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5月分工作機械受注総額は970.9億円 日工会

日本工作機械工業会がまとめた5月分の受注実績は以下の通り。2013年月5月分工作機械受注総額は、970.9億円(前月比+18.5%・前年同月比△7.4%)となった。受注総額は内外需とも前月から増加し、8カ月ぶりの950億円超。本年の最高額で、前年同月比も7カ月ぶりの1ケタ減となった。【5月分内需】291.7億円(前月比+7.1% 前年同月比△10.5%)。■内需総額・前月比2カ月ぶり増加、前年同月比12カ月連続減少。・2カ月連続の300億円割れ。・内需は緩やかながら回復傾向にあり、政策効果等によるさらなる増加に期待。① 一般機械  129.0億円(前月比+18.2% 前年同月比△9.0%)  うち金型   21.1億円(前月比+46.1% 前年同月比+14.8%)② 自動車   80.1億円(前月比△16.2% 前年同月比△29.7%)  うち部品   46.4億円(前月比△18.0% 前年同月比△39.7%)③ 電気・精密 26.1億円(前月比+4.1% 前年同月比△5.9%)④ 航空機・造船・搬送用機械 12.1億円(前月比△5.1% 前年同月比+10.6%) 【5月分外需】679.3億円(前月比+24.1% 前年同月比△6.0%)。■外需総額・前月比2カ月ぶり増加。前年同月比8カ月連続減少。・7カ月ぶりの600億円超。・主要3極では、すべての地域が前月比2割以上の増加で本年最高額。① アジア:300.9億円(前月比+20.7% 前年同月比△25.4%)・東アジア:210.7億円(前月比+24.8% 前年同月比△33.6%)〈中国〉:162.9億円(前月比+30.2% 前年同月比△43.7%)・その他アジア:90.3億円(前月比+12.2% 前年同月比+4.6%)〈タ イ〉:28.5億円(前月比△9.0% 前年同月比△27.1%)〈インド〉:24.4億円(前月比+34.4% 前年同月比△176.9%)② 欧州:118.1億円(前月比+23.1% 前年同月比+33.1%)〈ドイツ〉:38.7億円(前月比+29.7% 前年同月比+23.8%)③ 北米:246.8億円(前月比+30.1% 前年同月比+14.0%)〈アメリカ〉:196.6億円(前月比+13.3% 前年同月比+7.3%)

4月分超硬工具主要統計

超硬工具協会がまとめた4月分超硬工具主要統計は以下の通り。【超硬合金重量】415トン(前年比84.2)。【超硬工具生産額】切削工具169億5200万円(前年比89.0)、耐摩工具28億9500万円(同93.0)、鉱山土木工具7億5200万円(同122.1)、その他工具5億1900万円(同102.6)、焼結体・工具15億9700万円(同89.4)、合計227億1500万円(同90.6)。【輸出入】輸出78億3800万円(前年比106.0)、輸入42億2800万円(同107.3)。【超硬工具出荷額】切削工具179億8700万円(前年比94.6)、耐摩工具27億6900万円(同95.0)、鉱山土木工具8億200万円(同121.5)、その他工具4億2700万円(同116.3)、焼結体・工具18億7300万円(同93.5)、合計238億5800万円(同95.6)。【刃先交換チップ】生産2427万7000個(前年比85.5)、出荷2522万4000個(同89.2)。

「グローバル市場においてニッチトップ戦略を展開」東日本日立ツール会を開催

日立ツール(社長=田中啓一氏)が5月27日、東京LEVEL XXI(レベルトウェンティーワン)東京會舘で東日本の特約店・代理店を対象とした「東日本日立ツール会」を開催した。

田中社長があいさつ並びに業績報告を行った。この中で田中社長は、「主要顧客である自動車産業向けの工具需要は底堅く推移し、欧州やアジア地域などの海外の底堅い需要状況と、昨今の円安の状況もあり、海外は伸長したが国内の工具需要は低迷した状況が続いている」と説明した。同社は、新商品を軸に積極的な営業展開を図ったが、新商品投入が後半に偏ったことにより、前年度比5.0%減の経常利益は16億6600万円となった。

説明をする田中社長
説明をする田中社長
同社は、昨年11月より日立金属の100%子会社となったが、田中社長は、「日立金属の工具鋼・金型材及び日立ツールの工具・表面処理等の分野におけるそれぞれの経営資源を活用し、相乗効果を追求する」と説明、期待する効果を、①市場が求める材料開発から加工までのトータル・ソリューションの提供が可能、②日立金属のグローバルネットワークを活用、③環境親和製品の開発から市場投入までのスピードアップを図ることが可能、④注力している航空機・エネルギー関連における難切削分野でも、日立ツールの高性能工具の販売拡大が期待できる、⑤資金政策において、より大規模な投資に際しても日立金属グループ全体の柔軟な資金対応が可能などを挙げた。また、2015中期計画の骨子として、グローバル市場においてニッチトップ戦略を展開し、新製品開発の加速及び生産技術並びに営業を強化するとした。

第二部の懇親会は山森哲朗山森社長の乾杯の発声でスタートした。

同社は、金型分野の国内トップシェアーを目指して、インサート「αボールプレシジョン:強S字」、「αボールプレシジョン:4枚刃」の新商品や高硬度材加工用工具を投入し、効率的な加工方法を提案するとしている。

森精機が量産化効用マシニングセンタ『MAX3000』の販売を開始!

森精機製作所(社長=森雅彦氏)が量産加工用マシニングセンタ「MAX3000」の販売をこのほど開始した。
「MAX3000」は、高速2面APCを標準装備し、俊敏性と高剛性を兼ね備えた主軸30番テーパの立形マシニングセンタ。このマシンは、ユーザーの生産性と効率性の向上を第一に考え開発した製品で、クラス最高の早送り速度や省スペースで剛性が高く、切りくずの影響を受け難い機械構造の採用により従来の30番マシニングセンタより高い付加価値を提供する。
特長は以下のとおり。

①省スペース且つワイドな加工エリア
これまで蓄積した30番マシニングセンタの実績データを基にした最適設計により、2面APCを装備しても所要床面積わずか4.6 m2と省スペース。また幅600 mm×300 mmと自動車等の小型部品加工に適したなテーブルサイズを有することで、円テーブルの搭載も可能で、高速送りを活かした小型部品加工から同時4軸制御を必要とする複雑形状ワークの加工まで、多様な加工アプリケーションに対応する。これによりこれまで複数台で段取り替えが必要であった工程を1台に集約することができ、フロア占有面積を削減するとともに加工時間の短縮が可能となる。

加工エリア
加工エリア
②俊敏性
早送り速度は全軸でクラス最高の62 m/minを達成。小型部品の多数個取り加工など、早送りと切削送りを頻繁に繰り返す加工でも、軽量化された移動体が生み出す高加速度により加工時間を大幅に短縮する。またパレット交換時間もクラス最速の2秒を実現する高速APCにより非切削時間を短縮し、生産性も向上する。 
             
③多様な加工形態に対応
主軸最高回転速度15,000 min-1を有し、主軸軸受内径をφ55 mmとすることで、既存30番マシニングセンタのイメージを上回る剛性の高い構造となっており、アルミの高速加工から鋼材の重切削まで対応が可能。素材もマグネシウムや鉄、鋳物、ステンレス鋼など幅広い素材に対応する。さらに治具への油圧・空圧の供給は1パレットに最大10ポート(オプション)まで可能であり、さまざまな治具の搭載が容易となる。また高速2面APCを一層有効に活用できる複数台連結のガントリローダ仕様やロボットの導入に対応している。
これにより、多種多様なワークに応じた最適な加工も実現する。

④高精度
コラムをはじめとする移動体を剛性を維持しながら軽量化し、移動体の重心とガイド間の距離を最小化する事でピッチングを抑制する。ガイドにはローラーガイドを採用することで繰り返し位置決め精度向上を実現した。主軸は主軸モータや主軸回転の発熱による熱分布を均等とする事で主軸変位の偏りを抑え、X軸方向にシンメトリック構造とする事により熱変位を抑制する。

シンプルなアームレス方式を採用したATC
シンプルなアームレス方式を採用したATC
⑤高信頼性
APCは大径クロスローラーベアリング+サーボモータのシンプルな構造にすることで高速高精度でのパレット交換を実現するとともに、油圧やスイッチ類を使用していないため、故障のリスクを低減している。ATCもシンプルなアームレス方式を採用することで、部品点数を大幅に削減し、信頼性も向上。また、XYZ軸の駆動部分を全て加工エリア上部に配置する構造を採用しているため、量産加工で問題となる、切りくずやクーラントの影響を受け難くしている。

⑥MAPPS Ⅳを搭載
操作パネルには新型高性能オペレーティングシステム「MAPPS Ⅳ」を搭載している。自由にカスタマイズできるメイン画面や見やすいボタン配置など使いやすさを追求した操作盤。また対話型自動プログラミング機能を備え、複雑な形状の加工においてもプログラミング作業を大幅に簡略化して、容易に加工プログラムを作成できる。MAPPS内にはNCメモリとは別に50 MBのユーザー用記憶エリアを設けている。多くのプログラムが保存でき、それらのプログラムを直接NC装置に転送してダイレクト運転を行うことができる。
また、USBインタフェースを搭載しており、パソコンとの間で簡単にデータの受け渡しが行える。

⑦省エネルギー
環境への負荷低減とランニングコスト削減のため、電力消費が小さい新型CNCやLED機内照明などを採用しており、機械待機時にはサーボモータやクーラントポンプへの動力を遮断することで電力消費量を従来機比約30%削減している。

⑧多彩な周辺機器(MSQP)
スルースピンドルクーラント装置、ミストコレクタ、パレットプールなどの周辺機器やシステムは、品質・性能・保守性に優れた製品を森精機が厳選し、MSQP(森精機認定周辺機器)として認定している。これにより、ユーザーは機械と周辺機器を森精機で一括して手配することができる。機械だけでなく周辺機器についても森精機でサポートしてくれるうえ、加工に最適な仕様をオプションパッケージとして用意している。切りくず処理、クーラント、計測、ロボットシステムなど豊富なパッケージから選ぶことができる。

⑨安全性
ISO規格、IEC規格、UL規格、JIS規格など全世界各地域の安全規格に対応している。
同社では、今後もより多くのニーズに応えるよう、より高機能で信頼性が高く、投資価値のある製品を市場へ投入していくとしている。

「日本と世界を繋げるものづくりバリューチェーンの構築に貢献」日工販が総会を開く

あいさつする上田会長
あいさつする上田会長
日本工作機械販売協会(会長=上田良樹 三菱商事テクノス社長)が6月5日、都内の八重洲富士やホテルで第44回通常総会を開催した。

総会後の懇親会で上田会長は、「工作機械は日本のものづくりを支える礎であります。この発展進化なくしては日本産業の成長と発展はありません。まさに安倍首相が提唱されている第三の矢である成長戦略の要となる基幹産業であると考えています。この発展のためには私共ひとりひとりが取り巻く環境の変化を真摯にかつ迅速に認識したうえで、いち早く攻めに転ずる戦略を構築していく必要があると考えています。日本のものづくりの強さは技術力の高さにあること。お客様、機械メーカー様、そしてその間に立つわれわれ商社が一丸となってものづくりの真価を発展させていったバリューチェーンの強さにあると考えています。日工販といたしましては、会員各社様の叡智を頂戴し、日本と世界を繋げるものづくりバリューチェーンの構築に貢献してまいりたいと思います」とあいさつをした。

永山経産省産業機械課 課長補佐
永山経産省産業機械課 課長補佐
来賓を代表して、永山純弘経済産業省製造産業局産業機械課 課長補佐があいさつをした。この中で永山課長補佐は、「日本の産業をいかに強めていくか、引き続きご意見を頂きながら議論を深めていきたいと思います。さて、成長戦略については、だいぶ煮詰まってきている状況です。3つのプラン、製造業・ものづくりの再興、市場の創造、国際展開を機能させて日本を強くさせていく。」と述べた。



花木日工会会長
花木日工会会長
続いて花木義麿 日本工作機械工業会会長が、「日工会といたしましては、日工販様との絆を大切にしております。この4月の日工会の受注額は前年同月比で23.6%減の820億円でした。これで1月から4月までの累計は、3250億円です。この数字だけをみますと、当工業会が公表した“本年は1兆2000億円を確保し、1兆3000億円を目指す”といった目標達成には大変な努力を要すると言わざるを得ない状況です。しかしながらアベノミクスや異次元金融緩和が進んでおり、米国経済の回復基調も強まっており、われわれの業界では追い風となっております」とあいさつした。

千葉雄三 日本工作機械輸入協会会長の乾杯の発声で懇親会がスタートした。

平成 24 事業年度 マザック高度生産システム研究助成者発表並びにマザック高度生産システム優秀論文賞表彰式を開く

マザック財団(理事長=棚橋祐治氏)は、平成24 事業年度マザック高度生産システム研究助成の対象23 件、若手研究者の優秀論文を表彰する顕彰事業のマザック高度生産システム優秀論文賞14 件、国際会議援助の対象3 件を併せて決定し、5 月24 日、ヤマザキマザック美濃加茂製作所内・ワールドテクノロジーセンタ(岐阜県美濃加茂市)にて研究助成者の発表と優秀論文対象者への表彰式を行った。

マザック財団は、ヤマザキマザックの基金拠出を受けて1981 年(昭和56 年)8 月に設立された研究助成財団。設立目的は、機械の生産において工作機械を中心とした高度生産システムに係わる研究開発、利用等に関する援助及び助成を行うとともに、国際的技術交流を通じて機械の生産技術の高度化を図り、わが国及び世界の機械産業の発展に寄与すること、高度生産システムの振興である。

設立時の名称は「高度生産システム振興財団」だったが、その後1998 年に現在の名称である「マザック財団」に改称した。また、2012 年4 月1 日には公益財団法人への移行が認可され、今後も広く世界の産業界の生産技術の高度化に貢献しいくとして、設立以来これまで32 年間、継続して積極的な援助・助成活動を続けている。

平成24 事業年度の研究助成および論文表彰の内容

同財団は、高度生産システムに係わる、生産技術・機械要素・情報通信技術・制御技術・工作機械・ロボットなど周辺機器の新技術開発に取組んでいる国内、海外の個人及び大学、研究機関に対して援助・助成を行っている。平成24 事業年度においてもこれらの多岐に亘る研究助成の申請や論文が寄せられた。最近は外国籍で日本の大学や研究機関所属の研究者からの申請も増えてきており、また、若手研究者の応募もあり、製造技術研究に携わる技術者の若返り及び国際化の傾向がみられ、「大変心強く感じられた」としている。
今回の研究助成ならびに論文表彰の内容は、いずれも生産性や加工精度を大幅に向上させる新技術として高く評価された。

1) 研究助成
研究助成は、応募総数34 件の中から23 件を選定しました。

(代表例)
熊本大学先進マグネシウム国際研究センター 教授 峠 睦
<論文のテーマ>
『UV アシスト研磨によるダイヤモンド工具切れ刃の鋭利化と切削性能評価』
<内容>
紫外線照射援用超精密研磨法(略して、UV アシスト研磨)は、ダイヤモンド基板、SiC 基板の無ひずみ研磨に成功、高く評価されている。
この技術を多結晶ダイヤモンド製工具等の切れ刃の鋭利化に利用して、従来にないシャープな刃先を作成することに成功している。この技術をより多方面へ応用。
① アルミマグネシウム合金(Al-Mg 合金)
② 炭素繊維強化プラスチック(CFPR)
③ シリンダブロック材用アルミ鋳造合金(ADC12)等の加工に適用すれば、加工品位を大幅に向上し、生産性を大きく改善できることが期待される研究技術である。

2) 論文表彰
論文表彰は2002 年より継続。
今回、応募総数16 件の中から優秀論文14 件を選定した。

(代表例)
金沢大学理工研究域機械工学系 助教 岡田 将人
<論文のテーマ>
『傾斜機能材料を用いた切削工具の開発 – 層角度制御による耐欠損効果の検討 -』
<内容>
高能率金属加工を実現するための切削工具材料特性とし、直接切りくず仕上げ面と接する表層部は、高い高温硬度が一方内部に向うに従い、靭性に富む材料組成とする傾斜機能材料が優れた特性を示すことが実証されている。
その特性をより高める為に、傾斜材料の層角度を切削抵抗の作用方向に対して垂直にすることにより、大幅に工具寿命を改善できることをコンピュータシミュレーション及び実切削により実証した工業的価値の高い研究である。

3) 国際会議援助
本年は4 件の申請に対して3 件の援助を行った。この分野でもマザック財団が高く評価され、年々期待が高まっている。

ダイジェットが「TA EZドリル」のバリエーションを追加!

ダイジェット工業(社長=生悦住 歩氏)が昨年10月から発売している刃先交換式ドリル「TA EZドリル」に、加工深さ5Dまで対応するTEZD-ML形ホルダおよびΦ14からΦ20までの0.1ミリとびサイズチップを6月27日(木)から追加すると発表した。炭素鋼、工具鋼、合金鋼、鋳鉄、ステンレス鋼の穴あけ加工に威力を発揮する。初年度販売金額は1億円の見込み。

“チップ交換が容易で切削性能に優れる刃先交換式ドリル”をコンセプトに開発したこの工具の特長は、①切削抵抗が低い独自の刃先形状(EZ刃形)を採用し、消費電力を従来品比30%カット、②工具交換はチップを交換するだけであり大変経済的である、③本体は高剛性Gボディを採用し、本体寿命のみならずチップ寿命を大幅アップ⇒コストダウンを実現、④独自の方式により、切刃部が確実に給油され、切削性能アップ。

一方、TEZD-MLタイプの特長は最適化されたフルート形状及び平滑化処理により、高能率な穴あけ加工を実現していることである。

●サイズと価格 
・TEZD-ML形 Φ14(36,600円)~Φ32(48,000円) 18アイテム。
・チップ追加  Φ14.1(8,000円)~Φ19.9(9,000円) 48アイテム。
                          

森精機「イノベーションデー2013」を開催 5,000人を上回る来場者で賑わう

展示会場内は大勢の来場者で賑わいをみせた
展示会場内は大勢の来場者で賑わいをみせた
森精機製作所は、5月23日(木)~25日(土)の3日間、同社伊賀事業所で「イノベーションデー2013」を開催し、5,000名を上回る来場者が訪れた。
今回は、自動車、航空機、金型の産業別コーナーや30番テーパマシニングセンタコーナーなど顧客の業種に合わせた展示を行い、世界初出展となるMAX3000とNZX-S2500を含む計64台の最新鋭の工作機械を展示した。

自動車、航空機、建設機械、医療機器、金型、エネルギー産業などあらゆる業種の最新の加工事例を紹介し、中でも、量産加工用マシニングセンタ「MAX3000」は、クラス最高の早送り速度と剛性の高さで注目を集めていた。

また、30番テーパマシニングセンタコーナーでは、「MILLTAP 700」を20台並べて展示し、治具の搭載事例やロボットシステムの導入事例など生産効率を大幅にアップするさまざまなアプリケーションの提案なども好評で、連日多数の来場者が訪れ、多くの受注に結びついた。

セミナー風景
セミナー風景
また、DMGの5軸マシニングセンタ10台を含む計16台の5軸、複合加工機では、工程集約に加えて、多面治具や先端加工技術を用いた高効率5軸、複合加工など、デモ加工を通じて生産性向上に貢献するソリューションの提案に加え、期間中毎日開催した自動化、自動車、医療、航空機、金型の産業別に特化したセミナーや、1年を通して室温変化を±0.5℃以内に保つ徹底した温度管理を実践している最新鋭の伊賀ベッド・コラム精密加工工場、
新たにDMGの5軸複合加工機 DMU 50の生産を開始する第2組立工場の見学会も行い、多くの来場者が高い関心を示した。

タンガロイが経済性に優れ、環境にも優しいEco(エコ)インサートシリーズ 『EcoTurn』(エコターン)を新発売

タンガロイ(社長=上原好人氏)は、このほど小型化により経済性に優れ、環境にも優しいEco(エコ)インサートシリーズ『EcoTurn』(エコターン)の販売を開始した。

多くの一般旋削加工では、実際の切削加工に必要とされるインサートサイズよりも大きなものが使用されている。『EcoTurn』は、一般的に多く使用されている標準インサートサイズよりも小型にすることで超硬使用量を約40%削減。環境に優しく工具費低減にも寄与する。

『EcoTurn』は、切削性能に関与するチップブレーカ緒元およびインサート厚みが標準インサートと同じ小型インサートであり、切込み3.0mm 以下では標準インサートと同等の切削性能が得られるように設計されているため、多くの一般旋削加工領域でも問題なく利用できる。特に、通常使用されているダウンサイズインサートは標準インサートよりも厚みが薄いのに対し『EcoTurn』はインサートの厚みを同じにすることで同等の耐欠損性を維持している。

インサート材種は、鋼市場をターゲットに鋼旋削用CVD 材種「T9100 シリーズ」と2013 年3 月に発売した欠けにくい史上最強サーメットシリーズ「NS9530/GT9530」を標準設定とし、チップブレーカには仕上げから中切削領域の切りくず処理性に優れる「TSF」と「TM」チップブレーカを先行発売する。今夏にはステンレス市場をターゲットにステンレス鋼旋削用材種「AH600」(PVD 材種)と「T6100」(CVD 材種)とステンレス用チップブレーカを追加発売する予定である。

ホルダは、操作性とインサートクランプ剛性に優れる「A 形バイト」を設定し、インサートの切削性能をより安定して発揮させることができる組み合わせになっている。『EcoTurn』は、標準インサートと同等の切削性能で、経済性に優れ、環境にも優しいインサートシリーズである。

NSKが産業機械向け高機能標準軸受「NSKHPS」のシリーズを拡大! ラインアップ拡充により大幅な拡販を狙う

日本精工(社長=大塚紀男氏)は、このほど産業機械全般に使用される標準軸受「NSKHPS」のラインアップを拡充した。この製品は、高機能化を達成したことにより設備のメンテナンスコスト低減やダウンサイジングに貢献し、標準化により入手性も向上する。同社では、同シリーズの売上として、2015年度に800億円を目指す。

環境負荷低減や省エネルギーという社会的要求から、全ての産業機械において設備のコンパクト化、設備能力の最大化や高効率化が進められているが、これに伴い、軸受にはさらなる長寿命化、高速化、低トルク化などが求められている。これらの要求に応えるべく、同社では開発設計技術、材料技術、製造技術を駆使し、2004年に自動調心ころ軸受「NSKHPS」を初めて市場投入して以来、順次、サイズの拡大を進めており、さらに、2009年には「NSKHPS」の新たな品種としてアンギュラ玉軸受を追加した。