミルMHDSH445・MHDSH645を紹介。3月に規格拡大し、サイズ間の補完と刃長を最大で外径の5倍まで展開している。新技術を紹介するテクニカルワークショップを4月19日、11時から開催する(要事前登録)。

機上で加工品質をモニタリング「フォームコントロールX」
●ブルーム-ノボテスト

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フォームコントロールXは今春発売開始!

 加工後のワークを機上で測定し、品質評価ができるソフトウェアが人材不足の課題までも解決! 注目は、今春発売開始予定の「フォームコントロールX(エックス)」。この製品の特長は、機外の測定機への運搬やセットアップ作業を大幅に削減すること。また、測定結果から工具摩耗補正を変更することができ、ワークを取り外すことなく自動での追い込み加工が可能になる。加工後に自動で測定プログラムを起動する「オートメーション機能」で機上測定の無人化を実現。また、3Dモデルの自動認識とパスの最適化機能により、専門的な測定スキルが無くても導入可能だ。測定結果はウェブからアクセスが可能になり閲覧する時間と場所の制限も無くなった。

「金型加工におけるお困りごとを解決するきっかけ作り」がテーマ
●牧野フライス製作所

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U6

 「金型加工におけるお困りごとを解決するきっかけ作り」をテーマに、ワイヤ放電加工機U6、NC放電加工機EDGE3i、立形マシニングセンタ V56i PLUSの3機種を出展。注目製品はワイヤ放電加工機「U6」。近年、ワイヤ放電において高速かつ加工回数の少ない加工が求められているが、「U6」は、この市場の要求に応えるためワークの上下にノズルを密着させた密着加工において圧倒的な加工速度を実現した。また、上下のノズルを離した加工においても高速に加工する。さらに、機械本体の優れた剛性により加工中のワイヤ電極線のたわみを抑え、1回の加工で高い真直精度を実現したことにより、加工回数を削減し、加工時間とランニングコストを低減した。展示内容は同社特設サイトにて4月10日(水)より順次公開!

「金型加工のトータルソリューション」を提案
●MOLDINO

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「EPDBPE-ATH」フリーネックタイプ

 超硬エンドミル、刃先交換式工具、超硬ドリルなどの切削工具とワークを展示。注目は新商品 深彫り加工用ボールエンドミル「EPDBPE-ATH」のフリーネックタイプ。この製品は、大物ダイカスト金型、鋳造金型、プラスチック金型の深部加工に対応する。首部に段差がないため壁面への干渉リスクを低減し、工具が加工部に届かない時に突き出し量を調整できるので深彫り加工の工具集約を求める方に最適だ。他にも高硬度鋼加工用高送りラジアスエンドミル「EHHRE-TH3 mini」や、グラファイト電極加工に最適なエポックHDコーティングディープエンドミルなど、新商品を多数展示する。金型製造の全体工程を考慮した上で課題のポイントを押さえ、新製品や最新のアプリケーションを交えて「金型加工のトータルソリューション」を提案。

「YASDA=精度だけじゃない、使いやすさも1歩さきへ」がテーマ
●安田工業

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YBM 950V Ver.V

 金型加工から部品加工まで、荒加工から仕上げ加工まで幅広く使える汎用3軸立形マシニングセンタとして好評のフラッグシップ機「YBM 950V Ver.V」を出展。医療機器、半導体製造装置、次世代自動車など最先端の製造現場で高度なユーザーニーズを充分に満たす能力を発揮する。今回のテーマは「YASDA=精度だけじゃない、使いやすさも1歩さきへ」とし、YASDAオリジナルの加工支援ソフトであるEz-MePRO、ワンタッチ演算、プロファイル計測、Navi-calの実演展示を行う。実際に操作体験ができるコーナーを設けており操作性も体感できる。様々な加工ワークを展示し、最新の高精度加工事例を提案する。
 

アマダスクール 「第36回優秀板金製品技能フェア」の受賞作品を選出

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あいさつをする福井理事長

 アマダスクール(理事長=福井幸弘氏)が3月9日、「第36回優秀板金製品技能フェア」において優れた技能・技術でつくられた板金作品を選出し、厚生労働大臣賞に佐藤医科器械製作所、経済産業大臣賞にアイキが受賞した。今回は全体で高精度な微細加工を用いた作品や高難度なコンセプトやアイデアを実現した作品が選出された。

 選考は日本塑性加工学会館員、シートメタル工業会役員や各審査委員のほか、アマダの優秀板金製品技能フェア会場見学者とオンラインによる投票で行われ、応募総数281点(国内184点、海外97点)の中から技能賞以上の優秀作品73点が選ばれた。

 福井理事長はあいさつの中で、「わが国の少子高齢化はますます進み、加工設備の自動化や人工知能化もさらに進むと考えられるが、その反面、高度な技術・技能の継承者の育成、これがますます難しくなってくると考えている。当フェアが、板金エキスパートを目指す若い皆さまにとって一つの目標となり、また励みになるよう、技術・技能の向上の一助になれば幸いだと考えている。」と述べた。

 来賓を代表して厚生労働省 人材開発統括官付 能力評価担当参事官室 参事官の安達佳弘氏、経済産業省 製造産業局 素形材産業室長の星野昌志氏がそれぞれあいさつをしたあと、優秀板金製品技能フェア運営委員会委員長の割澤伸一氏が審査経過報告を行った。

 主な受賞作品は次の通り。

厚生労働大臣賞

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「DNA~融合~」
(株)佐藤医科器械製作所
【選考基準】最高度な熟練技能・手法を用い、品質・精度の極めて高い作品。

経済産業大臣賞

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「ナビ、リレー」
(株)アイキ
【選考基準】最高度な加工技術・手段の開拓など、その成果が板金業界に広く貢献すると思われる作品。

神奈川県知事賞

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「不落のバランス」
ナサ工業(株)

【選考基準】将来の製品化に期待が持てるアイデアや考え方、技術・技能が含まれている作品

中央職業能力開発協会会長賞

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「瓢箪ランプシェード」
リョーユウ工業株

【選考基準】卓越する技能を用い、独自の手法を開発したと思われる作品。

日刊工業新聞社賞

「車両用ラジエーターアッパー試作品」
(有)山内エンジニアリング
【選考基準】技術水準・独創性がきわめて高く、業界の発展に貢献すると思われる作品

日本塑性加工学会会長賞

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「厚板の丸目成形品」
(有)原プレスエンジニアリング

【選考基準】特に高度な髷の技術・技能を用いた作品

海外優秀作品賞

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「CARP」
A.S.C.Franchi Laser S.n.c

【選考基準】海外出品作品の中で技術・技能に優れた作品

単体の部グランプリ

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「三重Rのクロージング曲げ」
(株)現代工業

【選考基準】1枚の素板から作られた優れた特徴のある作品

組立品の部グランプリ

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「CUBE」
(株)坂口製作所

【選考基準】複数の各部材を組み合わせた優れた特徴のある作品

溶接の部グランプリ

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「クラインのツボ」
シンエイメタルテック(株)

【選考基準】溶接の技術・技能に優れた特徴のある作品

造形品の部グランプリ

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「コーヒーカップ」
(株)晃新製作所

【選考基準】造形の公安とその表現に優れた特徴のある作品

学生作品の部金賞

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「CUBIC BALL」
山形県立庄内職業能力開発センター

【選考基準】学生の作品で特異性があり特に優秀と認められる作品


 

BIG DAISHOWA 新社長に仲谷開人氏

 BIG DAISHOWA(本社:大阪府東大阪市西石切町)は、経営企画に伴う新体制への移行により、4月1日付けで仲谷開人氏が社長に就任した。なお、仲谷譲治社長は代表権のある会長に就任した。

240415仲谷社長〈仲谷開人氏〉

 2016年 京都大学法学部卒
 2018年 BIG DAISHOWA入社
 2023年 経営企画室室長
 

DMG森精機 豊富な計測機能を有するテクノロジーサイクル「Measuring Pro」を開発

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 DMG森精機はこのほど、豊富な計測機能により段取り時間を短縮するテクノのロジーサイクル「Measuring Pro」を開発した。

 テクノロジーサイクルとは、①機械本体、②切削工具や周辺機器などのオープンイノベーション、③組込ソフトウェア、④CELOSなどのHMI(Human Machine Interface)を融合させた同社のソリューション。

 テクノロジーサイクルを用いることで、これまで専用機や専用プログラム、特殊な工具で行っていた加工・段取り・計測を、汎用的な工作機械や標準的な工具・治具などで、誰もが簡単に素早い立ち上げと高い品質の加工や計測を実現することができる。

 近年、ワークの複雑化・高精度化に伴い、計測工程も複雑化・高度化している一方で、多くのユーザーは、計測を行う際、Gコードの入力や専用のマクロプログラムを作成して対応している。この場合、ワーク座標などの計測・補正に必要な機械システム変数を調べるためにマニュアルを確認する手間や、作成したプログラムの計測動作や計測結果が正しいか確認を行う手間が発生する。

 こうした課題を受け、同社ではこれらの課題を解決するために、計測プログラム作成のDXを実現するテクノロジーサイクル「Measuring Pro」を開発、Measuring Proは、計測プログラム作成におけるオペレーターの負担を軽減することができる。

 例えば、搭載している16種類の計測サイクルでは、すべて対話形式のガイダンスに従い必要項目を入力するだけでプログラムを作成することが可能となるため、都度マニュアルの確認やマクロ プログラムの作成が不要になり、プログラム作成時間を大幅に短縮できる。

 また、補正フィードバック機能に より自動で補正値が入力されるため、安全かつスムーズに補正作業を行える。プログラム作成Dだけでなく、補正の自動化までを実現するMeasuring Proによって、顧客の生産性向上、サステナブルな生産に貢献する。

▼Webサイトに動画を公開している▼
https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=6853

主な特長

(1)16種類の豊富な計測サイクルを搭載
●一般的なXYZ面計測のほか、シャフト計測や回転軸位相計測といった複雑な計測にも対応
 ■XYZ面計測 ■平面測定 ■面角度計測 ■球計測 ■溝・リブ計測 ■取り代計測 ■回転軸位相計測 ■傾斜角度計測 ■コーナー計測 ■任意角度コーナー計測 ■円弧計測 ■プローブキャリブレーション ■シャフト計測 ■ポケット・ボス計測 ■穴・ボス計測 ■Zキャリブレーション

(2)対話形式のガイダンスに沿って必要項目を入力すると計測プログラムが完成
 ●プログラム作成時間を大幅に短縮可能
 例えばワークの平行出し用マクロプログラム作成に60分かかっていた作業が、Measuring Proによりおよそ2分で完了。

(3)補正作業を安全かつスムーズに実施可能
 補正フィードバック機能により、自動で補正値が入力されるため、補正作業をスムーズに行えるかつ入力ミスを防止する。アラーム停止機能により、設定した上限値と下限値を超えた場合は機械停止するため干渉事故を未然に防止する。

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イスカル社 超硬ヘッド交換式エンドミル「MULTI-MASTER」に6枚刃バレル形状ヘッドを新たに追加

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 イスカル社はこのほど、超硬ヘッド交換式エンドミル「MULTI-MASTER」に6枚刃バレル形状ヘッドを新たに追加した。

 「MULTI-MASTER」は、簡単・確実なヘッド交換により、機械の停止時間(ダウンタイム)を削減するのが大きな特徴である。テーパ部と端面の2面拘束による、高精度・高剛性カップリングシステムを採用。機械の稼働効率を向上し、トータル加工コストを削減する。

 今回、新たに追加した5軸制御プロファイル加工用のバレル形状ヘッドは、航空宇宙、医療、金型産業において中仕上げ及び仕上げ加工に適しており、特に複雑な形状の曲面加工で活躍する。従来のボールエンドミルと比較して、仕上げ面粗さを維持しながら、ステップオーバー量を大きくできるため、パス数を大幅に削減する高能率な加工が可能である。

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 バレル形状ヘッド
 MM EOB ヘッド径: Φ8mm~16mm