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三菱マテリアル センタリング・面取り加工用超硬ソリッドドリル “リーディングドリルシリーズ”「DLE」の先端角を追加
三菱マテリアル 加工事業カンパニーは、センタリング・面取り加工用超硬ソリッドドリル “リーディングドリルシリーズ”「DLE」の先端角度を追加し、このほど販売を開始した。
この製品は、複合旋盤、小型自動旋盤で使用されるセンタリングや面取り加工などに対応したドリル。今回、先端角60°、120°、145°を追加し、使用用途の拡大を図る。
主な特長は以下の通り。
① 中心部の切りくず排出スペースにより、食い付き性が向上し良好な穴品位を実現。
② 良好な食い付き性と切れ味の良い刃先形状は、切削抵抗が低いことにより、動力の小さい小型自動旋盤での加工に最適。
③ 二段先端角60°、90°は中心部の強度を確保し、突発欠損を防止。
④ 先端角60°、120°は先端角90°以外の面取り角部に対応し、シャフト部品や油圧部品、産業機器部品に最適。
⑤ 先端角145°は後工程の先端角143°未満のドリルが中心から食い付くことにより、ドリル肩部が接触せず加工精度が向上。
標準価格
・DLE0300S030P060 DP1020: 6,770円
・DLE1200S120P060 DP1020:15,580円
・DLE0600S060P120 DP1020: 9,310円
・DLE0800S080P145 DP1020:11,270円
(いずれも税抜価格)
2019年11月分工作機械受注総額は816.7億円 日工会
日本工作機械工業会がこのほどまとめた2019年11月分の受注実績は以下の通り。
2019年11月分工作機械受注総額は、816.7億円(前月比△6.6% 前年同月比△37.9%)となった。受注総額は、2013年4月(819.6億円)以来79カ月ぶりの850億円割れ。1,000億円割れは4カ月連続。国内外とも厳しい受注環境が継続。
内需は313.7億円(前月比△6.1% 前年同月比△45.5%)で、一般機械を中心に需要が低迷し、2カ月連続の350億円割れと低調。11月としては2012年(298.6億円)以来7年振りの350億円割れ。
外需は503.0億円(前月比△6.9% 前年同月比△32.1%)で、主要3極とも力強さに欠け、4カ月連続の550億円割れ。11月としては2009年(320.5億円)以来10年ぶりの550億円割れ。
米中貿易摩擦により、内外需とも設備投資需要は弱含みの状況が続く。今後も通商問題や、中国経済の回復動向、地政学的リスク等を注視。
11月分内需
313.7億円(前月比△6.1% 前年同月比△45.5%)。
・2カ月連続の350億円割れ。11月の350億円割れは、2012年(298.6億円)以来7年ぶり。
・前月比2カ月連続減少。前年同月比12カ月連続減少。
・国内需要は一般機械を中心に様子見が続く。
(出所:日本工作機械工業会)
11月分外需
503.0億円(前月比△6.9% 前年同月比△32.1%)
・4カ月連続の550億円割れ。11月の550億円割れは2009年(320.5億円)以来10年ぶり。
・前月比3カ月ぶり減少。前年同月比14カ月連続減少。
・欧州で前月比増加も、主要3極全てで低水準の受注が継続。
(出所:日本工作機械工業会)
ヤマザキマザック プライベートショー「DISCOVER2019」を開催 ~新しい100年へ~

また、今回、美濃加茂製作所の第一工場、第二工場がデジタル統合を果たした。2つの生産拠点のあり方を見直し、「Mazak iSMART Factory」としてスタートする。第一工場を「組立」「管理部品」に、第二工場を「部品加工」にそれぞれ専用化し、IoTやAIの力を活用しながら今後事業を展げていく。最終目標は「生産スピードを1.5倍向上させる」ことだ。新しい100年に向け、就業人口の減少を反映して導入が進むロボットの保守に対する目配りも忘れてはいない。
美濃加茂製作所 iSMART Factory へ進化! 第二工場は部品加工専用に

第一に、コントロールセンタと加工現場をつなげ、すべての加工機械のリアルタイムな稼働環視とアラーム情報等の一元管理が可能になったこと。「Mazak AUTO FLEX CELL」の導入も見られ、多品種少量生産の長時間無人運転を可能にする次世代自動化ラインとして、自動化対応複合加工機「INTEGREXi-450HS」4台と多関節ロボット2基で構成している。AGFL(無人フォークリフト)が長大な「MAZATEC SMS」(自動倉庫機能を備えたパレットストッカータイプの大規模自動化システム)や「MPP」(マルチパレットストッカータイプの自動化システム)の間を往き来し、完成品や治具、工具の自動搬入出を行う光景は実に近未来的だ。また、画像処理による段取り支援システム「SMOOTH PHOTO SETUP」の導入により、段取り時間を大きく削減することことができた。段取りはこれまで加工機の中で行ってきたが、新システムは一度セットされた状態を画像で残し、そのアウトラインを次の対象物に応用するもの。機外で段取りを行うため、機内での加工作業はそのまま停止することはない。生産性向上は目に見えて明らかだ。

第三に、「これがまったく新しい取組み」とするRFID(無線電子タグ)とAGFL(無人フォークリフト)を活用した工場内及び工場間の物流管理と仕掛品の最適化である。RFIDは第一工場にも導入されており、第一第二双方の工場で位置と数量、滞留期間を確認して、個々の部品を適正に配置し、仕掛品の削減を図るものである。部品が適正に配置されていない場合に色分けして知らせるアラーム機能を備え、それぞれの工場内の、あるいは両工場間の的確なデリバリーを約束している。その名を「ID TRACKING PLUS+」という。一方、AGFLは夜間の作業と省人化をねらったシステムで、素材や完成品、切粉を適材適所に搬送するため、今年3月に導入された。現在3台を有し、今後は台数を増やしていきたい考えだ。こうして、第二工場はショールームの役目を果たしつつ、しっかり事業を前進させている。
第一工場はエコ&クリーンな恒温組立専用工場 ZDT on Mazak iCONNECT」がめざすもの

第一工場と第二工場のデジタル統合により、リアルタイムでそれぞれの進捗状況が管理できるようになった。目標は「生産スピード1.5倍向上」、市場の要請に応える。

ファナックとシスコシステムズは2015年、ロボットに対する保守診断機能「ZDT(ゼロダウンタイム)」のクラウド対応を開始した。同年よりマザックもシスコシステムズと工作機械のIoT化に関する協業を進めており、2018年、コネクティッドサービス「Mazak iCONNECT TM」を発表、2019年よりサービスを始めた。「ZDT」と「Mazak iCONNECT TM」はともにシスコシステムズのプラットフォームで構成されていることから、今回機能連携が実現した。
「ZDT」は壊れる前に知らせる予防保全を重視したシステム。壊れてしまってからの復旧コストと作業者負担の観点からも重要である。「Mazak iCONNECT TM」は不測のマシンダウンを防ぎ、仮にマシンダウンが発生した場合でもプラットフォームを通じてファナック製ロボットに「ZDT」の保守サービスを提供する。
テクノロジーのその先へ

今日、ものづくりの現場でIoTやAIをはじめとする新たなテクノロジーが注目されているが、大切なのはテクノロジーそのものではなく、テクノロジーの先にひらけた未来の姿であるだろう。「サンダーバード」も大阪万博も、目指したのは未来であり、人類の幸福だった。マザックも同じ地平を目指す。創業100年。また新しい100年がスタートしたが、「技術で社会や未来に貢献する」姿勢は変わることがない。
(文・写真:ワカバヤシヒロヤ)
日本金型工業会 「第46回金型の日」記念式典を開く
日本金型工業会(会長=小出 悟 小出製作所社長)が11月25日、東京都内のホテルインターコンチネンタル 東京ベイで「第46回金型の日」記念式典を開いた。
金型の日は、昭和32年11月25日に日本金型工業会が設立されたことから毎年11月25日を金型の日と定め、毎年、記念式典を開催している。

続いて、永年勤続優良従業員表彰が行われた。被表彰者代表の答辞のあと、国家叙勲授章者への記念品贈呈、会員増強協力者へ感謝状・記念品贈呈、永年勤続事務局員表彰が行われた。
来賓を代表して松本真太郎 経済産業省製造産業局素形材産業室長が、「素形材産業は男の産業みたいなイメージがあるが、結構女性も多く活躍している。人材確保が厳しい中でこの工業会は、金型小町という取り組みを熱心にやってこられた。近年、海外との競争が激しさを増しているが、ぜひ皆さま方の技術力と新しい製品提案力をもって、日本産業の要のところを、お支えいただいて、さらに発展していただきたい。」と声援を送った。
池上正信 池上金型工業社長による記念講演のあと、懇親パーティが開かれ、親睦を深めた。
懇親会は牧野フライス製作所 井上社長の乾杯の発声で開宴した
■第46回金型の日永年勤続優良従業員表彰者
<東部支部>
イースタン技研(株) 後藤伸一
イースタン技研(株) 髙橋 悟
(株)オギハラ 白澤英維
(株)オギハラ 中田由多佳
(株)オギハラ 吉田展久
(株)オギハラ 松島 泉
(株)オギハラ 阿久津輝夫
キヤノンモールド(株) 冨田 浩
キヤノンモールド(株) 宮田州泰
キヤノンモールド(株) 宮嶋正実
キヤノンモールド(株) 熊野 誠
共和工業(株) 西山正春
(株)クライム・ワークス 河西弘幸
黒田精工(株) 掘田俊雄
黒田精工(株) 矢口忠義
小林工業(株) 伊藤英文
小林工業(株) 三浦 博
小林工業(株) 須藤具美
小林工業(株) 小笠原輝一
小林工業(株) 阿部 淳
(株)サイベックコーポレーション 中垣善一
(株)サイベックコーポレーション 中村良次
昭和精工(株) 海老澤紀道
昭和精工(株) 土肥 充
昭和精工(株) 林 健一
昭和精工(株) 山田和義
(株)シンセイ 松下重孝
(株)シンセイ 鷺谷 洋
(株)鈴木 山口清子
(株)鈴木 大峡正史
(株)鈴木 渡辺金司
精技金型(株) 小久保敏美
精技金型(株) 鵜川喜智男
(株)中越製作所 鋤柄義明
(株)中越製作所 諸星公孝
東洋ガラス機械(株) 杉市 勇
東洋ガラス機械(株) 関 雄一郎
(株)長津製作所 小野 篤
(株)長津製作所 平本一弘
(株)長津製作所 李 軍
(株)長津製作所 達田康介
日型工業(株) 三瓶政美
日型工業(株) 小島由雄
(株)富士テクニカ宮津 佐藤文彦
(株)富士テクニカ宮津 冨岡正義
(株)富士テクニカ宮津 佐藤真彦
(株)富士テクニカ宮津 芳賀基樹
(株)富士テクニカ宮津 金井則之
(株)富士テクニカ宮津 小野博之
(株)富士テクニカ宮津 岩崎 守
(株)富士テクニカ宮津 峰田将充
プロトラブズ合同会社 横田哲哉
マルスン(株) 望月良二
マルスン(株) 望月勇世
マルスン(株) 野村圭佑
マルスン(株) 西脇貴雄
マルスン(株) 松浦弘明
マルスン(株) 木岡孝夫
マルスン(株) 芝木啓人
マルスン(株) 望月信吾
マルスン(株) 永澤裕人
マルスン(株) 清 幸正
マルスン(株) 佐野公俊
(株)三井ハイテック 佐々木勝弘
(株)三井ハイテック 荒川広一
(株)三井ハイテック 三井博之
(株)三井ハイテック 山内鉄平
(株)三井ハイテック 山田昇一
(株)三井ハイテック 野口昌利
(株)三井ハイテック 島本洋二
(株)三井ハイテック 吉田明広
(株)三井ハイテック 松本充永
(株)ミナス精工 宮内英之
(株)ミナス精工 白石泰祥
(株)明輝 能登祐介
(株)明輝 林 真人
(株)米谷製作所 山﨑弘行
(株)米谷製作所 清水孝良
(株)米谷製作所 中村義幸
<中部支部>
魚岸精機工業(株) 浮橋敏彦
魚岸精機工業(株) 川崎 勝
魚岸精機工業(株) 森田浩二
(株)エムエス製作所 海川弘明
(株)エムエス製作所 堀井 学
大垣精工(株) 安藤寿康
大垣精工(株) 浦山凉一
大垣精工(株) 金子将啓
大垣精工(株) 沢井 学
大垣精工(株) 橘 峰広
大垣精工(株) 田中大補
大垣精工(株) 林 隼也
大垣精工(株) 松平豪俊
大垣精工(株) 南村洋行
大垣精工(株) 森山大典
大垣精工(株) 吉田裕次
(株)小出製作所 鈴木友貴
(株)小出製作所 山内和弘
シミズ工業(株) 石原文夫
(株)ナガラ 足立光好
(株)名古屋精密金型 工藤大樹
(株)名古屋精密金型 國生泰浩
(株)名古屋精密金型 米光留美
榛原工機(株) 石川幸生
日嶋精型(株) 池田耕司
日嶋精型(株) 佐野淳一
(株)ホーエ 賀久哲義
(株)ホーエ 田村 寛
(株)丸順 今西栄二
(株)丸順 川辺和仁
(株)丸順 棚橋ゆかり
(株)丸順 山北卓治
(株)三幸 炭谷正義
(株)明和製作所 小島 亮
(株)明和製作所 藤島史明
(株)明和製作所 堀越隆志
(株)明和製作所 村田 仁
<西部支部>
(株)伊吹機械 田中治男
(株)伊吹機械 脇坂仲之
エスバンス(株) 桂田伸隆
エスバンス(株) 金谷冬夏
(株)タカギ 安達 良
(株)ヤマナカゴーキン 天野良成
(株)ヤマナカゴーキン 奥林裕正
(株)ヤマナカゴーキン 中平亜希子
(株)ヤマナカゴーキン 深澤政彦
■令和元年度叙勲授章者
〇旭日小綬章 (株)タカギ 代表取締役会長 髙城壽雄
〇旭日単光章 (株)田口型範 代表取締役社長 田口 順
〇旭日単光章 元(株)キメラ 代表取締役 宮﨑秀樹
■令和元年度 会員増強協力者表彰受賞者
(株)小出製作所 小出 悟
■令和元年度 事務局職員表彰者
川田明美(永年勤続表彰20年)
「金型の日」を迎えるにあたって
日本金型工業会 会長 小出 悟
本年は元号が令和に変わり、日本の新たな時代の幕が開き、(一社)日本金型工業会の一大行事である第46回「金型の日」を迎えるに当たり、気も引き締まる思いがいたします。
一昨年スタートした金型マスター認定制度も、継続は力なりの言葉のごとく第二期生36名を輩出し、さらには一期生71名の中から19名のシニア金型マスター認定者という新たな、業界の宝となりうる人材を創出できましたことは、この上なき喜びであり又それにご尽力いただきました関係者の皆様方には、ただただ頭の下がる思いで一杯です。ありがとう御座いました。
現在私たちを取り巻く環境は必ずしも良い状況であるとはいえません。グローバルな社会情勢の変化に振り回されるそんな時代であると言えるでしょう。このような時代であるからこそ慎重に構えながらも能動的な行動を積極的にとる必要があり、今まで以上に産・官・学の連携を通し今後を見直すべき時といえるでしょう。今、一つの取り組みとしてまさに官主導で金型取引適正化推進協議が進展しています。私も委員として何度か意見具申をさせていただきましたが、金型代金の前金制度など画期的ともいえる改善がなされようとしています。時代のうねりは激しく容赦なく我々に襲い掛かって来ます。IoT・AI技術はまさに我々の社会を一変させる技術でしょう。働き方改革はさらにその新技術の発展を助長し、そのことが人材不足問題を結果的に改善する糸口にもなることでしょう。このような環境がさらに進む中では法的には「官」の力を知識的には「学」の力を、両者と友好的に連携を組み個社の努力の及ばないことに果敢にチャレンジすることこそが、日本の金型業界の安定と発展に寄与するものと信じ、日本金型工業会として積極的に、そのことを新ビジョンに認め、広く周知のものとし、新元号にふさわしい業界作りを行うことが役割であると考えています。
(一社)日本金型工業会が中心的存在となり、金型産業を安定的に発展させるためにも会員企業の皆様はもとより、関連団体、官公庁の皆様の更なるご指導・ご鞭撻ご協力をお願い申し上げ、金型の日を迎えるにあたり私のご挨拶とさせていただきます。
天田財団が2019年度助成式典を開催

岡本理事長は、「金属加工というモノづくりを通じ、継続して世界の人々の豊かな未来を実現することがアマダグループの責任との思いから、天田財団は金属加工の研究への助成を通じて、産業・経済の発展に寄与することを目的とし、企業財団として設立した。本年度の助成は、95件、総額2億5,333万円。設立から1,000名を超える研究者へ助成し、その総額は、29億5,240万円となった。また本年度より、金属加工に従事される皆さまの技能向上に有益な技能検定に対する助成も開始した。日本の研究者を取り巻く環境は厳しく、“人材”、“資金”、“環境”の改革が強く望まれている。天田財団は、微力ながらこれらの課題に取り組み、助成金の規模だけでなく“研究者の研究に真に有益な助成”や“若手研究者育成の助成”と、その内容向上にも努めている。金属などの加工に関する優れた研究や、国際交流へ助成し、その成果を実際に使えるよう、産業界へ広く普及啓発することは、天田財団の使命である。本日の助成式典は皆様に、天田財団の思いを受け取っていただき、研究に取り組んでいただく大事なスタート。研究が進展されることを、こころより期待している。天田財団は“知の創出と人材の育成”を支援して、その成果を速やかに、社会や産業に還元し、次の研究や経済の発展につながるダイナミックな循環を目指して今後も活動していく。」とあいさつをした。


総評

「天田財団は、“金属材料などを対象にした塑性加工とレーザプロセッシング”の分野から、日本の産業と経済の発展に寄与することを目的としている。具体的には、当該分野の研究に対する助成を通じて“学術の振興・科学技術の創出”を目指している。また、本年度より新たに、それらの加工に従事する方の資格取得に対する助成を通じて、“人材の育成と就労”を支援する。
2019年度 研究助成事業方針について、①助成金総額は約2億7,500万円を予算化(平成30年度の助成実績は2億6,990万円)、②個々の研究の実情に合わせた助成金研究助成金には使途の費用割合を設けない。他助成金や科研費の合算運用も認める—とした。
研究開発助成の実績について、本年度は、厳正なる選考の結果、81件・2億4,741万円を研究開発助成として採択した。重点研究開発助成は、7件・6,900万円、一般研究開発助成は、53件・1億3,710万円、若手研究者に限定した、奨励研究助成は、21件・4,151万円。
本年度は、塑性加工の申請がかなり増加した反面、近年増加していたレーザプロセッシングの申請数がやや減少した。
国際交流助成の実績は、国際交流助成について、14件・572万円を採択した。国際会議の準備や開催への助成は、3件・150万円、国際会議の参加に対する助成は、9件の357万円、若手限定の国際会議参加への助成は、2件・65万円となった。
目録贈呈式が行われたあと、東京大学生産技術研究所 古島 剛 准教授による「生体吸収性マグネシウム合金の革新的レーザ大レスフォーミングの開発」、鳥取大学大学院 陳 中春 教授による「金属3Dプリンタを駆使した高機能金型やインプラント製品の成形技術の開発」をテーマにした招待講演会が行われた。
オークマ 高精度大型立形マシニングセンタ「MB-80V」を新発売! ~半導体製造装置・自動車金型等の大物部品加工に最適~
オークマがこのほど、高精度大型立形マシニングセンタ「MB-80V」を販売した。このマシンは、高精度・高速・強力切削でグローバルに市場から高く評価されている立形マシニングセンタ「MB-V シリーズ」の最上位機種。拡大する半導体製造装置市場をはじめ、高品位・高精度化と自動化の需要が進む大物部品や金型部品加工に最適な“スマートマシン”として、最高の品質と生産性を提供する。
同社では、「IoTの拡大に加え、5G サービスの本格導入を目前に控えた通信産業や、CASEによって大変革期を迎えている自動車産業向けに、半導体・センサー類は今後ますます需要の拡大が見込まれている。半導体製造装置市場は、現時点では一服感があるものの、中長期的には確実に成長していく産業分野。半導体需要の拡大とともにシリコンウエハーの主流は300mm(12 インチ)と大型化しており、半導体製造装置の部品サイズも大型化している。また自動車分野では内装部品だけでなく外観部品の樹脂化が進み、中大型の金型加工の需要が増加しており、これら大型の精密部品・金型部品の生産性を向上するために、長時間の無人運転などフレキシブルな自動化対応が可能、かつ省スペースの機械が求められています。」と開発の背景について述べている。
また、新開発の「MB-80」は、省スペースでありながらクラス最大級の加工エリアを持ち、AI 技術の活用により自動化・無人化に向けて“止まらない機械”を志向した高精度大型立形マシニングセンタであり、① 省スペースでありながら、半導体製造装置の部品加工、自動車関係の金型向けに最適な広さのテーブルサイズを最大限に活用できるワイドな加工エリア、② AI 技術を活用した予知保全と、世界最高水準の寸法安定性による長時間無人運転の実現 ③「止まらない機械」を実現する高い切粉処理性能とフレキシブルに自動化対応できる優れた拡張性、④ No.50 コロ軸受採用により、重切削の荒加工から高品位の仕上げ加工まで、この1 台でオールラウンドに対応。生産リードタイムの大幅短縮を実現――という優位性を持っている。
特長と実現技術
(1)テーブルサイズを最大活用。クラス最大の加工エリアを最小のスペースで提供
●ワークとの干渉を気にすることなく、工具計測も多面加工も対応可能
・テーブルサイズ 1,600mm× 800mm
・XYZ 軸 移動量 1,600mm× 1050mm × 600mm (加工エリア 従来機比 54%拡大)
●省スペース設計で、設置床面積に対する加工範囲を最大化 (面積生産性 従来機比 27%向上)
(2) AI 技術を活用した予知保全技術とサーモフレンドリーコンセプトによる優れた精度安定性により長時間の無人運転が可能
●AI 主軸診断とAI 送り軸診断で主軸軸受やボールねじの異常有無と異常部位を特定、計画的なメンテナンスによりマシンダウンを未然に防止
・異常度の傾向を見える化することで計画的なメンテナンスが可能。生産計画を遵守
・誰でも簡単に短時間で診断が可能。診断に必要な計測器やスキルは不要
●1 万台以上の実績を誇るMB-V シリーズの高精度門形構造と5 万台以上の搭載実績の「サーモフレンドリーコンセプト」を採用
・温度変化8℃における経時寸法変化8μm (実績値)
・同サイズのマシニングセンタとして世界最高水準の寸法安定性
・大物部品の長時間連続加工おいても、抜群の寸法安定性を実現することで、作業者による寸法補正作業が不要。
・AI技術の活用により進化したサーモフレンドリーコンセプトで広いテーブル全域の熱変位を補償
(3)大物部品の自動化に対応した高い切粉処理性能と拡張性
●大量のアルミ切粉も一掃。面倒なワーク清掃、機内清掃作業を激減し、機械稼働率を向上
・切粉を堆積させない機内カバー垂直構造に加え、クロスレールシャワー洗浄によりワークやテーブル上の切粉を一掃、清掃作業を激減
・幅広の機内ヒンジ式コンベヤをテーブル前後に設置。大量の切粉もスムーズに排出
●APC 仕様時の段取り作業と機内作業の動線を最短化、作業性を大幅に向上
●多様な自動化を実現する油空圧治具対応
・最大8 系統16 本の配管をテーブルへ供給可能。多彩な自動クランプ治具を実現
(4)荒加工から仕上げ加工まで一台で完遂。生産リードタイムを大幅短縮工
●No.50 コロ軸受採用 強力主軸による高能率加工で切削時間短縮
・フライスによる切削量 669 cm3/min の重切削(S45C 材)を実現 (従来機比33%向上)
●NC 制御技術「Hyper-Surface」で金型仕上げ加工面品位の向上と加工時間の短縮を両立
・加工プログラムの乱れを自動補正、指令位置や送り速度のバラツキを抑制
ダイジェット工業 「QM マックスシリーズ」ラインナップ拡張!
ダイジェット工業は、このほど、かねてから好評を博している多刃高能率加工用工具「QM マックス」に、ラインナップを追加発売した。
特長は以下の通り。
●高精度版QM マックスモジュラーヘッド MQT 形
現在発売中の「高精度版QM マックスモジュラーヘッドMQT 形」は、今後ますます普及が進む5 軸加工機のみならず従来の3 軸加工機にも対応、より高精度な加工を求めるユーザーに好評を得ていることを受け、今回、工具径φ32 の6 枚刃タイプモジュラーヘッドを追加ラインナップ。
この製品は、「QM マックス」の高精度タイプ。従来タイプよりボディバランスを向上させ5 軸加工機等の複合加工機にも対応。インサートはH 級。併せて多刃仕様により高能率加工が可能。マスターインサートによる本体外径許容差-0~-0.03を実現(側面仕上げ用のYPHW 形インサート使用時)。炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、焼入れ鋼、鋳鉄、ステンレス鋼の側面仕上げ加工、傾斜面仕上げ加工、および肩削り中仕上げ~仕上げ加工用に威力を発揮する。
<サイズ・価格>
・形番:MQT-6032A00-M16 形(φ32 の6 枚刃タイプモジュラーヘッド、本体傾斜角度0°)(1 形番)
・標準価格:62,500 円(税抜き)
●QM マックス肩削り用インサートZPMT-PL 形(材種JC8050)
黒皮級でありながら底面・側面の中仕上げ~仕上げ加工まで可能な同インサートに、ステンレス鋼や炭素鋼・工具鋼の強断続加工に最適なPVD 材種「JC8050」を追加し、さらに適用範囲の拡大を図った。
特長は、(1)インサートの外周切れ刃を大きな曲線形状とすることにより、ピックの重なり部が滑らかになり、かつ側面たおれ量0.01 ミリ以下を実現できる(被削材S50C、Z ピック3 ミリ加工時)、(2)インサート材種は既存の「DH102」「JC8118」「CX75」に加え、ステンレス鋼や炭素鋼・工具鋼の強断続加工に最適なPVD 材種「JC8050」を新たにラインナップした。炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、焼入れ鋼、鋳鉄、ステンレス鋼、アルミ合金、チタン合金などの肩削り、平面削りに威力を発揮する。
<サイズ・価格>
・形番:ZPMT-PL 形(ステンレス鋼・鋼用)インサート材種:JC8050 コーナR0.4、R0.8、R2.0 をラインナップ(3 形番)
・標準価格:910 円(税抜き)
タンガロイ 刃先交換式サイドカッタ「TungThinSlit」シャープエッジインサート拡充
タンガロイがこのほど、刃先交換式サイドカッタ「TungThinSlit(タング・シン・スリット)」にシャープエッジインサートを拡充した。
「TungThinSlit」は、独自のインサート形状を有した刃先交換式サイドカッタ。このインサートは、片面を右勝手、もう片面を左勝手とした左右両勝手タイプで、計6コーナが使用できることにより、優れた経済性を発揮し、同時にインサートの集約にも大きく貢献する。
溝幅4~8mmの溝加工は、自動車部品のシャフトやナックルなどの低剛性ワークが多く、送りをあげにくい加工環境であり、また使用されるカッター径も切削幅に対して大きいため、切りくず厚みが薄い加工になりやすい傾向がある。このような加工では、切れ刃がシャープなロウ付けのサイドカッタを使用している場合が多く、インサートにホーニングが施された従来の刃先交換式サイドカッタでは、ビビリの発生やバリの発生などの問題が生じる場合があることを受け、今回新たに、「TungThinSlit」にシャープエッジのインサートを設定した。切削抵抗を低減し、ビビリ発生の抑制やワーク上でのバリ発生の低減が可能となる製品である。また、刃先交換式による経済性の向上や工具管理の容易性だけでなく、加工ワークの品質向上にも大きく貢献する。
主な特長
●切削抵抗の低いシャープエッジを適用
●刃立ち性の高いコーティング材種SH725を採用
●ビビリの抑制やバリの低減に効果的
●左右両勝手仕様のインサートは、多コーナの使用が可能で経済性が高く、工具管理も容易
主な形番と標準価格(税抜)
●インサート
・TVKX020202FN-MJ SH725 1,890円
・TVKX050402FN-MJ SH725 2,450円
全アイテム:4形番
DMG森精機がニコンと業務提携へ
DMG森精機が、このほど、ニコンと包括的な業務提携を行うことで基本合意したと発表した。 DMG森精機は、「今回の業務提携を行うことで、世界的な光学機器メーカーであるニコンの計測およびカメラに関連する技術を弊社の工作機械に適用し、より高度な製品を両社で開発する。また、ニコンは、当社のグローバルな販売網を活用し、レーザーによる様々な金属加工を高精度で行うことができる独自の光加工機の販売を展開するなど、ニコンの材料加工事業の立ち上げを加速する。」としている。 今回の合意により、光利用技術と精密技術をコアとして幅広い技術力を持つニコンとDMG森精機のそれぞれのリソースを組み合わせることでシナジーを創出する。 「近年、工作機械を使用する生産現場では多品種少量生産化が進む中、高精度化、デジタル化、自動化された機械の活用が増えている。加えて機械加工と計測の複合化により非接触計測技術の重要性がますます高まっている。」と、DMG森精機。 同社は、ニコンの技術を活用し、これまで以上に高精度でデジタル化を加速させる製品を開発していく。また、ニコンは、2019年度~2021年度までの中期経営計画期間中に注力するテーマとして掲げた材料加工事業において、光加工機の拡販を含め、事業立ち上げの加速を実現する。
アマダ 高速・高機能ベンディングマシン「HRB」シリーズ 日米同時発売
アマダは、このほど、高速・高機能ベンディングマシン「HRB」シリーズを日本および北米にて発売した。今後、グローバル市場へ順次展開していく予定。
「HRB」シリーズは、スキルや年齢、性別、国籍などにかかわらず、簡単に曲げ加工ができるベンディングマシン。NC装置の「AMNC 3i」には、加工プログラムを容易に作成できる「LITEモード」を新たに搭載している。23言語に対応し、タッチパネル上でナビゲーションに沿って曲げ加工の設定が直感的にできるため、個人の能力や経験に依存することなく、高精度の加工が可能。
さらに、同シリーズは、全自動金型交換装置を標準搭載した機種をラインナップ。金型選定と交換に加え、熟練技能を要する複雑な金型レイアウトも自動化する。板金加工において難しいとされる曲げ工程を効率良く進めることができる。
同社では、「近年の少子高齢化に伴う人手不足に加え、日本の板金加工現場では、熟練技能者の引退により、外国人や女性など多様な人材が増えつつある。熟練技能者の不足は、北米の現場でも深刻化している一方で、昨今変種変量生産への要求の高まりなどから、板金加工の切断工程では、機械の高速・自動化が進み、生産性が飛躍的に向上している。しかし、次の曲げ工程には、加工プログラムの作成や適切な金型選定と交換、試し曲げといった角度の精度補正などが必要となり、曲げ工程は、複数かつ複雑な作業が多く、多くの現場でボトルネックになっている。」と、板金加工の背景を述べている。
同社では、こうした曲げ工程の自動化とマシンの操作性向上のニーズに応え、「HRB」シリーズをグローバル市場における幅広い業種の生産性向上に貢献していくとしている。
「HRB」シリーズ 主な特長
(1)1. AMNC 3iに「LITEモード」を新たに搭載。初心者や外国籍の方でも簡単に操作が可能
・ オペレータ認証や多言語(英語、仏語、中国語、ポルトガル語、韓国語など、23 言語に対応、操作ナビゲーションによりマシンを使う人に合わせた画面表示が可能)
・ 形状タッチ入力により、曲げ形状を作成することができ、図面を見ながら簡単に曲げ加工のプログラムを作成することが可能。
2. 全自動金型交換装置による変種変量生産への対応 (「HRB-ATC」シリーズ)
・ 全自動金型交換装置を標準搭載した機種をラインナップ。複雑な金型レイアウトを自動化することで、熟練技能を要する金型交換が不要となり、変種変量生産における生産性を向上させる。
(3) 高速・安定加工を実現する充実した本体機能
・ 油圧ピストンポンプとそれを制御する高精度サーボモーターのハイブリッド・ドライブシステムにより、高速で安定した曲げ加工を実現する。
・ 旧来のベンディングマシンから、オープンハイトとストロークがそれぞれ150mm拡がり、深曲げや箱曲げに対応し加工範囲が拡大した。
(4) 後付け可能な多彩なオプション機能※ 3により、多種多様な曲げ加工に対応
・ 曲げ角度を自動補正する接触式角度センサーや、材料の腰折れを防止し、作業者の負担軽減と安定加工を実現する追従装置など、多彩なオプション機能を後付け可能(導入後に追加装着できるオプション。装着には条件がある)。
(5)マシンのIoT化を実現する「V-factory」対応
・ アマダと顧客がクラウドネットワークでつながることで、マシンの稼働実績や加工コストを見える化し、生産効率向上のための安心サポートを提供する。
(※ 「HRB」シリーズはオプションにて対応し、「HRB-ATC」シリーズは、標準対応)。