ニュース

2021年12月度建設機械出荷金額統計まとまる

 日本建設機械工業会がこのほどまとめた2021年12月度建設機械出荷金額は次のとおり。

 2021年12月の建設機械出荷金額は、内需は5.0%増加の855億円、外需は47.9%増加の1,660億円となった。その結果、内需は2カ月連続の増加、外需は14カ月連続の増加となった。総合計では29.8%増加の2,515億円となり、14カ月連続の増加となった。

 内需について機種別に見ると、トラクタ8.5%増加の114億円、油圧ショベル7.2%増加の280億円、建設用クレーン6.2%増加の123億円、道路機械1.6%増加の34億円、コンクリート機械39.4%増加の23億円、油圧ブレーカ・圧砕機22.4%増加の20億円、その他建設機械0.7%増加の58億円の7機種と補給部品0.3%増加の106億円が増加し、内需全体では5.0%の増加となった。

 外需について機種別に見ると、トラクタ59.1%増加の190億円、油圧ショベル34.7%増加の615億円、ミニショベル11.1%増加の256億円、建設用クレーン97.8%増加の44億円、道路機械56.1%増加の29億円、コンクリート機械212.8%増加の1億円、基礎機械143.4%増加の9億円、油圧ブレーカ・圧砕機72.8%増加の9億円、その他建設機械67.9%増加の235億円の全9機種と補給部品115.3%増加の272億円が増加した。地域別に見ると、欧州が15カ月連続で増加、北米が12カ月連続で増加、アジアが10カ月連続で増加するなど、全9地域で増加し、外需全体では47.9%の増加となった。

 2021年暦年の建設機械出荷金額の総合計は、27.3%増加の2兆7,569億円で3年振りの増加となった。

 内需について機種別に見ると、トラクタ3.9%増加の1,133億円、コンクリート機械7.3%増加の324億円、油圧ブレーカ・圧砕機11.1%増加の215億円、その他建設機械4.2%増加の725億円の4機種と補給部品4.2%増加の1,305億円が増加したものの、他5機種が減少し、内需全体では0.2%減少の9,937億円となった。その結果、内需は2年連続の減少となった。

 外需について機種別に見ると、トラクタ76.5%増加の1,976億円、油圧ショベル53.4%増加の7,025億円、ミニショベル38.8%増加の3,058億円、建設用クレーン5.1%増加の629億円、道路機械76.1%増加の337億円、コンクリート機械16.3%増加の10億円、油圧ブレーカ・圧砕機36.7%増加の92億円、その他建設機械61.9%増加の2,254億円の8機種と補給部品47.6%増加の2,203億円が増加し、外需全体では50.6%増加の1兆7,632億円となった。その結果、外需は3年振りの増加となった。
 

「1兆6,500億円の見通し」日本工作機械工業会が賀詞交歓会を開く

 日本工作機械工業会(会長=稲葉善治 ファナック会長)が、1月7日、都内のホテルニューオータニでコロナウイルス感染予防のため飲食を伴わない賀詞交歓会を開き、今年の抱負を述べた。

各種産業機械の需要が引き続き活発に推移

220204日工会稲葉会長
新年のあいさつをする稲葉会長

 あいさつに立った稲葉会長は、「昨年5月に発足した新体制のもと、皆様には日本工作機械工業会に多大なご支援ご協力を賜り、委員会を始めとする諸活動を順調に展開することができた。」とお礼の言葉を述べたあと、昨年を振り返り、「米中が対立を深める中、新型コロナウイルスの感染拡大が続いたものの、先進国を中心にワクチン接種の進展により経済活動を取り戻し、世界経済は緩やかな回復傾向に転じた。設備投資は回復の足取りを強め、工作機械受注は半導体関連装置が顕著に推移したほかコロナ禍にあって抑制されていたペンとアップ事業が世界の各地で顕在化した。」と述べた。

 2022年の工作機械市場の展望については、「内需では半導体製造装置をはじめ、各種産業機械の需要が引き続き活発に推移するとみられるほか、自動車の環境対応投資も次第に顕在化してくるものと見込まれる。外需についても、中国やインド、欧米の各市場で、風力発電等のエネルギー、半導体、自動車の電動化、5G等通信インフラ、航空機など、多様な分野での設備投資が、高水準で継続すると見込まれる。脱炭素社会に向けカーボンニュートラルを実現するため、環境負荷を軽減する生産システムの構築やIoT、AI、DXの進化による生産現場の変革を推進する動きも明るい材料であり、各国政府による政策措置も投資を促すものと思われる。」との見解を示した。その一方、懸念材料としては、「電装品をはじめとする部品不足や価格の高騰、海運の混乱、経済や安全保障に関する米中対立、新型コロナウイルス感染症等、多くの懸念材料も昨年より持ち越されている。」と述べ、「それらの動向を絶えず注視する必要はあるが、世界経済は回復基調で推移していく勢いが感じられる。」と明るさを滲ませ、「以上の傾向を総合的に判断し、2022年の工作機械受注額は、総額で1兆6,500億円になる見通しである」と述べた。

 工作機械業界を取り巻く環境については、「〝2021年版ものづくり白書〟で、製造業のニューノーマルはサプライチェーンを強靭化するレジリエンス、カーボンニュートラルに対応していくグリーン、デジタルトランスフォーメーションの取組を進化していくデジタル化などを軸に展開されると指摘されている。これらは、工作機械業界にとっても対処が必要な重要テーマであり、一方でビジネスチャンスにつながる新しい潮流ともいえる。世界情勢は不安定・不確実な状況にあっても、製造業は技術革新を続け日々刻々と進化の過程を歩み続けている。工作機械業界は、ロボット技術との融合による自動化・省人化技術やAdditive Manufacturing技術との融合、世界各地域のユーザーニーズに沿ったエンジニアリング提案力の強化、これらを進めていくことにより、付加価値の高い製品・サービスを提供して、世界の製造業の発展に貢献していく。」と力強さを滲ませた。

また、本年の同工業会の活動について、「今回で60周年を迎える我が国工作機械業界の最大のイベントであるJIMTOF 2022を成功に導くため、万全を期して準備を進める。」としており、本年11月に東京ビッグサイトにて、東・西展示棟に加え、南展示棟を新たに使用して、「過去最大規模の展示を行う。」とした。また、展示会以外の活動としては、グリーン、デジタル、レジリエンス、これらのテーマについて、各委員会が中心となり、「この分野でも世界をリードするべく研鑽を積んでいく。」と力強さを滲ませた。

ものづくりの基盤をしっかり守っていく年に

220204日工会藤木局長
経済産業省 藤木製造産業局長

 来賓を代表して、経済産業省 藤木俊光 製造産業局長があいさつをした。この中で藤木局長は、「コロナから話を始めなければならないのは大変残念だが、政府としてもこのコロナ対策は万全を期して、同時に経済や社会活動をしっかり動かしていかなければならないと思っている。この関連では残念ながら、ここ2年間海外との行き来が制限されている状況であり、現在もオミクロン株により皆さま方には不自由をお掛けしている状況にあるのではないかと思う。その一方で日本国経済にとって海外とのやり取り、海外との交流、これは欠かせないものであり、これをどう円滑なものに戻していくのか、ぜひ工作機械業界の皆様とも知恵を出し合いながら、様々な工夫を考えていくことを試みていきたい。」と述べた。

 コロナがもたらした問題として、「中長期的にもサプライチェーンをどう強靱化して、少々のショックでは負けないサプライチェーンをどう築いていくのか。米中対立や経済安全保障、あるいはサプライチェーンなどで人権の確保といった新しいシーンも出てきている。こういったような問題にどう対応していくのか。もちろんこれは個社ではとても対応し切れない問題なので、業界一丸となって協力しあいながら日本のものづくりの基盤をしっかり守っていく年にしたい。」とした。

 また、ものづくり白書にも触れ、「デジタルで新しい価値を生み、デジタルで新しい市場を生む活動につなげていけるきっかけづくりの年にできればと思う。皆様のビジネスの中でアイデア、あるいは困り事から様々な発想が出てくると思っている。そういった発想、アイデアを応援させていただきたい。」と声援を送った。
 

「モノづくりからコトづくりへ提案力が求められる」日本工作機械販売協会 賀詞交歓会を開く

220204日工販依田会長
新年のあいさつをする依田会長

 去る1月7日、日本工作機械販売協会(会長=依田智樹 三菱商事テクノス社長)が第一ホテル東京で、賀詞交歓会を開催した。

 あいさつの中で依田会長は、昨年を振り返り、「さまざまな困難に対する対応に明け暮れた1年だったように思う。コロナとの戦いは今年もまだ続きそうだが、われわれのできることは、対策を講じて経済を回していくとだと思っている。われわれの働き方や生活様式も変わり、テレワーク等のデジタル技術による便利さを認識した。今後はデジタルとリアルをうまく使い分けていく社会になっていくと思う。」と感想を述べた。

 懸念材料についても触れ、「資源の価格の高騰、半導体の不足、あるいはサプライチェーンの混乱、米中の対立、中国の景気停滞、景気減退等の事象も顕在化してきた。」と述べた。時流であるSDGs経営についても、「これまでの経済成長第一主義から環境への配慮等の潮流を捉えてわれわれの業界も変わっていく必要がある思う。」とし、「産業構造が大きく変わっている中で、われわれ会員各社はものづくりのモノを売るだけじゃなくて、コトを売り、機運を高めて、お客さまのニーズに応えるという提案力が求められる。」とした。

220204日工販経産省安田課長
経済産業省 安田産業機械課長

 来賓を代表して経済産業省の安田 篤 産業機械課長が、あいさつをした。この中で安田産業機械課長は、「コロナが始まり2年が経過し、対応に対する知見や経験もある程度固まり、経済も回復の兆しが見えてきたのが先頃の状況だと思うが、足元ではオミクロン株の流行など、注視しなければならない状況が続いている。足元のオミクロン株への対応と平行して経済を回していくということにあたり、今年は3つのことが重要になってくると考えている。」と述べ、①脱炭素化(カーボンニュートラル)、②DX、③経済安全保障を含めた国際情勢の3つを挙げ、「官と日工販の皆さまとの一体となった取り組みが不可欠であると考えている。今年もぜひ皆さまと協力をしながら進めていきたい。」とした。

220204日工販稲葉会長
あいさつをする日本工作機械工業会 稲葉会長

 続いて日本工作機械工業会の稲葉善治会長(ファナック会長)が、工作機械メーカーを代表してあいさつをした。稲葉会長は、「昨年の我が国の工作機械業界は、部品・部材の不足、海上運賃の高騰、輸送期間の長期化およびサプライチェーン混乱の影響を大きく受ける中にあっても、受注がコロナ禍の落ち込みから力強く回復してきた1年だった。年前半は中国市場の旺盛な需要に支えられ、受注額は2月以降1,000億円を超えて推移した。年後半はワクチンの接種の進展とともに欧米市場が回復する中、9月以降1,400億円を超える高水準の受注が継続した。国内では事業再構築補助金などを追い風に年央以降一段と高い回復傾向が続いている。」と述べ、今年の市場動向については、「米中対立の先鋭化、インフレ懸念など、先行きにさまざまなリスクが散見される一方で、半導体製造装置や各種産業機械で活発な投資が続くと考えている。また、人手不足を補い生産性向上を図るための自動化、効率化、デジタル化のための投資も引き続き多くの潜在需要が見込まれる。新型コロナウイルスの感染拡大や米中対立の先鋭化などを受けて、生産拠点やサプライチェーンの多極化を図る動きも進んでおり、この動きに対応するために工作機械の納入先も分散し、工作機械の需要がさらに増加するものと思われる。」と力強くあいさつした。
 

「海外の先進技術を紹介する使命を果たす」日本工作機械輸入協会が賀詞交歓会を開く

220204輸入協会井元会長
あいさつをする井元会長

 去る1月12日、日本工作機械輸入協会(会長=井元英裕 YKT社長)が都内の第一ホテル東京で新年賀詞交歓会を開いた。

 この中で井本会長は、「昨年は春頃から内需に回復の兆しが見えてきた。輸入工作機械についても受注数字に一定の改善があったと思うが半導体不足による納期遅延、輸入コストの高騰、海外取引先との人的交流が皆無となりサポートが受けられない状況などが重なり、苦戦を強いられた年でもあった。」と振り返った。

 「2022年はコロナの感染症沈静の期待があったものの残念ながら年初からオミクロン株の爆発的な広がりが見られている。今年も海外とのリアルな交流はもちろん、国内の活動も大きく制限を受ける可能性があるが、海外との技術交流が使命である当協会では、実際の人の動きなくしても、それを補い、進めていかなければならない。この状況でいや応なく使われ始めたWebコミュニケーション、VRを使った情報伝達、ビジネスのデジタル化など、情報管理などに課題もあるが、積極的に活用することが必要になる。」と述べ、「今年は工作機械業界最大のイベントであるJIMTOFが4年ぶりに開催される。当会員の企業さまも積極的に参加を計画されている。ぜひコロナに負けずJIMTOFを成功させ、海外の先進技術を国内に紹介するという使命を果たしていきたい。」と意気込みを示した。

220204輸入協会経産省安田課長
経済産業省 安田産業機械課長

 続いて来賓を代表してあいさつをした経済産業省の安田 篤 産業機械課長は、「工作機械は、昨今の生産プロセスのデジタル化の進展、データ連携の進展、デジタルトランスフォーメーションの進展により、非常に複雑な工作機械が世に出ているように感じている。また、工作機械だけではなく、ロボット発送機械等々、多様な機械を組み合わせるといったソリューションも出ており、こうした新しいソリューションをユーザーの方々に提供するということも非常に重要なことだと感じている。そうした中、御業界はEMOやIMTSなど海外の最先端の技術動向、市場動向をキャッチし、新しいものを日本にもたらしていただいている重要な役割を担っており、こうした取り組みをぜひ今年も大きく進展をさせていただければ幸いである。」と声援を送った。

ダイジェット工業 「スプリングキャンペーン2022」をスタート

220204ダイジェット1


 ダイジェット工業が2月1日から新製品発売を記念したキャンペーン「スプリングキャンペーン2022」をスタートさせた。実施期間は2022年2月1日(火)から4月28日(木)まで。対象製品は下記の通り。

①高能率肩削りカッタ
 「ショルダーエクストリーム EXSAP/MSX形 、EXSAP 11/ MSX 11形」

②高能率肩削りカッタ
 「ショルダー6 EXSIX形」

キャンペーン詳細

220204ダイジェット2

 【Aコース】他社乗り換えお試しコース
 インサート20個購入と他社本体下取りで適用本体1台サービス
 〈対象製品:ショルダーエクストリーム、ショルダー6〉

 

220204ダイジェット3


 【Bコース】本体サービスコース
 刃数×インサート10個購入で、適用本体1台サービス
 〈対象製品:ショルダーエクストリーム、ショルダー6〉
 
 *各種ブレーカー違い組み合わせ可

 なお、数量限定につき、なくなり次第終了となる。

タンガロイ 新製品を続々市場投入! 

 タンガロイが新年早々、続々と新製品を市場投入している。このほど新しく発売されたのは新発想のインサート形状で多方向旋削加工に対応する「AddMultiTurn(アド・マルチ・ターン)」。そして、人気のヘッド交換式ドリル「DrillMeister(ドリル・マイスター)」シリーズの座繰り穴加工用ヘッドDMFに工具径φ20.0~Φ25.9mmが追加され、バリエーションがさらに広がった。

高い経済性を誇る究極の多方向旋削工具「AddMultiTurn」

220204タンガロイ1

 「AddMultiTurn」は、外径加工、端面加工、倣い加工及び高送り引き加工等、あらゆる方向に加工可能な新発想の旋削加工用工具シリーズ。多方向への加工を可能としたことにより、工具が被削材から離れる非切削時間を短縮するうえ、切込み角の小さい引き加工は、切りくず厚みが薄くなり、高能率(高送り)加工を可能とする。また、切れ刃にかかる切削熱が分散され工具の長寿命化にも寄与する。

 インサートは、経済性に優れる両面6コーナ仕様で用途に応じて2種類から選択可能。中切削加工から荒加工まで適用可能なコーナ角80°の6C-TOMG**TMタイプ、また仕上げ切削加工に最適なコーナ角35°の6V-TOMG**TSF タイプ、いずれも従来のISO工具に対して高送り引き加工により圧倒的な高能率加工を可能とし、生産性向上によるトータルコストの低減に寄与する。また同じインサートで従来のISO工具同様の前挽き加工も可能であり、自由度が高くあらゆる加工形態に活用できる。

 さらにインサート底面と敷金には、独自に開発した凹凸形状「Y-Prism(Y-プリズム)」機構を搭載。これにより強固なインサートクランプを実現し、安定した多方向への加工および高能率加工を実現する。

●主な形番と標準価格(税抜き価格)
 ・6C-TOMG250608M-TM T9225:2,020円
 ・6V-TOMG250604F-TSF AH8015:2,020円
 ・ATXOR2525M25-A:    12,200円
 ・ATXOR3232P25-A:18,400円

座繰り穴加工用ヘッドDMF工具径φ20.0mm~25.9mmを拡充

220204タンガロイ2

 「DrillMeister」シリーズは、ソリッドドリルを超える加工能率と工具コスト低減を実現するヘッド交換式ドリル。座繰り穴加工用ヘッドDMFは、これまで工具径φ6.0mm~19.9mmまでをラインナップしていたが、このほど大径側φ20.0~Φ25.9mmを追加し、より大きなフラット穴加工に対応可能となった。

 座繰り穴加工用ヘッドDMFは、先端角180度の主切れ刃と喰いつき性を高めるセルフセンタリング切れ刃を備えていることによって、座繰り穴加工用にもかかわらず、優れた加工穴精度を実現し、L/D=8の深さまでガイド穴無しで加工可能。また、フラットな切れ刃は傾斜面や凹凸のある加工面への喰いつき、貫通でも非常に安定した穴あけ加工を実現する。

 さらにヘッド交換式であることから、複雑な形状の切れ刃の再研削、再成形が不要で、加工安定性だけでなく加工コストの大幅な改善に貢献する。

 ヘッド材種は、穴あけ工具専用に開発したPVDコーティング材種AH9130を採用。耐摩耗性と耐欠損性を高い次元でバランスよく両立させたことで、安定した長寿命を実現している。

●主な形番と標準価格(税抜き価格)
 ・DMF200 AH9130:16,400円 
 ・DMF259 AH9130:19,200円 

日立建機と日立製作所が「DX基盤」を構築 ~営業支援アプリの運用を開始~

220204日立建機
営業支援アプリ使用イメージ

 日立建機と日立製作所は、このほど日立建機のDX加速に向けて協創活動を行い、建設機械の稼働情報や生産・販売・在庫情報などを一元管理し、データ利活用を促進するプラットフォーム「DX基盤」を構築した。同基盤を活用することで、日立建機は、これまでシステムごとに管理していたさまざまなデータの収集から分析・利活用までのサイクルを効率化することが可能となり、顧客にとって新たな価値の創出を推進する。

 同基盤を活用する第1弾の取り組みとして、日立建機グループは、2022年度より「営業支援アプリ」の運用を国内で開始を予定している。これにより販売・サービス・レンタル・中古車のそれぞれの営業担当者が、顧客の保有機械の稼働状況、取引履歴・メンテナンス計画などの情報を、タブレットなどのアプリ上で瞬時に把握できるようになる。さらに顧客の今後の機械運用についてビッグデータやAIを活用し、自動で複数パターンをアプリに表示することで、営業担当者はそのパターンを参考に顧客に最適な提案をすることが可能になる。

コマツ 大型ブルドーザ「D475A-8R」を新発売

220204コマツ

 コマツはこのほど最新技術を投入した大型ブルドーザ「D475-8R」を発売した。

 このマシンは2006年に現行機である「D475A-5E0」を導入して以来、15年振りのフルモデルチェンジ機となる。今回のモデルチェンジでは生産性・耐久性・安全性・快適性等の性能面での向上のみならず、夜間作業時にライトの反射光を抑える黒色塗装作業機(ブレード・リッパー)や前方外装の構造簡素化により外観デザインも一新されている。

 特長は、メインフレームの耐久性向上等によりライフサイクルコストを9%低減したほか、後進時のエンジン出力向上により8%の作業量アップを達成していること。これらの組み合わせにより従来機に比べ生産性が16%向上している。また、ロックアップ付パワーラインに、自動変速機能を追加することで常に最適な速度段が自動選択されることにより最適な作業量と燃費のバランスが実現可能となった。

 安全な昇降とアクセス性をサポートするプラットフォームの設置やダスト侵入防止・清掃性を改善した新型モノコックキャブを採用することでメンテナンスが容易である。運転席の振動が軽減された新型キャブマウントの設置やオペシート・レバーの最適配置によりオペレーターの疲労軽減と快適な作業をサポートする。

事業ブランドをJTEKTに統一 ジェイテクト

220204ジェイテクトロゴ
JTEKTロゴマーク

 ジェイテクトがこのほど事業ブランドを再編し、2022年4月にすべての事業ブランドをJTEKTに統一すると発表した。事業間の垣根を取り払い、全ての顧客ニーズに応えてさらなる成長を遂げることが狙い。

 同社では、昨今、企業を取り巻く環境が先行き不透明かつ将来予測が困難な状況であることを踏まえ、2021年をリボーン元年と位置付け、役員体制の刷新、本店所在地の刈谷移転、既存事業の技術シナジーの創出、営業機能の拡充、グループ会社の再編などを積極的に推進してきた。

 事業部間のさらなるシナジーを実現し、合弁企業として真に1つの企業となるために、事業ブランドをJTEKT に統一。事業ブランド統一というリボーンにより、技術・営業・生産のシナジーをさらに高め、すべての顧客のニーズに応え、取り巻く環境が予測不可能であっても持続的成長を実現していくとしている。

 今後は、事業ブランド統一により、各事業本部が有する技術のシナジーを一層創出するなど製品力の更なる強化を進めると共に、軸受の顧客への工作機械の提案などクロスセールス活動の推進などの営業力の強化も活発化させていく。

 ジェイテクトグループ各社の商材、技術の強みをさらに引き出すグループ間シナジーの 創出を進め、軸受メーカーであり工作機械メーカーであり、No.1のステアリングメーカーでもある自動車部品メーカーの強みを活かし、ブランド力を一層高め、すべての顧客ニーズに応える提案力を強化していく方針。

220204ブランド統一の表
ブランド統一の表


 

「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN2022」が締め切り1カ月前で800小間超に!

 2022年6月に開催予定の産業用ロボットと自動化システムの専門展「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン)2022」(主催:ニュースダイジェスト社 共催:愛知県機械工具商業協同組合)の開催規模が、昨年12月末時点で100社800小間を超えた。

 同展示会には、ロボットメーカーに加え、ロボットハンドやセンサーなどの周辺機器、無人搬送車(AGV)、計測システムなど、自動化に関わる幅広い分野の企業が出展を決めており、ロボットの現場への設置やシステム構築を担うシステムインテグレーター(SIer)や、大手工作機械メーカー各社の出展も予定されている。注目は、産業機械や機器と産業用ロボットが連携した実用的な自動化システムの展示。

 出展を決めた企業からは、出展分野を主に工場内で使用する産業用ロボットと自動化システムに特化し、工場内の自動化、省人化など、具体的な目的を持った来場者が見込まれる点や、製造業を中心に産業が集積し、自動化機器への関心の高い中部地方で開催する点について高い評価を受けている。

 会期は2022年6月30日(木)~7月2日(土)の3日間、会場は愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)。

「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN2022」開催概要

 ●名称:ROBOT TECHNOLOGY JAPAN 2022
 (ロボットテクノロジージャパン2022 略称RTJ2022)
 ●会場:愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)
 ●開催期間:2022年6月30日(木)~7月2日(土)の3日間
 ●開催時間:10:00~17:00
 ●主催:株式会社ニュースダイジェスト社
 ●共催:愛知県機械工具商業協同組合
 ●対象来場者:工場内でロボット導入を考えるユーザー(自動車などの製造業、物流、食品・医療品・化粧品産業など)、システムインテグレーター、商社など
 ●対象出展者:ロボットメーカー、周辺機器メーカー、システムインテグレーター、商社など
 ●対象出展製品:垂直多関節・水平多関節・パラレルリンク・直交・協働ロボット、ガントリーローダー、無人搬送車(AGV)、自動倉庫、その他搬送機器、各種ハンド、ロボット構成部品、周辺機器、各種センサー・制御機器、ソフトウエア、AI・IoT 関連装置およびシステム、ロボット搭載機械・装置、自動化技術提案など。
 ※サービスロボットは対象外。