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日本ロボット工業会が「創立50周年記念式典」を開催
日本ロボット工業会(会長=山口賢治 ファナック社長)が、10月13日、東京ビッグサイト会議棟で「創立50周年記念式典」を開催した。
あいさつに立った山口会長は、「わが国のロボット産業は今日に至るまで、利用の大部分が産業用ロボットとして製造業を中心としたものづくり中で生産性や品質の向上といった効率的な生産体制の構築や、今日のグローバル化に対応した国際競争力の強化など、経済的、社会的ニーズに貢献してきた。同時に産業用ロボットは汎用性の高さが評価され、新たな生産システムの中核的役割を担う形で拡大発展をしてきた。わが国のロボット産業の規模は、2021年に受注額1兆円越えを果たし、現在も世界トップの地位を堅持している。」と述べた。
来賓を代表して、経済産業省の山口隆一 製造産業局長が「ロボット工業会は創立以来、ロボットに関する研究開発、標準化の推進、利用技術の普及促進、市場動向や統計の調査など幅広い取り組みを通じ、わが国のロボット産業の発展に大きく貢献してきた。その結果、グローバル規模のロボット需要の増大にも対応することができ、2021年に過去最高の1兆円を超えた。近年は他国との競争が激しくなってきている状況だが、日本のロボット産業が引き続き高い国際競争力を維持していることに深く敬意を表している。」とあいさつした。
続いて、経済産業大臣表彰状ならびに経済産業省製造産業局長表彰が行われ、経済産業大臣表彰に稲葉善治 ファナック会長が、経済産業省製造産業局長に川崎重工業の橋本安彦社長など6人が授与された。
日本工作機械販売協会 50周年記念式典を開く
日本工作機械販売協会(会長:髙田研至 (株)井高社長)が10月21日、2020年に予定し新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期していた「50周年記念式典」を都内のホテルグランドアーク半蔵門で開いた。
日本工作機械販売協会(略称:日工販)は会員の健全なる経営を基盤とし、業界全体の総合的な発展と関連産業の振興を図るとともに国民経済の繁栄に寄与することを目的として1970年10月28日に第1回の設立総会が大阪で開かれ今日に至っている。髙田会長はあいさつのなかで、「1970年はいざなぎ景気の成熟期に達した時であり、GDPは15%成長、高度成長を遂げ、自動車産業も520万台とモータリーゼーションの真っ只中だった。日工会の数字では3100億円を超えていたが、うちNC機は230億円とNC機は出始めた頃であり、輸出においても240億円台と国内需要中心の市場であった。日工販が50年を迎える2020年は、新型コロナウイルスの影響により深刻な景気後退をもたらすなか、受注額は9000億円、生産額7200億円であった。現在、52年目を迎えるが世界の情勢は新型コロナウイルスにいつ終焉するか分からない地政学的や為替問題など混沌とした世界情勢である。」と設立当初から現在までの歴史について触れたあと、「将来に向けて若手社員が自信と誇りが持てる魅力ある業界となるためにも日工販の会員で良かった、メーカーからもユーザーからも必要とされることが大切だと考えている。」と述べた。
来賓を代表して経済産業省の安田 篤 製造産業局産業機械課長が、「わが国製造業の基盤となる工作機械の流通販売を通して製造業の発展に大きく寄与された。この50年を振り返ると様々な出来事があった。かつてはオイルショックやバブル崩壊、近年では東日本大震災と新型コロナウイルスの感染拡大と経済社会に大きな環境変化があった。皆様はこうした大きな環境変化にも柔軟かつ機動的に対応され、工作機械の供給を支えることでわが国全体の競争力強化にも大きく貢献されたことに敬意を表したい。」とあいさつした。
続いて日本工作機械工業会の稲葉善治会長が、「工作機械の販売と製造は車の両輪。お互いに協力しあい、今日の発展に向かいともに歩んできた50年である。日本工作機械販売協会が設立された1970年以降、わが国工作機械業界は大きな飛躍を遂げた。設立当初は現在の市場からみるとまだ小さな規模であり、汎用機が主体だったものの1972年以降になると、日本の工作機械の近代化が一気に進むこととなった。この結果、国内だけでなく欧州市場に進出を果たした日本の工作機械業界は1982年に世界第一位の工作機械生産国となった。現在に至るまで世界市場で確固たる地位を占めている。現在、日本の工作機械は量では中国に次いで2番だが質ではドイツとトップクラスの地位を維持している。こうして日本の工作機械の発展はメーカーとユーザーを繋ぐ販売のプロフェッショナルである日本工作機械販売協会のご活躍なくしてはなし得なかった。」と感謝を述べた。
続いて表彰式が行われた。「経済産業省製造産業局長表彰」「日本工作機械販売協会会長表彰」は次の通り。
■経済産業省製造産業局長表彰状授与
・赤沢機械(株) 代表取締役社長 赤澤正道氏
・(株)不二 代表取締役会長 池浦捷行氏
・新東工業(株) 取締役会長 上田良樹氏
・宮脇プラント(株) 取締役会長 宮脇隆一郎氏
・山下機械(株) 代表取締役会長 山下隆臟氏
■日本工作機械販売協会会長表彰
・元京華産業(株) 役員 岩切 修氏
・元日本工作機械販売協会 専務理事 宇佐美 浩氏
・三立興産(株) 代表取締役会長 加藤 斉氏
・(株)井高 取締役社長 髙田研至氏
・(株)東洋 代表取締役社長 羽賀象二郎氏
イスカルジャパン 「イスカル直需店総会2022」を開催
イスカルジャパン(代表取締役:岡田一成氏)が、10月12日(水)、ANAクラウンプラザホテル神戸で全国の直需代理店を対象に、「イスカル直需店総会2022」を開催した。
岡田代表は、あいさつの中で「流通パートナー各社との関係重視、強化」の基本施策を強調したあと、「流通戦略をより拡大する中で、各種高付加価値提案の知名度の浸透が急務である。2024年に国内設立30年を迎える当社として、国内マーケットにおいては、エンドユーザーへの生産性向上のためのソリューションを訴求しつつ、流通直需代理店との良好な関係を維持・強化するハイブリッド戦略を推進する。」と力強く述べた。
総会後半では同社営業部より、イスカル商品のさらなる高付加価値提案として、具体的な活動策や提案手法ならびにその実例などを紹介した。総会後は、同ホテルにて懇親会を開催し、情報交換や交流の場として参加者も歓談を楽しんだ。
DMG森精機 デジタルアカデミー 複合加工機・AMの基本を習得
DMG森精機がこのほど、オンライン学習コンテンツのデジタルアカデミーにおいて、新たに「複合加工機ベーシック」ならびに「AMエントリー」の受講者を募集している。
同社は2020年6月にデジタルアカデミーの提供を開始し、現時点では「機械加工ベーシック」、「マシニングセンタベーシック」、「ターニングセンタベーシック」、「5軸加工機ベーシック」を公開しており、すでに約4,000名の教育機関や企業、顧客が受講しており好評を博している。
今回は複合加工機による工程集約、ロボットによる自動化、デジタル化などが提唱される工作機械業界の最先端技術を学習できるよう新たに2コースをリリースした。
1つ目の新コース「複合加工機ベーシック」は、DMG森精機アカデミーにて提供する5日間の対面型スクール「複合加工機 NT/NTXコース」の講義部分を凝縮した、8時間のeラーニングコンテンツ。
操作やNCプログラミング、ミーリング加工、穴加工などの実践的な内容を学習し、豊富な演習に取り組むことで、工程集約を実現する複合加工機の基本的な操作とプログラミングを習得できる。さらに、コース内で学習する図面・工程表をダウンロードして演習に取り組むことでデジタルコンテンツでありながら現場で即時に役立つ知識・経験を身に付けることも可能である。
新コース「AMエントリー」は、AM(アディティブマニュファクチャリング)技術を対象とした、AMの導入知識を3時間で学習が可能なeラーニングコンテンツ。事前知識を必要とせず、AMの概要からはじまり、代表的なAM技術であるSLM方式とDED方式の原理、利点、実際の適用例、DfAM(Design for Additive Manufacturingの略)の基礎、アプリケーションまで幅広く学ぶことができ、AM技術をお客様の事業創出にどのように活用するか受講者がイメージできることが特徴となっている。
今後、2023年には自動化・デジタル化技術を学習できる「自動化ベーシック」、および「デジタル化ベーシック」、主要機種における機械納品時の操作説明eラーニングのリリースを予定している。また、今回のリリースにより主要機種のベーシックコースのラインアップが整ったこともあり、今後は工業高校、工業高等専門学校や大学を始めとした教育機関への普及を進めていくことで、製造業の人材育成に貢献するとしている。
受講の申し込みは下記の登録無料のポータルサイト「my DMG MORI」 から受け付けている。
■複合加工機ベーシック
https://www.technium.net/school/detail/ol5/
■AMエントリー
https://www.technium.net/school/detail/ol6/
●受講料(税抜)
・複合加工機ベーシック(8時間)1名:110,000円
・AMエントリー(3時間)1名:33,000円
〈受講開始日から1年間受講可能〉
ヤマザキマザックグループ 社員2名が「黄綬褒章」を受章
ヤマザキマザックグループの社員2名が、令和4年秋の褒章において「黄綬褒章」を受章した。
「黄綬褒章」は工業、商業、農業等の業務に精励し、他の模範となるような技術や事績を有する個人に対して与えられる褒章。今回、「黄綬褒章」を受章した同社社員は次の通り。
・原 稔 氏 ヤマザキマザック(株)所属
・坂口好彦 氏 ヤマザキマザック マニュファクチャリング(株)所属
原氏は 1971年の入社以来、工作機械の主軸やテーブルの組立に40年以上にわたり従事した。主軸部品の高精度な仕上げ加工方法や、主軸組立の高効率化に寄与する作業方法を考案したことなどが評価された。
坂口氏は1978年の入社以来、工作機械の組立、調整、保守など多岐にわたる作業に40 年以上にわたり従事してきた。中でも複合加工機の高精度な仕上げや、大型社内設備機械の 保全において力を発揮し、生産拡大に貢献したことなどが評価された。
なお、ヤマザキマザックグループで「黄綬褒章」を受けた社員は、今回の受章で累計7名となった。同社では、今後も高度な技能を有する人材の育成に努め、高性能な工作機械の提供を通して世界のものづくりの発展に貢献するとしている。
原氏の功績・貢献の概要
【主軸の品質向上に貢献】
・主軸の高度なバランス取り作業により、主軸の品質向上に貢献
主軸のバランス取り作業において、アンバランス量許容値0.5g以下のところ0.1g以下に作業することができる。このことにより主軸の回転振動が最小限に抑えられ、切削加工においてビビり面の無い美しい面に仕上げることができ、工作機械の高品質化に貢献した。
・数値管理によるものづくりの推進により、主軸の品質向上に貢献
重要ユニットであるヘッド部分の主軸組立に従事し「数値管理」できるものづくりに取り組み、工程品質記録書の改訂などに尽力した。また、主軸NNベアリングの与圧管理を目視で管理できるGNゲージを利用し、ベアリングに掛る負荷量を正確に数値化し作業方法を統一した。数値管理によるものづくりの結果、バラツキの無い品質の安定した主軸ユニットの生産が可能になり、工作機械の品質向上に貢献した。
【若手社員の指導育成に関する功績】
長年にわたり習得した技能と豊富な経験を生かし、社内技能訓練施設「マザック道場」の講師として若手社員への組立の基本となる技能指導を継続し、後進育成を行ってきた。また、技能検定の指導員としても技能育成に携わり、10年間で92名の技能士を育成した。
●主な表彰歴・取得検定
表彰歴:優秀技能者 愛知県知事表彰
卓越技能者 厚生労働大臣表彰 (現代の名工)
坂口氏の功績・貢献の概要
【複合加工機の機械組立・調整作業の高精度化に貢献】
複合加工機の主要構造部分の一つであるミル主軸の機械調整作業では、熟練の技能と経験が必要とされる。坂口氏は、ミル主軸テストバーの走りを3μ/100mm以下の精度になるように調整することができる。この作業においてズレのない仕上げ調整を行うことができ、工作機械の高精度化に貢献した。
【大型複合加工機の高寿命化に寄与】
長年にわたり習得した工作機械の製造経験を生かし、2010年からは自社の設備機械の保守管理に従事しています。自社製設備の中でも特に、大型複合加工機の精度維持管理・予防保全の充実により、故障停止しない設備機械のために力を発揮し、製品の生産拡大に、工作機械の高寿命化に貢献しました。
●主な表彰歴・取得検定
表 彰 歴 : 卓越技能者 岐阜県知事表彰
卓越技能者 厚生労働大臣表彰 (現代の名工)
技能検定 : 特級機械技能士
特級仕上げ技能士
オーエスジー軟式テニス部 日本最高峰のテニス日本リーグに参戦
オーエスジー硬式テニス部は、本年12月1日から開催される日本社会人テニスの最高峰である「第37回テニス日本リーグ」に参戦するにあたり、豊川市役所の竹本豊川市長を訪問し、「第34回JICTF全国社会人テニス選手権」の優勝報告と、日本リーグ参戦への決意と抱負を市長に報告した。
オーエスジーの硬式テニス部は、17名の部員全員がオーエスジーならびにそのグループ会社の社員であり、日頃は会社業務を行いながら、仕事後、あるいは土日を利用して豊川にある会社スポーツ施設ユーカリ倶楽部のテニスコートに毎日自主的に集まって練習している。チーム内のトップ選手も毎日練習に顔を出しているので、チーム全体が常に高いモチベーションを保ちながら練習に励んでいる。
日本リーグでは、1試合あたりシングル2戦とダブルス1戦が行われる。
今年4月入社の山口選手が現在チーム内では日本国内のランキングのトップ。そこに、シングルス安田選手、さらにダブルス島選手、渡邉選手という布陣をメインに日本リーグに臨む。
オーエスジーの今年の日本リーグでの目標は、アマチュアチーム賞を受賞すること。
選手全員がアマチュアとして会社での仕事をしっかりとこなしながら、テニスでも活躍することを目指している。昨年は、シングルで安田選手が敢闘賞を獲得しており、今年はこのアマチュアチーム賞の獲得を目指して、チーム一丸となって試合に臨む。
監督である同社の大沢二朗常務は、「今年もYouTubeのライブ配信で、コーチ兼データアナリストの太田宏司さんといっしょに、5時間以上立ち続けて試合の解説をします。みなさんどうぞ活躍に期待してください。」と竹本市長に活躍を誓った。
ミスミとヤマザキマザックが共同で「旋盤加工部品」サービスを始動
ミスミグループ本社(社長=大野龍隆氏)とヤマザキマザック(社長=山崎高嗣氏)がこのほど、オープンイノベーションによる共同開発を行い、デジタル機械部品調達サービス「meviy(メビー)」の新サービス『旋盤加工部品』を開始すると発表した。両社が持つデジタル技術を掛け合わせ、meviyの商品領域を拡大することで機械部品の調達における時間短縮に貢献する。なお、この新サービスは2022年12月より提供予定。
ミスミのオンライン機械部品調達サービスmeviyは、機械部品の3DデータをアップロードするだけでAIが自動で即時見積もり、加工データの自動生成によりものづくりのリードタイムを短縮し、最短1日での出荷を実現している。機械部品調達時に発生していた作業時間の9割以上を削減することで、顧客の部品調達における非効率を解消するサービスだ。
新サービスとなる『旋盤加工部品』の提供にあたっては、ミスミとヤマザキマザックが加工データの自動生成の領域において共同開発を行った。このオープンイノベーションによりmeviyにおける旋盤加工部品のサービス提供までの時間を大幅に短縮できただけでなく、マザックの工作機械があれば特別な開発不要で自動で加工データの生成、自動での加工が可能となり、ものづくりのリードタイムの圧倒的な短縮が実現する。
この取り組みにより、これまでmeviyが提供していた切削プレート部品・板金部品に加え、新たに旋盤加工部品においても見積もりから生産までの圧倒的効率化が図れ、顧客の機械部品調達における非効率の解消の範囲を一気に拡大することが可能となった。
「メカトロテックジャパン2023」(MECT2023)出展募集を開始
ニュースダイジェスト社(社長=樋口八郎氏)は2023年に国内で開催される最大級の工作機械見本市、メカトロテックジャパン2023(略称:MECT2023)の出展募集を2022年11月1日から開始した。
この展示会は日本国際工作機械見本市(JIMTOF)に次ぐ国内2番目の規模の工作機械見本市。通算18回目となった2021年展では、426社・団体(1,795小間)が出展し、約7万人が来場した。「MECT2023」では、今年10月に開設した新第1展示館も含むポートメッセなごやの全館を利用して開催する。既存施設の第2展示館と第3展示館を含めた総展示面積は従来の34,000㎡から6,000㎡増え40,000㎡に拡大する。また、主催者企画として、会場での加工実演コーナー「コンセプトゾーン」を今回展でも開設するほか、中小企業の出展を支援する低料金のパッケージ小間「中小企業支援ブース」も引き続き募集する。この他、一般社団法人日本工作機械工業会が主催する「工作機械トップセミナー」も開催予定。
MECT2023概要
●会場:ポートメッセなごや
●開催期間:2023年10月18日(水)~10月21日(土)の4日間
●開場時間:10:00~17:00 ※最終日21日(土)は16:00 まで
●主催:ニュースダイジェスト社
●共催:愛知県機械工具商業協同組合
●予測開催規模:2,000小間 (新型コロナウイルス感染拡大防止のため出展小間数を調整する場合がある)
●予測来場者数:70,000人
●出展対象製品:工作機械、鍛圧・板金加工機、射出成形機、3Dプリンター、機械工具、のこ刃、切削工具、工作機器、測定機器、試験機器、研削砥石、研磨材、油圧・空圧・水圧機器、歯車・歯車装置、環境・安全対応機器装置、CAD/CAM/CAE、制御装置・関連ソフトウエア、産業用ロボット、搬送装置、洗浄機械装置、品質管理・安全・試験認証機関、新素材、マイクロマシン、ナノテクノロジー関連など
■出展申し込み方法
所定の申し込み用紙(『出展のご案内』に添付されているものまたは公式ウェブサイト:https://mect-japan.com/2023/ からダウンロード)に必要事項を記入し、捺印の上、担当者の名刺を添えてMECT 事務局まで郵送すること。
送付先:(株)ニュースダイジェスト社 MECT 事務局
〒464-0075 名古屋市千種区内山3-5-3
■料金について
基本単位 1小間(幅2,970×奥行き2,970mm) ¥310,000(税別)
■申し込み関連のスケジュール
2022年9月度建設機械出荷金額統計まとまる 日本建設機械工業会
日本建設機械工業会がこのほどまとめた9月の建設機械出荷金額は、内需は6.8%増加の1092億円、外需は46.4%増加の2,229億円となった。その結果、内需は3カ月連続の増加、外需は23カ月連続の増加となった。総合計では30.5%増加の3,321億円となり、23カ月連続の増加となった。
内需について機種別に見ると、トラクタ7.0%増加の108億円、油圧ショベル4.5%増加の297億円、建設用クレーン25.2%増加の274億円、油圧ブレーカ・圧砕機13.3%増加の25億円、その他建設機械4.2%増加の74億円の5機種と補給部品5.6%増加の119億円が増加し、内需全体では6.8%の増加となった。
外需について機種別に見ると、トラクタ60.4%増加の284億円、油圧ショベル70.2%増加の984億円、ミニショベル35.8%増加の314億円、建設用クレーン16.2%増加の67億円、道路機械32.9%増加の37億円、コンクリート機械90.3%増加の1億円、基礎機械34.9%増加の2億円、油圧ブレーカ・圧砕機28.3%増加の11億円、その他建設機械25.1%増加の283億円の全9機種と補給部品14.9%増加の247億円が増加した。地域別に見ると、北米が21カ月連続で増加、アジアが19カ月連続で増加するなど全9地域中8地域で増加し、外需全体では46.4%の増加となった。
【工作機械編】「JIMTOF2022」注目各社の見どころはコレだ!
デジタル化と自動化で生産性UP! 業界初のマシンも登場!
●アマダ
アマダは「未来につながるエンジニアリング~アマダが変わる、進化する~」をテーマに掲げ、国内初披露となる新NC装置「AMBC 4ie」を搭載した新製品LBCテクノロジー搭載ファイバーレーザマシン「VENTIS₋3015AJe」や電動サーボベンディングマシン「EGB-eシリーズ」展示する。アマダマシナリーは業界初のデジタルプロジェクターを搭載したプロファイル研削盤「DPG-150」と高精密成型研削盤「MEISTER-G3 UP」の新仕様「工具研削仕様」を出展する。中でも「DPG-150」は、被加工物とといしをよりはっきりと見ることができ、かつ視野範囲も大きく広がるうえ、操作性も向上し、スマートフォンのように操作できる。
合計8機種展示! 新しい研削盤シリーズが会場でリリースされる!
●岡本工作機械製作所
岡本工作機械製作所は、合計8機種の研削盤の展示を行う。まったく新しい機械設計構造とデザイン、機上計測や最新のセンサー技術を活用した超精密研削のスキルレス化に注目したい。今回はロボットによる自動化や従来には販売ラインナップになかった全く新しい研削盤シリーズのリリースも会場で行うので要チェック! 新シリーズの注目はCNC精密平面研削盤「PSG127CA-iQ」シリーズ。電気自動車向け大型金型や半導体関連製造装置の部品加工をターゲットとしており、3D解析によって平面研削盤に最適な構造を再設計、同サイズで市場に浸透しているコラム構造を採用したミライの平面研削盤となる。同社では、「最先端の研削盤がズラリと並ぶ岡本工作機械製作所ブースにお立ち寄りください!」と意気込みを示している。
最先端技術やDXに対応した第5世代マシンを4機種出展!
●キタムラ機械
キタムラ機械は、今回、初期投資を最小にした自動化を提案する。最先端技術やDXに対応した第5世代マシニングセンターを4機種出品し、納入後でも多面自動パレット交換装置(APC)や大容量自動工具交換装置(ATC)へのアップグレードが可能な点を訴える。2008年に業界初のアイコン操作を可能にした独自のCNC装置「Arumatik-Mi」は、4,000台以上の納入実績があり、初号機でもアップグレードが可能だ。1台でIoTが完結可能な「Anywhere-Remote」機能やAIによる機械加工の自動運転が可能な「Auto-Part-Producer」機能の進化についても紹介する。同時5軸制御立形MC「MedCenter5AX」は、1.2m×2.0mの世界最小の設置スペースの中に、40本の大容量工具マガジンを内蔵し、医療機器、半導体製造装置、通信機器、EV関連機器の高速・精密加工に最高のコストパーフォーマンスを発揮する。
加工と計測のSmart化を提案
●黒田精工
KURODAは、加工と計測のスマート化を提案する。展示の目玉となるのは、精密平面研削盤「GS-126CVs」。このマシンは、高機能と高精度に加え、省スペース化、環境対応を具現化し、大型ワーク加工用に開発したもので、左右送りに自社製専用設計の精密ボールねじを採用し、スペース、電力、熱量の大幅削減を実現した。また、メンテナンスの簡易化、油圧関連コストの削減にも貢献する。コラム式の採用により快適な作業に繋げ、様々な加工が簡単に行える操作ソフト、加工精度と時間の劇的な向上を実現するウルトラファインバブル、省人化を可能にする機上計測システムなど、豊富なオプションを用意しているのも嬉しい。併せて精密ギアや同芯度が必要とされる丸物ワークの加工、測定用のクランプ治具「ハイドロリックツール」も展示する。
「粗加工から仕上げ加工まで」がコンセプト
●芝浦機械
芝浦機械の一押し製品は、門形マシニングセンタ「MPC-3120H」。このマシンは、金型加工を中心としたあらゆる加工に対応できる汎用性が特徴の門形機だ。「荒加工から仕上げ加工まで」をコンセプトとし、多種多様なアタッチメント交換により加工工程を集約することを目的に開発された。金型サイズの95%以上に対応できるよう、柔軟性を持った機械サイズを用意しており、ユーザーの設置スペースやワークサイズに合わせた提案が可能である。安定した加工精度と生産性を確保することで、加工現場の経済効果を高めてくれる期待のマシンだ。
「工程集約/自動化/DX・GX」がテーマ
●DMG森精機
DMG森精機のテーマは、「工程集約/自動化/DX・GX」。5軸加工機・複合加工機による工程集約の提案や生産性向上に貢献する自動化システム、顧客をサポートするデジタルサービス、さらにCO2排出量削減に貢献する製品・技術、取り組みを提案してくれる。今回の目玉のひとつは、日本初出展となる「LASERTEC 3000 DED hybrid」。なお、期間中は3DCGソフトウェアによるフルCG制作(4K画質)のデジタルツインで同社ブースを再現し、同社特設Webサイトにて公開する。同社では、「会場にお越しになれない方々にもぜひご来訪いただき、デジタルならではの体験をお楽しみください。」としている。
INCREDIBLEな新規開発7機種を発表
●ナガセインテグレックス
ナガセインテグレックスは7つの新規開発したマシンを展示。今回は〝異次元の超越精密〟を提案する同社。独自のマシン開発手法である「IGTARP DESIGN」(イグタープデザイン)を7機種中6機種に採用している点にも注目したい。中でも特に注目したいのは新世代ミドルレンジ高精度門形平面研削盤「SGX-126SL2D-Neo3」。このマシンは、従来の概念を覆す全く新しい本体構造が特長で3点支持高剛性ベッド構造を採用している。他にも業界初の研削加工支援アプリGRINDROIDⓇ」、加工現場の砥面予報士「GRIDE EYE」など新規開発機及び多彩な周辺機器も展示する。
テーマは「お客様の機械をライフサイクルでご支援」
●牧野技術サービス
牧野フライス製工作機械のアフターサービスを担う牧野技術サービスでは、「お客様の機械をライフサイクルでご支援」をテーマに、様々なソリューションを提案する。目玉は「マキノマシンケアパッケージ」。故障履歴や稼働状況、被削材などの加工条件などに応じて点検内容をパーソナライズできる新しい点検サービスだ。ブースではその場で点検内容を相談することもできる。また、関心度の高いSDGsの観点では、オーバーホールやレトロフィットにも注目したい。メーカ直系のサービス会社だからこそできる信頼性の高いオーバーホール、アフターケアも安心のレトロフィットは既設機の有効活用には必見である。
工具製造に必要な「ブランク研削」「工具研削」「測定」をカバー
●牧野フライス精機
牧野フライス精機は、「工具製造」に必要な「ブランク研削」「工具研削」「測定」の3工程をカバーするトータルな展示がテーマ。一押し製品は、ドリルの様々な箇所を機内で測定/補正可能な内蔵型マイクロビジョンシステム「monocam2」を搭載した、高精密CNC工具研削盤「AGE30FX」だ。最も注目したいのは、目玉となるこのマシンで世界初となる画像認識技術を使用したドリル刃先のホーニング加工を初実演すること。その他、新製品として簡易型工具検査装置「pomMZmicro」を出品。卓上型のコンパクトな工具測定器で、ドリルやエンドミル等の各種切削工具を高性能・高解像カメラで撮影し、直感的な操作で素早く、正確に測定を行う事が可能だ。
「Promise of Performance」の精神で生産性向上への期待に応えるマシン群
●牧野フライス製作所
牧野フライス製作所の出展テーマは「Promise of Performance」。生産性向上・省人化・SDGsへの貢献など同社に寄せられる製品・サービスへの期待に応える決意を込めたキャッチだ。目玉となる半導体部品加工向け横形5軸制御マシニングセンタ「a900Z」、大型化する金型向け立形5軸制御マシニングセンタ「V100S」の2機種は加工領域・動的精度・加工面・使いやすさを、高精度金型向けワイヤ放電加工機「UPX600」は油加工液仕様より加工速度が速く、少ない加工回数で形状精度および加工面の向上をそれぞれ紹介、金型・半導体・次世代自動車・医療などの各分野に向けて提案をする。また、特設コーナーにて、近年注目されている宇宙開発分野におけるサンプルの展示も行う。
究極の精度、「人」と「技術」を未来へ
●三井精機工業
三井精機工業は、究極の精度、『「人」と「技術」を未来へ』をテーマに、精度と品質にこだわった製品を展示する。今回はプレシジョンセンタ「PJ303」、5軸制御立形マシニングセンタ「Vertex55 XⅢ」、高精度ジグ研削盤「J350G」、超高精度横型ジグボーラー「H6E」の4台と省エネ性能を極めた水潤滑インバータコンプレッサ「i-14022AX2-R」を展示。中でも注目したいのはジグ研削盤「J350G」で、このマシンは高精度金型や光学関連、測定関連の部品加工などに使われる最終仕上げを目的としたもので、クラス最大の砥石自動切り込みストロークを持つのが特長。今回は新たに砥石自動交換装置(ATC)と自動計測補正装置を付加し、高精度研削加工の自動化を提案する。
次世代を担う最新5軸マシニングセンタが遂に登場!
●安田工業
安田工業の目玉となるマシンは、EVや次世代航空機、半導体製造装置分野など、最先端エンジニアリングの加工ニーズに応える新鋭機「YBM Vi50」。オールマイティーな分野の高精度5 軸加工機として好評の「YBM Vi40」をさらにサイズアップしたマシンだ。 φ650mm×H500mm、重量500kgまでの大型ワークに対応可能。YBM Vi40のDNAを受け継ぎながら新たに専用設計された機械構造により、φ650mm×H500mm、重量500kgまでの大型ワークに対応可能となり、期待通りの高精度・高面品位加工、高い位置決めを可能にした。もちろんYASDA伝統の熱変位対策を徹底し、機械本来のポテンシャルを最大限に発揮するための支援ソフトウェアも充実。同社では、「YBM Vi 50 は新時代の高精度加工を大きくリードします!」と自信を見せる。
「カーボンニュートラルに向けたマザックのデジタル製造ソリューション」
●ヤマザキマザック
ヤマザキマザックの出展テーマは、「カーボンニュートラルに向けたマザックのデジタル製造ソリューション」。環境性能を高めた新製品に加えて、デジタル化・省人化ニーズに対応する出展を行う。今回の目玉となるのは、消費電力を大幅に削減した新製品「HCN-5000 NEO」。この新型機には、クーラントタンク内のスラッジを効率的に回収する新開発のクーラントシステム(オプション)を展開している。NC装置のエナジーセーバー機能により切削量に合わせてクーラントの流量や吐出量を最適化するうえ、スラッジの堆積を減らすことでメンテナンスコストを削減すると同時にクーラント寿命が延長し、廃油量の削減にも貢献するマシンだ。これらの機能により消費電力を約50%削減に成功! 顧客の環境負荷低減と生産性向上を両立した新製品だ。
オペレータの感性を重視したマシン群を展示
●碌々産業
碌々産業は、超高精度高速微細加工機「Vision-300」、超高精度高速加工機5軸仕様「AndroidⅡ/5AXP」、新型微細加工機「MEGAⅦ-600 concept」の3機種を展示する。同社では、〝オペレータの感性がAI技術ではなし得ない新たなイノベーションを創出する鍵〟と考えており、オペレータの感性や操作性を手助けするソフト&ハード作りを目指しており、マシンにはオペレータの操作性をサポートする「MA-OS1」、オペレータの感性をサポートする見える化システム「M-Kit」 「Advanced M-Kit」を搭載していることにも注目したい。また自動洗浄、機上計測、追い込み加工を実現した「Cosmos」システムも出展する。出展機の他に、最新工具、CAM技術、「Cosmos」システム、小径狭ピッチ穴加工サイクル、生産性を飛躍させた高速穴明サイクル等にて実現した多数の「微細加工サンプル」にも要チェック!