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「グローバル化の持つ光と影を認識して冷静に対処」日機連が賀詞交歓会を開く

日本機械工業連合会(会長=岡村 正 東芝 相談役)が1月7日、都内のホテルオークラで賀詞交歓会を開催した。岡村会長のあいさつの概要は以下のとおり。

 昨年は、国内内外で大きな異変が相次いだ。なかんずく二つの大きなサプライズがあった。一つは英国のEU離脱が決することになり、また米国では、TPPに反対を唱えるトランプ候補が予想に反して大統領選に勝利した。1980年前後に精研についたサッチャー首相とレーガン大統領が新自由主義的な経済政策を唱える中で、本格化したグローバリズムの流れに対して、30年が経過をした今、その震源地であった米英において逆転の動きが始まったかのように見えるのは誠に皮肉なことである。

 私たちは、このように不確実性が高まる時代の中で新年を迎えているわけだが、こういう時代であるからこそ、グローバル化の持つ光と陰の部分をよく認識して冷静に対処する必要があると考えている。

平成29年 世耕弘成 経済産業大臣 年頭所感

(はじめに)
 平成29年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
昨年は、英国のEU離脱の動きなど、グローバル化への反発や既存の政治・経済の枠組みへの不満が世界各地で高まりました。この大きな変動の背景となる中間層の二極分化が進む中、世界で最も安定した通商国家・日本がリーダーシップを発揮し、自由で開かれた経済を守り抜くことこそ、世界経済の内向き志向を打破する鍵を握っています。

 これまで、日本はグローバル化によるメリットを享受しながら、勤勉な中間層の奮闘を梃子に、成長を続けてきました。世界経済の不透明感が増し、第四次産業革命による産業構造の変化に直面した今、中間層の不安を払拭し、未来に希望を持てる社会を作ることが、平和と繁栄の礎となります。