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日本ロボット工業会 2023年 10月~12月期および年間 マニピュレータ ロボット統計 受注・生産・出荷実績まとまる
ロボット工業会がこのほどまとめた2023年7~9月期のマニピュレータ ロボット統計 受注・生産・出荷実績は次のとおり。
業況について
2023年10~12月期は、受注額が対前年同期比28.6%の減少、生産額が同19.8%の減少となった。受注額は同期では2017年以降最も低い水準となっている。
出荷実績をみると、国内向けは、用途別では組立用や半導体用で減少となったものの、実装用やマテハン用は堅調さを維持している。輸出は溶接用が大幅減となったほか、実装用や半導体用など他主要用途でも減少となった。
2023年年間としては、受注額が対前年比24.3%の減少、生産額は同11.1%の減少と、ともに前年を大きく下回った。世界的な自動化需要がある中で、世界経済を覆う各種リスクと先行き不透明感の更なる高まり、一部地域や用途における設備投資意欲の急速な弱まりが顕在化している。
会員と非会員を含めた年間実績は、受注額は対前年比23.6%減の約8,490億円、生産額は同11.2%減の約9,060億円を見込む。
受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。
受注
〈10~12月期〉
・受注台数(台) : 36,430(前年同期比▲39.9%) 【5四半期連続の減少】
・受注額(億円) : 1,579(同▲28.6%) 【5四半期連続の減少】
〈年間〉
・受注台数(台) : 18,214(前年同期比▲33.3%) 【4年ぶりの減少】
・受注額(億円) : 7,237(同▲24.3%) 【4年ぶりの減少】
生産
〈10~12月期〉
・生産台数(台) : 43,274(前年同期比▲32.2%) 【4四半期連続の減少】
・生産額(億円) : 1,750(同▲19.8%) 【3四半期連続の減少】
〈年間〉
・生産台数(台) : 203,328(前年同期比▲20.3%) 【4年ぶりの減少】
・生産額(億円) : 7,815(同▲11.1%) 【4年ぶりの減少】
出荷
〈10月~12月期〉
・総出荷台数(台) : 46,201(前年同期比▲28.3%) 【4四半期連続の減少】
・総出荷額(億円) : 1,829(同▲19.6%) 【3四半期連続の減少】
―国内出荷台数(台): 9,748(同▲13.3%) 【3四半期連続の減少】
―国内出荷額(億円): 466(同+0.4%) 【2四半期ぶりの増加】
―輸出台数(台) : 36,453(同▲31.4%) 【4四半期連続の減少】
―輸出額(億円) : 1,363(同▲24.7%) 【3四半期連続の減少】
〈年間〉
・総出荷台数(台) : 207,293(前年同期比▲18.9%) 【4年ぶりの減少】
・総出荷額(億円) : 7,998(同▲10.5%) 【3年ぶりの減少】
―国内出荷台数(台): 41,005(同▲5.0%) 【3年ぶりの減少】
―国内出荷額(億円): 1,900(同+0.3%) 【3年連続の増加】
―輸出台数(台) : 166,288(同▲21.8%) 【4年ぶりの減少】
―輸出額(億円) : 6,099(同▲13.4%) 【4年ぶりの減少】
国内出荷内訳
〈10~12月期〉
■電機機械産業向け
・国内出荷台数(台) : 3,250(前年同期比▲14.9%) 【2四半期連続の減少】
・国内出荷額(億円) : 152(同▲6.2%) 【2四半期連続の減少】
■自動車産業向け
・国内出荷台数(台) : 2,844(前年同期比▲10.7%) 【3四半期連続の減少】
・国内出荷額(億円) : 138(同+11.5%) 【2四半期ぶりの減少】
〈年間〉
■電機機械産業向け
・国内出荷台数(台) : 13,658(前年同期比▲1.6%) 【3年ぶりの減少】
・国内出荷額(億円) : 644(同+5.2%) 【3年連続の増加】
■自動車産業向け
・国内出荷台数(台) : 11,755(前年同期比▲6.4%) 【3年ぶりの減少】
・国内出荷額(億円) : 546(同+1.5%) 【2年ぶりの増加】
輸出内訳
〈10~12月期〉
■電子部品実装用
・輸出台数(台): 2,911(前年同期比▲6.2%) 【9四半期連続の減少】
・輸出額(億円): 461(同▲15.9%) 【8四半期連続の減少】
■溶接用
・輸出台数(台): 7,471(前年同期比▼26.4%) 【3四半期ぶりの減少】
・輸出額(億円): 183(同▲24.8%) 【3四半期ぶりの減少】
〈年間〉
■電子部品実装用
・輸出台数(台): 11,338(前年同期比▲29.2%) 【2年連続の減少】
・輸出額(億円): 1,860(同▲25.7%) 【2年連続の減少】
■溶接用
・輸出台数(台): 37,400(前年同期比▲7.0%) 【4年ぶりの減少】
・輸出額(億円): 940(同▲0.7%) 【3年ぶりの減少】
牧野フライス製作所 生産性向上を追求した「部品加工技術展」を開催

牧野フライス製作所が去る12月7日~8日の2日間、同社富士勝山事業所(山梨県南都留郡富士河口湖町勝山)にて生産性の向上を追求する「部品加工技術展」を開いた。
今回は昨年10月に名古屋で開催された「メカトロテックジャパン(通称MECT)2023」で発表した新製品5軸制御立形マシニングセンタ『DA500』を主体に、5軸制御横形マシニングセンタ『a500Z』+パレット搬送システム、自動化パッケージされた5軸制御立形マシニングセンタ『DA300』の加工デモを行ったほか、工場見学を行った。
生産性を追求した『DA500』誕生のきっかけ

2023年10月にリリースした新製品、『DA500』の特長はなんといっても非切削時間の短縮。主軸加速度、位置決め時間、工具交換時間、工具破損検出時間、パレット交換時間といった切削を行っていない時のあらゆる動作時間を大幅に短縮し、コンパクトな設計の機械に最大φ800mmワークの積載が可能であることだ。
このマシンの開発における背景について同社では、「お客様から部品加工でのお困り事を2つ聞いている。ひとつは加工ワークが大きくなっても工場は大きく出来ないこと。ふたつ目は、加工工数が増えているが人手を増やすことができないこと。」と話す。
これらのニーズに対応するため『DA500』が誕生したわけだが、加工ワークが大きくなっても工場が大きくできない課題に対して、今回、最小の設置面積で最大のワークが加工できるように開発している。設置面積は16.3㎡、最大ワークは直径800mm、高さ500mmの大きいワークを加工できるほど。
また、加工工数が増えても人手が増やせない課題に対しては、無人で稼働する時間を増やして自動化する自社製のパレットマガジン仕様を用意している。今回展示しているパレットマガジンは5枚で、2つのパレットはφ800mmをのせ、残りの3つはφ550mmのワークが載せられる特殊な仕組みとなっていたが、他にも最大ワークがφ550mm×8パレット、φ680mm×6パレット(通常仕様)、φ800×4パレットと、設置面積はそのままに顧客のニーズに合わせて選べるパレットマガジンが魅力だった。

加工現場ではうっかり使用する工具を間違ったり、最大ワークよりも大きいワークを載せてしまうといったアクシデントと隣り合わせだが、同社ではそういったトラブル回避のために、パレットマガジン内にカメラを設置している。アラートで注意喚起をすることで干渉や加工不良を未然に防ぎ安心してマシンを使える仕組みがあった。
同社が考えるFA(ファクトリーオートメーション)システム、FMSシステム(フレキシブル生産システム)についても説明があった。これらは、コンピュータ制御技術を用いて生産工程の自動化を図り、多品種少量生産に対応したフレキシブルな生産システムを指すものだが、同社では、「スケジューリングと工務管理が非常に大きなポイント。」と捉え、それらを実行する人材にも着目し、リスクの先読みをして操作をサポートする画期的な開発を行っていた。
工場見学では、自動で切削加工を行った後の洗浄やバリ取りをしているマシンの様子など、高能率生産を目指した姿勢を示していた。また、同社製の専用機で摺動面に直接焼き入れをする現場も披露、温度変化を極力無くした高精度加工技術も来場者に見せることで、同社の徹底した機械作りについて理解を深めていた。
他にも会場内ではマキノ技術サービスが提案する「移動式スラッジ除去装置マグネットタイプ」が展示してあった。これは、強力な磁力で液中の微鉄粉まで捉えクーラントを正常化するシステムでその効果は10μm以上の粉塵捕集効率は95%! 磁石を使用した特殊な構造を採用しているため、消耗部品はなく、機械から独立しているため、機械を止めずに設置やメンテナンスができる。また、キャスター付きで使いたい機械まで簡単に移動できるうえ、複数台の機械で兼用もできるというからありがたい。
なお、同社では『makino Online』にて過去に配信したオンラインセミナで好評だったコンテンツを毎月6本セットにして販売している。(1視聴権:税込1,000円)
毎月の配信ラインナップの詳細はこちら↓
https://www.makino.co.jp/ja-jp/makino-online
機械振興協会「第58回(令和5年度)機械振興賞受賞者」決まる
機械振興協会(会長 釡 和明 氏)が、このほど令和5年度の機械振興賞の受賞者を決定したと発表した。今年度は26件(大企業12件/中小企業4件/小規模事業者6件/支援事業4件)の応募の中から、研究開発では、経済産業大臣賞1件、中小企業庁長官賞1件、機械振興協会会長賞4件、審査委員長特別賞1件、奨励賞1件、支援事業では、中小企業基盤整備機構理事長賞1件、奨励賞2件を表彰する。表彰式は令和6年2月16日(金)、東京プリンスホテル マグノリアホールにて行う。
機械振興賞の表彰対象は、研究開発では、独創性、革新性及び経済性に優れた機械工業技術に係る研究開発及びその成果の実用化により新製品の製造、製品の品質・性能の改善または生産の合理化に顕著な業績をあげたと認められる企業等及び研究開発担当者、支援事業では、支援効果及び継続性に優れた支援事業により、機械産業技術に関わる中小企業が優れた成果を上げたと認められる支援機関及び支援担当者。第58回機械振興賞は、機械振興賞審査委員会(委員長 中島 尚正 東京大学 名誉教授)において厳正な審査の上、決定した。
経済産業大臣賞
「安心降車アシスト(ドアオープン制御付き)システムの開発」
●トヨタ自動車(推薦:日本自動車工業会)

【選定理由】日本での停車中の四輪車事故の約半数は、ドア開けに起因するものであり、これまでにも後方からの自転車等の接近をブザーや光等で警告するものや、ごく短時間だけドアが開かないようにするものは存在した。しかし、接近を感知するセンサーが自動車などを対象としたもので、人や自転車などでは感度が低く、検出位置精度も良くなかった。また、ドアを開けるのはドライバーだけではなく、同乗する子供が警報音の意味を知らずに開けてしまうこともあり、事故防止には不十分であった。本業績では、世界中の降車シーンを63パターンに分類し、安全が確認されるまでドアをロックするようにしている。また、接近する自転車が十分に離れた場所を通過するにもかかわらず、ドアが開かずに閉じ込められてしまうことも防いでいる。さらに、将来的には同社の他の車種への導入が検討されている点を高く評価した。
中小企業庁長官賞
「プラズマによる自己組織化単分子表面改質技術と装置の開発」
●魁半導体(推薦:関西文化学術研究都市推進機構 新産業創出交流センター)

【選定理由】物体表面を親水化や撥水化、親油化、撥油化することを可能とする、プラズマを用いた自己組織化単分子膜を形成する技術を開発した。撥水技術では、スポイトなどで薬液を計量する際、スポイトへの液滴の回り込みを防ぐことができ、液滴の微細化や分量の安定化が図れ、撥水処理面のはく離なども無いことから、液滴の高純度化が実現できる。また、溶媒や触媒を使用せず、乾式で加工できることから、残留不純物の心配がなく、食品や化粧品、医薬品など広範な用途に採用可能である。さらに、単分子膜の組成などを細かくコントロールすることにより、ユーザの要望に応じて付加価値の高い様々な対応ができる点を高く評価した。
「機械振興協会会長賞」 (企業名 50音順)
「バー材とビレット材の両方を使用できる熱間フォーマー」
●阪村ホットアート(推薦:日本鍛圧機械工業会)

【選定理由】横型の鍛造機は、金型面が縦方向になることから、直接、金型面に水をかけても水はけに問題が出にくく金型の冷却が早い。また、プレス動作に連動して材料の棒材を必要な長さに切断しながら加工することができ、縦型の鍛造機と比べて大幅な高速化が可能である。しかし、材料の切断時に発生するバリが製品の鍛造面に傷を付けることがあり、歯車の様に鍛造面を残す部品には、不向きであった。本業績では、従来の棒材の予熱・供給装置に加え、切断済み材料(ビレット材)を予熱しながら同期供給する装置を別方向に設けることで、世界で初めて両対応とした点を評価した。
「油中の粒子と気泡を瞬時に識別する世界初の設備診断センサの開発」
●トライボテックス(推薦:大府商工会議所)

【選定理由】発電所の発電機などの大型回転機器は、ベアリングの劣化を直接確認することが難しく、発電機を停止することも困難である。そのため、機器から採取した潤滑油に含まれる金属微粒子の濃度を測定することで、潤滑状態の良否を判断している。しかし、潤滑油にはビールの泡のような気泡が大量に含まれており、消泡するまでの時間も掛かるため、迅速な金属微粒子の識別が困難であった。本業績では気泡の対称性を利用して水平な帯状のレーザ光を気泡に照射し、レーザ光が左右に均等に反射するものを気泡とし、均等に反射しないものを金属片とすることで識別を可能とした。この技術により簡便かつ遠隔からのベアリング劣化監視を実現した点を評価した。
「長尺アルミクラッチドラムの塑性加工化技術の開発」
●マツダ

【選定理由】FR車の車内にはセンタートンネルが設置されることが多く、運転者の足元を狭くし、理想的な運転姿勢を取りにくくしている。FR車のセンタートンネル内には、ミッションとクラッチが設置されているため、これらを小径化する必要があった。本業績では、センタートンネル内に設置されているクラッチドラムを、鉄やアルミ鋳造品からアルミ塑性加工品にすることで、軽量化および小径化し、センタートンネルを小径化するとともにイナーシャーを低減している。さらに、新たに開発した転造ローラーを用いることで、塑性変形時のアルミの流動を制御してスプリングバックを抑制した点を評価した。
「船速に依存せず正確に方位制御可能な操船システムの開発」
●三菱電機/ヤマハ発動機

【選定理由】船外機メーカーは、自社の船外機がどのようなボートに、何台取り付けられるかわからないため、自動操舵システムを組み込むためには、ボートや取り付けられる船外機の数に応じて制御装置を調整する必要があった。本業績では船外機が取り付けられる代表的な4種類のボートと船外機のセットに対し、周波数応答を解析して独自の制御理論を確立している。同制御理論ではボートの方位運動に関わる制御特性は船速に依存し、ボートの違いや船外機の数による差が小さいことを見出し、どのようなボートに取り付けても初期調整不要の自動操舵システムを実現した点を評価した。
審査委員長特別賞
「自動化と接合品質を追求したフープ材供給装置」
●ムラタ溶研(推薦:ネオマテリアル研究会)

【選定理由】半導体用のリードフレームを加工するプレス加工機は、高速化が非常に進んでいる一方、材料となる薄板材(フープ材)のロール交換には、プレス加工機へのフープ材の通し直しが必要となり、14~29分程度の交換時間と13mほどの材料ロスが生じていた。同社の従来型の手動フープウェルダーを使用すると、材料の通し直し無しで先行材料に新しい材料を突合せ溶接して、材料ロスを20cm程度まで少なくできるものの、停止時間は1分程度掛かっていた。本業績では、熟練が必要となる材料の切断や突合せ溶接工程を自動化し、プレス機停止時間を約15秒と大幅に短縮した点を評価した。
「奨励賞」
「内外径研削を可能としたシューセンタレス加工機」
●トーヨーエイテック(推薦:日本工作機械工業会)
【選定理由】ベアリングの内外径研削では、シューセンタレスという外径基準で加工物を回転させながら、内外径とも研削する方法が用いられている。この際、基準となるシューへの押し付け力は、シューに沿って回転する加工物の中心と、加工物を回転させるための主軸中心とのオフセット量で発生させている。しかし、加工物の回転方向が内外径の加工で異なり、オフセット方向も内外径で異なるため、従来は別々の研削盤で行っていた。本業績では、NCでオフセット量を制御可能な独自のオフセット機構を開発し、1台の研削盤で内外径を連続して加工できるようにした点を評価した。
支援事業
〈中小企業基盤整備機構理事長賞〉
「石川県の次世代産業の一翼を担う炭素繊維複合材料への支援活動」
●石川県産業創出支援機構

【選定理由】炭素繊維産業は、大手メーカーが素材メーカーから素材を仕入れ、社内で繊維の積層や成形を行い、後工程で塗装などを行って完成させている。そのため、多岐にわたる中間工程を社内で行える体制を整えなくてはならず、効率的な生産を難しくしていた。本業績では、多岐にわたる中間工程を石川県内の企業が得意分野を活かして請け負うクラスターを構成するとともに、全国から炭素繊維分野の産学官のトップランナーを招聘して、連携して課題解決に取り組む体制を整えている。また、県内に本店がある金融機関とも連携し、国内最大規模の産業創造ファンドを創設し、多くの成果を出している点を高く評価した。
奨励賞
「公設試験研究機関における新ビジネス創出支援の取組み」
●茨城県産業技術イノベーションセンター
【選定理由】県内の新事業創出を支援するため、試験研究機関の技術職員が、ビジネスモデルなどコンサルティングの学習をしながら、外部のコンサルティングの専門家を統括プロデューサに招いて、ビジネス支援のノウハウを実務を通して習得している。また、職員の交代により個々の企業の支援体制に切れ目が生じないよう、支援活動をシステム化して組織で行い、継続的な伴走支援を実現している。さらに、ビジネス研修を受けた企業のうち約3割が製品化を行っている点も評価した。
「産学コーディネータの伴走支援を核とする中小企業の研究開発支援」
●福岡県産業・科学技術振興財団(推薦:福岡県工業技術センター 機械電子研究所)
【選定理由】県内企業からの依頼を受け、県内の経験豊富な産学コーディネータを派遣するとともに、異業種他社や大学、試験機関等を紹介して最適な研究パートナーのマッチング支援を行っている。また、コーディネート会議を年5回開催し、産学コーディネータ同士のノウハウの共有を図るとともに、スキルアップに努めている。さらに、研究開発プロジェクトの「芽出し」から立ち上げ、可能性調査を経て、実用化研究に至るまでの各ステップにおいて適切なサポートを行うことで、公募型研究開発事業を毎年20件前後を獲得している点を評価した。
MOLDINO アルファスーパーボールエンドミル「ASB形」に刃先強化型インサートを追加発売

MOLDINOがこのほどアルファスーパーボールエンドミル「ASB形」に刃先強化型インサートを追加発売した。プレス金型の肉盛り溶接材や高硬度鋼の荒加工に威力を発揮する。
同社は2004年にアルファスーパーボールエンドミル「ASB形」を発売しており、切削抵抗の低減や⼯具剛性を強化した同社独⾃の⼯具設計により重切削に⽣じがちなトラブルを解消、インサート材種を更新しながら主にプレス⾦型の形状部荒加⼯に活用している顧客からは好評を博していた。その⼀⽅、プレス⾦型の補修に⽤いられる⾁盛り溶接材料やSKD11焼⼊れ鋼の荒加⼯では、取り代が安定しない⿊⽪加⼯や⾼硬度鋼の加⼯となるため難易度が⾼く、⼯具の短寿命や早期⽋損が加工現場の課題として挙げられており、こうした課題を受け、今回、⽋損を抑制し⻑寿命化が可能な刃先強化型インサートを開発するに至った。

メリットと特長
(1)ネガの刃先形状と親刃先端部に設けた⾯取り部により耐⽋損性を改善した。
(2)取り代が不安定な⾁盛り溶接材や⾼硬度鋼の荒加⼯において従来⼯具よりも⻑寿命。
(3)⽚⾯2コーナ仕様。

〈仕様〉
追加発売の刃先強化型インサート:2アイテム(1材種)
(ASB形 ⼯具径50mmのホルダに対応)
〈価格〉
(親刃)ZPET250CE-D: JP4120 ¥8,970
(⼦刃)ZPET250SK-D: JP4120 ¥6,740
*いずれも税抜き価格
ダイジェット工業 「エアロチッパーミニ」を新発売!

ダイジェット工業がこのほど、好評を博しているアルミ加工用刃先交換工具「エアロチッパー」(ALX/MAL形)に、小型インサート採用で、小径多刃仕様の「エアロチッパーミニ」(MAM形)本体及びインサートを新発売した。アルミ加工に威力を発揮する。
この製品は、同社が、電気自動車(EV)向けや部品軽量化によるアルミニウム使用量の増加に伴い、アルミ加工用工具の需要が高まっていることを受け、従来品のエアロチッパーに加え、小型インサート採用で、小径多刃仕様のエアロチッパーミニを開発し、より高能率な加工を実現したもの。
特長は以下の通り。
(1)従来品エアロチッパー(ALX/MAL形)に比べ、小型インサート採用で、小径多刃仕様とすることで、さらなる高速高能率な加工を可能とした。
(2)全周研削による高精度な3次元ブレーカ形状のインサートにより切削抵抗を低減し、高能率加工を可能とした。
(3)高精度な本体設計で刃先精度に優れ、優れた立て壁加工精度と正面加工精度が得られる。
■サイズと価格
【エアロチッパーミニ モジュラーヘッドタイプ】
・形番・サイズ:MAM形…φ16~φ42 (10形番)
・標準価格:25,900円~56,000円(税抜き)
【エアロチッパーミニ インサート】
・形番・サイズ:XOET形…R0.4、R0.8、R1.6、R2.0 (4形番)
・標準価格:1,720円(税抜き)
イスカルジャパンが国内営業拠点を増設
イスカルジャパンは、さらなる地域密着型の顧客サービス向上を⽬的として、このほど新たに2つの支店を開設し、全国5支店体制とする営業組織の改編を行うと発表した。営業所については、長岡営業所と太田営業所の管理・運営を統合し、高崎営業所を新たに開設、2024年1月9日より、新営業組織での営業活動を開始した。
新営業組織図は以下の通り。

ヤマザキマザック ミネラルキャストを自社で内製、採用機種を拡大

ヤマザキマザックは、このほど優れた振動減衰性能など工作機械の高精度化に有効な素材であるミネラルキャストを内製し、自社製の工作機械への採用を拡大していくと発表した。
ミネラルキャストは鉱石とエポキシ樹脂で結合させた複合素材で、高い振動減衰性能や熱安定性を有し、工作機械の高能率化・高精度化に貢献するもの。工作機械は「マザーマシン」と呼ばれ、自動車、航空機、半導体など、あらゆる産業のものづくりに関わっており、常に加工精度や生産性の向上が求められている。
工作機械の加工精度や生産性は、機械構造体の剛性や振動減衰性能に依存するため、その構造体に使用する素材は重要であり、工作機械の構造体には鋳物を使用することが一般的だが、昨今はさらなる性能向上のために、より優れた特性を持つ代替素材のニーズが高まっている。
ミネラルキャストはその一つとなり、素材として優れた特性を持つだけでなく、製造工程におけるCO2排出量が鋳物に対して大幅に少ないことや、安全でクリーンな環境で製造が可能であるなど環境性能も優れている。また、あらかじめ配管やタップインサートをミネラルキャスト内に鋳込む(組み込む)ことができるなど設計の自由度が高く、機械加工や組立工数を削減し製造リードタイムを短縮することができるなどのメリットもある。
このように優れた特性やメリットがある一方で、特に日本国内では製造メーカーが限定されており、輸送費を含めた調達コストが鋳物に比べて割高であることが、工作機械に積極的に採用することへの課題の一つとなっていた。こうしたことから、同社では、高精度で生産性の高い工作機械を短納期で顧客に提供することや、またCO2削減など環境経営の一環として、同社ではミネラルキャストを自社で内製化・採用拡大に向けて、数年前より試験研究をおこなっていた。本年度中に量産化に向けての技術開発を完了し、2024年度中に量産を開始、内製ミネラルキャストを採用した新機種の出荷を開始する予定。
ミネラルキャストの特長

(1)高い振動減衰性
振動減衰性とは、振動をどれだけ短時間で収束させることができるかという指標。ミネラルキャストは、鋳鉄と比較して約10倍(素材サンプルを使用した同社試験結果)の振動減衰性能に優れており、工作機械の稼働時に発生する振動をより早く吸収し、加工精度の向上や工具の長寿命化に貢献する。
(2)優れた熱安定性
ミネラルキャストは熱伝導率が鋳鉄の約25分の1、比熱が高いため、温度変化に強い工作機械の構造体を作ることができる。
(3)環境負荷の低減
ミネラルキャストの製造には鋳物のような高温溶融処理が不要であり、製造時のエネルギー消費量を大幅に低減することが可能であり、CO2排出量の削減(製造工程におけるCO2排出量は鋳物に対し約8割減〈同社比〉)に大きく貢献する。また、製造時に数千℃の溶湯(ようとう:金属を高温にして溶解し液体状態にしたもの)を扱う鋳造と比較し、ミネラルキャストの製造工程では高温の液体を扱う作業がないため、安全でクリーンな労働環境を実現する。
(4)製造リードタイム削減
ミネラルキャストは注型から脱枠までの所要時間が約24時間と鋳物に比べて短く、製造リードタイムを短縮(鋳物に対して約6割短縮)することが可能。さらにタップインサートや金属部品、ホース、冷却部品などをあらかじめ内部に鋳込むことが可能であり、機械加工や組立加工など後工程の工数も削減、工作機械の短納期化に寄与する。
タンガロイ ヘッド交換式自動盤用工具「ModuMiniTurn」に背面加工用丸シャンクシリーズ登場

タンガロイは、このほどヘッド交換式自動盤用工具「ModuMiniTurn」シリーズに背面加工に対応可能な丸シャンクタイプを追加した。
同シリーズは、独自のカップリングにより高い繰り返し精度を実現した自動盤用ヘッド交換式工具。ヘッド脱着時の繰り返し刃先位置の精度は5μm以下で、インサート交換や段取り替えによるダウンタイムを大幅に削減する。ヘッドのラインアップは前挽き用、後挽き用、溝入れ用からねじ切り、突切り、Y軸加工まで多岐にわたる。
今回追加する丸シャンクシリーズは、自動盤の円筒シャンクホルダに対応する。丸シャンクでも「ModuMiniTurn」の特長である高い繰り返し刃先位置精度を備えているので、機械のダウンタイムの大幅削減を実現する。
■主な形番、標準価格(税抜)
・QR12D-SCLCL09-CHP: 41,200円
・QR12D-SDUXL07-CHP:41,200円
・QR12G-STCL18-CHP:51,800円
(計30アイテム)
日本能率協会「第12回 2024 GOOD FACTORY賞」決定
日本能率協会会(JMA、会長:中村正己氏)は日本およびアジア地域に進出している製造業の生産性や品質の向上、改善活動に成果をあげた工場を表彰する「GOOD FACTORY賞」を2011年に創設し、優秀事例を紹介する活動を行っているが、このほど第12回の受賞企業として、旭化成、花王、東芝産業機器システム、トヨタ自動車、日産自動車、富士フ
イルムマニュファクチャリング、マツダ、リコー、リコーインダストリーの9社・9工場を決定したと発表した。
「GOOD FACTORY賞」は、中国・アジア地域並びに日本国内工場の生産性向上、品質向上など体質革新活動に取り組んでいる事例に着目し、そのプロセスや成功要因、現場の知恵、労働者の意識改革、社会的貢献などの内容を日本製造業の範として顕彰するもの。優良工場の事例を産業界に広く紹介することで、製造業の体質強化と発展に寄与することが目的。
なお、GOOD FACTORY賞審査委員会(委員長:東京工業大学 名誉教授 伊藤謙治 氏)の書類審査・現地審査を経て、選考している。
【年頭所感】「人、社会、地球が共に栄える未来を切り拓く」コマツ 代表取締役社長(兼)CEO 小川啓之
謹んで新年のご挨拶を申しあげます。
昨年は、国内においてはコロナ禍からの本格的な経済回復が見られた一方で、経済安全保障リスクや地政学リスクの高まり、トルコ・シリア地震をはじめとするさまざまな災害発生など、グローバルでの当社を取り巻く外部環境は大きく変化し不確実性が高まった一年となりました。
昨年の建設・鉱山機械の事業環境を振り返ると、一般建機は金利上昇、インフレの影響や一部の国での政情不安等により、欧州、アジア、中南米を中心に需要が減少したものの、北米においてはレンタル、インフラ、エネルギー関連向けが堅調に推移しました。また、鉱山機械の需要は資源価格がある程度のレベルを維持しており引き続き堅調に推移し、機械の高稼働による部品・サービス売上げも増加しました。各地域での販売価格の改善や為替の影響もあり、上期の業績は売上高・利益ともに過去最高となりました。
本年は、世界経済の先行き不透明感による景気後退が懸念され、一般建機の需要が減速することが想定される一方で、鉱山機械の需要は引き続き堅調に推移することが見込まれます。このような状況のなか、本年4月には、3カ年の中期経営計画「DANTOTSU Value - Together, to “The Next” for sustainable growth」の最終年度を迎え、目標達成に向けた活動を着実に進めていきます。
特に、当社はキーコンポーネントの自社開発・生産を強みとし、延長保証契約による純正部品の販売やコンポーネントの再生事業、Komtraxを活用したデータドリブンのビジネスモデル等によりバリューチェーンビジネスを強化することで、機械本体販売後の収益拡大を図り、需要変動などの環境変化に左右されにくい企業体質の構築に注力しています。また、2050年カーボンニュートラル実現に向け、バッテリー車、燃料電池車や水素エンジンなどの研究開発を進めるとともに、既に当社が実用化しているハイブリッド、ディーゼルエレクトリック、有線電動、トロリー給電などのブリッジテクノロジーの拡大にも継続的に取り組んでいます。
昨年は、「電動化建機市場導入元年」として、0.5t~20tクラスの計4機種の電動化油圧ショベルを市場導入し、電動化市場の形成促進に努めました。本年からは、昨年買収した米国のバッテリーメーカーABS 社の技術や、様々なパートナーとの協業による知見を活用しながら、様々な出力、環境や稼働時間等の条件下で使用される建設・鉱山機械各機種に最適なカーボンニュートラルへのアプローチのために開発・生産体制を強化し、また、将来の電動化建機の市場形成時におけるコンポーネント戦略の検討も進めてまいります。
コマツは今後も、「品質と信頼性の追求」と、当社の存在意義である「ものづくりと技術の革新」で新たな価値を創り、人、社会、地球が共に栄える未来を切り拓く」ことを目指してまいります。最後になりましたが、皆さまにとって素晴らしい1年になりますように、心より祈念いたします。