ニュース
オーエスジー 「第22回 2025年 超モノづくり部品大賞」大賞を受賞

オーエスジーがこのほど、製造業における名誉ある章のひとつ、「第22回 2025年 超モノづくり部品大賞」の大賞を受賞した。受賞した製品は、高性能・低炭素型転造タップ 「GREEN TAP『GRT』」。
同賞は、日刊工業新聞社とモノづくり日本会議が、わが国のモノづくりを再興し、わが国の産業・社会の発展に貢献することを目的として、光の当たりにくい“縁の下の力持ち”的存在かつ、モノづくり産業のグローバル競争力の源泉である部品に焦点を当てたもので、特に部品にフォーカスした希少な賞である。
大賞を受賞した、高性能・低炭素型転造タップ「GREEN TAP『GRT』」は、タップを生産する際のCO2排出量を削減するため新しい製造方法により、製造時の消費電力を削減することでCO2排出量の削減を実施した低炭素型製品(従来比35%削減)。工具開発面でもエコを意識した姿勢を押し出した画期的な製品となっている。また、同製品は、バラつきのない、高い耐久性を実現している。
特長は、①冷却効果を高める特殊なねじ山仕様、②大きな心厚で高剛性、③コンピュータの塑性変形解析による特殊ねじ山仕様。
▼開発にまつわる関連記事はコチラ▼
https://seizougenba.com/node/13693
古河電工と東京大学 宇宙空間での実証実験衛星「ふなで」打ち上げ
古河電気工業(社長=森平英也氏 以下古河電工)と東京大学大学院工学系研究科(研究科長:加藤泰浩氏)は、このほど、2023年に同大学内に開設した社会連携講座「小型・超小型衛星におけるビジネスエコシステムの創成」(講座長:中須賀真一 航空宇宙工学専攻教授)を通じて設計開発した実証衛星「ふなで」を2026年10月に打ち上げ、古河電工製人工衛星用コンポーネントの起動実証と、東京大学が県境を進めるフォーメーションフライトの基礎運用実証を行うと発表し、古河電工本社で会見を開いた。
同社では、「近年、世界の宇宙産業の市場規模は約54兆円に拡大しており、今後も様々な分野や用途での医療に伴う市場拡大が期待されている。人工衛星市場では大型衛星に比べて低コストかつ短期間で開発が可能な小型・超小型衛星の利用拡大が期待されている。」とし、特に地球観測や通信インフラの構築などのミッションで多数の衛星を利用する小型衛星コンステレーションにより、衛星開発数が爆発的に拡大すると見ており、「迅速な設計対応や安定的な製造技術は今後の宇宙産業の重要な競争力の源泉となる。」と述べている。
古河電工と東京大学は2023年4月に同大学内に社会連携講座を開設し、今後大量に製造が必要になる小型・超小型衛星および搭載する各種コンポーネントの設計・開発を中心とする技術習得、より効果的で付加価値の高い人工衛星製造・供給体制の構築に向けた諸課題の検討に取り組んでいた。
「ふなで」 ネーミングの由来と仕様
衛星名「ふなで」に込めるコンセプトは、「船出」を想起し、社会連携講座の成果とパートナーシップを示すだけでなく、古河電工の人工衛星初号機として宇宙での実験成功と今後の事業発展を祈念して命名したもので、古河電工のFUrukawa、中須賀デモンストレーションサテライトのNAkasuka DEmonstration satellitesの頭文字をとっている。
「ふなで」のサイズは、4UCubeSat(110mm×123mm×499mm)。質量は16kg以下。軌道は太陽同期軌道で軌道高度は500km。これを2機、2026年10月にアメリカから飛ばす予定だ。ミッションは次の通り。
(1) 自社開発コンポーネントの起動実証
(2) 超小型衛星の製造技術、運用技術の習得
(3) フォーメーションフライトの基礎実証
会見の席で、古河電工の枡谷義雄常務は、自社開発のコンポーネントについて「サーマル技術を用いた『ヒートパイプモジュール』、メタル技術を用いた高耐久性アルミ電線『EFDURAL®』、高周波エレクトロニクス技術で『Sbanndo 送受信機(S-TRAx)』と『On-Boare Computer』の4つを搭載する予定となっている」と説明した。
今までは宇宙開発分野は公的機関が主導してきたイメージが強かったが、枡谷常務は、「民間企業がイニシアチブを取る形で現在、急速にビジネスとして生まれ変わりつつあると考えている。今や宇宙は特別なものではなく身近な存在である。」と新たな産業の創出が手を伸ばせば届くところに来ていることを示し、方針として、「宇宙を身近な社会インフラにするため、国産小型、超小型衛星の供給力強化と利用機会の促進が重要になる。」との認識を述べた。
衛星搭載のコンポーネントについては、地上に用いた民生部品を用いて、高信頼性で量産可能なものであるものを搭載し、衛星製造の領域では、高品質かつ大量に製造できる量産製造技術が重要だと考え、地上の社会課題を宇宙から解決するなど新たな価値創造に向け、社会実装をしていく方針。また、小型衛星と超小型衛星の量産供給を整え、地上サービス、要素技術を衛星技術と組み合わせて新たな価値である衛星観測データを用いた社会インフラの維持管理領域にも踏み込み、構築していくことを現在検討中だという。
東京大学の中須賀教授は会見で、「宇宙産業の新しい潮流と狙い目で、現在、政府を中心に宇宙は非常に大きな産業の伸びる時期にある。それは政府の様々なプロジェクトだけでなく、民間、特にスタートアップや大企業、これまで宇宙産業に参入していない企業がたくさん宇宙に参入し、それらによって新しい宇宙開発利用の世界から産業が展開されようとしている。」と述べたあと日本政府の宇宙開発利用の全体像を説明した。具体的には、「輸送系の基幹ロケットH3は7号機の打ち上げに成功し、測位衛星は、日本版GPSはすでに3センチから4センチほどの精度で位置が分かる。また、地球観測、通信放送、日本が非常に強い宇宙科学探査など、令和7年度も宇宙予算は1兆円近い。政府が宇宙利用の強化と基幹産業化に向け、本気になっている。」と意気込みを示した。
古河電工による人工衛星向けコンポーネントの軌道実証
■ヒートパイプモジュール
氷点下でも作動し、勝逆作動(トップヒート)条件下でも優れた熱伝導性能を持つヒートパイプモジュール。空気対流による放熱ができない宇宙空間での熱マネジメントに最適。
■Sバンド送受信機(S-TRx)
超小型衛星にも搭載可能なサイズと重量で、複数の変復調方式に対応し、かつ高速通信可能な高いビットレートを備えたSバンド送受信機。地上からの迅速な指令や高度なミッションの達成に貢献。
■On-Boare Computer(OBC)
軌道上での書き換えも想定した高い信号・計算処理能力を持つ。多彩な構成・ミッションの衛星の迅速な開発を支援。
■高耐久性アルミ電線『EFDURAL®(エフジュラル)』
古河電工独自のメタル技術により、微細な結晶粒を持つ新たなアルミニウム合金線材。強度を純アルミニウムの2倍以上、耐振動性・繰り返し屈曲性を100枚以上まで高めつつ、曲げや撚り加工などの成形性を両立。
「オーエスジーダイヤモンドツール、コーポレートサイトを全面リニューアル」 ~業界の知を結集し、グローバルに開かれた情報プラットフォームへ~

創業以来、ダイヤモンド切削工具の開発・製造を通じて、自動車、半導体、航空機など多岐にわたる産業の精密加工を支えているオーエスジーダイヤモンドツールが、このほどコーポレートサイトを全面的にリニューアルしたと発表した。
〈リニューアルのポイント〉
(1)ダイヤモンド切削工具の標準品「N-BRAND」の製品情報をはじめ、多数の加工事例や工具事例を掲載。
(2)同社が刊行したダイヤモンド切削工具の教科書『The Diamond Basics』に基づく専門的な知識を誰もが見られるよう構成している。
(3)多言語翻訳機能を導入することで、ダイヤモンド切削工具に携わる世界中の技術者・研究者・製造現場へ国や言語を問わず、製品情報や専門的な知識を幅広く提供できる体制を整えている。
同社では、「当社の知見と技術を世界に公開し、ダイヤモンド切削業界全体の発展、そして新たな価値創出へとつなげてまいります。」とコメントしている。
■コーポレートサイト
URL:https://osg-diamond.co.jp/
大澤科学技術振興財団 2025年度研究助成費贈呈式を開く

大澤科学技術振興財団(理事長=大澤伸朗 オーエスジー社長兼COO)が、11月7日、ホテルアソシア豊橋(愛知県豊橋市花田町)で「2025年度研究助成費贈呈式」を開いた。
同財団は、オーエスジーの創業者である大澤秀雄氏が「自らの事業を支えた技術発展のために、役立ちたい」という思いのもと公益財団法人として1991年7月に設立したもので、日本のものづくりを担う科学技術振興に寄与することを目的としている。
今年度は、研究開発助成に33件、国際交流助成に7件の助成を行い、40件に対して総額9,491万円の助成を行った。また、設立来35年間の助成累計は12億5,330万7,000円となった。
大澤理事長は、あいさつのなかで、「生成AIが株式市場でも社会でも大きな話題となり、
防衛産業やさまざまな分野が一気に脚光を浴びている一方で私たちが取り組む科学技術・基礎研究の未来について、生成AIがどのような影響を与えるのか、改めて深く考えさせられる。今や研究の現場でも、AIを使わない日はないほど浸透し、多くの仕事がAIに置き換わる時代が確実に訪れようとしている。製造業をはじめ、あらゆる業界で〝どうAIを活用するか〟が大きな課題となっている。しかし、閃き、創造性、感性といった人間だけが持つ力は、まだAIが到達できない領域である。だからこそ、これからの研究は人間の知とAIの力をどう融合させ、革新的な挑戦につなげるかが鍵となる。当財団は、未来を切り拓く研究者がその挑戦に踏み出せるよう、これからも積極的に支援していく。」と声援を送った。
帯川利之選考委員会委員長が選考経過説明を行ったあと、大澤理事長より助成決定書交付が行われ、来賓を代表して、浅野勝人 元内閣官房副長官・同財団顧問が祝辞を述べた。
ナガセインテグレックス 新社長に 新藤良太氏
ナガセインテグレックスが本年10月27日開催の定時株主総会において代表取締役社長COOに新藤良太氏が決定したと発表した。なお、前代表取締役社長である長瀬幸泰氏は代表取締役会長CEOに就任した。
コマツとバンコク・モーター・ワークス、建設・鉱山機械の合弁販売代理店事業を東南アジア4カ国にも拡大
コマツは、このほど完全子会社であるKomatsu Holdings Malaysia Sdn. Bhd.(以下KHMS)を通じて運営しているマレーシア、シンガポール、ミャンマーおよびブルネイにおける建設・鉱山機械の販売代理店について、同社のタイおよびカンボジアでの代理店事業を行うバンコク・モーター・ワークス(以下BMW)と共同経営するための契約を締結し、クロージング手続きを完了したと発表した。
コマツとBMWは、タイでは2010年から、カンボジアでは2015年から、合弁会社を通じて建設・鉱山機械の販売代理店を共同経営してきた。このほど東南アジアにおける建設・鉱山機械事業の持続的な成長のため、上記4カ国の販売代理店についても、コマツとBMWの合弁会社として共同経営することとなった。 BMWが上記4カ国のKHMS子会社の株式60%を取得し、コマツの出資比率は40%となる。
これにより、各国での一貫したマーケティング活動やプロダクトサポートの強化を図るとともに、東南アジア全体での販売拡大と収益向上を目指す。
日立建機「LANDCROS Innovation Studios Mining Challenge」のアイデア募集中! ~スタートアップ企業と新たな価値を創出~

日立建機は、このほど世界中のスタートアップ企業からアイデアを募るプロジェクト「LANDCROS Innovation Studios Mining Challenge」の募集を開始した。今回の対象分野は「マイニング」で、応募締め切りは2026年1月20日。
「LANDCROS Innovation Studios Mining Challenge」では、以下の3つのマイニングに関する課題をテーマに、スタートアップ企業からアイデアを募集中である。
●SMARTER MACHINES(よりスマートな機械)
●SMARTER MINE SITES(よりスマートな鉱山現場)
●LOW IMPACT & SUSTAINABLE MINING(鉱山運営全体で環境負荷を低減し、持続可能な資源採掘を実現)
応募企業の中から各テーマにつき約3社、最大合計10社を選定し、2026年4月16日に世界最大のマイニング市場であるオセアニア地域のオーストラリア・ブリスベンのイベント会場で開催するピッチイベントに招待する。最終的に各テーマにつき1社を優勝企業として選定し、選定された企業とは日立建機との協業を進める予定。このプロジェクトは、欧州・豪州などに拠点を持ち、マイニング業界のイノベーション創出において豊富な知見を持つアクセラレータであるFounders Factory Ltd.(本社:英国・ロンドン/ファウンダーズファクトリー社)と共同で実施する。
LANDCROS Innovation Studiosとは、日立建機がグローバルに展開する、スタートアップ企業との連携や新事業創出を加速するための”協創型イノベーションの「場」”。物理的な拠点にとどまらず、グループ会社・顧客・スタートアップ企業・各業界の挑戦者が交差し、未来の価値を共に創り出すエコシステムとして機能することをめざす。
今回の「LANDCROS Innovation Studios Mining Challenge」は、その代表的な取り組みの一つで、日立建機が次世代のソリューション開発を目的に、外部のスタートアップ企業と協業を通じて取り組むオープンイノベーションプロジェクト。昨年度は「日立建機チャレンジ2024」として、「コネクテッド建機」の開発に関するアイデアを募集し、世界中から127社の応募があった。優勝した3社とは現在も協業を進めている。
2025年10月分工作機械受注総額は1,434.6億円
日本工作機械工業会がこのほどまとめた2025年10月分の受注実績は以下の通り。
2025年10月分工作機械受注総額は、8カ月連続の1,200億円超。1400億円超えは7カ月ぶり。前年同月比では4カ月連続増加。
内需は2カ月連続の356.9億円(前月比△18.2% 前年同月比+6.7%)で2カ月連続の350億円超え。前月比-でも、年平均並の水準で推移。
外需は1077.6億円(前月比+12.8% 前年同月比+20.9%)で7カ月ぶりの1,000億円超えで、外需では過去最高額。前月比2カ月連続、前年同月比では13カ月連続プラスと持続的な増加。
10月の工作機械受注は、外需の伸びがキヨシ、概して好調に推移。受注の先行きは、国際情勢に不確実性があるなか、当面は慎重な動きが見込まれる。今後の回復に期待。
受注額の月別推移

(出所:日本工作機械工業会)
10月分内需 356.9億円(前月比△18.2% 前年同月比+6.7%)
内需総額は、356.9億円(前月比△18.2% 前年同月比+6.7%となった。
2カ月連続の350億円超え、厳しい状況が続くも、緩やかに回復を示す展開。主な需要業種は、前月比で「自動車」を除く業種で減少、前年同月比で「電気・精密」、「航空・造船・輸送機械」が減少するなか、内需は低い水準となった。
・⼀般機械は前⽉⽐で2カ⽉ぶり減少、前年同⽉⽐は4カ⽉ぶり増加で、2025年累計平均の水準。
・建設機械は6カ⽉連続10億円には届かずも、概して堅調に推移。
・⾦型は、2カ月連続14億円超え、2025年の暦年の中で3番⽬に⾼い受注額で堅調。
・⾃動⾞向けは、前⽉⽐、前年同月比ともに増加し、2025年の暦年で2番目に高い受注額。
・絶対額は以前低水準ながら、暦年上期と比べ能増投資や更新投資が徐々に出現し始めた感がある。

(出所:日本工作機械工業会)
10月分外需(1077.6億円 前月比+12.8% 前年同月比+20.9%)

(出所:日本工作機械工業会)
外需総額は1077.6億円(前月比+12.8% 前年同月比+20.9%)となった。
・前⽉⽐は2カ⽉連続増、前年同⽉⽐では13カ⽉連続増、14カ⽉連続の800億円超え。1,000億円超えは7カ⽉ぶりで、単月での過去最高額を更新。
・外需は、世界情勢に不透明感があるも、一部欧米の需要業種で投資環境は好調に推移、全般的に回復基調を示している。
① アジア
アジア計は、7カ⽉ぶりの500億円超え。
・東アジアは2カ月連続の350億円超え。
・中国は2カ月連続の300億円超えも、2025年の平均水準と堅調に推移。
・その他アジアは6カ月連続の100億円超え。
・インドは50億円のレベルで推移。
② 欧州
欧州計は2カ月ぶりの150億円超え。
・ドイツは16カ月ぶりの40億円超え。
・イタリアは3カ月ぶりの25億円超え。2025年の平均より20%高く好調。
③ 北米
北米計は前月比、前年同月比で増加し、9カ月連続の250億円超、300億円超は5カ月ぶり。
・アメリカは前月比、前年同月比増加し、5カ月ぶりの280億円超え。
・メキシコは6カ月ぶりの30億円超え。
・⼀般機械は、3カ⽉ぶりの300億円超え。
・⾃動⾞は、前年同⽉⽐で9カ⽉連続増加し、2カ⽉連続の250億円超え。
・電気・精密は、前年同⽉⽐は減少も、前月比で大きく伸び、7カ⽉ぶりに150億円超え。
・航空・造船・輸送⽤機械は、前⽉⽐、前年同⽉⽐ともに大きく伸び4カ月ぶりの100億円超え。

(出所:日本工作機械工業会)
日本機械工具工業会 2025年10月分 会員統計生産額まとまる
日本機械工具工業会がこのほどまとめた2025年10月分の機械工具生産額は次のとおり。〈( )内は対前年比〉。■生産額 切削工具 385.9億円(103%)、耐摩耗工具 32.2億円(98%)、総合計 427.7億円(103%)。■ドリル生産額 特殊鋼工具 12.5億円(110%)、超硬工具 44.4億円(114%)、ダイヤ・CBN 1.1億円(107%)、総合計 58.1億円(113%)。■エンドミル生産額 特殊鋼工具 4.7億円(99%)、超硬工具 40.5億円(104%)、ダイヤ・CBN 1.4億円(105%)、総合計 46.6億円(103%)。■カッタ生産額 特殊鋼工具 1.5億円(116%)、超硬工具 6.4億円(119%)、ダイヤ・CBN 0.5億円(130%)、総合計 8.4億円(119%)。■ギヤカッタ生産額 総合計 5.8億円(100%)。■ブローチ生産額 総合計 7.8億円(97%)。■ねじ加工工具生産額 特殊鋼工具 32.7億円(99%)、超硬工具 4億円(105%)、総合計 36.7億円(100%)。■バイト生産額 特殊鋼工具 0.1億円(128%)、超硬工具 9億円(93%)、総合計 9.1億円(93%)。■リーマ生産額 特殊鋼工具 1.1億円(93%)、超硬工具 3億円(129%)、総合計 4億円(117%)。■鋸刃カッタ生産額 特殊鋼工具 1.4億円(105%)、超硬工具 0.6億円(134%)、総合計 1.9億円(112%)。■インサート生産額 超硬工具 143億円(92%)、ダイヤ・CBN 21.5億円(103%)、総合計 164.5億円(94%)。■ボディ関係生産額 総合計 17.6億円(104%)。■超硬合金生産額 切削用 132.7億円(101%)、耐摩耐触用 15.6億円(98%)、総合計 150.2億円(100%)。
【レポート】「MECT2025」で見た注目各社の動向

去る10 月22 日(水)から10 月25日(土)までの4日間、ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)で「メカトロテックジャパン2025(通称MECT) 」(主催=ニュースダイジェスト社/愛知県機械工具商業協同組合)が開催され大いに賑わいをみせた。工作機械や切削工具・周辺機器も自動化・省エネ化・省人化の流れを受け、工程短縮による高能率化に貢献するものや、脱炭素の流れを意識した展示も目立った。
アマダグループで来場者が見入っていたのは、「HRB-8025 + CR-010B」。コスト、設置スペース、プログラム作成など、自動化導入における課題に応える協働ロボット付きベンディングマシン。加工内容や人員の状況に応じ、単体モードとロボットモードをフレキシブルに切り替えることができ、効率的な生産を実現。しかも安全柵が不要で省スペース。オペレータ1人で多台持ちが実現する時代に合致したマシンに人だかりが出来ていた。
切りくず排出が難しい突切、溝入れ加工。この領域に強みを発揮するのがイスカルジャパンの展示していた「QUICPENTA(クイックペンタ)」だ。1枚のチップで5つの切れ刃を活用できるので工具コストを抑えながら高い生産性を維持できるうえ、セーフロック機工の採用により正確な刃先位置と高い繰り返し精度を実現する。また、QUICPENTAインサートは右左勝手どちらのホルダーにも取り付け可能なので、非常に実用的!

今回の展示会で趣向を凝らした展示を見せつけたイワタツール。デジタルを駆使して展示内容をより分かりやすくした小部屋の「ブラックホール」はまるで小さな映画館。遊び感覚を盛り込みつつ優位性を訴求。昨年のJIMTOFでも高速加工実演が好評を得ていたがMECTではさらに切削条件をアップさせて高速加工を実演していた。

オーエスジーのブースではグループ会社であるノダプレシジョンとのコラボ製品、〝工程集約と高精度加工を両立する総型カッタ〟が展示されていた。写真左が「オニクワカッタ」で高能率にピンの仕上げ加工ができるもので、中空構造で多様な長さのピンに対応する。写真右がアンダーカット形状に対応する工具仕様の「バルジカッタ」でその名の通りバルジ形状を切削工具で対応するもの。

岡本工作機械製作所は出展機種全てに段取時間の短縮を実現する機上計測機能を搭載していた。NC内面精密研削盤「IGM15NCⅢ-2B」では、文字レス対話ソフトで簡単操作が特長。2軸単独工藤のといし軸を搭載し、オプションを付ければ工作主軸NC旋回でテーパ研削も対応している。加工と計測の融合で高品質と高生産をともに実現するマシンだった。
現在、製造現場には自動化が求められているが、北川鉄工所は、機械運転時間を増やすとともにメンテナンスや設備費用を減らすことのできるグラインディングセンタ仕様の「NC円テーブル」を展示していた。注目点は、炭化ケイ素とアルミナを混濁させたスラリー内で100万サイクルの耐久試験をクリアしたものであるということ。研磨加工、ガラス加工、セラミック加工など粉塵が出てくる過酷な状況でも耐える強靱設計を存分にアピールしていた。
企業が環境負荷を減らすことは社会全体への貢献になるうえ、省エネ設備の導入はコスト削減にもつながるが、黒田精工が展示していた環境対応型モデルの精密ロータリー研削盤「GSR-600」は、環境性・操作性を両立させ、高精度加工を実現するマシン。キモは独自設計の油動圧ロータリーテーブルで、高い合成と水源性を発揮、φ630のテービルは上面の振れ精度と回転精度が高いので安定した高精度加工を行える。
阿部寛さんのTVCMで話題の芝浦機械。注目したのは本年5月に市場投入した5軸制御の超精密マシニングセンタ「UVM-450D(5AH)」だ。特長は、新たに開発した自社製HSK方式エアスピンドルを標準搭載し、従来の回転精度を維持したまま汎用性を高めたこと。注目は、PCD工具を使用した仕上げ工程では加工ワークを傾斜させることで工具周速ゼロ点を回避することが可能となり高品位な加工面を実現すること。
PCD工具は非常に硬いうえ耐摩耗性があるので高精度・高効率な切削が求められる分野で重宝されている。住友電気工業で拝見したのは、高密度・粒子間結合力強化により優れた耐摩耗性、耐欠損性を発揮する超硬合金・硬脆材・アルミ複合材料加工用PCD工具「スミダイヤ DA1090」。チッピング、摩耗を抑制し、従来のものと比べ耐摩耗性が1.6倍も向上しているという新製品。
BIGでお馴染みの大昭和精機のブースでは多くの来場者がブースに押し寄せていた。特に油圧の力で工具をレンチ1本で高精度にチャッキングする「ハイドロチャック」は人気だった。その要因は、繰り返し振れ精度4D先端3μm以下(心ずれ精度1.5μm以下)と極めて安定している点にある。ほかにも製造情報の総合管理ソフトウェアも展示されており、製造現場の〝感覚的な管理〟から〝データに基づく管理〟への転換を推奨していた。
素材から工具までを一貫して自社生産できる強みを有するダイジェット工業。目を惹いたのは、炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、焼入れ鋼、ねずみ鋳鉄、ステンレス鋼の粗加工用に高能率かつ経済的な平面加工に威力を発揮する「PNS-Reborn」だ。加工時間を短縮することは電力・機械稼働コストの削減にもつながり、経済的な加工ができる。また、来場者にはガチャポンのサービスもあり楽しいブース内で訪れる人を楽しませていた。

DMG森精機が展示・デモをしていた柵が不要で迅速に導入可能な協働ロボットシステム「Robo2Go Open」は、簡単なセットアップで自動化を実現するものとして注目を集めた。デモでは、①自動化したい工作機械まで移動して接続スイッチ操作のみで簡単に台車を固定、②工作機械との通信確立(プログラム選択とストッカ設定&爪の状態を確認)、③ロボット動作を開始(タグを読み取り、工作機械との位置関係を補正後連続運転開始)するといったものでオペレータが不在の夜間も自動生産が可能になる。
世界初! 加工中の砥石状態を観測するAI砥石観察システム「GRIDE AI」を展示していたナガセインテグレックス。これはクーラントがあっても砥石表面を観察できるスグレモノだ。砥石の状態が常にモニタリングできれば、品質変動の原因を事前に検知できるうえ、経験や勘に頼らずドレッシング頻度を最適化できるメリットがある。近未来の製造業は技能伝承と自動化の両立が鍵!
銅の加工は熱電率が高く、粘っこい切りくずが出るため、切りくずの排出性が悪く加工泣かせだが日進工具が展示していたのは新製品の「銅電極加工用ニック付き3枚刃スクエアエンドミル「DHS340・DHS340F」。この製品は強ねじれ・特殊ニック形を採用し、主軸やワーク保持剛性に依存せず工具剛性と切れ味のバランスを最適化している。切削負荷を抑制した銅電極の荒取り加工を実現する高精度な微細加工を行うためにあるような一品。
近年、エンジンピン、センサーピン、コネクタピン、軸受け部品などの精密部品の高精度加工が求められているが、不二越が展示していた新製品のCNC自動旋盤用工具「LAシリーズ(LAアクアREVOドリル/LAアクアREVOドリルスターティング)」に注目したい。この製品は、大径から小径まで工具の突き出し長さを揃えて取り付けることができるので、工具交換時の干渉を回避できるもので、最短移動で能率が向上する時代に合致した工具だ。
製造現場は急速に自動化・省人化が進み、工作機械もパワーアップしているが、この工作機械用コンポーネント分野において画期的な製品を提供しているブルーム-ノボテストが展示していたのが工具測定用レーザシステム「LC50-DIGILOG」だ。これは加工回転数で工具を測定・補正するもので、独自の技術を応用し、機内環境での測定信頼性を確保している。ソフトウェア「LC-VISION」で工具形状の可視化が実現する。
工具研削盤というニッチなポジションで強みを発揮する牧野フライス精機。人気の「AGE30FX」や「DB1」が展示されていたが、これらのマシンにさらなる能率向上を与えるのが昨年刷新して大注目を浴びた同社第三世代ソフトウェア「Tool Creator」だ。自動化を想定し、様々な外部機器と連携してデータを読み込むなど高度な拡張性を備えている。対話による簡単操作や3Dシミュレーション機能もあり、オプションで測定器連携機能や機械状態監視機能も付けられる。
大勢の来場者が押し寄せていた牧野フライス製作所。写真撮影もひと苦労なほどだった。その中でも特に注目されていたのは、5軸制御横形マシニングセンタ「a500iR」だ。このマシンの特長は、同社が高速・高品位加工を実現するために独自開発したNC制御技術であるスーパーGI技術をさらに進化させたスーパーGI.6 I制御。ワークと干渉しない範囲で工具の姿勢が制御されるので、工具の動きの安定化により高品位な加工ができるものだが、従来よりも選択可能なモードが増えていた。
ユーザーから根強い人気を誇っている三井精機工業の「VERTEX 55X」が新たにバージョンⅣとして登場! ヘッドとテーブルの熱変位対策がさらに強化されたうえ、クーラントタンクはメンテナンス性能もアップしていた。2m×3mの設置スペースで最大φ750mm×高さ525mmのワークが積載可能。自社製の傾斜・回転テーブルを採用しており、〝他社とは異なる付加価値〟を提供していることが分かる展示内容だった。
三菱マテリアルは穴加工の市場にて①ランニングコスト低減、②高精度、③高能率の3つのベネフィットを顧客に提供するとして、人気の超硬ソリッドドリル「DVAS」に続く新世代ドリル〝TRISTARドリルシリーズ〟として誕生させたヘッド交換式超硬ドリルを展示。2本ねじ締結はホルダ変形を抑制し高強度な締結ができるので高負荷な加工環境でも緩みにくいのが特長。ホカホカの新製品だ!
単に工具を市場に供給するだけでなく、工程改善や加工条件の最適化などのソリューション営業を重視しているMOLDINO。注目したいのは、2025年12月発売予定の「エポックディープラジアスハード-TH3」の展示だ。人気の高硬度鋼加工用ラジアスエンドミルにφ8~φ12の大型サイズを新たに追加するという。これにより幅広いアプリケーションに対応可能になる。入れ子やピン穴など高精度な立壁が必要な摺動部の加工に最適!
加工現場からの支持が厚い安田工業。今回はEVや航空機産業、半導体部品といった現代ニーズに応えたマシンを展示。なかでも「YBM Vi50」は、金型・部品形状や大型化に応えるハイエンド5軸マシニングセンタ だが、注目したいのは傾斜範囲の全域において高精度を実現する支援ソフトだ。同社独自の補正機能「T-COM」でワーク重量を自動推定し、モーメント・傾きが大きくなっても機械精度が維持できるようにアシストしてくれる。今回は半導体部品のサンプルとしてシール面の磨きレス加工を展示していた。
毎度来場者を楽しませてくれる華やかなヤマザキマザック。今回も見どころが満載だったがなかでも工程集約・自動化の観点からデジタル活用を強く推進していたことだ。人が生活で使うモノのほとんどが小さく精密な回転部品や軸部品が使われているため、現在、小径バー材量産加工ニーズが増しているが、このニーズに応えるべく展示していたマシン、小型2タレットCNC旋盤「QRX-50MSY SG」に注目したい。このマシンは2タレット/2スピンドル構造と自動化により素材の搬入から製品の搬出までの工程を1台に集約でき、生産性を高める豊富な自動化オプションを用意していた。
チャックとNC円テーブルに高い評価を博しているユキワ精工。今回のMECTでは趣向を凝らしたブース展開をしており、マシニングの模型からロボットの代わりにワークを自動交換する様子を映像で流していたこと。模型の横にはツールホルダでワークを自動交換できる「ワークハンドリングホルダ」とワークの自動割り出しによる位置決めができるCNC傾斜円テーブル「TNT100L」が展示されており、自動化に貢献する同社の製品群をPRしていた。
マシニングアーティストをリスペクトしている碌々スマートテクノロジー。来場者が注目したのはさらなる進化を遂げた「Android Ⅲ」。変化があったのはウェービングを従来機の約1/3に低減したこと。また、熱対策に神経を使う同社ならではの〝気化熱対策システム〟で温度差による姿勢変形リスクを最小限にしていた。さらにオリジナルオペレータインターフェイス「MA-OS2」を披露し、オペレータの操る喜びとマニアックな慣性をマシンに速攻で反映させるという操作性を訴求していた。
