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ダイベア 超高精度軸受「PRECILENCE®(プレシレンス)」の量産開始
ダイベアはこのほど、ジェイテクトグループのグローバル戦略の下、急速な環境変化と顧客のニーズの高度化に対応した高付加価値製品の開発を目指す中、ジェイテクトと共同で超高精度軸受「PRECILENCE®(プレシレンス)」を開発し、量産を開始した。
工作機械の高精度スピンドル用軸受には、精度と入手性の良さから、ドイツDIN規格の精度等級「P4S」が現在広く使用されているが、近年、工作機械精度の高度化に対応できる製品への需要の高まりを受け、ジェイテクトグループでは、精度・寿命そして静粛性などにおいて、従来品を上回る軸受の開発に取り組み、ダイベア和泉分工場において、DIN規格「P4S」と同等以上の軸受と、「最高精度」の回転性を実現する「P2」軸受の製造に成功した。
同社では、PRECILENCE®はPRECISION(精度)とSILENCE(静粛)を一つにした、超高精度軸受のブランド名で、今後シリーズで展開していく。
ダイベア 超高精度軸受専用工場 開所式開催
ジェイテクトグループのダイベアは、ジェイテクトグループ初の精密軸受専用工場を大阪府和泉市に建設し、4月10日に開所式を行った。
同工場は、超高性能軸受「PRECILENCE®(プレシレンス)」シリーズの生産を行うことで、卓越した精度及び性能が求められる新領域に参入していく。また、同敷地内にダイベアグループのミッドテックの工場も開設し、仕入先を統合することで、経営体質の強化を図る。
現在、SDGs(持続可能な開発目標)達成のため、全ての産業において変革が求められており、MaaS、CASE、5G、ロボティクス等への対応が急務であることを受け、ジェイテクトでは、これらの変革に対応するためにダイベアと共同で材料、熱処理、加工技術革新に取り組んだ結果、従来の軸受では達成不可能であった究極の回転精度、静粛性、高速性、低トルク性、長寿命を実現する製品の開発に成功した。
コマツ 新型コロナウィルスに関する影響
コマツグループは、4月16日に政府が緊急事態宣言の対象地域を全国に拡大することを決定した事を踏まえ、全事業所において工場稼働に従事しない社員は原則在宅勤務とし、工場稼働に従事する社員は、感染防止対策(検温、公共交通機関不使用、ロッカーなどの密集場所回避)を行った上で出勤人数を限定して事業を行っている。また販売代理店においては、在宅勤務やシフト体制を強化した上で、顧客の必要とする商品・部品の供給とサービスを継続している。影響は以下の通り。■生産・販売への影響 従来、需要や為替の変動の影響を吸収するため、車体や部品のグローバルクロスソーシング、グローバル調達に取り組んでいる。代替調達や在庫の再配置により生産への影響は最小限になるよう努めており、また、下記以外の生産拠点については、各国政府の方針に従うとともに、感染防止対策を実施の上、通常稼働している。《各地域の主な生産拠点の状況》(2020年4月20日現在)(*オペレーション停止などの影響が出ている拠点) ●米州 ・コマツブラジル:生産停止(4月6日~4月21日) ●欧州・CIS ・コマツイタリア製造:生産停止(3月26日から5月3日) ・英国コマツ:生産停止(3月30日~5月31日) ・コマツドイツ 建機部門:生産再開(4月14日より再開済み) ・コマツフォレストAB:生産停止:(4月13日~5月1日) ・コマツロシア製造:生産開催(4月13日より再開済み) ●中国 ・中国内膳工場:生産再開済み ●アジア・オセアニア ・コマツインディア:生産停止(3月24日~5月3日) 各国政府による規制が発令されている地域においては、顧客の休業などの影響がでているが、一部の国において、建設・鉱山、農林業、物流などが、生活インフラを支える仕事(Essential business)として規制が緩和されはじめた。販売については日本、米州、欧州、アジア地域を中心に、販売代理店では在宅勤務による営業を継続していくとともに、顧客の商品・部品・サービスの継続的な供給のため、供給ルートの見直しやシフト体制等の対策を実施している。
日立建機 新型コロナウイルス感染拡大に伴う各国・地域の生産拠点の状況
日立建機は新型コロナウイルス感染拡大に伴う日立建機グループの主な生産拠点の状況については以下の通り。(4月15日現在) ■日本 (土浦工場他計7拠点) 4工場で生産調整中(4月~5月) ■欧州(オランダ) 日立建機(ヨーロッパ) 4月より生産調整中 ■中国 日立建機(中国) 再稼働完了(2月18日稼働開始、3月12日再稼働完了) ■アジア・大洋州(インド) タタ日立コントラクションマシナリー 2工場で生産停止(3月25日~5月3日) ■アジア・大洋州(インドネシア) 日立建機インドネシア 従来通り稼働中 ■ロシア・中東・アフリカ(ロシア) 日立建機ユーラシア 再稼働完了(3月28日~4月7日生産停止、4月8日再稼働開始)
2020年3月分工作機械受注総額は774.5億円 日工会
日本工作機械工業会がこのほどまとめた2020年3月分の受注実績は以下の通り。
2020年3月分工作機械受注総額は、774.5億円(前月比+0.3% 前年同月比△40.7%)となった。受注総額は、前月比微増も2か月連続の800億円割れ。3月は期末で増加するつきだが、新型コロナウイルスの影響で弱含み。
内需は342.5億円(前月比+7.0% 前年同月比△36.5%)で2カ月連続の300億円超。期末効果により前月比は増加するも、新型コロナウイルスの影響により伸びは小さく7年ぶりの低水準。
外需は432.0億円(前月比△4.5% 前年同月比△43.7%)で、3月の前月比減少は25年ぶりで、10年2カ月ぶりの450億円割れ。中国では前月比増加も、欧州、北米は新型コロナウイルスの影響で減少。
世界的に新型コロナウイルスの影響が本格化しつつあり、低水準の受注が継続。今後も国内外で影響が懸念され、動向を注視。
3月分内需
342.5億円(前月比+7.0% 前年同月比△36.5%)。
・2カ月連続の300億円超。3月の350億円割れは、2013年(336.0億円)以来7年ぶり。
・前月比2カ月連続増加。前年同月比16カ月連続減少。
・期末の増加が見られるも新型コロナウイルスの影響で全般的に弱含み。
(出所:日本工作機械工業会)
3月分外需
432.0億円(前月比△4.5% 前年同月比△43.7%)
・2010年1月(393.2億円)以来、10年2カ月ぶりの450憶円割れ。
・前月比3カ月連続減少。前年同月比18カ月連続減少。
・新型コロナウイルスの影響が欧米にも広がり、減少傾向が続く。
(出所:日本工作機械工業会)
KITAGAWA 次世代標準チャックBRシリーズ「交換バックアップキャンペーン」中! ~年間450時間の節約が可能に~
北川鉄工所 キタガワグローバルハンドカンパニーが、次世代標準チャックBRシリーズ「交換バックアップキャンペーン」を開催している。対象期間は2020年3月1日~同9月30日まで。同社既存チャック(対象形式:B-06/08/10、B-206/208/210)から次世代標準チャックBRシリーズへの交換をサポートしてくれる。なお、BRチャック取付け作業は無償対応。他社メーカーから取り替え、工作機械メーカーへの支給品チャックは対象外となる。
ボデーの角に丸みを持たせた特長ある外観の次世代標準チャック「BRシリーズ」は、段取り替え時におけるジョーの再形成が不要(Tナット-Plus使用時)であること。把握精度は0.01mmT.I.R.以下(BRのみ0.0015mm T.I.R.以下)で、これまでの標準チャックの常識を覆す把握精度で仕上げ加工にも使用することができる。また、ジョーの浮上がりを軽減しているので安定した加工品質が実現する。同社の「B-200」、「BB200」チャックとの取付け交換。既存のシリンダが使用可能なところも嬉しい。
また、オプションの特殊Tナット使用でさらに高精度が実現。ジョーを脱着しても再現精度が0.01mmT.I.R.以下(BR12のみ0.015mmT.I.R.以下)。ジョー取付け位置の再現性が非常に高いので取り外す前の状態を再現する。
最大のメリットは、段取り替え時におけるジョーの再成形が不要になることで、段取り替え時間が大幅に短縮されること。例えば1日3回の段取り替え、1回30分のジョー成形の場合、年間450時間=約135万円の節約になる。
ジョー交換時の再現精度が高いので、親子爪にする必要がない親子爪を一体型の設計で、高速回転で加工でき、面粗度工場やタクトタイム短縮に貢献する。また、同社製標準ソフトジョー(SJ型)が使用可能である。
三菱マテリアル 両面インサート式汎用肩削りカッタ「WWX400」にシャンクタイプを追加
三菱マテリアル 加工事業カンパニーがこのほど、両面インサート式汎用肩削りカッタ「WWX400」のシャンクタイプを追加し、販売を開始した。
両面インサート式汎用肩削りカッタ「WWX400」は、強度を追求した独自開発“X形状”インサートを採用し、両面6コーナ使用可能な経済性と、さらい刃を大Rとすることで、良好な仕上げ面を実現した汎用肩削りカッタ。今回、シャンクタイプ8アイテムを発売し、使用用途を拡大した。
特長は、以下の通り。
① 両面インサート式により6コーナ使用可能。
② さらい刃を大Rとすることで良好な仕上げ面を実現。
③ 曲線切れ刃により、底面、外周面への切りくず飛散を抑制。
④ 大インサート厚み9mmにより優れた耐欠損性とダイレクトクランプで安定したインサートの固定を実現。
⑤ カッタボディの曲面形状をしたインサート保持部は、インサートとボディのクリアランスを適切に確保し、インサート損傷時や切りくず擦過時のボディ損傷を抑制。
⑥ インサート厚みの向上により、シートレスを実現させることで、チップポケットが確保されカッタボディの刃数展開が豊富。
⑦ 豊富な材種展開で幅広い被削材に対応。
■標準価格
・WWX400R5003SA32M:53,700円
・WWX400R5004SA32M :62,600円
・WWX400R6304SA32M: 70,200円
・WWX400R8007SA32M:108,000円
(*いずれも税抜価格)
ダイジェット工業 「タイラードリル」3D、5D タイプ新発売!
ダイジェット工業が、このほど好評を博している、多機能座ぐり加工用ソリッドドリル「タイラードリル」に深穴加工用として 3D および 5D タイプを新発売した。なお、5Dタイプは本年6月発売予定。
先端角180°の座ぐり加工用「タイラードリル」に、今回ユーザーからの要望が多かった深穴加工用の有効加工深さ3Dタイプおよび 5Dタイプを新シリーズとしてラインナップ。炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、アルミ合金の座ぐり、穴あけ加工に威力を発揮する。
特長は以下の通り。
① 広い溝形状で切りくず排出性に優れ、高精度穴加工が可能な先端角180°の座ぐり加工用ソリッドドリル。
② 傾斜面、円筒面、交差穴への穴開け加工において、径方向への力が小さいため、穴の曲がりおよびバリの発生が少なく、工程短縮が可能。
③ ドリル剛性を向上させ、ダブルマージン仕様、低抵抗刃形を採用することにより、安定した3D、5Dの深い穴加工が可能。
④ オイルホール仕様により刃先に適切にクーラント供給ができ、切りくず詰まりと加工刃部の切削熱を抑制可能。
⑤ ドリル材種は、耐欠損性と耐摩耗性のバランスに優れたコーティングを採用、また平滑化処理により長寿命化を実現。
⑥ 炭素鋼・鋳鉄・工具鋼・ステンレス鋼・プリハードン鋼など幅広い被削材に対応。
■サイズ・価格
●形番
・LD3D 形(3D タイプ、有効加工深さは工具径×3 倍まで)
・LD5D 形(5D タイプ、有効加工深さは工具径×5 倍まで)
〈サイズ〉いずれもφ3~φ14(計 190 形番)をラインナップ
●標準価格:6,960 円~33,100 円(税抜き)
イスカルジャパン INDUSTRY4.0時代に向けた賢い機械加工を提案
イスカルジャパンがINDUSTRY4.0時代に向けて、〝賢い機械加工〟を提案しているが、その中でも現在、加工現場から好評を博しているのは、新コンセプトのチップ縦置き、高送り加工用ミーリング工具「TANG 4 FEED(タング4フィード)」と、ねじれ形状チップ採用高送りミーリング工具「LOGIQ 4 FEED(ロジック4フィード)だ。同社では、加工ワークに対して収益が上がるポイントを判断した上で、それに見合った工具を、見合った形で提案している強みがあり、ホームページでは、それらの一部を「INDUSTREALIZE」にて産業別の加工ソリューションとして公開している。
新コンセプトの「TANG 4 FEED(ロジック4フィード)」
新コンセプトのチップ縦置き、高送り加工用ミーリング工具「タング4フィード」(TANG 4 FEED)は、チップ縦置き、両面4コーナー使い高送り加工用工具。
チップ縦置き構造は、チップ強度を向上し、さらに独自のV形状チップ保持構造が強固なクランプを実現している。シャープな刃先形状で切削抵抗を低減し、低動力での加工が可能となる。
リード角16°、最大切り込み深さは1.5mm。高送り加工、ランピング加工、プランジ加工に対応する。また、カッターは内部クーラント式で、これにより適切なクーラント供給で効果的に切屑処理を行い、長い工具寿命を実現する。カッターボディーには、切屑の流れを妨げず、腐食や摩耗に強い特殊ポリッシュコーティングを採用。
■レパートリー
フェースミル FFV-D-R-VN07 φ40~100mm
チップ FF VNMT 0706: ER (汎用)、FF VNMT 0706… ETR (刃先強化タイプ)
〈PVD/CVDコーティング〉
ねじれ形状チップ採用高送りミーリング工具「LOGIQ 4 FEED(ロジック4フィード)」
ねじれ形状チップ採用高送りミーリング工具「LOGIQ 4 FEED(ロジック4フィード)」は、両面4コーナー使い、ハイポジ形状チップを採用している。
ハイポジ形状の優位性は、切刃はビビリと切削抵抗を抑制し、金型加工のような長い突出しの加工にも対応すること。高剛性のダブテイルクランプ構造を採用し、プランジ加工や斜め沈み込み加工の様な高負荷加工時も滑らかな加工が可能となる。
内部クーラント付きホルダーは、チップ冷却効果と良好な切屑処理を実現。ねじれ形状採用の両面使いチップ、ハイポジすくい角は加工時のビビリや切削抵抗を抑制するため、長い突出しや斜め沈み込み加工にも対応している。
■レパートリー
エンドミル FFX4 ED..04 φ12mm~φ42mm
フェースミル FFX4 FD..04 φ32mm~φ52mm
チップ FFX4 XNMU 04…HP/T/RM
(※HP:オーステナイトステンレス鋼/耐熱合金加工用、T:鋼/フェライト・マルテンサイトステンレス鋼/鋳鉄/高硬度鋼加工用)
↓イスカルジャパン ホームページ↓
https://www.iscar.co.jp/index.aspx/countryid/10
DMG森精機 東京グローバルヘッドクォータがCO2排出量ゼロの電力に切り替え

これまでも同社は、限りある資源と環境保護のために様々な取り組みを行ってきたが、国内3拠点(伊賀事業所、奈良事業所、東京GHQ)に太陽光発電設備を導入し、各拠点の照明を低消費電力、長寿命なLEDに取り換えた。また製品においても、不要な待機電力を抑え、効率的な加工プログラムを活用して加工時間を短縮することが出来る「GREENmode」を2017年9月から各工作機械に標準搭載し、最先端オペレーティングシステムCELOSにより消費電力の削減、効果の見える化を行っている。

東京GHQは、電力供給会社の切り替えにより、年間約385.8トン(2019年実績)のCO2排出量を削減できる見込み。これは、杉の木約2万7千本が1年間に吸収するCO2に相当(杉の木は年間14kg/本のCO₂を吸収)し、今後、国内の他の拠点にも導入を予定している。
工作機械は使用年数が10年以上と長い分、省エネの効果は長期にわたり影響する。同社では、これらの取り組みにより、グループ一丸となって顧客の生産性向上に寄与すると同時に、環境保護という観点から社会に貢献していく方針。