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「5G時代の到来」 日本機械工具工業会 新年賀詞交歓会を開く

あいさつに立った石川社長は、日頃の感謝の意を表したあと、業界を取り巻く環境に触れ、「第4次産業革命、5Gが、私たちの生活、私たちのものづくり、販売活動、様々なものに影響を与えるだろうと言われている。今から30年ほど前にインターネットが公開され、私たちの生活を大きく変えた。デジタル化を大前提とした第4次産業革命は、ロボット工学、人工知能、ナノテクノロジー、バイオ、IoT、3Dプリンター、自動運転等、多岐にわたる分野においてデジタル化の後押しをする5G時代の到来でもある。」と述べ、切削工具業界についても、「切削工具、耐摩耗工具も、工具単独では顧客に選んでいただける最重要な要因にはなりにくいのが5G時代ではないか。顧客に選ばれる要因は総合的につながった形での商品とサービスを提供していき、他の業界の皆さまと交流を広げることを考えながら、当工業会として備えていきたい。」と意気込みを述べた。

中村伸一副会長(三菱マテリアル常務)が乾杯の行い、開宴した。宴もたけなわの頃、散会した。
「デジタルテクノロジーの進展をサポート」日本工作機器工業会 賀詞交歓会を開く

あいさつに立った寺町会長は、「2019年を振り返ると特に生産財関係では調整に急ブレーキをかけた時代のように思う。一方、2020年はデジタル化を進めていかざるを得ない。今後は消費財の関係でも、さらにインダストリー4.0、ソサエティー5.0のとおり、デジタルとは共存していかなければいけないということが明確になっている。日本では今年、オリンピック・パラリンピックが開催されるが、われわれ自身が商機を盛り上げていく、また、消費が盛り上がることによって生産財がしっかりとそれを支えていけるようにすることが重要だと思っている。なかなか見通せない時代だが、間違いなく2021年、2022年に向けて、半導体業界やデジタルテクノロジーは進んでいく。それをサポートしながら、私どももこれに対応して、どこにも負けない形にしたいと思う。」と力強いあいさつをした。

乾杯の発声を北川祐治 北川鉄工所会長兼社長が行い開宴した。宴もたけなわの頃散会した。
「経済の回復に期待」 日本ロボット工業会 ロボット関連三団体 賀詞交歓会を開く

三団体を代表してあいさつに立った橋本会長は、昨年開催された2019国際ロボット展について、「出展規模が過去最大規模となり、来場者も過去最大の14万1千余名となった。」と盛況に閉幕したことの報告とお礼を述べたあと、世界情勢について、「昨年は米中貿易摩擦の影響が実体経済にも繁栄するなどにより世界的な景気減速が見られ、また年末には英国の欧州離脱が決定的となった。その一方で、米中通商協議の第一弾が昨年末に合意されるということは、世界経済の回復に期待感を抱かせるものであった。」と振り返った。
また、わが国のロボット産業について、「需要の約7割を占めている輸出で、依然としてマイナスの傾向が続いたが、年初を底に年後半よりマイナス幅に改善が見られた。このような状況から、2019年の受注額は対前年度比14%減の8,240億円、生産額においても同様に約14%減の7,800億円にとどまる。」と見通しを示したあと、「自動化に対する潜在ニーズは大変強く、5G関係でも半導体関連の投資も上昇しており、ひとたびきっかけが得られれば、これらの投資が一気に加速することも期待される。このようなことから、本年のロボット受注額は対前年度比6%増の8,700億円、そして生産額も6%増の8,300億円と、昨年からの回復を期待している。」とした。

小笠原 浩 副会長(安川電機社長)の乾杯の発声で開宴した。宴もたけなわの頃、散会した。
「ONE TEAMとなってよい年に!」日本金型工業会 東部支部 新年懇親会を開く

第一部では、講談師の神田すみれ氏が「日本躍進の立役者“資本主義の父”渋沢栄一伝 ~誕生180周年を記念して~」をテーマに特別講演を行い、続いて、第二部では懇親会が開催された。
開催のあいさつに立った鈴木支部長は、「昨年は、中国とアメリカの問題や、香港、韓国、北朝鮮の問題など、世界的な問題で仕事の影響もあったのではないか。自動車の販売台数も落ち、携帯電話関係の量も落ちたが、今年度はオリンピックもあり、前向きな年。先ほど東部支部の理事会があったが、決算の内容を見ても、大変、各会が活発に会合や研修会、視察を含めて行事を行っている。先行き不透明な経済ではあるが、ぜひ東部支部の皆様と日本金型工業会がONE TEAMとなって、この一年を良い年にしていきたい。」とあいさつをした。


木下易之 三井ハイテック金型事業部 金型生産技術部長が黄綬褒章受章の表彰を受けたあと、新入会員の紹介があった。
乾杯の発声を、井上真一 牧野フライス製作所社長が行い開宴した。宴もたけなわの頃、散会した。
「品質管理ニーズの高まりに期待」日本精密測定機器工業会 日本光学測定機工業会 合同賀詞交歓会を開く

あいさつに立った中川日本精密測定機器工業会会長は、「中国の成長率が鈍化しているところへ、貿易摩擦が足を引っ張り、そのあおりを受け、中国経済の依存度が高い欧州、特に自動車業界を中心に低迷した。比較的良いと言われていたアメリカも、製造業に関する限りは、夏以降、陰りが出ている。私ども工業会の販売額は、まだ確定はしていないが、一昨年比で10%弱ぐらいのマイナスの1,050億円ほどではないか。年始の1、2月は比較的順調で、前年を上回っていたが、それ以降、は先述の景況を受けてしまった。しかしながら、1,050億円は、私どもの工業会で言えば、過去3番目に高い数字である。品質問題が経営に与える影響が強く認識され、間違えの起こらない品質管理ニーズが高くなっている。さらには世界的に人手不足を受けて、自動化ニーズが非常に高まっている。測定計測器需要が底上げしている証左であると感じている。」と述べた。


「明るい光が見え始めた」 日本フルードパワー工業会 賀詞交歓会を開く

あいさつに立った石川会長は、昨今の経済情勢に触れ、「地政学リスクは引き続き大きなリスク要因だが、アメリカの経済は引き続き堅調であったように思う。順調な雇用環境に支えられて、穏やかに成長を続けているという状況だ。フルードパワー工業会の昨年の油圧出荷額は、足元の推定値で、一昨年比でマイナス4.4%の3,800億程度。一方、空気圧は、同じく一昨年比マイナス9.8%の4,300億程度で、あまり芳しい結果ではなかったが、今年は工作機械業界も年の半ばから後半にかけて底を打ち反転してくる、あるいは半導体製造装置の業界では既に穏やかながら回復を始められ、今年は対前年で8%程度の成長と予想されている。まだら模様ながらも明るい光が見え始めたというような状態にあるのではないか。」と期待を滲ませた。

東京都が実施する最大5億円の補助金事業への採択決定 アストロスケール
宇宙ゴミ除去サービスに取り組むアストロスケールは、このほど、東京都が実施する「未来を拓くイノベーションTOKYOプロジェクト」令和元年度の採択企業として選出されたことを発表した。 このプロジェクトは、東京都が昨年度より実施する都内ベンチャー・中小企業の革新的なサービスや製品を対象に、開発・改良・実証・販路開拓等に要する経費の一部について、1/2(最大5億円)を上限として補助するもの。事業総額として約10億円の申請を行ったアストロスケールは、東京都より約3年間拠出される補助金を活用し、グローバルでの販路拡大、共同研究開発の推進の他、顧客や顧客衛星の安全性審査・リスク調査や財務・人材強化に取り組む。また、大手損害保険会社と協働し、デブリ除去事業に係る販路の提供や同事業専用の保険開発及び運用も見据えている。
【ミニレポート】「2019国際ロボット展」 おっ! と思った技術はコレ!
「2019国際ロボット展」(主催=日本ロボット工業会、日刊工業新聞社)が、12月18日~21日までの4日間、東京ビッグサイトで開催され多くの来場者で賑わった。現在、ロボットを活用した製造ラインの自動化・省人化がトレンドだが、「おっ!」と目を引いた技術を掲載する。
(順不同:不二越、東芝機械、DMG森精機、トライエンジニアリング、ミツトヨ、ジェイテクト)



「TS5000」はIT機能を強化している。今までは通信ポートはメインのCPUで処理をしていたが、今回、専有のポートで独立して処理をしている。メリットはほとんど性能の低下がないこと。制御周期を従来機比3倍に高速化したことで周期制御追従性度が向上した。制御周期の1ミリセカンドのサーボのトルクや速度やIEOの状態まで全部データをとることができ、標準でフルタイムのフィードフォワードを搭載している。PTP制御で荒い動作や速度が速いときも遅いときもほとんど経路誤差がない。これも剛性の高い同社のスカラロボットTHEシリーズだからできたこと。自動化機構や生産ラインの効率向上、品質向上、投資回収の早期化に貢献するとしている。


写真にあるのは車のボンネットを鏡面加工し、蛍光灯を当てたものだが、蛍光灯の光の歪み具合がまったく違うことがお分かりいただけるだろうか。同社のロボット制御で加工したものは、蛍光灯も歪みがない。従来の鏡面加工だと、ボンネットにうつる蛍光灯の光にユラユラとゆがみが生じている。従来はこうした鏡面加工は職人が手磨きをしており、この技術は超高級車しか使われていなかったが、この作業をロボット化することで、大衆車にも使える可能性がある。これに使うロボットは、今回、ファナックの緑色ロボットである“協同ロボット”が研磨作業を実行していた。最も注目すべき点は、協同ロボットは、“人にぶつかると止まる”機能が付いていることである。研磨作業はそもそも製品にドンとぶつかって研磨するので、それが人にぶつかったのか、製品にぶつかって研磨しているのか、見分けなければならない。そんな難しいことを、安全を確保しながら、研磨作業をロボットにさせる技術を確立していたのだから、非常に画期的だ。この技術は製造現場に新たな新風を巻き起こす予感がした。


「なすべきことをやり遂げる時期」 日本工作機械工業会 賀詞交歓会を開く
日本工作機械工業会(会長=飯村幸生 東芝機械会長)が1月9日、都内のホテルニューオータニで賀詞交歓会を開いた。
「世界の工作機械産業を巡る環境は大きな技術的変革期を迎えている」

工作機械産業を取り巻く環境についても触れ、「世界の主要各国で高齢化が進展し、労働生産性は伸び悩んでいる。潜在成長力が低下していく中で、世界のものづくりを担う製造業は技術面、需要面で大きな変化の時期を迎えている。IoT関連では、AI技術の発展と5Gの普及に伴い、技術革新がさらに加速していくだろう。自動車業界におけるCASEやMaaSといった電動化、自動化、サービス化の潮流がサプライチェーンに大きな影響を与えていくのは必然。多くの国では製造業における人材不足の問題から省人化技術の高度化が求められている。2015年の国連総会で採択されたSDGg(持続可能な開発目標)の理念が世界各国で取り入れられ、企業活動の指針ともなりつつある。」と述べたうえで、「工作機械業界関係者は、IoTを活用したスマート・マニュファクチャリング技術、AI技術、三次元積層造形技術、少子高齢化時代に適応した自動化技術、ターンキー技術など、各方面にわたって持続可能な開発に資する技術の進化と発展に努める必要がある。競争軸はいまや加工精度、剛性、IoT対応などの単なる機械性能から、工程集約や自動化、生産体制の構築、あるいは地域特性に合わせたカスタマイズなど生産設備全体のエンジニアリングの提案力にシフトしつつあり、激しい変化の時期は、競争環境が激化する優勝劣敗の局面でもある。技術革新や競争軸の変化をビジネスチャンスとして、世界市場でプレゼンスを向上させることが求められている。」との見方を示した。
2019年の工作機械受注額については、「一昨年は1兆8000億円をこえる空前の受注額を記録し、太陽の沈むことのない極北の白夜を思わせる体験だった。昨年の受注環境に、1年前の賀詞会では、山から次の山へ尾根伝いに歩いているところ・・・と申し上げたが、世界各地の景気後退に加え、米中貿易摩擦の長期化が設備投資の下押し圧力となって尾根道は急な下り坂となり、白夜から一転して寒さが募る中で、日暮れを迎える思いだが、2019年の受注総額は年間修正見通し1兆2500億円に届かず下回る水準に留まったと見込まれる。」とした。
2020年の受注額見通し
2020年の受注見通し額については、「世界経済・社会を形作っている枠組みに対する国家間の齟齬が予見される中、中国経済の動向や秋の大統領選に向けた米国の政治・経済状況、欧州情勢、地政学的緊張感等、世界の政治経済の行方が見通しづらい状況にある。」としたうえで、内需については、「政府の経済対策による景気下支え効果や、自動化・省力化投資の発現が見込まれ、また、半導体製造装置では5G関連の投資が一部期待される。」とし、外需についても、「欧米では米中貿易摩擦の影響や先行き不透明感から総じて軟調に推移するものと見込まれる。アジアでも中国経済と関係の高い諸国・地域では停滞感が続くが生産拠点が中国からシフトしている国や中国経済への依存度が比較的低い国からの受注は持ち直していくと見込まれる。」と期待感を滲ませた。
飯村会長は、「今は目先の受注に一喜一憂せず、各社のありたい姿に向けて、なすべきことをやり遂げる時期。」と感想を述べ、2020年の日工会受注額ついて、1兆2000億円の見通しを示した。
「新たなイノベーションを」

「今年は50周年」日本工作機械販売協会が賀詞交歓会を開く

あいさつに立った依田会長は、「工作機械業界は非常に速い速度で変化している。自動車業界はCASE関連の新技術の対応といった流れが出てきており、業界そのものの再編が加速されるのではないか。また人手不足を背景に自動化、AI、IoTを使った工場の見える化、予防保全といったような生産向上のニーズがますます高まっていくだろう。加工も切削だけではく、積層造形の需要も拡大すると予測される。最近では5G、あるいは半導体の一部で多少大きい兆しが出てきており、本格的な回復を期待しているところだ。過度に悲観せず、楽観せず、しっかりとやるべきことはやっていきたい。日工販は今年で50周年を迎える。引き続き会員のネットワークを強化して、業界諸団体ならびにメーカーとの連携を強めていきたい。」と述べた。


乾杯の発声を日本工作機械輸入協会 中川貴夫会長が行った。宴もたけなわの頃、散会した。