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「未来のものづくりを良い方向に変えていく」 日本ロボットシステムインテグレータ協会が一般社団法人に組織体制を変更

日本ロボットシステムインテグレータ協会(会長=久保田和雄 三明機工社長)が、一般社団法人に組織体制の変更を行ったことに伴い、7月13日に都内のサンケイプラザホールにて設立総会並びにパーティを開催した。
設立パーティであいさつに立った久保田会長は、「2018年7月13日に設立したことが昨日のことのように思い出される。その際はSier会員が123社、協力会員21社の刑144社での船出だった。この時のあいさつで、企業ごとの利害を超えて積極的に日本のシステムインテグレータ能力を高めていきたいと話した。①Networkの構築、②事業基盤の強化、③専門性の高度化、この3つのキーワードで協会を日本の未来に誇れる団体として作り上げていきたい、と申し上げたことを記憶している。」と当時を振り返ったあと、「この5年間で会員数は300社以上に達し、本日一般社団法人として名実ともにひとつの業界を代表する団体として独り立ちをすることができた。」と喜びを表した。

また業界を取り巻く環境にも触れ、「中国では2016年にロボットの稼働台数が日本を抜いて現在は日本国内の3倍近いロボットが中国国内で稼働している状況である一方、日本国内では高齢化が進んでおり、従来ものづくりを支えてきた多くの中小企業で事業継承の問題が発生している。対外的、対内的に日本のものづくりの現状があると思っているが、日本には50年間のロボットシステム構築のノウハウがある。システムインテグレーション技術は様々な機器や技術を組み合わせて作り上げるという日本が最も得意としている摺り合わせの技術を核としたもので、これは他国が一朝一夕で真似ることができないものであり、他国の一歩﨑を続けられる可能性がある。われわれ業界が力を発揮することにより、日本の未来のものづくりを良い方向に変えていくことができると思っている。」と力強くあいさつをした。
続いて来賓を代表して経済産業省製造産業局の石曽根智昭ロボット政策室室長があいさつをした。この中で石曽根室長は、「ロボット産業をどう拡大していくのかという要なキープレーヤーはSIerであるということを聞いている。日本には、残していかないといけない技術や産業がたくさんあるが、ロボットの力で未来につなぐということを今後も皆さまと一緒に実行していきたいと考えている。」と期待を滲ませた。
乾杯の発声は奥山剛旭副会長(HCI社長)が行い、宴もたけなわの頃、散会した。
DMG森精機×奈良女子大工学部 実習の様子を初公開

2022年3月にDMG森精機が工学系人材の多様性と日本の技術力の底上げに寄与することを目的として奈良女子大学と包括的協定を結んだが、このほどDMG森精機奈良商品開発センタ(奈良市三条本町)での実習の様子を報道関係者に公開した。同社では、工学や女性活躍をテーマに次世代の教育課題に取り組むことで教育への支援を行っている。
奈良女子大学は2022年4月に女子大学では日本発となる工学部を開設し、2022年10月からDMG森精機社員が講師を務めて講義を実施し、本年6月からは同社奈良商品開発センタにて最新の工作機械を用いた実習を実施している。

DMG森精機アカデミー 教育企画グループの小林龍一グループ長(以下小林グループ長)は、「当社は生産技術において重要なプロセスを担う工作機械の設計製造販売を行っている企業だが、製造現場に非常に近い立場で実際のものをつくるための技術を学生に教え、大学で学ぶ高度な専門教育を実際の技術に結びつける。」と話す。具体的には、①設計開発技術、②生産技術、③先端技術、を有機的に繋げて教える「先端設計生産工学」を展開しており、専門に特化した技術・知識と製造業の包括的な知識をバランス良く持つことで先端技術を実社会に応用し、国内を牽引する女性技術者を育成していくのが狙い。
三菱マテリアル 両面インサート式汎用肩削りカッタ「WWX200」に「精密級Lブレーカインサート」を追加

三菱マテリアル・加工事業カンパニーは、このほど両面インサート式汎用肩削りカッタ「WWX200」に「精密級Lブレーカインサート」を追加し、販売を開始した。
両面インサート式汎用肩削りカッタ「WWX200」は、強度を追求した独自開発“X形状”インサートを採用し、両面6コーナ使用可能な経済性と、さらい刃を大Rとすることで、良好な仕上げ面を実現した汎用肩削りカッタだが、今回、アルミニウム合金・非鉄金属の加工に最適な「精密級Lブレーカインサート」をラインアップに追加した。
〈特長〉
① 耐溶着性が高く、被削材の加工面品位に優れる。
② 切削抵抗を低減し、切りくずコントロールも良好。
■標準価格(税抜き価格)
・6NGU0906040PNFR-L TF15:1,620円
・6NGU0906080PNFR-L TF15:1,620円
(計2アイテム)
ダイジェット工業 「SKSエクストリームオータム得々キャンペーン」スタート!

ダイジェット工業が9月1日(金)より「SKSエクストリーム オータムとくとくキャンペーン」をスタートさせる。
対象製品は、①高送り加工用工具「SKS エクストリーム 05タイプ EXSKS-05/MEX-05形」、②高送り加工用工具「SKS エクストリーム 07タイプ EXSKS-07/MEX-07形」、③高送り加工用工具「SKS エクストリーム09タイプ EXSKS形」。
セール内容は下記のとおり。
■Aコース
・インサート50枚購入につき、φ80以下の適用本体
(ボアタイプ)を1台サービス。
・インサート80枚購入につき、φ100以上の適用本体
(ボアタイプ)を1台サービス。
■Bコース
・インサート20枚ご購入につき、適用本体
(シャンクタイプ・モジュラーヘッドタイプ)を1台サービス。
〈対象製品〉
SKSエクストリーム05、07、09タイプ
イスカル社 超硬ヘッド交換式エンドミル「MULTI-MASTER/マルチマスター」を好評発売中!

イスカル社は、超硬ヘッド交換式エンドミル「MULTI-MASTER/マルチマスター」を好評発売中である。
MULTI-MASTERは、簡単、確実なヘッド交換により機械の停止時間を短縮。テーパー部と端面の2面拘束による、高精度・高剛性カップリングシステム採用で、機械の稼働効率を向上しトータル加工コストを削減する。
新製品の平面加工用FMヘッドは、多刃構造と不等ピッチ設計で、高能率かつ安定加工を実現。小型の低剛性・低馬力マシンや自動盤での加工に適している。
径サイズは、Φ5~32mm。スクエア・ボールヘッドをはじめ、壁面加工に適した刃長1.5×Dのロングタイプヘッド、形状加工に適したバレルヘッドなど、60種類以上のヘッドレパートリーを揃えている。
加工用途に合わせて、ホルダーシャンクの形状・材質が選べることも大きな特徴だ。ショートスチールシャンク・超硬ロングシャンク、コレット一体型など、ヘッド同様に多種多様なレパートリーを用意している。
幅広い用途に対応し、優れた性能と高い生産性を実現するイスカル最新のミーリング工具である。

アマダ 長期療養児の自立支援プロジェクトに協賛

アマダ(社長=山梨貴昭氏)は、湘南ベルマーレ(会長=眞壁 潔氏)を通じてNPO法人 Being ALIVE Japan(理事長=北野華子氏)が運営する、長期治療を必要とするこどもの自立支援とコミュニティの創出を支援する「TEAMMATES」事業を2月1日からサポートしているが、このほど湘南ベルマーレに長期療養中の児童が、TEAMMATE として新たに入団した。
「TEAMMATES」事業とは長期療養中の児童が、スポーツチームの一員として入団し、半年から1年間、チームメンバーとともに練習や試合などに参加することで、児童たちの療養生活をささえ、成長をサポートする活動。「長期療養を必要とするこどもたちに最高のこども時代「青春」を実現するTEAM をつくる。」ことを目的として活動の輪が日本全国に広がっている。入団式は 8 月 5 日(土)に、レモンガススタジアム(神奈川県平塚市)にて行われた。
【NEW TEAMMATE】
■ 長谷川 惺南(はせがわ せな) 8 歳
■ 背番号 45
■ 入団日 2023年8月5日
「未来の水中工事はこうなる」大阪・関西万博にコマツと青木あすなろ建設が共同協賛

コマツ(社長=小川啓之氏)と青木あすなろ建設(社長=辻井 靖氏)は、このほど、2025年日本国際博覧会(以下、大阪・関西万博)未来社会ショーケース事業「フューチャーライフ万博・未来の都市」において、超遠隔操作・無人化施工・水中電動などの最先端技術による「未来の水中工事」を世界に発信すると発表した。
コマツは、1971年にラジコン操縦の水陸両用ブルドーザーを開発し、国内外で36台を販売してきた。一方、青木あすなろ建設は、このうち現在も稼働中の5台全てを所有し、東日本大震災の災害復興を含む1,200件以上の水中工事の中で知見と施工技術を蓄積している。
昨今、気候変動により激甚化・頻発化する自然災害や切迫する巨大地震の防災・災害復旧に対応するため、危険な水際や浅水域で工事ニーズが高まっているうえ、少子高齢化もあり熟練した工事の担い手が不足しているが、これらの社会課題を解決するため、両社は、水深50mまでを視野に、自動制御とICT機能により、熟練技術がなくとも操作可能な電動式の水中施工ロボットの実証に向け、共同で取り組んでいる。
両社はさらに、3次元の測量・設計・施工データと、気象データや施工履歴などのビッグデータを組み合わせ、AI解析で最適化した工事計画に基づき、安全・快適なオフィスから水中施工ロボットを超遠隔操作するソリューションを実現した「未来の水中工事」を目指すとしている。
2023年6月度 建設機械出荷金額統計まとまる 日本建設機械工業会
■概要(増減は前年同月比)
6月の建設機械出荷金額は、内需は21.7%増加の950億円、外需は35.2%増加の2,459 億円となった。その結果、内需は12カ月連続の増加、外需は32カ月連続の増加となった。総合計では31.1%増加の3,409億円となり、32カ月連続の増加となった。
■内外需別(同上)
(1)内需
機種別に見ると、トラクタは42.0%増加の99億円、油圧ショベルは32.7%増加の258 億円、建設用クレーンは58.7%増加の239億円、道路機械は0.6%増加の31億円、基礎機械は31.4%増加の38億円の6機種が増加した。
(2)外需
機種別に見ると、トラクタは58.7%増加の289億円、油圧ショベルは55.6%増加の1,007 億円、ミニショベルは36.6%増加の440億円、建設用クレーンは39.9%増加の116億円、道路機械28.2%増加の47億円、基礎機械207.3%増加の3億円、その他建設機械は25.5%増加の320億円の7機種が増加した。
地域別に見ると、北米が30カ月連続で増加、アジアが28カ月連続で増加するなど、全9地域中、8地域で増加した。
MOLDINOが2023年度「MOLDINO VISION」を配信 意気込みを示す

MOLDINO(社長=鶴巻二三男氏)が6月27日、オンデマンド配信で今年度の「MOLDINO VISION」を配信し、経営戦略骨子、業績の報告、今後の展望について説明をした。
はじめに鶴巻社長より、経営戦略の説明があった。鶴巻社長は日頃の感謝の意を表した後、「MOLDINOの理念〝開発技術のMOLDINO〟の下、独創的な商品開発力と提案力をもって豊かな社会づくりに貢献するに変わりはありません。」と意気込みを示し、昨年の実績について、「市場関係は非常に厳しいなか、対前年比9%増の249億円の売上を上げることができたが、金額的には為替影響などもあり、物量的には必ずしもこの結果ではないと言う点は皆様の実感と一致するところではないかと推測している。現状にとどまらず2030年にいかなる姿であるべきかを考え、中期経営戦略を策定し、4つを基本骨子として定めた。」と述べた。
鶴巻社長は、「金型に加え、難削加工を抱えている顧客にとことん寄り添う、独創工具の創出と付加価値提案を磨き続ける、金型子工具市場で世界シェア20%を目指す、安定した経営基盤を維持するため、基盤の源泉である人材と資金を確保し続ける。そしてブランドコンセプトの可能イノベーションの現実に向かってさらに進行していく。」と説明した。
加工イノベーションの実現に向けて具体的には、「ソリューション営業のみならず、開発メンバー技術サービス体制を再強化し、顧客のコンタクトを増やし商品開発につなげる。工場では先進的な技術導入に挑戦し、人手作業の自動化、独自の製造技術の構築など、積極的な設備投資を継続的に行い、皆さまに魅力ある製品を安定的にお届けする。再生可能エネルギー活用やリサイクル資源の有効活用なども取り入れ、カーボンニュートラルに代表される社会的な貢献も行っていく。」ことを述べ、顧客と社会に役立つ取り組みとして、「『Production50』の新たな可能性を展開する。」と意気込みを示した。
『Production50』とは、同社が2002年から20年にわたり〝加工半減〟を提唱してきたもので、製造工程をトータルに見極め最適化するもの。この提案は、日本をはじめ欧州など様々な地域の顧客と取り組んできたものである。
鶴巻社長は、「『Production50』は、製造現場で生まれる新たな課題にも貢献できるよう努めていく。CO2削減、人材不足解消、磨きのない加工や深い加工といった難削加工、ものづくりは未知の領域への挑戦である。」と力強く述べた。
持続的顧客価値創造に向けて
後藤 理 営業本部長から営業部方針について報告があった。後藤営業本部長は、「昨今のビジネス環境の不透明性、不確実性、多様化するユーザーニーズに対して、われわれは何をすればよいか。販売店、代理店の皆様も、従来の工具単体だけにとどまらず、機械、ツーリング、CAD/CAM、ロボット、さらには搬送やシステムといった周辺機器など多岐にわたり、お客さまの生産性向上のご提案を日々実施している。今まで以上に、お客さまのお客さま、さらにはそのお客さまに対して、よりマーケットに近づき、最終製品化への優位性を早くキャッチし対応できるかが勝負の鍵。切削工具の基礎知識、最適なマター、最高の使用環境のご提案、セミナー、工場見学等により、積極展開をしていく。入社間近の方、中堅社員、さらにはベテランとフレキシブルに皆さまのご要望に応じ、少人数で開催している。技術サービスや工場技術員との同行により、技術目線での積極的な提案を実施する。工具のみでなく、CAD/CAMや、磨きや自動化などを含めたトータル加工提案を行います。」と意気込みを示した。
難削加工への積極展開にも触れ、「標準品のみでなくお客様それぞれの加工現場に即した特殊品での積極展開を実施する。」とした。同社が考える難削加工について後藤営業本部長は、「鏡面を意味する美しい、圧倒的な加工短縮を意味する早い、直彫り加工に代表される深い、さらには、微細を意味する細い、材料革命を意味する難削材加工材。最後にカーボンニュートラルをはじめとする循環型社会を意味する環境の環。これらを難削加工と定義し、お客さまの加工改善に真摯に取り組み、金型にとどまらずProduction50思想を基に加工イノベーションを、皆さまと共に実現していきたい。」との思いを述べた。
Production50テクニカルチェンジ
木野晴喜ソリューション営業部長から『Production50テクニカルチェンジ』について、説明があった。「製造業は、新型コロナウイルスの影響、自動車を取り巻く変化によって、さまざまな課題への対応と進化が求められている。身の回りの製品とその金型においては、例えばハイサイクル化、高品質化、複雑化、精密化といった進化といえる。その上、各企業は、さらなるコストダウンへの対応とCO2排出量の削減が求められている。そのような中で、短い期間で早く作る技術、サービスを提供すること。Production50のコンセプトは、これから進化する製造業の課題に向け、直接的に効果を生み出していくソリューション方法である。」と述べ、「約20年前に当社が提唱したProduction50は、その後、全世界で多くの実績を残し進化を重ねた。単に切削加工を早く終わらせることだけではなく、いかにして人の工数を削減できるか、無駄な停滞時間を削減できるかといったテーマをもって新製品を開発し、お客さまに提案することを目指している。これが近年のMOLDINO Production50である。」と意気込みを示し、同社の最新工具について説明があった。
ドリル事業の強化へ
小櫻一孝国内営業部長から国内営業部方針の説明があった。小櫻営業部長は、「国内営業部ではドリル事業の強化をしている。特に難削加工の小径荒加工ではチラシを作成し、新規顧客の獲得を行っている。」と述べたあと、細穴放電加工に頼っていたエジェクタピン穴を当社ドリルへ置き替えた事例を紹介し、「熱処理後に切削で小径荒加工ができると大変好評だった。」と話した。
また、「全国の幅広い業種で成功事例が増えている。」とし、「小径荒加工でお困りのお客さまにお役に立つべくものづくりに取り組んでいく。」と意気込みを示したあと、「コロナ禍の明けた今、待望のリアル体験として、ものづくりの現場にある当社へお越しいただきたい。各種工作機械により、お客さまとのProduction50の取り組みを実証している。現場でテスト結果をご確認いただいたり、加工条件を変更することも可能だ。また、各工場では全員参加で小集団活動に取り組んでおり、その改善実例をお客さまの参考にしていただけたら幸いである。」とした。