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「2011年台湾国際照明科学技術見本市」を来年3月18日から開催

「2011年台湾国際照明科学技術見本市 TILS2011」が来年3月18日(金)~21日(月)までの4日、台北世界貿易センター展示場第1会場A&D区 (台湾台北市信義路5段5号)で開催される。LED生産世界第2位―台湾。LED産業は台湾で現在最もホットな産業の一つである。台湾政府は、LED産業をグリーン産業の一つと位置づけ重視しており、多額の費用を投じて企業の研究開発(R&D)の支援や、台湾全土の信号機と街灯をすべてLEDに切り替えるなどを進めている。また、工業技術研究院や関連メーカー、大学と手を組み、発展戦略を推進し、2015年までに世界シェア23%を目指すとしている。■見本市名:2011年台湾国際照明科学技術見本市 TILS 2011■開催日時:2011年3月18日(金)~21日(月)■会  場:台北世界貿易センター展示場第1会場A&D区 (台湾台北市信義路5段5号)■主  催:中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)、台湾区照明灯具輸出業同業公会(TLFEA)■委託機関:台湾経済部国際貿易局(日本の経済産業省に相当)■展示内容:照明器具全般(家庭用、業務用、工業用、オフィス用、屋外用)、LED技術、部品、コントロールシステム、生産設備、計測関連etc■公式URL:http://www.tils.com.tw/■出 展 数:300社(予定、前回170社)■ブース数:617小間(予定、前回404小間)■来場者数:海外・・・1000名 台湾国内・・・13,000名(見込)参観申込はこちらから ⇒⇒⇒ http://www.taitra.gr.jp/event/taipei-form.htmlなお、2011年台湾国際照明科学技術見本市では、下記の優待を用意している。 ①年商50億円以上の企業のバイヤー  東京台北間往復エコノミークラス航空券&見本市会場付近ホテル宿泊。   ※見本市の主催で開催する貿易商談会へ必ずご出席すること。 ②年商5億円以上の企業のバイヤー  東京台北間往復エコノミークラス航空券or見本市会場付近ホテル宿泊。 ③年商1億円以上の企業のバイヤー。  見本市会場付近ホテル宿泊。 ※優待利用は1社1名様まで。 ※利用可能人数に限りがあるので希望者は早めに問合せのこと。 ※クーポンの対象は上記「参観申込」から申し込んだ方のみ。 ※その他、優待利用の注意点は別途問い合わせのこと。

オーエスジーが環境大賞を受賞 

日本工具工業会(理事長=石川則男オーエスジー社長)が11月17日、メルパルク東京で第4回環境賞表彰式を開催した。この表彰は自主行動計画に基づいて、温暖化対策・二酸化炭素を2004年度を基準年として絶対量および生産高原単位を削減する改善活動と廃棄物の総量削減およびリサイクル率向上活動を基本とし、環境マネジメント・教育訓練・社会貢献・情報公開などの活動も考慮し、会員会社から提出された2009年度の環境調査結果を厳正に評価したもの。





Co2削減やリサイクル率向上に貢献

●環境大賞(1社)●
【オーエスジー株式会社】
環境マネジメントシステムが高い完成度で構築維持されており、省エネルギー・廃棄物対策については継続的な改善が進められ、その高いレベルの成果が維持されている。
また、社会貢献活動や自治体との環境活動および情報公開についても他社の手本になるような活動が確実に行われている。
リーマンショック以降の厳しい環境経営下にあっても、環境方針に基づいた環境への取り組みを継続的に実施し、パフォーマンスが改善および維持され他の模範となると評価された。

●環境特別賞(2社)●
(1)環境温暖化防止
【株式会社ユーテムプレシジョン】
各種の省エネルギー活動を継続的に取り組まれた結果、2004年比で-16.8のCo2原単位削減(0.203⇒0.129)を達成し、かつ対前年比でも-16.8%の大きな改善を達成した。向上環境の省エネ改善を着実にすすめてCo2削減が確実に図られている。

(2)廃棄物対策
【株式会社彌満和製作所】
5年間にわたり、各事業所において環境改善の取り組みを継続的に続けてきた。
その中で廃棄物の再資源化率において、5年連続(35.54⇒37.52⇒38.46⇒41.62⇒41.99)へと着実に向上した。
その着実な改善活動は他社の模範と評価された。

●環境貢献賞●
(1)エコファクトリー部門(1件)
【オーエスジー株式会社 大池工場】
≪空調設備にインバータの取り付け≫
定音質の空調設備のエア反の風量はダンパを開閉して風量調節をしていたが、インバータを取り付けて最適な風量の調節を行い、電気使用量32,300kwh/月(5%)の削減ができた。
吹き出しエリア内の風量測定・温度分布確認と周波数別電力量の検証などを通じて、問題解決された進め方は広く応用ができ、他社の模範となることが評価された。

(2)エコプロダクツ部門(3件)
【オーエスジー株式会社 デザインセンター開発グループ】
≪新型転造タップ S-XPF Xパフォーマー溝なしタップ≫
従来品に比べ加工トルク・摩擦熱低減、水溶性切削液も可能で、トルク低減40%、発熱20%減、加工能率1.5倍で切削タップの17倍の耐久性がありMQL加工にも対応している点は環境負荷を下げる点においても有効である。

【日立ツール株式会社 商品開発センター 生産技術センター】
≪超硬能率加工用エンドミル「エポック ミルス」シリーズ≫
ビビリ振動を抑制する独自の不等ピッチと切り屑排出性に富むギャッシュ形状と心コーティングを採用して高能率加工を実現した。
加工時間1/8、切り屑排出量5倍以上、工具寿命を2倍以上、加工能率2倍以上でドライ加工でも超寿命は環境負荷を下げる点においても有効である。

【三菱マテリアル株式会社 明石製作所 技術開発部】
≪HSPシェーピングカッタ マルチパターン シェービングカッタ≫
耐摩耗性に優れた新素材と新表面処理を採用し、従来品2~3倍の寿命を実現したことで、段取りの低減効率化を図り、再研削の頻度を削減できることは環境負荷を下げる点においても有効である。

熱意が伝わる素晴らしい発表

挨拶する石川理事長
挨拶する石川理事長
石川理事長は挨拶の中で、「各企業共通しているものは環境活動である。企業経営の向上や仕事環境の向上等に後戻りしない熱意が伝わる素晴らしい発表であった。環境配慮型といった切り口で製品をつくることが高能率に結びつければ、世界の切削工具業界の中でリーダーシップが取れるものづくりが期待が持てる」と述べた。

大垣精工が沖縄県に工場新設 

金型メーカーの大垣精工(上田勝弘社長=本社・岐阜県大垣市)が沖縄県うるま市に工場を新設し、来年1月27日から稼働すると発表した。金型企業のない沖縄県。ものづくりの振興策の一環として金型技術センターを昨年設立し、付属の賃貸工場5棟を建設しすでに1社が入居している。県の要請に応えた同社が沖縄に進出したというもの。大垣精工は過去40年にわたり精密金型製造のうち、触媒関連の金型(ハニカム)の技術ノウハウを蓄積してきた。ハニカム金型は、長時間の自動省力化加工が中心であるために物流の頻度が少なく本社工場との連携もとりやすいという特質を持つ。地球環境問題がクローズアップされ、それに伴ってグリーン産業が将来大きな重要産業となることから、排気・排水・排煙の関連企業から金型発注が急増しているためにその部門を沖縄工場へ集約し、国内はもとより世界からの受注を効率的に生産する狙いがある。金型加工に必要の設備を含め1億円で順次生産の拡大に伴い設備を増強し、当面、技術スタッフは3名よりスタートし順次増員するとしている。上田社長は沖縄進出のメリットを「優秀な人材確保と人材育成に適している。インフラも完備しており、ANA(全日空)の貨物中継基地があることも利点だ。年間を通して気候の寒暖差が少ないので精密加工に適しており、法人税、雇用奨励金等の優遇措置が多い。アジアが近く交通の便も良いうえ、社員の福利にも多くの利用価値がある」とコメントした。また、このほど本社に隣接する土地1,214平方メートル、建物700平方メートルある㈱丸順の所有地と建物の譲渡を受け、燃料電池、電気自動車、ハイブリット用の重要機能部品の量産工場に特化して設備を増強する。<初年度売上目標>1億5千万円。<場 所>沖縄県うるま市勝連南風原5192-30沖縄県金型技術センターの賃貸工場 2号  300㎡。<移動日>平成23年1月27日(12月1日より稼動準備に入る)。

大型立形旋盤「NVL1350シリーズ」を受注開始 森精機

森精機製作所は、大型立形旋盤「NVL1350T」、「NVL1350MC」の受注をこのほど開始した。
NVLシリーズは最大旋削外径が1,600 mmという大形立旋盤。
「NVL1350T」はタレットヘッド仕様で主にフランジワークを対象とした旋削加工専用機だ。NVL1350MCはATCを装備、大きな加工エリアでミーリング加工にも対応している。





大径ワーク加工のニーズに応える6つの特長

●高剛性●
【T仕様】ストロークを大径フランジワークサイズに特化、機械高さを抑えることで高い剛性を確保している。
【MC仕様】回転工具主軸にビルトインモータと大径ベアリング、対辺長さ380 mmの「ORC(オクタゴナルラム)」を採用、剛性を確保している。Z軸ストロークの延長には任意位置決めZB軸を採用、ワーク高さに応じてZB軸を昇降させることで、ラムの突き出しはできる限り短い状態で加工が可能である。
TおよびMC仕様は、どちらも全軸摺動面を採用、加工時の振動を抑制する。

●高精度●
【T仕様】タレットヘッドを採用、長時間の安定した加工が可能である。
【T/MC仕様】Z軸はツインボールねじで駆動、より正確な位置決め制御が可能である。また、ワークの直径計測が可能な機内ワーク計測装置をオプションで用意しており、より高精度な加工に対応する。更に、X軸スケールを標準装備、加工精度や位置決め精度の向上を図っている。

●生産性の向上●
【T仕様】市場ニーズを取り込み、ストロークを大径フランジワークのサイズに特化した。その結果、同等クラスの他社機より機械幅、機械高さ、据付面積がコンパクトになっている。単位面積当たりの生産性を向上が実現した。
【MC仕様】ATCダブルアームの採用でATC時間を大幅に短縮。ラムがマガジンまで移動して直接工具交換をする他社機と大きな差をつけている。またオプションとして油圧チャック仕様や2面シャトル式APC、ラックマガジン仕様も準備し、顧客の加工に合わせて最適な仕様を選ぶことができる。

●高い作業性●
【T仕様】チップ交換時には機内に入ることなく、間口の広い機外専用窓からアクセスし1回の割出しで複数のチップ交換が可能である。また、クレーンでのホルダ交換作業を考慮し、刃物台のホルダ取り付け面を水平に割出せる使い勝手のよさが特徴である。
【T/MC仕様】機内ステップを跳ね上げ、容易に機内を清掃できる。このステップは機外ステップの高さと同じで段差が無く、機内外への移動時に足を踏み外さないよう配慮している。また、テーブル両サイドにチップコンベヤを配置、切りくずを確実に機外へ排出する。

●MAPPSⅣ●
「NVL1350」シリーズの操作パネルには、新型高性能オペレーティングシステム「MAPPSⅣ」を搭載している。自動プログラミングソフトウェアで顧客のワークに合わせた対応が可能だ。業界最大クラスの19インチディスプレイ、左右に配置したカスタマイズ可能なソフトキー、そしてPCキーボードの採用により、快適な操作性を実現している。

●安全規格●
CEマーキング、UL規格、ANSIをはじめとする全世界各地域の安全規格に対応している。

MarkinBOXが好評発売中!

刻印機、「MarkinBOX」が好評を博している。
コンパクトで軽量なうえ、オール電気なので場所を問わずどこでも打刻できる。USB接続だから簡単なパソコン操作でOK。英数字はもちろん、ひらがな、カタカナ、ロゴマークもWindowsパソコン用標準ソフトで打刻できる。業界初の3年保証内容も充実で、ピンの再研磨サービス等もサービスしてくれる。

問合せ先:044-872-8371 エルステッドインターナショナルまで。

10月分工作機械受注総額は802億円 日工会

日本工作機械工業会がまとめた10月分の受注実績は以下の通り。2010年10月分工作機械受注総額は802億円(前月比△12.8%・前年同月比+71.0%)となった。【10月分内需】254億円(前月比△6.5%・前年同月比+61.1%)① 一般機械 109億円(前月比△5.9% 前年同月比+70.7%)  うち金型  12億円(前月比△40.3% 前年同月比+56.2%)② 自動車  72億円(前月比+13.0% 前年同月比約20倍)  うち部品 54億円(前月比+19.8% 前年同月比約2.2倍)③ 電気・精密 31億円(前月比△14.6% 前年同月比+30.5%)④ 航空機・造船・搬送用機械 14億円(前月比+26.2% 前年同月比△60.3%) 【4月分外需】549億円(前月比△15.4%・前年同月比+76.1%)①アジア:292億円(前月比△19.4% 前年同月比+54.8%)・東アジア:230億円(前月比△22.8% 前年同月比約+80.5%)・その他アジア:61億円(前月比△3.9% 前年同月比+0.8%)②欧州:110億円(前月比+17.5% 前年同月比 約2.2倍)③北米:135億円(前月比△23.9% 前年同月比約+98.7%)

「JIMTOF2010」来場者が注目していた製品はコレだ!(工作機械編)

10月28日~11月2日まで開催された「JIMTOF2010」。
高精度化はもちろん高効率加工、省エネにエコ、そしてコスト削減――。
最新の加工トレンドがふんだんに盛り込まれた各社の製品が会場内にズラリと勢ぞろい。前編に続き、後編は「工作機械」を記載する。

独自技術で共振なし!「HERMLE」 愛知産業

ヨーロッパを中心とした各国で高い知名度を誇る、HERMLE(ハームレ)社の5軸マシニングセンター。
一般的に多軸マシニングセンターは、軸数が増えるごとに絶対的な位置精度誤差が増え、さらに温度変化によって機械本体が変形するという難点があるが、このマシンは精度アップの根幹策として「石」を採用している。マシニングセンターフレームは、花崗岩とほぼ同じ材質の人造石で造られたワンピース構造。これにより、“剛性が高い”、“温度変化が少ない”、“振動・共振しにくい”という3つの基本要素が得られ、高い精度を実現する基礎が出来あがっている。











エコなのにスピーディ「TECHSTER126」 アマダ/アマダマシンツール

展示していた新製品は中型平面研削盤「TECHSTER126」。
この製品の特長は、エコなのにスピーディであるということ。油圧レス化によるCO₂排出量が80%削減できるうえ、ダイレクトドライブにより送り速度が3倍、しかもパワフル。
高馬力、高剛性主軸の採用で研削能力が1.5倍、研削ノウハウが充実し、タッチパネル式新ソフトも搭載している。安全・安心と作業性を両立したカバー、設置面積も14㎡で低重心高剛性フレーム構造も魅力だ。





金型加工に特化した「VB53」 大阪機工

OKKの目玉となったマシンのひとつは金型加工に特化した立形マシニングセンタ「VB53」。このマシンは、主軸最高回転数20,000min⁻¹、2面拘束(BTタイプ)、リニアスケール、金型加工用機能(データサーバ、ハイパーHQ)を標準装備し、ワイドなリニアローラガイドと高分解能ボールねじの採用で高い送り剛性を確保。切粉処理、接近性、省スペースを考慮した構造が特長。主軸やテーブルへの接近性に優れているため、オペレータに優しい機械仕様だ。











高い平面度要求を実現する「PSG158CH-iQ」岡本工作機械製作所

門形平面研削盤「PSG158CH-iQ」は、モータコア用金型など高い平面度が要求される部品加工用に小型タイプの門形研削盤。
前後800㎜サイズは、要求精度によって形持ちタイプと門形のどちらかを選択できるようになった。
特長は、①高剛性(コラム形に比べ45%アップ)、②独自のクロスレール精度調整機構(特許出願中)、③100㎜幅砥石仕様で高能率・高精度加工――である。





低コストマシン「KNC-20G」 北村製作所

最新ニーズに対応する省スペース、低コストマシンの超小型精密CNC旋盤「KNC-20G」。このマシンは、くし形刃物台旋盤の最大のメリットともいえる高速バイト呼出が特長。スライド上にバイトが「くし状」に取り付けてあるため、旋回創出の必要がない。
同社独自の高精度な主軸と高加速サーボモータ、最新高速CNCの採用で、従来機に比べてよりサイクルタイムを短縮している。職人技を必要とするこだわりの「きさげ加工」もさらに磨き上げ、経年変化に強い安定した精度を約束している。さらにNC指令0.1μを標準仕様とし、より滑らかなテーパ/R加工を可能にした。











0.1μmの技! 「GS-45シリーズ」 黒田精工

開発目標に研削盤に0.1μmの精度要求に応えられる「職人技」を研削盤に持つことを掲げてきた同社。今回、操作性、剛性、精度、メンテナンスと全てにハイクオリティな研削を可能とした「新世代職人 GS-45」シリーズを誕生させた。
洗練されたスーパーホワイトのボディカラーも特長で、明るく清潔な工場環境を考慮しており、「職人芸」で造られる高精度左右送りには匠の技がふんだんに盛り込まれている。











複雑形状をこなす「M32」 シチズンマシナリー

主軸台移動型CNC自動旋盤「M32」は、くし刃回転工具にB軸を搭載。多彩なツーリング構成を実現する背面刃物台Y軸も装備している。
B軸とはY軸方向に対する傾斜軸を表す。斜め穴あけ加工などにおいて、従来機は可変傾斜スピンドルを用いて対応していたが、B軸を搭載した回転工具では連続して角度可変することができるメリットがある。さらに従来のMシリーズ(M20/32)で培った豊富なタレッとホルダーを新しいM32でもそのまま仕様することもできる。





累積ピッチ誤差を極限まで抑えた「AG600LP」 ソディック

リニアモータ駆動の高速・超精密ワイヤ放電加工機「AG600LP」は、高密度化が加速する順送プレス金型でのプレート加工などにおいて、累積ピッチ誤差を極限まで抑えた高精度加工を実現するマシン。世界のあらゆる設置環境・運用環境でも連続稼働による生産効率アップを図る。機械の加工・組立・調整にて超高精度を追求しているので、造りこみ精度の向上に役立つ。さらには超高精度ローラーガイド採用で高剛性化と高精度化を実現、同社独自の開発の製造・噴流ポンプを採用したことにより、ワイヤ放電加工に最適な制御を実現した。





あらゆる加工に挑む「TUE」シリーズ 東芝機械

東芝機械のベストセラー機の「TUE」がリニューアルして登場した。
加工範囲を拡大する穴あけ、タップ加工もできる複合機(S)タイプを加えさらにパワーアップ。刃物台の左右移動(X軸)の案内面に高剛性リニアガイドを採用し、高精度な位置決めを実現したことが特長である。熱源であるギア箱をベッドから離し、熱変位を最小に抑え、本格的C軸割出し機能と強固なクランプ機構で高精度テーブルを可能にした。また、主要構造部品は全て高級鋳鉄を使用し、コラムは剛性の高い箱形構造。テーブル最高回転速度(TUE-150:400min⁻¹ TUE-200:240min⁻¹)もアップし、高能率が期待できる仕様である。


50番主軸と同等の切削を誇る「a61nx」牧野フライス製作所

牧野フライス製作所が展示していたのは、50番主軸と同等の切削を誇る横形マシニングセンタ「a61nx」だ。大量に発生するさまざまな切りくずを確実に処理する切りくず対策も万全を期している。切りくずの堆積を防ぐ垂直面と傾斜面で構成された加工室内カバーに加え、X・Z軸カバーは1枚の板金で構成し、切りくずの噛み込みトラブルを防止している(a51nxのみ)。また、切りくずはクーラントともに幅広のセンタートラフに落とし込まれ大流量のベースクーラントで確実に機外に排出する仕組。自動化による生産性の向上も期待できるマシンである。











フィルム方式超仕上「SFC025Md」 松田精機

高効率で簡単操作、しかもローコストなフィルム方式超仕上盤「SFC025Md」。この製品は、砥粒の摩耗や研磨圧変化がなく、被研磨物の寸法精度に影響を与えず、Rz0.8μ以下の仕上げ面粗度が安定して得られるフィルム方式円筒超仕上げ盤である。仕上げ面粗度Rz0.1~0.2μの超仕上げにも余裕をもって対応する。研磨装置と母機一体型なので組み立ても不要。操作も簡単なので導入したその日から本格稼働ができる。





カスタマイズが可能な「HU100」 三井精機工業

ニーズに応じてカスタマイズが可能な本格的モジュールマシン「HU100」。
幅は小さいが高さがあるワークや、旋回径は大きいが加工範囲は狭いワークなどを加工する際、標準的なストローク構成の機械では無駄なストロークが発生してしまう場合があるが、「HU100」シリーズ横型マシニングセンタは顧客のニーズに最適な仕様で機械を構成することが可能だ。ニーズに合わせてXYZ軸ストロークの自由な組合せが可能なうえ、周辺機器も含め、特殊使用にも対応する。





工程集約型マシニングセンタ「MCH―330」 メクトロン

2ステージ・1スピンドル・工程集約型マシニングセンタ「MCH―330」。
この製品は1台でワーク6面を全加工し、完成品を得ることを目指し開発している。機械高さ1600㎜を実現した横型コンパクトマシニングセンタで、アルミダイカスト、押出し材等を効率よく全加工する小型・高効率マシンである。
シャドーローディング機能を有効活用する高速ローダは、非加工ステージにあるワークチャックに最短時間でアクセス。ローディング時間ゼロを可能にした。





次世代を支える「NTX2000」 森精機製作所

森精機製作所が展示していた高精度・高効率複合加工機「NTXシリーズ」は、熱変位対策、設置面積の従来機比約40%削減などを実現し、複雑形状の高精度、高能率加工が求められる医療機器や計測器などの小型精密部品加工に最適な複合加工機である。
同社独自のBMT(ビルトインモータ・タレット)技術の採用で、発熱や振動を最小限に抑制するとともに伝達効率を向上させ、切削能力、速度、面品位、精度を大幅に高めている。この技術は、①ミーリング切削能力の向上、②ミーリング加工精度の向上、③刃物台の発熱・振動を抑制、④エネルギーロスの削減――に貢献する。


高精度加工に「YBMVi40」 安田工業

高硬度・高面品位金型の高精度加工に卓越した能力を発揮する立型5軸制御機「YBMVi40」。Y軸に高剛性・高精度BC軸を搭載したこのマシンは、各軸移動体の質量差を極力小さくするとともに、質量の大きな移動体を低重心に設定することで、優れた制御性・減衰性を実現している。主軸とワーク、作業者と加工点をより接近させ、操作性、作業性ともに向上させた。骨格は剛性の高いシンメトリックな門型構造。一体化したブリッジ構造の高剛性ボディーが超高精度、重切削加工領域を極める。

新製品を続々投入! ダイジェット工業

12月1日よりダイジェット工業(本社=大阪市平野区加美東2-1-18)が、新製品「QMミル MPM型」、「3枚刃スーパーワンカット DV-SOCS3形」、「Sヘッド SMSA形」を本格販売する。

新製品名称…QMミル  MPM形

開発コンセプトは、小径刃先交換式工具の多刃化による高能率加工と低抵抗刃形による難削材攻略、そして頑固一徹とのコラボによる振動フリーと長寿命化。
特長は、①多刃仕様のため高速送りが可能(一般鋼の加工においてテーブル送り10mの加工にも対応)、②仕上にまで対応できる高精度な本体、③三次元形状の低抵抗形のチップを採用(高送り用、高送り用強化型、肩削り用)し、切れ味に優れ難削材といわれる耐熱合金、チタン合金加工にまで幅広く対応。④φ10からφ32の全サイズで内部給油加工が可能、⑤Gボディ採用で高剛性、⑥チップ材種は、一般鋼から鋳鉄、焼き入れ鋼、耐熱合金にまで幅広く対応するJC5118と、ステンレス鋼、チタン合金用のJC8050をラインナップ。

主用途は、炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、焼き入れ鋼、鋳鉄、ステンレス鋼、耐熱合金、チタン合金の平面・ポケット、肩削り、ヘリカル、曲面、溝削り加工。
 
サイズ=φ10(2枚刃)~φ32(8枚刃)、
価格=本体 19,000円(φ10)~55,000円(φ32)、チップ 740円

3枚刃スーパーワンカット  DV-SOCS3形

この製品は突っ込み加工にも対応できる高性能ソリッドエンドミル。
特長は、突っ込み加工が可能な中心刃形状の採用で、突っ込み加工から溝加工までを1本の工具でこなせること。従来のスーパーワンカット同様の独創的な溝形状と45度の強ねじれ採用により、溝加工においても抜群の切りくず排出性を実現。「バリューコート」採用により耐摩耗性が向上し長寿命である。

主用途は、炭素鋼、合金鋼、プリハードン鋼、焼き入れ鋼、鋳鉄、ステンレス鋼の突っ込み、肩削り、溝加工。

サイズ=φ3~φ12。
価格=6,000円(φ3)~16,000円(φ12)。

Sヘッド  SMSA形

開発コンセプトは、オール超硬シャンク「頑固一徹」にセット可能なソリッド多刃モジュラーヘッドで、防振性の向上・大径エンドミルのコスト削減・材料削減による環境対策・ヘッド交換の多種活用を実現する。

特長は、①8枚刃多刃仕様により底面加工・側面加工において高精度・高能率な仕上加工が可能。ネジレ角45゚、すくい角3゚のポジ刃形採用で、切れ味に優れる、②リードを加えた曲面すくい面を有する独自のラジアス形状を採用(R1以上)、③切屑排出性に優れた広い底刃ギャッシュポケットにより、スムーズに切屑が排出出来、ランピング加工等同時多軸による仕上げ加工が可能、④耐熱合金・Ti合金等の熱伝導率の低い材料加工時の発熱量を抑え、高速回転・長寿命を実現、⑤研削による高剛性ネジ採用で、振れ精度0.015mm以下の取り付け精度が繰り返して得られる、⑥センタースルーでの内部給油により底刃を利用した加工時においても長寿命を実現。
     
主用途は、炭素鋼、プリハードン鋼、ステンレス鋼、耐熱合金、チタン合金、アルミ合金の底面・側面仕上げ加工。
 
サイズ=φ16、φ20、φ25、φ30、φ32のR0.5、R1、R2、R3。

機械工業生産額(改定)見通し調査概要 

日本機械工業連合会がこのほどまとめた機械工業生産額(改定)見通し調査の概要は以下の通り。≪平成21年度の生産動向≫日本の機械工業は平成20年9月の米国の金融危機に端を発した世界同時不況の影響を受け世界経済が低迷する中で、生産は大幅な落ち込みとなった。しかし、各国政府による景気対策が行われ、とりわけアジア・中国などの新興国における景気刺激策の効果には目覚ましいものがあり、わが国機械工業も21年度に入り振興国向け輸出を中心に回復の兆しが出始めて来た。新興国向けの外需に加え、国内でも家電エコポイント、エコカー減税や補助金などが追い風となり、これら対象製品を中心に個人消費も持ち直し、鉱工業生産も輸出や個人消費に連動し徐々に回復を辿っていった。ただ、回復の内容は新興国の外需や製作に後押しされた業種・機種が中心で、以前厳しい業種・機種もあり、設備投資もストック調整圧力が強く下げ止まってきたものの、企業の投資マインドは慎重に推移した。こうした中で、平成21年度の機械工業生産額は、前年度比18・6%減の61兆5488億円となった。機械工業の主な動向は以下の通り。【一般機械】一般機械の生産額は前年度比(以下同様)28.9%減の9兆8638億円となった。機種別にみると、「ボイラー電動機」はボイラー・タービン、内燃機関ともに国内での設備投資の減退による需要減により16・3%減。「土木建設機械」は内需の激しい冷え込み、外需もアジア圏以外ではかつてない落ち込みとなり55.2%減。「印刷・製本・紙工機械」は景気低迷による企業の広告宣伝費の縮減、印刷物の少量化、印刷価格の下落、業界内の過当競争等の問題に対する改善も進まず44.2%減。「ポンプ・送風機・圧縮機」は内需は官公需、民需ともに減少、外需も減少したことから14.0%減。「油空圧機器」は下期に輸出は回復したものの、国内需要の冷え込みが大きかったことから29.4%減。「ロボット」は2大ユーザーである自動車産業と電機・電子機械産業向けの設備投資抑制の影響を大きく受けたことから53.6%減。「農業用機械器具」は国内が“緊急機械リース支援事業”の補助金により需要は一時的に回復したものの市場は縮小が進み、海外は北米の市場低迷、欧州市場も減少、アジアでは中国での補助金の支援の遅れや景気後退もあり13.7%減。「金属工作機械」は後半にやや持ち直したものの、不況からの長いトンネルを抜け出せず55.6%減。「第二次金属加工機械」は国内では前年下期からの受注激減が影響し、海外向けでも北米、欧州、アジアをはじめ全地域で厳しく47.7%減。「鋳造装置」は鋳造機械等の設備に過剰感があり、ダイカストマシンもダイカスト製品の大幅な生産減少の影響を受け51.3%減。「繊維機械」は繊維を除き、化学繊維機械、準備機械、編組機械等、全ての機種で減少し17.8%減。「食料品加工機械」はユーザーである食品産業に生産設備の設備や増設、新規製品投入と既存製品の品質改善に向けた動きがあったが、消費市場全体の縮小と低価格製品へのシフトが響き、全体的に設備投資意欲が減退、機械や設備の販売価格引き下げの傾向もあり1.3%減。「木材加工機械」は新設住宅着工戸数の大幅な落ち込みに加え、不況や円高も影響し49.7%減。「事務用機械」は個人消費の低迷と生産拠点の海外移転の進展により、国内生産の減少や世界的な経済の悪化により29.7%減。「ミシン」は工業用が主要需要先の中国市場の低迷が影響し生産は大幅に減少、家庭用は個人消費の低迷と生産拠点の海外移転の進展により、国内生産が減少し31.4%減。「冷凍機・同応用装置」は天候不順の影響や設備投資の減少などにより冷凍空調用圧縮機、空気調和関連機器、冷凍冷蔵関連機器、冷凍空調用冷却塔の全てで減少し、全体で12.4%減。「軸受」は需要先の自動車をはじめとする製造業で生産調節や設備投資の削減が続き17.4%減。「半導体製造装置およびFPD製造装置」は下期に需要増加に伴い価格が上昇するなど持ち直したものの、設備投資の本格回復には至らず27.5%減少した。【電気機械】電気機械の生産額は前年度比(以下同様)14.8%減の6兆2552億円となった。機種別にみると、「回転電気機械・静止電気機械器具・開閉制御装置」は設備投資の冷え込みや輸出環境の悪化などの影響を受け、17.6%減。「民生用電気機械」は生活密着型の製品で、買い替え需要に支えられている堅実な市場とはいえ、景気減退の波を受け3.6%減。「電球」は経済不況の影響とともに電球形蛍光ランプなど蛍光ランプの生産拠点が海外に移り20.4%減。「電気計測器」は電気計器が増加したものの、電気測定器、工業用計測制御機器、放射線計測機器、環境計測器が減少し、全体では14.2%減少した。【情報通信機械】情報通信機械の生産額は前年度比(以下同様)22.8%減の5兆8623億円となった。機種別にみると、「民生用電子機器」は薄型テレビへのエコポイント付与による需要の高まりは大きかったものの、全体では景気後退からの買控え等の影響による上期の大幅な落ち込みをカバーできず、また、価格下落もあり19.5%減。「通信機器」は、携帯電話が景気悪化と新販売方式の影響による買い替え需要の減少、有線達松機器は不況の影響により減少、有線ネットワーク関連機器も前年度NGN大型投資の反動や民間設備投資の抑制により減少し、通信機器全体では22.4%減。「電子計算機および関連装置」は低価格志向や景気の落ち込みによるリプレースの長期化もあり28.2%減少した。【電子部品・デバイス】電子部品・デバイスの生産額は前年度比(以下同様)28.4%減の6兆9540億円となった。各国での経済対策の効果によりデジタル最終製品需要の持ち直しも見られたものの、上期の大幅な落ち込みの影響は大きく、受動部品、接続部品、電子回路基板、集積回路、液晶デバイス等ともに大きく落ち込んだことから、「電子部品」は28.7%減少、「電子デバイス」は28.2&減少した。【輸送機械】輸送機械の生産額は前年度比(以下同様)11.1%減の26兆4382億円となった。機種別にみると、「自動車」は国内販売では登録乗用車に環境対応車に対する税の減免措置や補助金による押し上げ効果がみられたものの、乗用車全体では雇用・所得環境の悪化により減少、トラック・バスも景気後退による減少が見られ、輸出も一部の仕向け国で回復がみられたものの、全体としては厳しい状況が続いたため、自動車全体では14.3%減。「自動車部品」は国内の自動車需要の減少、海外でも主要取引先の日系自動車メーカーの生産が減少したこと等により海外への部品輸出が減少し、結果として国内の部品生産が減少したことから5.2%減。「産業車両」は上期は落ち込みが続き、下期は在庫調整の進展や前年度急減に対する反動もあり、後半から回復に転じたものの年度計では厳しく50.9%減。「鋼船」は引き続き高水準の竣工が続き、船価回復後の受注船も順次竣工したため15.1%増。「航空機は発動機、機体部品、装備品が増加したものの、機体、発動機部品が減少し、全体で7.3%減少した。【精密機械】精密機械の生産額は前年度比(以下同様)18.9%減の1兆825億円となった。機種別にみると、「計測機器」は主要需要先の低迷、輸入品を含めた低価格化競争の激化、円高の影響などにより測定機器、試験機、測量機器がともに減少し23.6%減。「光学機械」は写真機が15.1%減、望遠鏡・顕微鏡が不況や円高による海外メーカーの価格優位性の高まりで10.1%減、カメラの交換レンズ・付属品が1.2%減となり、光学機械全体で6.0%減少した。【金属製品】金属製品の生産額は前年度比(以下同様)15.4%減の2兆4746億円となった。機種別にみると、「鉄構物・架線金物」は6.5%減。「ばね」は自動車の生産と密接に層管氏9.2%減。「機械工具」は特殊鋼工具が自動車向けの需要が大幅に減少し46.6%減、超硬工具が主なユーザーである自動車、工作機械向けが厳しく32.3%減、ダイヤモンド工具が半導体、自動車向けに戻り基調にあったものの公共投資向けが低調に推移し20.8%減、機械工具全体では33.1%減となった。【鋳鍛造品】鋳鍛造品の生産額は前年比(以下同様)18.7%減の2兆1905億円となった。機種別にみると、「粉末冶金製品」は13.9%減。「鍛工品」は自動車向けの製品によって需要に差があり減少、産業機械・土木建設機械向けでは在庫調整が進みつつあったが、廉価な汎用製品の生産が海外にシフトし大幅な減少をしたことから、全体で18.6%減・銑鉄鋳物は24.4%減。「可鍛鋳鉄・精密鋳造品」は17.6%減。「非鉄金属鋳物」は16.8%減。ダイカストは14.6%減少した。≪平成22年度の生産動向≫ 平成22年度の機械工業は、前年度からの各国政府による景気対策の効果や、中国・アジア等の新興国を中心とする海外経済の回復に伴う輸出の増加、国内ではエコカー減税・補助金、家電エコポイントなどの政策効果による押し上げ、今夏の猛暑効果などに支えられ、生産は緩やかに持ち直してきた。さらに、企業収益の改善や設備投資の持ち直し、企業の業況判断の改善などの動きも見られ、今年度の機械工業は輸出関連、会期対策関連絡みの機種を中心に増加が見込まれている。ただ、ここにきてマクロ経済は、円高の継続や海外経済の減速懸念、欧州を中心とした国際的な信用収縮の不安や、政策効果の息切れ・一巡など、今後「踊り場」入りの可能性も高まるなど先行き厳しい状況にある。こうした中で平成22度の機械工業生産額は前年度比9.4%増の67兆3535億円となる見通しである。機械工業の主な動向は次のとおり。【一般機械】一般機械の生産額は前年度比(以下同様)24.2%増の12兆2491億円となる見通しである。機種別にみると、「ボイラー・原動機」は内需では既存の設備の維持等を目的とした更新需要による回復、外需ではアジアや中東向けの需要拡大や、環境意識の高まりを背景にしたエネルギー転換等の需要増も見込まれ14.2%増。「土木建設機械」は内需は前年度に底を打ち回復基調に入り、外需もアジアをはじめとする各地域で強く持ち直し65.4%増。「印刷・製本・紙工機械」は国内は印刷需要の回復の遅れが懸念されるが、高付加価値設備の需要を中心に底は脱し、海外では中国をはじめとする東アジア地域の需要も回復の兆しが見られることから15.0%増。「ポンプ・送風機・圧縮機」は内需は民需を中心とした更新需要、外需も新興国や産油国における需要増が期待できることから5.0%増。「油空圧機器」は輸出が中国を中心としたアジア向けで伸長し、国内でも在庫調整がひと段落し需要増が見込まれることから23.2%増。「ロボットは2大ユーザー産業である自動車と電気・電子機械向けが中国を中心としたアジア向けで伸長し、国内でも在庫調整がひと段落し需要増が見込まれることから76.6%増。「農業用機械器具」は前年度の緊急農機リース支援事業の反動や、円高の影響による不透明感はあるものの、各種販売対策による梃子入れ、海外もアジアでの回復が期待されることから1.9%増。「金属工作機械」は国内向けの回復は海外に比べ以前として力強さに欠けるものの、中国をはじめアジア向け需要が好調で46.0%増。「第二次金属加工機械」は中国からの受注が急回復しており、韓国、台湾も回復基調にあり、輸出がけん引する形の生産増加が期待され18.4%増。「鋳造装置」は需要先の設備投資意欲が低く、低水準が続くが、厳しかった前年度からの持ち直しもあり14.5%増。「繊維機械」はアジア新興国からの受注の急増などから生産が回復してきており、化学繊維機械、準備機械、繊機、編組機械等、全ての機種で増加が期待でき64.9%図。「食料品加工機械」は精米、製粉などのユーザー産業の一部に設備投資需要があり、緩やかな上昇が見込まれることから1.2%増。「木材加工機械」は以前として厳しい状況が続くものの前年度からの持ち直しもあり、製材機械、チップ機械、合板機械、木工機械のいずれも増加が見込まれ23.6%増。「事務用機械」は海外での現地生産が進み国内生産の減少傾向が続くことから20.4%減。「ミシン」は工業用が主力の中国市場で輸出縫製および内需縫製の需要が増え、家庭用は主要市場の北米、欧州の需要は堅調だが、生産拠点の海外移転が進展しているため横ばい、ミシン全体では31.2%増。「冷凍機・同応用装置」は重要産業の設備投資が持ち直し、更新需要も期待されることから7.2%増。「軸受」は景気対策の効果や在庫調整の進展が期待され16.1%増。「半導体製造装置およびFPD製造装置」は重要が回復し、各デバイスメーカーの大型設備投資案件も再開されており、設備投資の大幅な回復が期待できることから70.8%増加する見通しである。【電気機械】電気機械の生産額は前年度比(以下同様)3.9%増の6兆4991億円となる見通しである。機種別にみると、「回転電気機械・静止電気機械器具・開閉制御装置」は国内での急激な落ち込みによる反動増や中国を中心としたアジア向け輸出が堅調で7.3%増。「民生用電気機械」は生活に密着している製品で堅実な市場とはいえ、生産の海外シフトが拡大しており、4.2%減。電球は機械・機器部品用途の回復が期待され1.8%増。「電気計測器」は電気計器が減少するものの、電気測定器、工業用計測制御機器、放射線計測器、環境計測器が増加し、全体では24.3%増加する見通しである。【情報通信機械】情報通信機械の生産額は前年度比(以下同様)4.1%増の6兆1018億円とんばる見通しである。機種別にみると、「民生用電子機器」は薄型テレビへのエコポイント付与による需要の高まりと地上デジタル放送移行への買い換えが下期も進み、カーナビゲーションシステムも廉価タイプが拡大傾向にあることから、全体では9.8%増。「通信機器」は急増するトラフィックへの対応のため大容量・高速化バックボーンへの投資やLTEへの投資が機体できるものの、通信キャリアの設備投資はNGNへの投資がひと段落し投資抑制傾向にあり、また、民間設備投資は今後緩やかな回復が見込まれるものの、本年度が底とみられ6.4%減。「電子計算機および関連装置」はパソコンで真OS搭載機の発売による企業向けの需要が好調で、先延ばしになっているリプレース需要も徐々に進んでいることから11.4%増加する見通しである。【電子部品・デバイス】電子部品・デバイスの生産g買うは前年度比(以下同様)19.6%増の8兆3188億円となる見通しである。各国政府の経済対策や海外でのデジタル製品需要の回復による好転が期待され、各社グローバルな生産体制の確立も進むことが予想されることから、「電子部品」は21.1%増加、「電子デバイス」は19.0%増加する見通しである。【輸送機械】輸送機械の生産高は前年度比(以下同様)4.0%増の27兆5084億円となる見通しである。機種別にみると、「自動車」は国内販売では年度前半にエコカー減税・補助金による押し上げ効果、景気回復に伴う需要喚起があったが、後半には補助金終了に伴う反動減が予想され、輸出においては全体として回復基調が継続することが期待されるため、自動車全体では5.0%増。「自動車部品」は自動車市場で上期はエコカー減税・補助金により国内需要が回復したことから、部品生産も増加が見込まれ4.0%増。「産業車両」はフォークリフトトラック、ショベルトラックともに国内外とりわけ海外市場は回復基調にあり、今後もこの傾向は続くとみられることから28.9%増。「鋼船」は引き続き安定した竣工が見込めるが、高水準の竣工が続いていたため反動により0.5%減。「航空機」は発動機部品が減少するものの、機体、発動機、機体部品、装備品が増加し、全体で5.7%増加する見通しである。【精密機械】精密機械の生産額は前年度比(以下同様)7.9%増の1兆1678億円となる見通しである。機種別にみると、「計測機器」は緩やかではあるものの回復傾向にあり、測定機器、測量機器が増加し12.6%増。「光学機械」は写真機が7.5%減、望遠鏡・顕微鏡が11.3%増、カメラの交換レンズ・付属品が0.6%減、光学機械全体では0.3%減少する見通しである。【金属製品】金属製品の生産額は前年度比(以下同様)4.9%増の2兆5956億円となる見通しである。機種別にみると、「鉄構物・架線金物」は3.2%減。「ばね」は14.4%増。「機械工具」は特殊鋼工具が国内の自動車産業向け、海外もアジア向けの需要が好調で57.0%増、超硬工具が中国をはじめとする輸出主導の急回復により44.8%増、ダイヤモンド工具が自動車、工作機械、IT産業向け需要が増加し35.8%増、機械工具全体では44.8%増加する見通しである。【鋳鍛造品】鋳鍛造品の生産額は前年度比(以下同様)13.7%増の2兆4909億円となる見通しである。機種別にみると、「粉末冶金製品」は4.7%増。「鍛工品」は原材料価格の値上げやコスト低減要求など厳しい面はあるものの、中国をはじめとするアジア諸国の回復が著しく、自動車向け需要が安定し、建機、鉱山関係向けでは波が大きいが順調に回復基調にあることから全体で11.4%増。「銑鉄鋳物」は40.0%増。「可鍛鋳鉄・精密鋳造品」は8.8%減。「非鉄金属鋳物」は8.4%減。ダイカストは5.4%増加する見通しである。

9月分超硬工具主要統計

超硬工具協会がまとめた9月分超硬工具主要統計は以下の通り。【超硬合金重量】489トン(前年比148.2)。【超硬工具生産量】切削工具186億7800万円(前年比158.8)、耐摩工具31億9100万円(同113.2)、鉱山土木工具6億6100万円(同122.0)、その他工具4億4000万円(同169.2)、焼結体・工具17億1100万円(同164.8)、合計246億8100万円(同150.3)。【輸出入】輸出67億2800万円(前年比160.8)、輸入35億1500万円(同151.1)。【超硬工具出荷額】切削工具180億8100万円(前年比143.2)、耐摩工具31億5500万円(同112.3)、鉱山土木工具6億9800万円(同102.6)、その他工具4億100万円(同137.8)、焼結体・工具16億5100万円(同160.6)、合計239億8600万円(同137.6)。【刃先交換チップ】生産2587万7000個(前年比184.3)、出荷2519万8000個(同165.2)。