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ダイジェット工業が2012年3月期決算を発表

ダイジェット工業(社長=生悦住 歩氏、本社:大阪市平野区加美東2-1-18)は、2012年3月期(2011年4月1日~2012年3月31日)決算を発表した。同社グループは、国内向け販売は微増となったが、海外向け販売が堅調に推移し、通期の売上高は91億4百万円(前期比9.5%増)となった。このうち国内向けは59億1千5百万円(前期比3.2%増)、海外向けは31億8千8百万円(前期比23.4%増)、売上高に占める輸出割合は35%となり前期から3.9ポイント上昇した。製品別売上高は、焼肌チップが17億7千2百万円(前期比3.7%減)、切削工具が57億6千5百万円(前期比17.1%増)、耐摩耗工具が15億4千7百万円(前期比0.5%増)。利益面では収益構造改革の推進により前期後半から収益性は大幅に改善しており、当期の経営成績は、営業利益6億8百万円(前期比117.8%増)、経常利益5億7千4百万円(前期比165.2%増)、純利益6億3千1百万円(前期比294%増)と順調に伸びた。同社グループの次期見通しについては、金型用工具など得意分野の育成強化とともに、切削工具を軸に、中国、東南アジアやインド市場を中心として更に輸出を拡大し、売上の増大を図る。併せて、時代の要請に適応した新製品および新材種の開発に努め、製品の選別や絞り込みを更に進めるなど収益性の向上に邁進する。

「天青会」新会長に長山氏

あいさつする長山氏
あいさつする長山氏
日本金型工業会東部支部の若手経営者組織である「天青会」が5月11日に都内の上野精養軒で第40回定時総会を開催した。 役員の改選が行われ、新会長に長山英一郎(長山工業社長)が就任した。 長山新会長は、あいさつの中で、「天青会のメンバーは行動力と企画力がある。われわれの環境は海外展開など考えることも多いが、皆様のお力添えのもと頑張っていきます」とした。

「生産性がアップした」と大反響! 新日本テックの「かす上がり防止レーザ加工」がすごい!

割型でないワイヤーダイ(一体形)にも加工が可能!
割型でないワイヤーダイ(一体形)にも加工が可能!
新日本テック(社長=和泉康夫氏)の「かす上がり防止レーザ加工」が注目を浴びている。
“かす上がり”とは、プレス打抜きされた“貫かす”がダイの中に保持されずに、パンチに付着してダイから浮き上がる現象のことをいう。プレス打抜きが高速化し、打抜き材料が薄板化するほど、かす上がりが発生しやすくなり、金型破損や不良品の原因となる。

同社ではプレス打抜き加工の稼働率を向上させ、現在、現場からは「生産性がアップした!」と大反響を呼んでいる。

「ベリリウム銅t0.05材の高速打抜きプレス金型に採用した。従来はかす上がり対策で5~20万ストローク毎に金型メンテナンスを行っていたが、このレーザ加工を導入後、80万ストローク毎に再研磨をしているが、現在280万ストロークでもかす上がり発生もなく稼働中で、メンテナンス工数を大幅に削減できた」と、顧客の喜びの声があがる。

和泉康夫社長
和泉康夫社長
「かす上がり防止レーザ加工」は、経済産業省が主催する「第4回ものづくり日本大賞」の製造・生産プロセス部門において優秀賞を受賞しており、同社では参画事業「次世代KSI用超薄型PCDダイシングブレード製造販売事業」が近畿経済産業局より、新連携事業計画に認定されている。

和泉社長は、「今後もものづくりに微細精密加工技術でお応えするとともに、製造工程で生産性が向上する技術や各種製品の開発にも注力する次第です」としている。

東陽テクニカがスイス連邦PRIAMUS SYSTEM TECHNOLOGIES AG社の国内総代理店に 「プラスチックの射出成形関連製品を提供」

東陽テクニカ(社長=五味 勝氏)は、プラスチックの射出成形関連製品で様々な特許技術を持つスイス連邦PRIAMUS SYSTEM TECHNOLOGIES AG社(プリアムス・システム・テクノロジーズ・エージー社)と日本国内における総代理店を締結し、このほど同社製品の国内取扱いを開始した。

プラスチックの射出成形技術は、自動車、医療機器をはじめとする様々な製品・部品の製造に欠くことができない。プリアムス社は、スイス連邦に拠点を持ち、射出成型関連製品を開発製造し、世界各国に販売している。これらは射出成形機の金型温度測定によるサイクルタイムの最適化を提供するため、温度センサを用いて射出されたプラスチックが温度センサに到達したタイミングを検出するとともに射出前後の金型温度差からサイクルタイムの最適化を実現する。また、温度センサによりプラスチックの充填状況を常時モニタ/フィードバックすることで、ショートショット(充填不足)やオーバーパック(過充填)トラブルを解決する。また、2種類以上の材料を射出する複合成形における二次材料の充填、金型の回転、ガス注入などのタイミング制御も自動化できる。

東陽テクニカは日本国内における同社製品の販売およびサポート等全ての業務をプリアムス社日本支店から引き継ぎ、充実した販売網並びに技術力でよりきめ細やかなサービスを提供していく。本年度1億円、2014年度末までに3億円の販売を目指すとしている。

鋼旋削加工用サーメット新材種「MP3025」を販売開始! 三菱マテリアルツールズ 

三菱マテリアルツールズ(社長=滝沢俊夫氏)は、このほど三菱マテリアルが開発、製造する“鋼旋削加工用サーメット新材種”「MP3025」の販売を開始した。

自動車産業をはじめとする機械部品加工の現場では、生産性向上として、突発的な欠損による生産ラインの停止撲滅や仕上げ面品位向上などの改善に取り組んでいる。特に、サーメットを使用する鋼の加工では良好な仕上げ面の持続時間が重要となっており、現場では良好な仕上げ面持続時間をノンコーテッドサーメット材種よりも延長することが可能なコーテッドサーメット材種を要望する声があった。

このような要望を背景に、今回発売された“鋼旋削加工用サーメット新材種”の「MP3025」は、仕上げ面持続性と優れた刃先安定性により、鋼の中~仕上げ旋削加工で長寿命化を実現する。

“鋼旋削加工用サーメット新材種”の「MP3025」の主な特長は以下のとおり。

(1)表面平滑母材に、耐摩耗性・耐溶着性に優れたTiCN系コーティングを被覆した材種で、美しい仕上げ面を長時間持続する。

(2)耐欠損性・耐熱衝撃性に優れた母材により、小物部品の繰り返し加工においても優れた寿命を発揮する。

(3)新開発ブレーカのLPブレーカとFHブレーカ、MVブレーカ、全周ブレーカを標準化し、鋼加工の中~仕上げ領域をカバーする。

新開発のLPブレーカは、切削抵抗を低く抑え、切りくずによる仕上げ面の擦過を抑制することが可能で、MP3025との組み合わせにより、さらに良好な仕上げ面を実現する。

【追加規格】
・ 品名/型番 :鋼旋削加工用サーメット材種「MP3025」/インサート;128型番
・ 発売開始時期 :2012年4月2日
・ 標準価格 :CNMG120404-LP 850円(税込み893円)
:TNMG160404-LP 850円(税込み893円)

『鋼一般ミーリング加工用材種 GX2140』、『ステンレス鋼系材料ミーリング加工用材種JM4060』、『高硬度材ミーリング加工用材種 JP4005』の3種類を発売! 日立ツール

日立ツール(社長=田中啓一氏)は、このほど『鋼一般ミーリング加工用材種 GX2140』『ステンレス鋼系材料ミーリング加工用材種JM4060』『高硬度材ミーリング加工用材種 JP4005』の3種類を発売した。それぞれの特長は以下の通り。

■鋼一般ミーリング加工用材種 GX2140
自動車産業をはじめとして広く使用される金型は、目的に応じた様々な硬度の鋼材が用いられおり、プラスチック金型材に代表されるSC材・SCM材や硬度35HRC未満の工具鋼が多く使用されている。このような鋼種のミーリング加工はコスト削減や納期短縮を目的に高速加工や高送り加工による高能率加工が実施されている一方、高能率加工は工具にとって過酷な条件であるため、コーティング膜の酸化や逃げ面摩耗が進行することで、工具寿命が大きく低下する問題が発生することを受け、同社が開発した「GX2140」は、このような高能率加工に対して、CVD法を用いた耐摩耗性に優れる新開発の微細化柱状組織硬質皮膜と、膜密着性に優れる厚膜のαアルミナにより、インサート工具の耐摩耗性と耐熱性を改善している。また、熱衝撃によるヒートクラックの進行を低減した靱性の高い超硬母材を採用することにより、安定した工具寿命が得られ、高能率加工における工具寿命の改善を行なうことができる。

■ステンレス鋼系材料ミーリング加工用材種JM4060
ステンレス鋼をはじめとした耐食性に優れる合金鋼は、高温下で使用される機械部品や真空部品をはじめとして広く使用されている。このような鋼種は、(1)切削加工において被削材が工具刃先部へ溶着しコーティング膜の剥離すること、(2)被削材の熱伝導率が低いことにより加工中の工具の刃先温度が上昇すること、(3)被削材の加工硬化により工具刃先の摩耗が促進されること等の問題があり、一般的な炭素鋼と比べ加工が困難な難削材だ。一方、これらの難削材のミーリング加工においてもコスト削減や納期短縮を目的に高速加工や高送り加工による高能率加工が実施されている。JM4060は、PVDコーティング法を採用し、超硬母材とコーティング皮膜間の密着性を改善した新技術を採用している。このため被削材の溶着によるコーティング膜の剥離を抑制し、工具寿命を従来比2倍に改善した。また、主として被削材の加工硬化により発生する刃先境界部の損傷を低減した靱性の高いM40種の超硬母材を採用することにより、安定した工具寿命が得られ、高能率加工における工具寿命の改善を行なうことができる。

■高硬度材ミーリング加工用材種 JP4005
加工技術の発達や被削材の被削性改善により、50HRC以上の高硬度材直掘りミーリング加工や高硬度材の高能率ミーリング加工が増加傾向にあるが、高硬度材の加工においては工具にとって過酷な条件であるため、コーティング膜の酸化や逃げ面摩耗の進行、工具のチッピングが発生し、工具寿命が大きく低下する問題が発生する。このような加工において優れた性能を発揮する「高硬度材加工用材種 JP4005」は、PVDコーティング法を用いた高硬度材加工向け新コーティング膜を開発し、コーティング膜の高硬度化および耐酸化性を改善している。また、高硬度材加工において耐摩耗性と耐チッピング性に優れた超微粒子超硬合金を採用。JP4005は、焼き入れ鋼(50~60HRC):SKD11、SKD61、SKH、SUS420 系等のミーリング加工において、従来比2倍の工具寿命を得ることができる。

黒田精工の「ハイドロリックチャック」は、簡単操作で高精度、高い把持力が用途拡大!

黒田精工(社長=黒田浩史氏)はワーククランプ用の精密クランプ治具として長年培ってきたハイドロリックツールの技術をフルに活かし、フライス加工用ホルダのハイドロリックチャック(CHR シリーズ)を開発、このほど販売を開始した。

この製品は、シンプルなねじ作動による繰り返し精度3μmの安定したクランプ性能を生み出し、金型仕上げやリーマなどの高精度加工に最適。加えて、コレットチャックを上回る把持力を備えており、ドリルや仕上げエンドミル加工にも威力を発揮、簡単操作とプリセット性にも優れた幅広い用途に活用可能なホルダとして様々な加工シーンに貢献する。

高い保持力を持つこの製品のポイントは、新作動機構を採用したこと。ボディー、シェルの一体構造により、高保持力・高剛性を実現している。油圧室がダンバーとなり、振動減衰効果で加工面粗さ、刃物寿命を飛躍的に向上させるのも嬉しい。

長尺ワーク対応の高剛性・高精度CNC旋盤「NLX2500/1250」登場 森精機

森精機製作所は、大好評の高剛性・高精度CNC旋盤NLX2500シリーズの新たなラインアップとして長尺ワーク対応の「NLX2500/1250」の販売をこのほど開始した。

「NLX2500/1250」は、最大加工長さ1,255 mmの長尺ワークに対応するチャックサイズ10インチのCNC旋盤で、先にラインアップしている「NLX2500/700」より加工長さを550 mm延長している。振動減衰性の高い全軸摺動面案内とベッド内にクーラントを循環させ熱変位を能動的にコントロールする技術、「機体クーラント循環」により高精度加工を実現。また主軸や刃物台は、従来機に寄せられたご要望をもとに改良を重ねることで、信頼性の高い設計とした。さらにローダや振れ止めなど豊富なオプションにより、シャフトワークの生産性向上に貢献する。

「NLX2500/1250」は、振動減衰性に優れた摺動面案内をはじめ、ベッドなどの各構造を強化することで従来機に比べ機械剛性を30%高めている。ボールねじ径を最適化し、軸剛性を40%以上向上しており、移動物重量を支える構造物の剛性を高めることで、重切削加工や断続切削時に発生するびびりを抑えている。

モリテックスが超小型のレンズ・照明・カメラ一体型ビジョンユニット「miniMML」

モリテックスは、半導体製造装置や液晶製造装置、電子部品実装機、工場のライン監視、製造ラインなどの画像処理関連分野の市場向けに、レンズ・照明・カメラ一体型ビジョンユニット「miniMML」の販売をこのほど開始した。

「miniMML」は、高さ15mm の筐体にテレセントリックレンズ・LED 照明・カメラを組み込んだ画像撮像機器。従来型の同等性能を持つ製品に比べ体積を20 分の1にまで減少させて、テレセントリックレンズを搭載し、画像を取り込む上で不可欠な照明とカメラを組み込んだマシンビジョンシステムとしては世界最小の機器となる。作業スペースの確保と装置全体の小型化に貢献でき、従来、マシンビジョンを用いることができなかった分野への展開も可能となった。
これだけの小型化を実現したにもかかわらず、レンズの解像度は従来型マシンビジョンレンズと同等の性能を実現ている。

装置搭載型マシンビジョンシステムの新たなるスタンダードとなりうる本製品を、日本国内、韓国、台湾などのアジア地域は同社の販路をつかって販売し、欧米では、親会社であるSCHOTT(ショット)グループの販売網を活用、中国においては両社の販路を利用して販売していく計画。

3月分工作機械受注総額は1152.5億円 日工会

日本工作機械工業会がまとめた3月分の受注実績は以下の通り。2012年月3月分工作機械受注総額は1152.5億円(前月比+11.9%・前年同月比+1.6%)となった。【3月分内需】390.6億円(前月比+26.2% 前年同月比+21.9%)。■内需総額・前月比2カ月連続増加 前年同月比3カ月ぶり増加。・期末効果もあり、3カ月ぶりの350億円超。・今回復帰において、2011年6月(416.9億円)に次ぐ高水準。① 一般機械  160.5億円(前月比+11.9% 前年同月比+8.9%)  うち金型   23.2億円(前月比+20.7% 前年同月比+26.9%)② 自動車   130.7億円(前月比+40.1% 前年同月比+30.1%)  うち部品  72.5億円(前月比+9.8% 前年同月比+16.3%)③ 電気・精密 32.0億円(前月比+30.3% 前年同月比+30.6%)④ 航空機・造船・搬送用機械 28.2億円(前月比+204.4% 前年同月比+171.3) 【3月分外需】762.0億円(前月比+5.8% 前年同月比△6.5%)。■外需総額・前月比2カ月連続増加。前年同月比3ヵ月連続減少。・アジアは減少したが、欧州、北米での増加によって、前月比増加。・期末効果による増加要因が大きく、今後の動向を注視。①アジア:431.2億円(前月比△4.8% 前年同月比△3.2%)・東アジア:308.4億円(前月比△2.0% 前年同月比△11.6%)〈中国〉:274.4億円(前月比△2.2% 前年同月比+3.2%)・その他アジア:122.9億円(前月比△11.2% 前年同月比+27.0%)〈タ イ〉:55.0億円(前月比+5.9% 前年同月比+21.9%)〈インド〉:23.3億円(前月比△30.5% 前年同月比△19.7%)②欧州:126.5億円(前月比+39.9% 前年同月比△8.1%)〈ドイツ〉:49.5億円(前月比+93.2% 前年同月比△1.6%)③北米:190.6億円(前月比+15.3% 前年同月比△11.7%)〈アメリカ〉:166.2億円(前月比+11.4% 前年同月比△9.7%)