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タンガロイが経済性に優れる“両面仕様”ポジインサートシリーズ MiniForce-Turn新3次元ブレーカ「JSブレーカ」を発売

 タンガロイ(社長=木下 聡氏)が、新発想両面仕様インサートと独創的なポケット形状により高経済性と安定加工を可能とする“両面仕様”ポジインサートシリーズ「MiniForce-Turn(ミニフォースターン)」に、優れた切りくず処理が行なえる新3次元ブレーカ『JSブレーカ』を拡充し、このほど発売を開始した。

 発売以来、好評を博している「MiniForce-Turn」は、従来のポジティブタイプインサートと同等の低抵抗化を実現した新発想の両面仕様インサートとなっており、顧客の大幅な工具費の削減に寄与する次世代工具シリーズ。

 『JSブレーカ』は、切れ刃に大きなインクリネーションを持ち、優れた切りくず処理性と低抵抗を両立したブレーカだ。これにより、切りくず絡みによるワーク不良や機械の停止等の発生が低減でき、合わせて高精度な加工が可能となる。この新3次元ブレーカ『JSブレーカ』を既に発売されているブレーカシリーズと合わせて使用することで、小物部品加工において多種多様な用途及び加工形態に最適なインサートが選択可能となる。発売するインサート形状は、6コーナ使用可能なWXGUタイプ及び4コーナ使用可能なDXGU、VXGUタイプの3形状。

■主な特長
 (1)従来のポジティブタイプインサートと同等の低抵抗化を実現した新発想の両面仕様インサート。
 (2)切れ刃に大きなインクリネーションを持ち、優れた切りくず処理性と低切削抵抗を実現。
 (3)独創的なポケット形状により強固なクランプ剛性を実現、安定加工が可能。

■主な型番と標準価格(税抜価格)
・WXGU040301MFR-JS SH725 :1,560円
・DXGU070302MFL-JS SH725 :1,760円
・VXGU09T204MFR-JS SH725 :1,950円
 全18アイテム

イスカルジャパンが設立25周年

 イスカルジャパンがこのほど設立25周年を迎えるにあたり新ロゴを発表した。

 イスカルジャパンは、イスラエルの世界第2位の切削工具メーカーであるイスカル社の100%の子会社として、日本市場に於ける技術サービスの向上と、新製品情報を迅速に紹介するため、1994年2月に設立された。イスカル社は "限りない技術革新に挑戦" をスローガンに、常に独創的な製品を金属加工業界に提供し、生産性の向上を通じて機械工業の発展に寄与してきた。

 2018年10月にイスカルの新たなコンセプトとして発表された最新LOGIQ工具シリーズは「機械停止時間ゼロ化の推進」「超高送り」「低消費電力(低抵抗)」「安定加工」を特長とした次世代の高能率工具シリーズ。

 イスカルジャパンは、「イスカル社のユニークな製品の普及を通じて、日本の金属加工業界のコストダウンと、生産性の向上に寄与して参ります。設立25周年を迎え、社員一同気持ちを引き締め、新たな決意をもって鋭意努力いたします。」と意気込みを示している。

「新時代に向けて大きな発展を」日本工作機器工業会が賀詞交歓会を開く

あいさつをする寺町会長
あいさつをする寺町会長
 日本工作機器工業会(会長=寺町彰博 THK社長)が、去る1月17日、東京都内の芝パークホテルで賀詞交歓会を開いた。

 あいさつに立った寺町会長は、今年の景況について、「現在、国内の設備投資の意欲もまだまだ衰えてはいない。当工業会は需給委員会が予測しているとおり2,250億と見込んでいる。工作機械業界は、報道では12%ダウンの1兆6,000億円だとのことだが、1兆6,000億円は、過去3番目の受注金額。非常に高い水準が継続されるということで、当工業会も潤うことができるのではないかと思っている。また、昨今の米中経済戦争だが、昔、日本も日米経済戦争というのがあった。あの時は単純に貿易のバランスの問題だったが、今回は、10年、20年後の覇権争い的なものが加わっている。このような時流のもとでわれわれは泳いで行かなければいけない。また、3月には、英国のEUからの離脱という問題も控えている。この英国の離脱によって、どのような形でEUが変わっていくのかは、大変心配な事象である。このような心配事を並べるのが多い年で、昨年とは全く様変わりしたと感じている。」と述べたあと、「自由貿易を標榜している日本としては、ぜひ当局に頑張っていただきたい。そして民間は、しっかりと仕事をし、やはり先々に向けた前向きな手を尽くして行くということが、重要である。特にコネクティッドインダストリーズという、モノが全てつながっていくとなると、機械装置もそこで使われる当工業会の部品やユニット等も信頼性が高いものでなければいけない。故障しないものでなければいけないということが大変重要なことになっていく。新時代に向けて、いかにこうしたものと融合させていくかによって、さらなる大きな発展を、また世界での地位を高めることができるではないか。」と力強くあいさつをした。

経済産業省 玉井 産業機械課長
経済産業省 玉井 産業機械課長
 来賓を代表して、玉井優子 経済産業省製造産業局産業機械課長が、「今年1年は、日本をはじめとしてグローバルな経済環境、ビジネス環境、これが大きく動く可能性があると考えている。足元の経済状況は、戦後の景気回復最長になろうかといわれている一方で、いくつかの懸念材料、例えば、保護主義の蔓延、米中摩擦、中国の景気減退といった懸念材料が出て来ており、ビジネスの面でも少々先行き不透明感が出てきている。こうした中、昨年末にはTPP11が発効した。2月には日・EUのEPAを発効し、今年は日米物品貿易協定の交渉もスタートする。経済産業省は、引き続き自由貿易の旗振りをしっかり続けるとともに、イノベーションを軸にした中長期的な経済成長、これをしっかりと支えていく。」と述べた。また、イノベーションを進めて行く上での重要性については、「イノベーションの基盤である製造現場の人手不足が深刻化している。製造現場の自動化というのを進めていくことが重要だと思っている。またIoT、AIを活用しながら、従来の技術の壁を越えて、データ・技術、人といったものがつながって、新しい付加価値が付いたサービスやソリューションを見いだしていくことを経済産業省ではコネクテッドインダストリーズと呼んでいるが、これをしっかり進めていく。その際には、日本が競争優位にあるものづくりの技術力、これをベースにしながら技術・製品にとどまらずIoT、AI、ロボットといったさまざまなものと一体となりながら、ニーズに応えるシステム、あるいはそのトータルソリューション等の提供で、グローバルに競争していくことがますます重要になっていくだろう。」との考えを示した。

 乾杯の発声は北川祐治副会長(北川鉄工所社長)が行った。宴もたけなわの頃、散会した。

「人材育成は非常に重要」日本フルードパワー工業会が賀詞交歓会を開く

あいさつをする石川会長
あいさつをする石川会長
 日本フルードパワー工業会(会長=石川 孝 TAIYO社長)が、去る1月16日、東京プリンスホテルで賀詞交歓会を開いた。

 あいさつに立った石川会長は、「昨年の世界の経済状況は、トランプ政権によって中国への追加関税が実施された。これに伴い、米国と中国の間で貿易戦争が始まり、中国経済はこの影響を受け、昨年の8月頃より景気が停滞を始めている状況にある。一方、国内の経済状況をみると昨年は自然災害が大変多い年だった。」と振り返り、今年の景況感については、「米国・中国の貿易摩擦は引き続き続くものと、やや長い貿易摩擦になるのではないかと見られている。その一方、英国ではEUの離脱に伴う経済的な影響もグローバルには懸念をされている。こうした観点から、グローバル経済は引き続き不透明感がある状態が続いていくのではないか。」との見方を示した。

 日本の国内の状況については、「今年は消費税の増税といったようなやや懸念を覚える事柄も予定されているが、その一方、5月には改元がある。また、秋にはラグビーのワールドカップ、そして来年に向けては東京オリンピック・パラリンピック、そして2025年には大阪万博が実施されるとのことで、経済には大変明るい話題、良い影響を及ぼしてくれそうな話題が多い年ではないかと感じている。内需に関しては今年も腰折れをすることなく順調に推移をしてくれると思っている。」と述べた。

 また、2019年のフルードパワー工業会の景況予想については、「私どもの業界をこの1~2年大変強くけん引してくれていた業界は、半導体の製造装置と工作機械の業界だが、今年は少し弱含みそうだという情報がある。その一方、内需関連の業界、あるいは米国を中心とした外需で引き続き強い設備投資意欲があることもあり、今年はやや業界ごとにまだらな景況感を呈しながらも、おおむね総観しては昨年並みの出荷額になるのではないか。」との見方を示した。

 工業会の取り組みについては、「かねてより需要対策事業、国際交流推進事業、中小企業支援事業等々の事業に取り組んでいる。今後、さらなるグローバル化、そして高齢化を考えると、フルードパワー業界を今後も支えてくれる若い人材の育成というのは非常に重要な課題であると認識をしている。」と述べ、具体的には、「初級のエンジニアの皆さんの技術講座、国家試験のための対策講座、やや中堅の方の油空圧の技術者の皆さんの懇談会や技術交流会といった取り組みを進めていく。」と意気込みを述べた。

経済産業省 上田 大臣官房審議官
経済産業省 上田 大臣官房審議官
 来賓を代表して上田洋二 経済産業省大臣官房審議官が、「今年は、大きな変化の1つとして10月に消費税の10%引き上げの見通しがある。国民生活や経済活動に混乱が生ずることのないよう、さまざまな対策を講じていく。また、世界に目を向けると、保護主義的な動きが広がる中、日本は自由貿易の旗手として、主導的な役割を果たす必要がある。昨年末に発効したTPP11のさらなる拡大を目指し、また、本年2月に発効する日EU・EPAと共に、これらを活用した、特に中堅・中小企業の海外展開を積極的に支援していく。また、我が国経済は大きな変革期に直面をしており、AIやIoTなどを活用した最先端技術の進展によって、産業やものづくりの在り方そのものが大きく変わろうとしている。環境・エネルギーの制約、少子高齢化、人不足といった社会構造の変化への対応は待ったなしである。 これらの社会課題を解決し、世界に新たな成長モデルを示していけるよう、経産省としてもコネクテッドインダストリーズの実現など、世界をリードする挑戦に産業界の皆さまと共に果敢に取り組んでいきたい。」とあいさつをした。

「今年は大きな変化の年」日本金型工業会東部支部が賀詞交歓会を開く

あいさつをする鈴木東部支部長
あいさつをする鈴木東部支部長
 日本金型工業会東部支部(支部長=鈴木教義 鈴木社長)が去る1月18日、東京都内の上野精養軒で賀詞交歓会を開いた。

 第一部の特別講演は、「変革の能動者として~身近なことから始めよう!~」をテーマに、薩摩文化研究家の調所(ずしょ)一郎氏が講演した。その後、懇親会が開かれた。

 懇親会の中で、あいさつに立った鈴木支部長は、「今年は年号が変わり、消費税が導入されたり等、われわれを取り巻く環境が大きく変わるのではないか。現在、米中関係で経済情勢に変化もみられ、金型工業会の中でも大きな変化と影響があるのではないかと注目されているようだ。それぞれの企業の中では対応できないものも、ぜひ東部支部を活用していただければ、この状況を乗り越えられるのではないか。ぜひ、情報の交換の中でもこの重要性を認識していただき、金型工業会をご利用いただければと思っている。また、外国人の労働者の受け入れや、働き改革等、私どもを取り巻く環境は変化する年だ。情報等の共有をしながら、各社の発展をお祈り申し上げたい。」とあいさつをした。

経済産業省 大内審議官
経済産業省 大内審議官
 来賓を代表して、大内 聡 経済産業省製造産業局審議官があいさつをした。この中で大内審議官は、「ここ5年で名目GDPは50兆円を超える増加、正社員の求人倍率も1倍を超え、経済は順調に回復している。素形材産業では、昨年の自然災害による影響や人手不足、エネルギーコストの高止まり、原材料価格の暴騰、取引構造上の課題等、引き続き取り巻く事業環境は厳しい状況であると考えている。素形材産業にとって、まずは足元での収益率の確保という観点から、取引条件の改善や、サプライチェーン全体における付加価値向上に向けた取り組みが必要だと考えている。」との考えを示したあと、福島の復興について、「すでに帰還困難区域を除くほとんどの地域で避難指示が解除され、残る区域においても新たな町づくりが始まるなど、復興、再生に向けた動きが着実に進んでいる。こうした流れを本格的な福島の復興につなげていくために、これからは産業の復興が極めて重要になる。このため、福島イノベーション・コースト構想という、原子力に代わる新たな産業基盤の構築に向けた産業復興政策を、復興庁をはじめとする関係省庁と緊密に連携して、集中的に進めていく。」と述べた。

小出 日本金型工業会会長
小出 日本金型工業会会長
 日本金型工業会を代表して、小出 悟会長(小出製作所社長)が、「今年は亥年だが、猪突猛進の言葉のように今年の状況は、やみくもに突走しっていれば良いという状況下にはないようだが、そうは言いながらも、何もやらずに、突っ走ることもせずというわけにはいかない年でもあろう。自分たちにとっていい状況になるべく動き回っていきたい。また、AIやIoT、ロボットにおいては、ここ2~3年、話題に乗っている。しかしながらそれらが具体的な一つ一つの事象を表すのが、この2019年からだろう。それに対して工業会としては、先駆的は事例や企画を立てながら行っていきたいと思っている。また、こうした新時代の中において、ここから先、日本の金型業界が世界の中で、どんな立場をどんなふうに取ればいいのかと議論をしながら、まとめ上げていければと思っている。」とあいさつをした。

 三井ハイテック 金型技術推進部部長 木下易之氏に、卓越した技能者表彰(現代の名工)として記念品が贈呈された。その後、新入会員の紹介があった。

 乾杯の発声は井上真一 牧野フライス製作所社長が行った。宴たけなわのころ散会した。

遊びのオリンピック「2019ワザワングランプリ」 1400名が来場

 安田工業(社長=安田拓人氏)が設立協賛している「WAZA One GP(ワザワングランプリ)」(主催=WAZA-One GP実行委員会)が、1月27日(日)、広島県立ふくやま産業交流館 ビッグ・ローズ(広島県福山市御幸町大字上岩成字正戸476-5)で開催された。全日は寒波により雪が降っていたが、当日は天候も回復し、前回より100名増の1400名が来場した。

 例年通り、めんこ・ビー玉・紙とんぼ・ベーゴマ・紙ヒコーキの競技が行われ、会場内は大いに賑わいをみせた。

コマツが 軌道陸上兼用油圧ショベル「PC58UUT-6」を新発売

コマツ(社長:大橋徹二氏)が、このほど、最新技術を随所に織り込み、「特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律」(通称オフロード法)2014年基準に適合した軌道陸上兼用油圧ショベル「PC58UUT-6」を発売した。この製品は、上部旋回体には超小旋回油圧ショベルPC58UU-6をベースに軌陸兼用ショベル専用機器を搭載し、下部走行体には従来機であるPC58UUT-5をベースに改良を加え、軌陸兼用ショベルとして進化させた新商品。

 また、特定特殊自動車排出ガス2014年基準の排出ガス規制をクリアした新世代エンジンを新たに搭載し、窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(PM)の排出量を大幅に低減している。軌陸兼用ショベル専用装置である、駐車ブレーキのかけ忘れによる逸走を防ぐ車輪自動駐車ブレーキ機能に加え、視認性に優れた高精細3.5インチ液晶ディスプレイモニタ、機械の盗難リスクの軽減や稼働管理にも有効なIDキーを新たに標準装備。さらに、アームクレーンの最大定格荷重アップやフックの格納容易化など、従来機に比べて大幅に機能を刷新し、より安全かつ効率的に作業を行うことがでる。また、最新のKOMTRAX(機械稼働管理システム)は、顧客の車両管理業務(車両位置・稼働状況・コンディションの把握など)を効率化するとともに、燃料経費削減を力強くサポートする。

MITSUI SEIKI PRIDE ~「人」と「技術」を未来へ~ 三井精機工業が大宮で「MTF2019」を開く

活況に満ちた会場内
活況に満ちた会場内
 三井精機工業(社長=奥田哲司氏)が、1月22日(火)~23日(水)の2日間、大宮ソニックシティ(さいたま市大宮区)でプライベートショー「MTF2019」を開催した。

 今回は例年開催の本社工場(川島町)が生産多忙につき、展示のための場所の確保が困難だったため、会場を大宮駅前のソニックシティに移しての開催となった。大宮開催ということもあって、鉄道関係の来場者も多くみられた。



 会場内には新型コンプレッサの小型「Zgaiard Xシリーズ」が展示されていた。このコンプレッサの優位性は、①圧縮機構の究極精度を実現、②最新加工技術と解析による理想圧縮形状(Zスクリュー)の最適化、③圧縮機内潤滑媒体噴射方法の最適化。しかも、ボディ機構の見直しにより、設置面積を縮小に成功、業界最小を誇っている。



 会場内では新型の5軸制御立形マシニングセンタ「Vertex55X Ⅲ」の模型が展示されていた。この模型は遠目で見ると本物そっくりで、実に良く出来ていた。モニターにはマシンのアピールポイントが流れており、クーラントノズルが自動に動いている様子が映し出されていた。これは、「工具の先端にクーラントをかけたい!」という声を反映したものだという。

 特別講演は、「最近の航空機用ジェットエンジンの動向について」をテーマに、木下勝彦 IHIエアロマニュファクチャリング 社長が登壇した。日本のエンジン開発の歩みや、航空機業界のトレンドや加工手法についてなど、普段は聞くことができない貴重な話に来場者は耳を傾けていた。






工場見学の様子
工場見学の様子
 大宮会場から本社工場(川島)まで「工場見学バスツアー」も企画された。工場内では、昨年開催されたJIMTOF2018で発表された「Vertex100X」や新型ねじ研削版の「GSH200」が見られた。参加者からは、「大変勉強になった。」、「今まで見られなかった作業工程などを直に見られた。」、「有意義な1日だった。」との感想が寄せられた。





「技術にさらに磨きをかけて多様化するお客様のニーズに応えたい」

「技術にさらに磨きをかける」と奥田社長
「技術にさらに磨きをかける」と奥田社長
 会場内で奥田社長は、今回のMTFのテーマについて、「われわれの強みである技術にさらに磨きをかけ、さらに多様化するお客様のニーズにお応えするものづくりを未来に引き続き目指していくとして、『MITSUISEIKI PRIDE 人と技術を未来へ』とした。」とし、今年の豊富については、「今年は亥年だが、猪突猛進ではなく勇往邁進で、さらなる品質向上とリードタイム短縮改革を進めていきたいと思っている。また、私が社長就任の際に宣言した3つの方策、①売れる商品・魅力ある商品をつくる、②全てのリードタイムを短縮する、③新しいビジネスモデルを構築する――を中心に事業計画を戦略的に実行し、目標を達成すべく事業を進めていきたい。今年の会社方針は、昨年同様、“確かなものづくりによる総合品質と充実したトータルサービスによりお客様満足度ナンバー1を目指す”として、全社員で目指す方向を示した。これに従い、社員全員が一丸となってさらにお客様に満足いただける商品とトータルサービスをご提供するよう全力で取り組んでいく。」と意気込みを示した。

名古屋・大阪で開催される「MTF2019」の概要はコチラ↓
http://seizougenba.com/node/10679

オーエスジーがNEO新城工場構想を発表! 国内生産体制を刷新! 

説明をする石川社長
説明をする石川社長
 オーエスジー(社長兼CEO=石川則男氏)が1月15日、同社アカデミー内ゲストハウス(豊川市一宮町)で、コーティング会社(OCS)の拡大や現在絶好調である超硬ドリルの一貫生産、また、超硬タップの製造を八名工場から新工場に移動し、スマートファクトリー化を目的として現新城工場敷地内(新城市有明)に16,300㎡(1Fレセプション棟、2F食堂含む)の新工場を建設する『NEO新城工場構想』を発表した。完成すれば同社最大の48,500㎡の“NEO新城工場”となる。完成は本年11月の予定。

 会見の中で石川社長は、「オーエスジーがオーエスジーである続けるためには、①グローバルに成長を求める、②他社とは違うところに価値を求める、③トップから最前線までの社風こそが本物の社風―」と考え方を示し、「国内生産体制を刷新する。」とした。

 同社の超硬ドリルは売上も17.3%伸長し、同社製品群の中でも最も成長した製品。毎年のように約20%ずつ超硬ドリルは売上げも生産も伸ばしており、「ここでスマートライン化したネオ新城工場で超硬ドリルを一貫生産することにした。」と石川社長。

 石川社長が、今回“最大のチャレンジ”としたのは、小ロット特殊品と量産品大ロットの両立。石川社長は会見場の席で、顧客の満足度をさらに高めるために、プロジェクト『オーエスジー4.0』をスタートすると宣言した。これは、営業、開発、製造、アフターサービス、技術開発の全てをつなげていくデジタル化が基本の考え方で、①器としての新工場、②自動化→省人化、③無人稼働の設備、④デジタルで全てを繋ぐ――ことが鍵となっている。

プロジェクト『OSG4.0』宣言

NEO新城工場外観イメージ
NEO新城工場外観イメージ
 同社では、2程前から“OPDM(OSG Product Data Management)”計画を進めている。OPDMとは、オーエスジーのデータマネジメントを一体のものとして、そこで製品のデータ、売り上げのデータ、また、製品が持っている固有の技術データ等をデジタル化し、それを顧客や製造に活用するというデータ・マネジメントシステムのこと。ものづくり情報の入出力は“OPDM”で一本化し、デジタル情報でつながるインフラ構築で、受注力強化、利益最大化を目指す。

 石川社長は、「オーエスジーは80歳になったが、世の中は変わっていく。また日本には少子化、労働力不足等の避けては通れない課題もある。われわれの国内マザー工場が担っていく役割は、小ロット、大ロットに関わらず、高付加価値の製品を世界中に供給していくこと。新しいEV時代にそなえて、新しいニーズも見つけていかなければならない。今後も試作品を含めて、特殊品の小ロットというものは減ることはない。これを両立させることができるスマート工場、ワンファクトリー体制を構築するためにも、全てのものがネットでつながるオーエスジー4.0というプロジェクトを進めることが極めて重要と考えている。」と話した。

 同社では2019年度設備投資額を220億円としており、3~4年をかけて全世界で約500億円の設備投資を予定している。

OKKが東日本プライベートショーを開催 

 OKK(社長=宮島義嗣氏)が1月24日(木)~25日(金)の2日間、「東日本プライベートショー」をOKK東京テクニカルセンター(さいたま市北区日進町)で開催した。

 今回の目玉は、立形マシニングセンタ「VB53α」。このマシンは金型、精密部品向けに高品位な加工を実現するのが特長。高速加工時の残留振動を極限まで抑制し、加工面品位の向上と加工時間の短縮を実現する。一般工場環境での温度変化に適応し、加工精度の安定化をサポートする環境熱変位「ソフトスケールCube」を搭載しており、金型の高速高品位加工を支援するリニアスケール、高分解能(小リード)ボールねじ、ハイパーHQ制御、大容量データサーバを標準装備している。

 主要仕様は、主軸回転速度が100~20,000min-¹、早送り速度(X×Y×Z)は20×20×20×/min。工具収納本数30本となっている。

 OKK専用制御機能も豊富なのも魅力のひとつ。段取支援機能“ツールサポート”もあり、これは、ひとつの画面で工具の様々な情報(工具名称、姿図、補正番号)を一括管理できるもので、メニュー操作で主軸に工具を簡単に呼び出し、工具測定ができるなど、段取り作業に便利な機能や機械音点検機能で機械保守作業を支援してくれる。

加工サンプル
加工サンプル
 また、航空機部品削出加工のサンプルも展示されていた。被削材はチタン(i-6Al-4V)、素材寸法300×200×50mm。素材除去率90%の削出加工で、難削材であるチタン合金を高能率に加工していることをアピールしていた。

 他にも「VM43R」で、多機能カッタによる高能率加工や、干支を「VC-500」で5軸加工をしている様子、「VB53」で高速ポケット加工&フランジ加工など、見せどころも満載だった。

 今回、東日本プライベートショーは三菱電機とコラボ企画も実施し、三菱電機東日本メカトロソリューションセンター2F講演会場では、「高精度マシニングセンタVB53αによる精密金型加工」をテーマに特別講演を開催した。

 なお、中部・東日本プライベートショーは2月21日(木)~22日(金)の2日間、OKK猪名川製造所(兵庫県伊丹市北伊丹8-10)で開催する。

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http://seizougenba.com/node/10718