ニュース

日工会が「CIMT 2017」(中国・北京)概況報告

 日本工作機械工業会がこのほど、4月17日~22日までの6日間に開催された「CIMT 2017」(The 15Th China International Machine Tool Show、第15 回中国国際工作機械展覧会、主催=CMTBA[中国工作機械工具工業協会])の概況をまとめた。





展示会概況

中国メーカーの出展機
中国メーカーの出展機
(1)出展機動向
 ① 中国からは、ロボット及びローダを使用した自動化に関する出展が多々見られ、5 軸制御MC やコンパクトなMC の出展も増加した印象。
 ② IoT 関連や切削加工と積層造形との融合機は、一部メーカーを除き殆ど見られず。
 ③ 欧米メーカーは、西館にパビリオンを設け、5 軸加工機など各国の先端的技術を前面にアピール。

(2)業界関係者ヒヤリング
 ① 内陸部に雇用が創出され、出稼ぎ労働者が減少したため、製造現場では労働力不足が深刻化。品質確保とも相まって、自動化・無人化のニーズが高まり、ロボット導入の機運が非常に活発。
 ② 中期ビジョン「中国製造2025」(2015 年5 月に国務院通達)の下、国を挙げて製造業の自動化を推進中。一例として、中国政府は、自動化を進める製造業者に対し、中国ブランド(SIASUN 等)であることを条件に、ロボット導入費の半額を補助。
 ③ ロボット需要の高まりを受けて、減速機などロボットの部品加工向けの工作機械投資も活発化。KUKA の上海工場も生産能力を拡張する計画の由。
 ④ シャオミー等現地スマートフォンメーカーの設備投資が旺盛。加工方法は、台湾系先発メーカーが確立した小型MC による削り出しをそっくり導入しており、同タイプのMC 需要が大幅に拡大。
 ⑤ 中国製工作機械のデザイン性が向上。この背景には、カバーのデザインを専門とする外注会社(今回のCIMT にも出展)の存在が大きい。
 ⑥ 欧州メーカーによる5 軸機の中国生産が活発化。あるドイツメーカーは今回のCIMT で堂々と5 軸機の現地生産を進めると表明。

中国工作機械・工具産業の業況と見通し概要(参考:CMTBA)

 (1)2016 年後半、特に第4 四半期以降、中国の工作機械消費市場と経済状況は安定と回復の兆し。工作機械需要は安定基調、同生産は回復中、景気指数は持ち直し。
 (2)2016 年の工作機械消費額(切削+成形)は、前年と同程度の275 億ドル(国内使用200 億ドル+輸入75 億ドル)。このうち切削型は同▲4.1%の164億ドル(国内使用103 億ドル+輸入61 億ドル)、成形型は同+6.7%の111 億ドル(国内使用97 億ドル+輸入14 億ドル)。
 (3)2016 年の各主要景気指数は総じて50.0 超と、前年を上回った。生産分野では、切削型工作機械は53.9、成形型工作機械は61.8。
 (4)2017 年第1 四半期における製造業のマーケットと経済状況は、前年の第4 四半期からの上昇基調を継続。春節後、市場の取引状況は明らかに活発化。企業経営も回復調子。2017 年の製造業のマーケットと経済見通しについては慎重ながらも楽観的(Cautiously optimistic)。
 (5)中国経済は、2017 年第1 四半期のGDP 成長率が前年同期比+6.9%と、回復中。2017 年3 月における中国製造業の「購買担当者景気指数」(PMI)が2 カ月連続増加の51.8%となるなど、産業部門の回復が特に目覚ましい。グローバル経済も回復兆候を強めている。欧米経済は昨年よりも力強い。供給サイドの抜本的な構造改革に取り組んだ中国では、根深い構造的不均衡の解消が目に見え始めてきた。市場の期待も引き続き向上。今後も実体経済の回復が続く模様。なお、中国の2017 年第1 四半期の工業生産額(付加価値ベース)は前年同期比+6.8%、固定資産投資(都市部)は同+9.2%。

2017年3月分工作機械受注総額は1,427.0億円 日工会 

 日本工作機械工業会がこのほどまとめた2017年3月分の受注実績は以下の通り。2017年3月分工作機械受注総額は、1427.0億円(前月比+28.3% 前年同月比+22.8%)となった。受注総額は24カ月連続の1,400億円超。過去3番目の高水準。期末効果とアジアのスポット受注が増加に寄与(過去最高額15年3月:1,473.8億円)。 内需は524.6億円(前月比+29.4% 前年同月比+2.3%)で、8カ月ぶりの500億円超。リーマンショック以降で5番目の高水準。期末効果とものづくり補助金採択後の動きにより増加(リーマンショック以降の最高額15年6月:603.0億円)。 外需は902.4億円(前月比27.7% 前年同月比+39.0%)で、24カ月ぶりの900億円超。過去4番目の高水準(過去最高額14年12月:961.0億円)。主要3極はすべて前月比増加で、特にアジアの増加幅が拡大。 国内外ともに慎重さが見られるが、回復に向けた動きが継続。今後のEMS特需の動向や各種政策に関連する動きを注視。

3月分内需

524.6億円(前月比+29.4% 前年同月比+2.3%)。・8カ月ぶりの500億円超。・前月比2カ月連続増加。前年同月比は2カ月連続増加。・主要4業種で前年同月比増加は自動車のみ。依然慎重な動きが継続。① 一般機械  205.3億円(前月比+20.7% 前年同月比△1.6%)   うち金型   24.5億円(前月比+4.5% 前年同月比△28.7%)② 自動車   179.5億円(前月比+61.4% 前年同月比+17.6%)   うち部品   130.1億円(前月比+53.5% 前年同月比+27.5%)③ 電気・精密 45.8億円(前月比+15.6% 前年同月比△10.3%)④ 航空機・造船・搬送用機械 23.7億円(前月比+30.5% 前年同月比△15.9%) 

3月分外需

902.4億円(前月比+27.7% 前年同月比+39.0%)・24カ月ぶりの900億円超。・前月比5カ月連続増加、前年同月比4カ月連続増加。・主要3極はすべて前月比増加。特に中国の増加が寄与。①ア ジ ア:504.4億円(前月比+50.7% 前年同月比+98.9%)・東アジア:420.8億円(前月比+50.5% 前年同月比+121.6%)〈韓国〉33.5億円(前月比+14.5% 前年同月比△2.6%)〈中 国〉367.0億円(前月比+54.6% 前年同月比+170.8%)・その他アジア83.6億円(前月比+52.0% 前年同月比+31.2%)〈タ  イ〉23.8億円(前月比+55.0% 前年同月比+21.5%)〈イ ン ド〉23.1億円(前月比+37.4% 前年同月比+24.0%)②欧 州:155.5億円(前月比+1.0% 前年同月比△2.2%)〈ド イ ツ〉42.9億円(前月比+3.0% 前年同月比+13.9%)③北   米:223.8億円(前月比+7.8% 前年同月比△2.4%)〈アメリカ〉202.8億円(前月比+12.3% 前年同月比+1.3%)〈メキシコ〉 12.5億円(前月比△21.1% 前年同月比△28.2%)

ロボット統計受注・生産・出荷実績(2017年1~3月期)

 ロボット工業会がまとめた2017年1~3月期のロボット統計受注・生産・出荷実績は次のとおり。受注 受注台数は、対前年同期⽐+29.3%の49,178 台となり、6四半期連続でプラス成⻑。また、前期をさらに更新し、四半期ベースで過去最⾼値となった。受注額は、同+32.6%の1,762 億円と3四半期連続でプラス成⻑となった。生産 ⽣産台数は、対前年同期⽐+28.5%の47,438 台となり、15四半期連続でプラス成⻑。また、前期をさらに更新して、四半期ベースの過去最⾼値となった。 ⽣産額では、同+13.7%の1,580億円となり、3四半期連続でプラス成⻑となった。 昨年2016 年(会員+⾮会員)の年間⽣産額(出荷額)は、引き続き国内での需要増に加え、⽶国での更なる景気拡⼤と製造業回帰による堅調な伸び、中国での減速経済の中にあっても⾼い⾃動化投資意欲、さらに欧⽶におけるインダストリー4.0 などIoT を通じた産業⽤ロボットへの関⼼の⾼まりなどがあり、対前年⽐3%増の7,000 億円超となる⾒込みである。 また、2017年は、2017 年は、対前年⽐7%増の7,500 億円と過去最⾼値を目標に見据えている。現状のように為替が安定すれば、世界的な設備投資増加と⼈⼿不⾜の解消にロボット導⼊が不可⽋である状況からロボット需要は益々⾼まると⾒られる。出荷 国内は年間を通じて好調で、2015年2月以降は100 億円を下回る出荷⽉はなく、26 ヶ⽉連続で100 億円を上回っている。⾃動⾞産業向けの下支えだけでなく、今年は電気機械産業向けも伸長している。海外市場は、欧州向けで伸び悩みが⾒られたが、中国向けは回復した。 総出荷台数は、対前年同期⽐+26.7%の46,952台と、15四半期連続のプラス成⻑となった。また、前期をさらに更新して過去最⾼値となった。 総出荷額では、同+16.2%の1,605億円となり、3四半期連続でプラス成⻑となった。 国内出荷台数は、同△0.4%の10,289台、2013(平成25)年7~9月期以来となる14四半期ぶりにマイナスとなった。 国内出荷額は、同+0.9%の485億円となり、14四半期連続のプラス成長となった。 輸出台数は、同+37.2%の36,663台となり、15四半期連続でプラス成⻑になるとともに、前期を超えて過去最⾼値となった。 輸出額では、同+35.1%の1,121 億円となり、2四半期連続でプラス成長となり、2007(平成19)年4~6月期を超え、過去最高値となった。国内出荷内訳 ⾃動⾞産業向けは、対前年同期⽐△10.8%の3,698台となり、6四半期ぶりにマイナスに転じた。出荷額は、同△9.3%の159億円となり、7四半期ぶりにマイナスに転じた。 電気機械産業向けは、対前年同期⽐で、+18.4%の2,897台となり、出荷額は、同+11.2%の140億円で、ともに2四半期ぶりにプラスに転じた。半導体⽤(ウェハ搬送)が伸びている。輸出内訳 溶接⽤は、対前年同期⽐で+11.3%の8,966台となり、6四半期ぶりにプラスに転じた。出荷額は、同+10.1%の230億円となり、5四半期ぶりにプラスに転じた。欧米向けが伸び悩む中、中国向けが回復した。 電⼦部品実装⽤は、同+27.1%の2,363台となり、3四半期連続でプラス成長となった。出荷額は、同+23.1%の366 億円となり、2四半期連続でプラス成長となった。電機向けの主要⽤途である電⼦部品実装⽤は、中国向けの回復によって需要は増加した。これは来期以降も好調を維持すると見込まれる。

日本マイクロソフトが小柳建設と「Holostruction」の推進で連携 建設業の施工検査の効率化を目指す


(写真左=平野拓也 日本マイクロソフト社長、右=小柳卓蔵 小柳建設社長)

 日本マイクロソフト(社長=平野拓也氏、本社:東京都港区)と小柳建設(社長=小柳卓蔵氏、本社:新潟県三条市)は、4月20日、Windows 10 を搭載した世界初の自己完結型ホログラフィック コンピューター「Microsoft HoloLens(マイクロソフト ホロレンズ)」を活用したプロジェクト「Holostruction(ホロストラクション)」の推進において連携すると発表した。

 現在、建設業界は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックや、2027年開業予定のリニアモーターカーなどによる需要の高まりと、高齢化に伴う労働力人口の減少から、技能労働者の不足が深刻化し、生産性の向上が課題とされており、政府主導による「i-Construction」が推進されるなど、建設事業者にとって、様々な課題や新しい規格などへの対応が求められている。

 日本マイクロソフトが本年1月から国内の法人と開発者向けに提供開始した「HoloLens」は、目の前の現実世界の中に、3Dの仮想物体であるホログラフィックを重ねて表示させることで、現実世界と仮想世界を複合させ、それぞれの長所を活かした「Mixed Reality」(複合現実)を実現する新しいデバイス。

 小柳建設は、1945年の創業以来、土木事業、建築事業、自社開発の浚渫事業を軸に、総合建設業として地域社会の成長発展に貢献してきた企業。今回、日本マイクロソフトと連携し、建設業における計画・工事・検査の効率化、および、アフターメンテナンスのトレーサビリティを可視化するコンセプトモデルを開発したが、今後も継続的に開発を行い、将来的な実用化に向けて取り組んでいく。なお、業務生産性とトレーサビリティの向上を目指して「HoloLens」を活用するのは、建設事業者としては国内初となる。

 VR(Virtual Reality)デバイスと異なり、現実世界が見えている状態のまま、ホログラフィックも見えて操作でき、音声やビデオを使って遠隔地の同僚と、同じ複合現実の世界を共有しながらオンライン会議もできることから、小柳建設では、国内での発売前から、「HoloLens」を活用することで、建設事業者の様々な課題の解消や軽減を実現できるものと考え、マイクロソフトがグローバルで提供する 「HoloLens」 の開発プログラムをマイクロソフト コーポレーション(本社:米国ワシントン州レドモンド)と締結することで、マイクロソフト コーポレーション、および、日本マイクロソフトのコンサルティングサービスと連携してコンセプトモデルを開発してきた。

 平野 日本マイクロソフト社長は会見の席上で、「HoloLensは現在日本を含む9カ国で提供されており、多くの開発者の支持を得ている。すでにWindowsストアにおいては、150を超えるアプリケーションがダウンロードできる状態。特に日本においては今年の1月に開発者、並びに法人向けに販売を開始した。すでにHoloLensを着用した数十名の開発者が集まって連日勉強会をしてみたり、幅広い業種の方がビジネスでどのように活用できるのかと検討されたり、われわれの想像を超えるような反響と盛り上がりを見せている」と述べた。

HoloLensを活用した小柳建設コンセプトモデルについて

参考画像
参考画像
 業務トレーサビリティを確保する仕組みを開発し、計画、工事、検査、アフターメンテナンスの全てを表現するツールとしての活用と、政府が推進するi-Constructionを後押しできることを目指している。建設現場では、検査員の不足や負担が喫緊の課題とされており、小柳建設では、BIM/CIMデータを活用した、直感的な新しい検査基準の検討、検査文書の作成負担を軽減する試行策に取り組んでいる。今回のコンセプトモデルでは、設計図を3Dで可視化しつつ、検査に必要なデータや文書も一緒に格納し、必要な時にすぐ表示できる仕組みを開発している。

 建設現場では、物理的に行き来が難しい場所や危険な場所もあるが、「HoloLens」を活用することで、場所にとらわれずに現場の状況を確認したり、遠隔地の人と視界を共有することができるため、工事の安全やコミュニケーションの迅速化にも貢献する。今回のコンセプトモデルでは、3Dグラフィックで「HoloLens」に映し出される図面や現場視界を共有する機能、実物大の1/1スケールで実際にその場にいるかのような体験、建設重機や作業員の配置を計画段階からシミュレーションする機能も開発している。

三菱マテリアルが2商品を新発売

 三菱マテリアル 加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=鶴巻二三男氏)は、このほどハイスミーリングシャンクドリルの「バイオレット高精度ドリルシリーズ」として「VAPDJ」と、複合材加工用超硬ソリッドドリル 「MCシリーズ」の販売を開始した。

ハイスミーリングシャンクドリル「VAPDJ」

 ハイスミーリングシャンクドリル「バイオレット高精度ドリルシリーズ」は安定した穴径が得られるとして高い評価を博しているが、新たに発売する「VAPDJ」は、剛性と切りくず排出性を両立させる独自溝形状を採用し、深穴の高精度加工と寿命を向上させたドリル。
主な特長は、以下の通り。

 ① 独自の高剛性溝断面形状を採用することで心厚を最適化し、さらに溝後端部のチップポケットを大きくすることで、工具剛性と切りくず排出性の両立を実現。
 ② 溝部を平滑化することで切りくず排出性を向上させ、ドリル直径の10倍の穴深さもノンステップで加工が可能。
 ③ TiNコーティング品と比較し2~3倍程度の長寿命を実現するバイオレットコーティングを採用。

型  番:ドリル直径Φ1.0mm~Φ10.0mm 66型番
標準価格: 2,200円~17,000円
・(代表型番)VAPDJD0100:2,500円
・VAPDJD0200:2,200円
・VAPDJD0960:17,000円
・VAPDJD1000:12,500円
(いずれも税抜価格)

複合材加工用超硬ソリッドドリル“MCシリーズ”を発売

 航空機産業、自動車産業で需要が急増しているCFRP(炭素繊維強化プラスチック)は炭素繊維と樹脂の複合材であり、特に航空機産業ではCFRPとアルミニウム合金やチタン合金を重ねた被削材の切削加工において、安定的かつ効率的な加工が要求されるうえ、CNC工作機械やハンドツールなど、ユーザーの使用機械に合わせたドリルが必要となっている。

 こうしたこととを受け、同社ではCFRPのさまざまな加工に対応する複合材加工用超硬ソリッドドリル “MCシリーズ”6種類を同時に発売するに至った。
主な特長は、以下の通り。

 ①  CFRP単体専用の「MCC」は先端角を90°にし切削抵抗を低減することで、加工残しの無い良好な穴品質を実現。
 ②  CFRPとアルミニウム合金を重ねた被削材専用の「MCA」は、切りくずを包み込むような専用溝設計により、切りくずが穴壁面に接触することを防止し穴加工の隙間や段差を抑制。
 ③ CFRPとチタン合金を重ねた被削材専用の「MCT」は、切削熱を抑制するシャープな切れ刃にすることで切れ味が向上し高品質な穴加工を実現。
 ④ 高精度穴加工専用の「MCW」は切れ刃にV字の溝を持つ独自設計により、外周で生成される切りくずをコントロールし、加工穴径の隙間や段差の抑制と加工穴出口のバリを抑制。
 ⑤ CFRP単体専用「MCCH」は、ハンドツールに対応すべく靭性を高めた専用超硬材種の採用により突発的な折損を防止し、切れ刃の切削抵抗を低減することで信頼性の高い穴加工を実現。
 ⑥ CFRPとアルミニウム合金を重ねた被削材専用の「MCAH」は、ハンドツールに対応すべく靭性を高めた専用超硬材種の採用により突発的な折損を防止し、溝形状を最適化することで切りくず分断性と排出性を両立。

型  番:「MCC」5型番、「MCA」2型番、「MCT」2型番、「MCW」4型番、「MCCH」6型番、「MCAH」6型番

標準価格:17,500円~83,000円
・(代表型番)MCC0638X03S080 DD2105:52,000円
・MCA0638X05S070 DD2110 :54,000円
・MCT0638X05S070 TF15:18,000円
・MCW0638X05S070 DD2110:56,000円
・MCW0638X05S070 HTi10:22,000円
・MCCH0638X03S070 DT2030:37,000円
・MCAH0638X05S070 DT2030:21,000円
(いずれも税抜価格)

ダイジェット工業が2商品を追加販売開始!

 ダイジェット工業(社長=生悦住 歩氏)がこのほど、「QMミル」に仕上げ用チップを追加、 刃先交換式座ぐり加工用ドリル「TAタイラードリル」の寸法を拡張した。

QMミルに仕上げ用チップをラインナップ

 刃先交換式小径多刃工具「QMミル」に、仕上げに対応した「ミラーチップ」YOHW形は、「QMマックス」と同様、小径の「QMミル」でも仕上げ加工が可能なチップ。炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、焼入れ鋼、鋳鉄、ステンレス鋼などの底面および側面仕上げ加工に威力を発揮する。
 特長は以下の通り。

 ① 仕上げ専用の研削級チップにより高精度な加工が可能
 ② 高硬度材用には高速加工も可能なPVD被膜「新DHコート」採用のチップ。材種「DH102」を、一般鋼などには汎用的に使用が可能な材種「JC8015」をそれぞれラインナップ。
 ③ 被削材SKD11(硬さ60HRC)の仕上げ加工にて、加工面粗さは底面加工時Rz=0.7μm、側面加工時Rz=0.95μmを達成(チップ材種DH102使用時)。
 ④ チップコーナRはR0.3、R0.5、R0.8の3型番を揃え、小さな隅Rの加工にも対応
 ⑤ φ10(2枚刃)~φ32(8枚刃)と超多刃仕様の「QMミル」で使用するため、ソリッド工具以上の加工能率で仕上げ加工が行えるうえ、刃先交換式なので工具コストの削減も可能。

標準価格
・YOHW0602**ZER-12材種DH102: 1,240円(税抜価格)
・YOHW0602**ZER-12材種JC8015: 830円(同上)

刃先交換式ドリル「TA タイラードリル」寸法拡張!

 幅広い用途で使用できる、先端角が180°フラットの刃先交換式座ぐり加工用ドリル「TAタイラードリル」の寸法を、 発売中のφ14~φ32の0.5ミリとびチップ37型番に加え、今回φ14~φ20の0.1ミリとび48型番を追加、全85型番に拡張した。有効加工深さは工具径×1.5倍まで(本体は発売中1ミリとび19型番を共用)。炭素鋼、工具鋼、合金鋼、プリハードン鋼、ステンレス鋼、鋳鉄の座ぐり・穴あけ加工に威力を発揮する。
 特長は以下の通り。

 ① TA EZドリルで定評のあるチップクランプ方式を採用、工具交換はチップのみで行えるため、大変経済的。
 ② 傾斜面や円筒面など不安定な被削材形状への座ぐり・穴加工や交差穴加工を下穴なしの状態からノンステップで行なえる。
 ③ 本体はタイラードリル専用に設計、併せて高剛性「Gボディ」を採用することで本体剛性を向上、安定した加工を実現。
 ④ チップ材種はPVDコーティング材種「JC7550」を採用、独自の内部給油方式でプリハードン鋼やステンレス鋼でも長寿命化を実現。
 ⑤ 薄板の穴あけ加工において通常のドリルよりバリの発生が少ない。

標準価格
・チップ:φ14.1=10,000円(税抜価格)~

タンガロイが経済性に優れるエコインサートシリーズ「ISO-EcoTurn 」のVNMG形インサート&ホルダを拡充

 タンガロイ(社長=木下 聡氏)は、このほど小型化により経済性に優れたエコインサートシリーズ「ISO-EcoTurn(エコターン)」にVNMG形状及びホルダを大幅拡充し、発売を開始した。

 好評を博している「ISO-EcoTurn」は、小型インサートでありながら、切削性能に関与するチップブレーカ諸元およびインサート厚みが一般的に使用されているインサートサイズ(通常品)と同じで、切込み3.0mm以下において、通常品と同等の切削性能が得られるように設計されている。一般的なダウンサイズインサートは通常品よりも厚みが薄いのに対し、この商品はインサートの厚みを同じにすることで同等の耐欠損性を維持している。

 さらに、この商品は、インサート体積を大幅に削減することで、通常品より経済性に優れ、なおかつ同じ切削性能が得られることで、実際に使用される生産ラインの工具費低減に寄与できるシリーズとなっている。

 今回VNMG形状を拡充することにより、「ISO-EcoTurn」によるトータルツーリングを可能にした。また、標準的に使用されているVNMG1604形状の内径加工では、最小加工径がφ37mmだったのに対し、「ISO-EcoTurn」のVNMG1204形状では、最小加工径φ32mmが可能で、従来のVNMG形状では不可能とされていた加工を実現する。

 更にVNMG1204形状は、他のインサート形状よりも工具費低減メリットが大きく経済性に優れるため、工具費低減に大きく寄与する。材種には、鋼用CVD材種のT9100 series・ステンレス鋼用のCVD材種T6100 series及びPVD材種AH600 seiries・サーメット材種NS/GT9530を、また、チップブレーカには、鋼加工仕上げ用TSFブレーカ及び中切削用TMブレーカ・ステンレス鋼の仕上げ用SSブレーカ及び中切削用SMブレーカをそれぞれ設定した。

 ホルダは外径用・内径用及びTungCapを設定し、さらに外径用及びTungCapには高圧クーラント対応シリーズTungTurn-JETを設定することで、あらゆる加工に対応し、生産性の向上に貢献する。
 主な特長は以下の通り。

 ① ISO-EcoTurnにVNMG形状を拡充し、CNMG/DNMG/TNMG/WNMG/VNMG形状のラインナップを構築。
 ② 通常インサートよりも小型化を実現し、希少資源の使用を低減させた経済性に優れたインサート。

主な型番と標準価格
●インサート
・VNMG120402E-TSF NS9530: 770円
・VNMG120408E-TM T9125 :1,010円

●外径用ホルダ
・AVJNR2525M1204-A :13,600円
・PVJNR2525M1204-CHP: 37,200円

●内径用ホルダ
・A25R-PVUNR1204-D320 :32,900円
・A32S-PVUNR1204-D400: 41,300円

●TungCap
・C4AVJNL27060-1204N 26,400円
・C6PVJNR45065-1204-CHP 50,500円
(いずれも税抜価格)

オーエスジーがINTERMOLD2017の会期中に「金型セミナー」を開催

 オーエスジー(社長=石川則男氏)が4月12日~15日まで東京ビッグサイトで開催したINTERMOLD2017の会期中、「金型セミナー」を開催した。

 会期中の14日、15日の2日間、東京ビッグサイト会議棟にて開催したセミナーでは、超硬エンドミル「PHXエンドミル」を使用した超深掘り加工など金型最先端技術についてのノウハウを、同社の今泉悦史 加工技術グループリーダーが説明した。

 また、高能率で高精度な加工ができる切削条件自動計算ソフト「KC-TOOL」の紹介もあった。

 

三菱マテリアルの「切削アカデミー“実験コース”」が受講者募集中

 三菱マテリアル 加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=鶴巻二三男氏)は、切削加工技術者育成を目的とした研修「切削アカデミー」に2017年度より「実験コース」を追加する。 「切削アカデミー」は切削工具メーカーならではの切削加工技術の基礎知識や応用、専門的な知識を学ぶ体系的な研修として、受講者から高い評価を博している。2017年度は、従来のコースに加え、実験を主とした切削現象を学ぶ研修「実験コース」を追加した。 6月開催の「実験コース」は、加工をする際に発生するバリの観察やその機構について、実験を通して学んでいく従来にない研修。切削現象を理解することにより、切削加工職場で生じる疑問を解決し、より高い切削技術を身に付けることが狙い。

コースおよび開催日程

■実験 バリコース (1日) バリ生成のメカニズム、バリと境界摩耗の関係を実験から学び、バリを意図的に発生させる実験を行う。[6月30日(加技C)]■初心者コース(1日) 切削加工の種類、切削工具の呼称など、切削加工職場で使われる言葉を学ぶ。[5月19日(加技C)/5月26日(加技C)]■基礎コース(2日) 切削加工の種類、被削材と切削工具の基礎知識を学び、切削条件の計算式を習得。[4月13、14日(加技C)/7月20、21日(中部TC)/8月24、25日(加技C)]■応用ターニングコース(1日) 旋削加工の詳しい知識や工具選定について学ぶ。切削加工職場で適切に工具が使用されているか判断する能力、一般的な工具損傷の基礎知識とその対策を身に付ける。[4月21日(加技C)/9月8日(中部TC)]■応用ミーリング・ドリリングコース(2日) 転削加工の詳しい知識や工具選定について学ぶ。切削加工職場で適切に工具が使用されているか判断する能力、一般的な工具損傷の基礎知識とその対策を身に付ける。[6月8、9日(加技C)]■ターニング トラブルシューティングコース(1日) 旋削加工のトラブルシューティングを集中して学びます。[6月16日(加技C)]■ミーリング トラブルシューティングコース(1日) 転削加工のトラブルシューティングを集中して学ぶ。[7月28日(加技C)]■ドリリング トラブルシューティングコース(1日) 穴あけ加工のトラブルシューティングを集中して学ぶ。[9月22日(加技C)]■難削材加工コース(1日) 難削材加工の基本的な考え方と、実用的な加工を学ぶ。[8月4日(加技C)]■切削抵抗解析コース(1日) 切削抵抗測定と測定結果の理解、不安定切削の状態を学ぶ。[9月29日(加技C)](*加技C:加工技術センター、中部TC:中部テクニカルセンター)受講対象者:切削加工の実務者、生産技術者受 講 料:コースごとに設定▼申込みはWEBサイト▼http://carbide.mmc.co.jp/solution/purpose/education/training/academy所在地●加 工 技 術センター:埼玉県さいたま市大宮区北袋町1丁目297番地●中部テクニカルセンター:岐阜県安八郡神戸町横井1528-1(岐阜製作所内)

ジェイテクトがHANNOVER MESSE 2017に初出展

 ジェイテクト(社長=安形哲夫氏)は、昨年のJIMTOF2016で発表した「人と設備が協調し、人の知恵が働く、人が主役のスマートファクトリー」を実現する「つながる」「見える化」「バリュー」「チェーン」4つの導入ステップと、IoE(Internet of Everything)ソリューションを提案しているが、Industrie4.0提唱の地であるドイツで、同社が提案する「人が主役のスマートファクトリーづくり」を4月24日からドイツのハノーバーで開催されている「HANNOVER MESSE(ハノーバーメッセ) 2017」で訴求している。

 同社は導入ステップ「つながるソリューション」として、メーカーの異なる設備も簡単につなげることが可能なアドオンタイプのボード型PLC「TOYOPUC-Plus」を展開しており、このほど、EtherCATに続きPROFINET対応モジュールを追加する。

 また、つながる範囲を拡げる「チェーンソリューション」実現の手段として、顧客の利便性に応じた自由なクラウド選択を可能にしている。今回、第一弾として、この春シーメンス(社長=藤田研一氏)が提供を開始するクラウドベースのIoTオペレーションシステム「MindSphere(マインドスフィア)」の採用を決定した。