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「今年は創立65周年」 日本工作機械輸入協会が賀詞交歓会を開く

あいさつをする中川会長
あいさつをする中川会長
 日本工作機械輸入協会(会長=中川貴夫 シーケービー社長)が1月8日、都内の第一ホテル東京で、賀詞交歓会を開いた。

 あいさつに立った中川会長は、「当協会は1955年に発足し、今年2020年に創立65周年を迎える。わが国は2回目のオリンピックを開催する年とも重なり、これに際して『日本の工作機械輸入の歴史』という記念誌を発行する運びとなった。IoT、AIなど工作機械を取り巻く環境は大きく変わる現在、アディティブ・マニュファクチャリングが大きな存在となる近未来、さらには国際政治、国際金融、貿易戦争といった複雑な要素が絡み合ってくる時代。私たち日本人がどのようにものづくりに関わり、この国を世界第一等の国に押し上げてきたのか。その過程で幾多の戦争や政府の意向、方針の中でいかに海外製工作機械が貢献してきたのか、先輩たちの汗と油の苦労の歴史を振り返り見るのは、将来を洞察するすべとして極めて有効な手段である。オリンピック・パラリンピック、シカゴIMTS、米国大統領選が終わると、今年は異例の日程でJIMTOFが待っている。」と期待を込めた。

経済産業省 玉井 産業機械課長
経済産業省 玉井 産業機械課長
 来賓を代表して、経済産業省製造産業局 玉井優子産業機械課長が、「いよいよ7月には東京オリンピック・パラリンピックが開幕する。前回の大会の際にはインフラ整備、都市開発が進められ、新幹線に代表されるような数々のイノベーションが生まれた。再び東京で開催される大会を前に、先進技術でさまざまな課題に挑戦して世界に誇れるイノベーションを生み出していきたい。世界に目を向けると地政学的な不確実性や不安定性が高まり、さらに気候変動など地球規模の課題が日本を取り巻いている。その中で少子高齢化による人手不足、デジタル化の加速など、乗り越えるべき課題が山積みである。こうした課題を乗り越えていくためにはスピード感や従来の枠にとらわれない発想、イノベーションが必要だと考えている。」とあいさつをし、問題を解決する一つの方策として、「ロボットの研究開発やロボットフレンドリーな環境の構築、中小企業における新たな設備の導入等の補助もしっかり強化をしていく。」と、声援を送った。

 新会員の紹介のあと、ドイツ連邦共和国大使館 パトリック ヴェーグナー一等書記官の乾杯の発声で開宴した。

「IT産業の躍進に期待」NaITO 賀詞交歓会を開く

あいさつをする坂井社長
あいさつをする坂井社長
 NaITO(社長=坂井俊司氏)が1月7日、東京・京王プラザホテルで新春賀詞交歓会を開催した。
 
 新年のあいさつに立った坂井社長は、「5Gの普及を中心にした情報化社会の発展と、人知に追い付くべくAIの進化とそれらを支えるIT産業の躍進ということが非常に多く語られている。昨今の景気の停滞感もあり、わが国経済産業界からも5Gに対する投資への期待も大きい。近いうちに大きな投資の波があるのではないかと感じている。」と期待感をにじませた。

今後のビジネススタンスについても説明した。第3四半期の損益状況は、売上高は353億5,100万円(前年同期比△6.2%)、営業利益は、7億3,100万円(同△2.8%)、経常利益は8億8,000万円(同△7.4%)となった。通期業績予想は売上高463億円、経常利益10億円としている。

 2019年度の活動報告の中で、坂井社長は、専門力の強化を挙げ、「商品知識、レスポンス、対応面で独自の特長を持ち、取引先の信頼を得た。」とした。具体的には①専門販売員研修、商品知識研修の実施、②専門力発揮の場として商品セミナーを積極展開、③ロボットを購入し、得意先の展示会、ユーザーでの実演PRを実施した。

地域密着、対面営業についても、市場に基づいた提案、きめ細やかなサービスを提供した。昨年は南東京支店を神奈川県川崎市に新設し、「主要の顧客に近い所で営業をするというスタンスで、より一層南東京、蒲田、大田、川崎、横浜の一部含めて重点的にカバーしていきたい。」と述べた。

 また、有力販売店、仕入先の展示会に役員が積極的に参加し、訪問して現場に支援を図り、情報発信機能の強化についても機械要素技術展、メカトロテックジャパンへ出展、同社オリジナルブランドも含め展示した。海外展開については、海外岡谷鋼機メカトロ部との協業し、とくに北米、インドネシアへ社員が出向し、新規顧客の開拓に注力したと説明した。
 
 
 沼田恵明 ミツトヨ社長が乾杯の発声を行い、宴もたけなわの頃、散会した。

「ダイジェットウィンターキャンペーン2020」スタート ダイジェット工業

 ダイジェット工業が1月6日(月)~3月31日(火)まで、新製品の発売を記念した「新春ドリル祭り」と題し、好評の刃先交換式ドリル2種および1月発売の新製品「シグマドリル・ハードDHコート」を対象としたキャンペーンを実施している。

対象商品
 ① 刃先交換式ドリル「TA-EZ ドリル TEZD 形」
 ② 多機能刃先交換式座ぐり加工用ドリル「TA タイラードリル TLZD 形」 ※モジュラーヘッドタイプもキャンペーン対象。
 ③ 高硬度材加工用ドリル「シグマドリル・ハード DH コート DHS/DHL 形」

セール内容

A-1 コース
 他社乗り換えお試しコース:インサート 2 個購入+他社ドリル引き取りで適用本体 1 台サービス。
A-2 コース
 本体サービスコース:インサート6個購入につき、適用本体 1 台サービス。
A-3 コース
 インサートサービスコース:インサート10 個購入につき、同 一インサート1個サービス。
<対象商品:TA-EZ ドリル、TA タイラードリル>

B-1 コース
 新商品お試しコース:1 本購入につき、購入品の同一サイズ 以下を1本サービス。
B-2 コース
 プラスワンコース:3 本購入につき、購入品の最安値品以下を1 本サービス。
<対象商品:シグマドリル・ハードDHコート>

アクアREVOシリーズ第三弾! 超硬エンドミル「アクアREVOミル」 新発売 不二越

 不二越は2018年に材料・形状・コーティングを一新し、長寿命・高能率・多用途を実現した超硬ドリル「アクアREVOドリル」を世界同時発売し注目を集めたが、翌年の2019年に新発想のオイルホール形状を採用した「アクアREVOドリル オイルホール」をラインナップに追加し、現在、マーケットシェアの拡大を進めている。

 「自動車部品や機械部品などの加工現場において、生産性を向上させるために、加工効率の改善や工具の長寿命化のニーズが高まっており、びびり振動が発生しやすいステンレス鋼などの難削材への加工需要が増えているため、長寿命で高能率な超硬エンドミルのニーズが拡大している。」と同社。

 こうした時流を背景に、このほど、「アクアREVOシリーズ」の第三弾として、市場からの強い要望のあった同社独自の青い超硬エンドミル「アクアREVOミル」を市場投入した。ユーザーの生産性向上とコストダウンに貢献し、より一層のマーケットシェア拡大を図る。


① 長寿命
 材料部門を有する不二越独自の技術を結集して、成分設計と粒径を最適化し、硬さと靭性を高い次元で両立したエンドミル専用の超硬材料を新開発。新コーティング REVO-Mコートとあわせ、コーナ摩耗の進行を抑え、高炭素鋼の加工で、他社比1.5倍の寿命を実現。

② 高能率
 切れ刃を不等間隔に配置し、さらに異なるねじれ角を備える不等リードを採用することで、切削抵抗を低減し、加工面へのびびり振動を抑制、安定した高能率加工が可能である。

③ 多用途
 REVO-Mコートは耐摩耗性、耐熱性だけでなく、耐熱衝撃性にも優れ、ウェット加工でも高い性能を発揮。また、膜表面の超平滑化処理により、耐凝着性を高め、切りくずの噛みこみによる損傷を防ぎ、高硬度鋼やステンンレスでは他社比2倍以上の長寿命を実現するなど、一般鋼からステンレス鋼、高硬度材まで、幅広い材質に対応している。

■シリーズと寸法範囲・価格(税抜き)
●2 枚刃 2.5D G タイプ(ギャッシュランド)
寸法範囲:Ø1.0~Ø20.0 全20寸法
参考寸法:代表寸法 Ø6.0 全長50.0mm 3,350円/本
●4 枚刃 2.5D G タイプ(ギャッシュランド)
寸法範囲:Ø1.0~Ø20.0 全20寸法
参考寸法:代表寸法 Ø6.0 全長50.0mm 4,220円/本

●2 枚刃 2.5D S タイプ(シャープコーナ)
寸法範囲:Ø1.0~Ø20.0 全20寸法
参考寸法:代表寸法 Ø6.0 全長50.0mm 3,350円/本
●4 枚刃 2.5D S タイプ(シャープコーナ)
寸法範囲:Ø1.0~Ø20.0 全20寸法
参考寸法:代表寸法 Ø6.0 全長50.0mm 4,220円/本

鋳鉄高速旋削加工用セラミック「TZ120」発売 タンガロイ

 タンガロイがこのほど鋳鉄高速加工用セラミック「TZ120」を発売した。

 この商品は、鋳鉄の高能率旋削加工を実現するセラミックインサート。耐熱性に優れるアルミナに、靭性を強化するジルコニアを添加した高靭性アルミナ系セラミック材種であり、高速旋削加工で長寿命、安定加工を実現できる。

 従来のセラミックインサートシリーズに「TZ120」を加えることにより、幅広い鋳鉄加工に対応が可能となる。特にシリンダーライナーなどの遠心鋳造鋳鉄の高速乾式加工に威力を発揮する。

主な特長
 (1)耐酸化性、化学安定性、耐熱性に優れ、靭性も高く、高速旋削加工で長寿命、安定加工を実現。
 (2)アルミナにジルコニアを均一に分散させる新製法により、耐欠損性・耐境界摩耗性を向上、突発欠損を抑制。靭性が高く、荒加工にも適応。
 (3)シリンダーライナー等遠心鋳造鋳鉄加工に最適。
 (4)乾式加工専用材種であり、切削液は不要(切削液を使用すると工具寿命は低下)。

主な型番と標準価格
●インサート
CNGA120408 TZ120:1,390円
SNGN120412 TZ120:1,140円
SNGN120716 TZ120:1,720円
TNGN160412 TZ120:1,040円
(いずれも税抜き価格)

高硬度材加工用「シグマドリル・ハード DH コート」を新発売 ダイジェット工業

 ダイジェット工業はこのほど「シグマドリル・ハード」の一部アイテムをリニューアルし、
新コーティング「DH1」コートを採用した「シグマドリル・ハード DH コート」(DHS/DHL 形)として販売を開始した。

 この製品は、70HRC の穴あけ加工が可能な高硬度材加工用ソリッドドリル「シグマドリル・ ハード」に、新コーティング「DH1」コートを採用しリニューアルしたもので、耐熱性・ 耐摩耗性を向上させ、さらなる加工能率と加工寿命向上を図った。高硬度材の穴あけ加工用(70HRCまで対応)。

 特長は以下の通り。

 ① 耐高温酸化性・耐衝撃性および密着性に優れた高硬度材用新コーティン グ被膜「DH1」コートおよび高靭性の超微粒子合金母材の採用により、 耐熱性・耐摩耗性に優れ長寿命化を実現。70HRCの高硬度材でも安定した穴あけ加工が可能。

 ② 心厚が一般超硬ドリルの1.6倍以上でドリルの曲げ剛性・ねじれ剛性が高い。

 ③ ねじれ角15°および外周肩部にコーナ Rを設け耐チッピング性を向上、高硬度材に適したシンニング形状により切りくず排出性を向上した。

サイズ・価格
 レギュラタイプ:φ2~φ12(全 45 形番)
 ロングシャンクタイプ:φ3~φ4(全 4 形番)
 標準価格:5,470 円~18,900 円(税抜き)

【告知】三菱マテリアル 「DIAEDGEソリューションDAY」開催 ~切削加工の総合ソリューション展~

 三菱マテリアルは、2月15日(土)、さいたま市の同社東日本テクニカルセンターにて「DIAEDGEソリューションDAY」と銘打った技術ソリューション展を開催する。好評を博した今年6月の中部テクニカルセンターでのイベントに引き続き、東日本の顧客にも切削加工に関する総合的な切削加工技術ソリューションを紹介するのが狙い。

 見どころは、シミュレーション技術を活用したDIAEDGE新製品の切削工具デモンストレーション、最新鋭フル5軸マシニングセンタと工具デジタルデータベースの連携活用事例の紹介の他、パートナー企業や大学、による各種技術セミナーの開催など聴きどころも豊富。切削加工に役立つ情報を多数ご用意している。

会場
三菱マテリアル㈱東日本テクニカルセンター
埼玉県さいたま市大宮区北袋町1-600

↓バス時刻表(クリックで拡大)↓

イベント情報URL
http://carbide.mmc.co.jp/

〈2020年 年頭所感〉「新しいデジタル社会の構築に貢献」日本機械工業連合会 会長 大宮英明

 皆様、新年明けましておめでとうございます。年頭に当たり、平素より日本機械工業連合会にお寄せ頂いております皆様方の温かいご支援とご協力に対し、改めて深く御礼申し上げます。本年は、いよいよ東京でオリンピック・パラリンピックが開催されますが、日本にとって大きな節目となる明るい年となることを祈念したいと思います。

 また、本年は「子年(ねどし)」にあたり、再び新しい十二支のサイクルがスタートする年でもあります。「子年(ねどし)」はネズミ年に当たるわけですが、十干十二支(じっかんじゅうにし)の組み合わせでは、「庚子(かのえ・ね)」となります。「庚子(かのえ・ね)」は、相手を強める影響をもたらすという意味合いを持ちます。事業や環境、そして健康など、それぞれが相互に影響をもたらし合うなかで、予測できないものから活路を見いだせることもある年とされています。本年は変化の年、新たな生命が芽吹く年でもあるとのことで、全く新しいことにチャレンジするのに適した年とも言えるそうです。機械産業にとって、また皆様にとって本年が変化と進展の年となることを期待したいと思います。

 機械工業生産は、概ね底堅い回復を続けているものの、景気全般に先行き不透明感があり、輸出を中心にやや弱含んでおります。国内では、省力化・自動化ニーズが設備投資を下支えし、交通・物流等の社会インフラ整備、五輪関連工事等の投資が拡大しております。他方、海外情勢不安に伴う調達コストが増加しており、また、人件費の上昇や人手不足も依然深刻であるなど、多くの課題を抱えております。

 一方、海外では米国の景気が着実に回復しているものの、欧州ユーロ圏では景気の回復は弱く、中国は緩やかな減速が続いております。今後、国内では、消費税増税の影響、海外では、米中の貿易問題の行方や中国経済の動向、イラン等を巡る中東情勢の緊迫化、Brexitの動向等の下振れリスクを注視していく必要があります。

 こうした経済環境下、日機連が昨年12月にとりまとめた2019年度の機械工業生産額は、全体では前年度比0.7%減の75兆9150億円と、残念ながら、2018年度の数字を越えることができない模様です。他方で、昨年の初めから日EU FTA、TPP11が発効し、また日米貿易協定、日米デジタル合意が今年1月から発効するなど明るい環境変化も生まれています。政府のイノベーション促進や5G普及のための政策措置も明るい材料です。変化の年にあたり、本年の機械産業の躍進を期待したいと思います。このような状況のなか、昨年からの日機連の活動についてご紹介いたします。

 我が国製造業成長の基礎には、自由貿易と開かれたグローバル・バリューチェーンがありますが、昨今、米中対立や日韓関係、英国のEU離脱など、企業経営に直結する多くの難題が顕在化しています。グローバルなバリューチェーンの変化について、より一層アンテナを高くし、機械工業界としての対応、対策をとるべく、日機連は、昨年、製造業グローバル・バリューチェーン検討部会を立ち上げました。

 この検討部会では、製造業を取り巻く環境変化に即した旬なテーマについて、適切な講師と意見交換を行い、機微な内容にも対応すべく、議論を開始しているところです。昨年は付加価値貿易、輸出管理の最新動向・運用の見直しなどを議論し、会員企業にとって事業運営に重要な情報の入手に努めているところであり、今後も活動を強化してまいります。

 次に税制改正についての取組みについてご紹介いたします。税制に関しては、機械業界
の要望内容の策定とその実現に向けた要望を中心に活動を行っております。令和2年度の税制改正については、設備投資の促進に向けた税制の創設・整備、連結納税制度改正等、事業環境の変化に対応した納税制度の見直し、新たな国際課税制度への対応、研究開発税制の拡充等の重点要望をとりまとめ、経済産業省、関係機関等に提出、要望いたしました。また、製造業関連8団体連名にて「更なる成長のための基盤整備に向けた令和2年度 税制改正共同要望」を策定し、要望項目の実現に向けて、共同で陳情活動を展開しました。その結果として、令和2年度の税制改正においては、連結納税制度の改正、イノベーション促進税制、消費税の納税手続期間延長等意味のある成果を実現することができました。

 次に表彰関連について紹介いたします。日機連は2つの表彰事業を行っております。一つが 「ロボット大賞」です。次回は9回目となり、今年の10月に表彰式を予定しています。もう一つが「優秀省エネ機器等表彰」です。我が国唯一の産業機械の省エネ表彰であり、我が国の省エネの推進に貢献して参りました。昨年は制度見直しのため募集を一時中断しておりましたが、本年度は新たにCO2の排出抑制という表彰分野を加えて、再スタートを切ります。是非両表彰事業に興味を持っていただき、応募いただければと存じます。

 RRIの活動支援も日機連の重要な業務です。成長戦略の一環として政府が策定した「ロボット新戦略」に基づき、「ロボット革命イニシアティブ協議会(RRI)」が2015年に発足しましたが、その後順調に活動を展開しており、現在、会員数は約520となり、発足時の226から倍増しております。日機連は、インダストリアルIoT及びロボティクス関連の取組みが機械産業全体にとっても重要な課題であるとの認識のもとで、これまでRRIを全面的に協力支援してきました。今年はRRI が発足して5 年を迎える節目の年となっており、2020 年度以降のRRI のアクションプランの検討、およびその実施体制等の準備も行っている最中であります。ロボット分野におきましては、経済産業省において「ロボットによる社会変革推進会議」が設立され、社会課題の解決につなげるために必要な今後の施策の方向性が示され、引き続きRRIが中心的な役割を担うことが明記されました。これを受けRRIとしては、ロボット分野では、施設管理、小売・飲食店、食品加工などの領域におけるロボット実証事業、また学校教育への産業界からの支援事業などに、新たに取り組んで行くことを検討しているところであります。特に、学校教育への支援事業については、昨年12月にRRIが事務局となることが決まりました。

 IoT関連では、一昨年、IECに新設されたスマートマニュファクチャリング分野のシステム委員会における日本の幹事団体として、ドイツをはじめとした諸外国と連携して積極的に活動を行っているところです。また、ハノーヴァーメッセでは、昨年、一昨年とJapan Pavilion for Connected Industriesを出展し、昨年は新たに、5つの講演枠を確保し、標準化やセキュリティなど各テーマに関する講演や今後の情報共有や連携活動に向けたMoUを締結するなど精力的に活動しております。今年も同様に参加の予定です。

 昨年12月には、東京で5回目の国際シンポジウムを開催し、ドイツ工学アカデミー(アカテック)のカガーマン会長をはじめとした内外の識者との連携を深めましたが、今年は10月開催の予定で準備を進めております。引き続き日機連はIoTの普及と我が国機械産業の競争力向上に向け、RRIを支援していく考えです。

 日機連の最近の事業の一部を紹介いたしましたが、日機連は、引き続きRRIと一体となり、新しいデジタル社会の構築に日本の機械産業が貢献し、また更なる発展を実現できるよう努めて参る所存でございます。日機連、RRI共々、我が国機械産業発展のため、今後とも誠心誠意努力を続けて参りたく、本日ご参集の関係各位の引き続きの御指導、御鞭撻をお願い申し上げる次第でございます。最後になりましたが、皆様の一層のご健勝とご活躍を心から祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

2019年12月分工作機械受注総額は901.1億円 日工会 

 日本工作機械工業会がこのほどまとめた2019年12月分の受注実績は以下の通り。

 2019年12月分工作機械受注総額は、901.1億円(前月比+10.3% 前年同月比△33.5%)となった。受注総額は、3カ月ぶりの900憶円超。1000憶円割れは5カ月連続。国内外とも依然弱含みの状況が継続。

 内需は373.1億円(前月比△18.9% 前年同月比△34.7%)で、自動車は低調も、一般機械等で前月比増加し、3カ月ぶりの350億円超。12月としては2013年(367.2億円)依頼6年ぶりの400億円割れ。

 外需は528.1億円(前月比+5.0% 前年同月比△32.6%)で、北米で前月比増加も、アジア、欧州で減少し、5カ月連続の550億円われ。12月としては2009年(425億円)以来10年ぶりの550億円割れ。

 米中貿易摩擦により、内外需とも設備投資需要は弱含みの状況が続く。今後も通商問題や、中国経済の回復動向、地政学的リスク等を注視。

12月分内需

373.1億円(前月比△18.9% 前年同月比△34.7%)。

・3カ月ぶりの350億円超。12月の400億円割れは、2013年(367.2憶円)以来6年ぶり。
・前月比3カ月ぶり増加。前年同月比13カ月連続減少。
・国内需要は全般的に弱含み。とくに主要4業種では自動車のみ前月比減少と低調。


(出所:日本工作機械工業会)

12月分外需

528.1億円(前月比+5.0% 前年同月比△32.6%)

・5カ月連続の550億円割れ。12月の550憶円割れは2009年(425.9億円)以来10ねんぶり。
・前月比2カ月ぶり増加。前年同月比15カ月連続減少。
・北米は大型案件等で前月から増加したものの、アジア、欧州は低水準横ばい傾向。


(出所:日本工作機械工業会)

ロボット統計受注・生産・出荷実績(2019年10~12月期および年間)

 ロボット工業会がこのほどまとめた2019年10~12月期および年間のロボット統計受注・生産・出荷実績は次のとおり。業況について 2019年は特に輸出において、米中貿易摩擦、地政学的リスクなどを起点とする投資先送りが継続された。年後半からは一部業種・用途で下げ止まりの傾向もみられ、今年に向けて底入れに期待がかかる部分をある程度残している。  10~12月期に目を向けると、受注額が対前年同月比0.3%の減少、生産額が同10.1%の減少。 比較的堅調を維持していた国内向け出荷は、主要産業・各用途向けで減少し、トータルとして5四半期ぶりの対前年同月比減少となった。9-10月の推移から、消費税増税によるある程度の下押しも考えられる。 輸出は引続き勢いなく、とくに主要用途である溶接用・ハンドリング用が低調。輸出先では中国に加え、とくに欧米向けで年間を通して勢いを欠く傾向となった。 年間としては受注額が対前年比14.4%減・生産額は同11.4%減と、ともに前年を大きく下回る結果となった。会員と非会員を含めた年間受注額は対前年比約14%減の8,240億円、生産額は同約14%減の7,800億円を見込む。 2019年10~12月期および年間(会員ベース)の受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。受注〈10~12月期〉・受注台数(台) : 48,257(前年同期比+5.8%) 【6四半期ぶりの減少】 ・受注額(億円) : 1,642(同▲0.3%) 【5四半期連続の減少】〈年間〉・受注台数(台):180,012(前年比△18.5%)【7年ぶりの減少】・受注額(億円):6,683(同△14.4%)【7年ぶりの減少】生産〈10~12月期〉・生産台数(台) : 44,180(前年同期比▲10.6%) 【6四半期連続の減少】・生産額(億円) : 1,611(同▲10.1%) 【6四半期連続の減少】〈年間〉・生産台数(台):173,477(前年比△19.5%)【6年ぶりの減少】・生産額(億円):6,496(同11.4%)【6年ぶりの減少】出荷〈10~12月期〉・総出荷台数(台) : 43,911(前年同期比▲12.1%) 【6四半期連続の減少】・総出荷額(億円) : 1,605(同▲11.5%) 【4四半期連続の減少】・国内出荷台数(台): 10,133(同▲17.7%) 【3四半期連続の減少】・国内出荷額(億円): 475(同△6.0%) 【5四半期ぶりの減少】・輸出台数(台) : 33,778(同▲10.3%) 【6四半期連続の減少】・輸出額(億円) : 1,130(同▲13.6%) 【6四半期連続の減少】〈年間〉・総出荷台数(台) : 175,702(前年同期比▲18.3%) 【6年ぶりの減少】・総出荷額(億円) : 6,620(同▲11.1%) 【6年ぶりの減少】・国内出荷台数(台): 44,506(同▲5.0%) 【6年ぶりの減少】・国内出荷額(億円): 2,042(同+3.3%) 【6年連続の増加】・輸出台数(台) : 131,196(同▲22.1%) 【2年連続の減少】・輸出額(億円) : 4,578(同▲16.3%) 【6年ぶりの減少】国内出荷内訳〈10~12月期〉■電機機械産業向け・国内出荷台数(台) : 2,796(前年同期比▲13.4%) 【3四半期連続の減少】・国内出荷額(億円) : 139(同▲10.4%) 【2四半期ぶりの減少】■自動車産業向け・国内出荷台数(台) : 3,487(前年同期比▲17.1%) 【3四半期ぶりの減少】・国内出荷額(億円) : 152(同▲6.9%) 【5四半期ぶりの増加】〈年間〉■電機機械産業向け・国内出荷台数(台) : 11,544(前年同期比▲6.3%) 【3年ぶりの減少】・国内出荷額(億円) : 569(同▲5.9%) 【3年ぶりの減少】■自動車産業向け・国内出荷台数(台) : 16,471(前年同期比+1.2%) 【6年連続の増加】・国内出荷額(億円) : 708(同+8.2%) 【6年連続の増加】輸出内訳〈10~12月期〉■電子部品実装用・輸出台数(台): 2,934(前年同期比▲6.3%) 【4四半期連続の減少】・輸出額(億円): 477(同▲5.1%) 【4四半期連続の減少】■溶接用・輸出台数(台): 5,799(前年同期比▲30.4%) 【7四半期連続の減少】・輸出額(億円): 118(同▲46.3%) 【7四半期連続の減少】〈年間〉・輸出台数(台): 11,493(前年同期比▲14.9%) 【4年ぶりの減少】・輸出額(億円): 1,903(同▲11.6%) 【4年ぶりの減少】■溶接用・輸出台数(台): 26,163(前年同期比▲28.2%) 【2年連続の減少】・輸出額(億円): 598(同▲35.6%) 【2年連続の減少】