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台湾TMTS展が6年ぶり単独開催 7万人が来場、オンライン展には11万人
工作機械の輸出額で世界5位、生産額で世界7位の台湾で台湾国際工作機械展(TMTS2024)が3月27日から31日までの5日間、台北市東部の台北南港展示センター1、2号館で開かれた。6年ぶりの単独でのリアル開催に631社が3,350小間を超える規模で開催され、国内外から7万人が来場し、オンライン展には123カ国から11万人がアクセスした。今回展のテーマは「DX & GX 持続可能な未来」で、各出展者がDX(デジタルトランスフォーメーション)とGX(グリーントランスフォーメーション)の2つを軸に、製品とサービス、自動化や省人化に向けたソリューションを競った。台湾の工作機械業界にとり最大の輸出先の中国が不動産不況を受け、設備投資が急減速して販売を落とすなか、台湾メーカー各社が何を目指しどう取り組むのかを現地で取材した。【台北=是州煩太(文・写真)】
ファンを引き付け知名度も向上
TMTSは2010年に台湾中部の台中市で初開催され、今回で7回目の開催。6回目となるはずだった20年展は新型コロナウイルス感染症の拡大で中止に追い込まれ、2年前の22年展は会場を台北に移し、30回の節目を迎えた台北国際工作機械見本市(TIMTOS)との合同で、「TIMTOS×TMTS2022」として国内向けの開催を強いられた。海外の在住者に対しては、同時開催されたオンライン展での視聴参加の呼びかけを余儀なくされた。
半世紀を超える長い歴史を持つTIMTOSに比べ、台中で開催されるTMTSの知名度はかつては今ひとつ。初期の開催時には日本で開催される日本国際工作機械見本市(JIMTOF)の知名度と集客力を利用し、JIMTOF閉幕の翌日をTMTSの開幕日に当て、各国からのJIMTOF来場者に帰国前の立ち寄り、寄り道での来場を促した時期もあった。主催の台湾区工作機械工業会(TMBA)が編み出した秘策だった。
産業用機械を広範に展示するTIMTOSに対し、切削を中心とした金属加工用の工作機械と周辺機器に絞って展示するTMTSは、初開催から14年を経てより熱心なファンの引き付けに成功し、今や知名度も上げて来場者数を増やしてきた。
開催地の台中は、工作機械や周辺機器の各主要メーカーの本社と工場の集積地でもある。工場の見学も兼ねて、TMTSを目当てに台湾を目指す来場者も増えた。あえて例えるなら、TIMTOSが台湾版JIMTOFなのに対し、TMTSは台湾版メカトロテックジャパンの位置づけだ。今回はかつての台中の会場が取り壊され、新会場の建設計画の遅れも重なり、台北での開催となった。
意欲的な新興国の需要捉える
今回展には7万6776人が来場。台湾各地からはもちろん、68ヵ国・地域から3,319人の外国人が来場した。外国人来場者数の上位10カ国は、インド、日本、中国、マレーシア、フィリピン、米国、インドネシア、タイ、ベトナム、トルコで、多くの国が視察団を組織して会場を訪れた。
大手自動車メーカーが工場を持つポーランドやチェコ、メキシコやアフリカなどからも来場した。既存の工業国はもちろん、設備投資への意欲が高い、新興工業国の需要をしっかり捉えた印象だ。つまり、これらの国々が今後、日本の工作機械業界が挑むべき市場、いわば「お得意さま」へと導く国だ。台湾製の工作機械を導入したら、次は必ずより高性能な日本製の工作機械が欲しくなるはずだからだ。
TMBA理事長でYCMブランドを展開する永進機械工業の陳伯佳総経理は開会式で「今回のTMTSは、従来の台中での開催から台北での開催に変わっただけでなく、多くのユニークな取り組みに挑戦した。最新の機械の展示だけでなくソリューションを提案し、DXとGXを軸に持続可能な未来社会を提案する。ユーザーの経験や体験を基に分析を重ねて機械を改善した。これまでとは違った斬新なものづくりの世界を披露したい」と意気込みを述べた。
日本の首相に相当する陳建仁行政院長や官房長官に相当する林佳龍総統府秘書長らがあいさつし、官民挙げた応援体制もアピールした。蔡英文総統こそ来場しなかったものの、開会2日目には5月に次期総統に就任する頼清徳副総統、5日目の最終日には頼政権下で副総統に就任する蕭美琴前駐米大使も会場を訪れた。
【社長訓示】「新しい力に期待」芝浦機械(株) 取締役社長 坂元繁友
新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
当社は、1938年に大型工作機械を製造する「芝浦工作機械株式会社」として創業し、1961年に「東芝機械株式会社」と改称、その後2020年に「芝浦機械株式会社」へと社名を変更しました。創業の1938年からは88年を迎えます。創業以来、社会の発展と人々の豊かな暮らしの実現に貢献し続けています。
本日、その歴史ある芝浦機械グループの新たな一員となった皆さんに第一に胸に刻んでいただきたいのは、「わたしたちは、世界中でお客様の価値最大化に貢献していきます。」という経営理念です。そして、「モノづくりを通じて、社会に貢献することで、進化を続けてきたDNA」と、「お客様と共に、更なる進化を遂げていく」との思いをしっかりと受け継いでください。
当社は、中期経営計画である「中計2026」の最終年度を迎えました。事業環境の変化はこれまで以上に速く、足元ではEV需要の一服や米国関税の影響などにより、射出成形機、ダイカストマシン、押出成形機などの成形機事業を中心に一部調整局面も見られます。一方、こうした変化は事業体質をより強くし、新たな成長機会をつかむための「次の一手」を磨く好機でもあります。
また、海外に目を向ければ、アメリカとイランを巡る緊迫した情勢など、予断を許さない地政学リスクが広がっています。グローバルに展開する当社にとって、エネルギーや物流を含めた環境変化への備えは欠かせません。しかしながら同時に、世界のモノづくりは、品質・生産性・省エネ・安定供給といった本質的な価値をこれまで以上に求めています。
こうした激しい変化に素早く対応できる企業が強くなります。そして私たちは長年培ってきた「確かな技術」と「現場力」があります。この強みを軸に、お客さまの価値最大化に一層貢献しながら、次の成長へつなげていきます。
入社にあたり、皆さんに期待する「三つのこと」をお話しします。
一つ目は、「グローバルな視点と海外人材との連携」について。
二つ目は、「当事者意識を持った変革への参画」について。
三つ目は、「仕事への取り組み方」についてです。
まず、一つ目は、「グローバルな視点と海外人材との連携」についてです。当社の事業はすでに世界規模で展開しており、インド、欧州、米国などの海外市場をさらに伸ばしていく必要があります。もはや国内にとどまる発想だけでは、会社の成長を描くことはできません。皆さんが中心となって海外の優秀な人材と深く協働し、現地の人たちと関係を深めながら、グローバルでビジネスのスピードを上げていく体制が不可欠です。皆さんもぜひ、世界に目を向け、現地の人々と連携してグローバルに活躍できる人材になってください。
二つ目は、「当事者意識を持った変革への参画」についてです。これからの10年を見据えたとき、これまでのやり方をただ踏襲するのではなく、次世代の皆さんが中心となって会社を変えていく必要があります。若手の皆さんも自ら責任を自覚し、強い当事者意識を持ち、ゆくゆくは会社の方向性を決める討議や変革の中心となってください。
三つ目は、「仕事への取り組み方」についてです。国内に目を向ければ、現在、次世代を担う層が圧倒的に不足する労働力人口問題に直面しています。この状況下では、最新のAIなどを積極的に活用し、社員一人当たりの生産性を高めていくことが求められます。これまでのやり方に縛られず、新しい技術を活用し仕事のパフォーマンスを圧倒的に上げていくことを期待しています。
同時に、皆さんには絶対に忘れてはならない重要なことがあります。どんなに技術が進化し時代が変わろうとも、法令遵守は経営の大前提です。一度の違反が会社存続の危機を招くことを肝に銘じ、経済・社会倫理を十分に尊重した行動を徹底してください。
結びになりますが、当社は、「まだこの世界にないモノを、つくるマシーンを、つくる。」というメッセージを発信しています。新しいモノを生み出すために、ルール通りの画一的な仕事ではなく、ぜひ、自由闊達に業務に臨み、どんどん失敗して創意工夫に汗をかいてください。
社員一人ひとりの力が、芝浦機械グループの価値創出の原動力となります。ここにいる皆さん一人ひとりが、これからさまざまな経験を積み、成長することで、新しい力となってくれることを期待しています。
【社長訓示】「学びを大切に」DMG森精機(株) 代表取締役社長 森 雅彦
新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
これから皆さんとともに働き、一緒に成長していけることを嬉しく思います。
今日お客様に納入した工作機械は20~30年間、2050年まで使われることがほぼ確実です。そのとき皆さんは50歳代手前で、仕事で充実した時期を過ごしていることでしょう。
当社では離職率が2~3%程度なので、かなりの人がこれから40年ほどこの会社で工作機械に携わることになります。工作機械は非常に長い商売のため、賢い人も身体が頑丈な人も、飽きずにやるということが一番重要です。新聞やSNSで、株価、コモディティ、今話題の石油などをみていると、不確実なことばかりがでてきて、変化点だけを伝えて不安を煽るような世の中になっています。変化を捉えることは大切ですが、一方で、春には桜が咲いて入社式があり、秋には紅葉するなど、毎年変わらないことも多いのです。その中で、たくさんの努力とルーティーン上でのちょっとした工夫で大きな成果が生まれます。まずはこのルーティーンに耐えてマスターするということをしなければなりません。
工作機械業界では10年おきに大きな技術革新があり、世の中にも変化が起こります。それに比較的うまく対応してきたので、今ここに生き残っているということになります。これからも10年おきに技術は変わりますが、 デジタルを上手く活用することが重要です。会社の中で、お金やモノの動きをデジタルで監視するなど、そういった前向きな正しい使い方ができれば、より透明性の高い組織になります。また、正しい言葉を使用し、正しいデータを扱っていくことが圧倒的な差になります。これからさらにAIを活用して、大量のプログラミングを機械に実装していきます。工作機械はメカ、電気、ソフトウェアで成り立っていますが、ソフトウェアが緻密になると制御する対象である工作機械も緻密にならなければなりません。あと10年ぐらいすると、現在のAIブームから、AIをいかに組織として使いこなし、商品に実装するかが勝負になります。商品の見た目はあまり変わりませんが、見えにくい中身の部分が大きく変わっていきます。MXの概念を世界中のお客様に共感していただき、しっかりと浸透させていきましょう。
当社の経営理念の一つに、「よく遊び、よく学び、よく働く」があります。1日24時間、年間8,760時間は皆さんに平等に与えられています。食事や睡眠等の生きるために必要な時間を除くと、残りは約5,000時間です。当社では年間2,000~2,100時間が総労働時間ですので、出勤準備や通勤時間等を考慮すると年間2,500時間が働くために拘束されることになります。それでも年間2,500時間が残ります。その半分1,250時間ずつを、遊ぶこと、勉強することに充ててバランスを取り、時間をマネジメントしてください。日々技術は進歩しており、私自身、社長になっても学ぶことが多くあります。皆さんはそれぞれの学校で学び成長してこられましたが、多くの人は入社後に学びをやめてしまいます。新しい技術に対応する学び、自分がまだ知らないことに対する 学びをぜひ大切にしてください。また、遊びを通して健康で自由な心を保つことで、様々なことから仕事のヒントや新しい友人を得たり、海外の人と話す際に共通の話題を見つけることができます。仕事を通じて、人生を豊かなものにし、充実した人生を送ってください。
「若い力に期待」アマダグループ 入社式を行う

アマダ(社長=山梨貴昭氏)が4月1日にアマダグループ入社式を行った。山梨社長のあいさつ(概要)は次の通り。
新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
本日、アマダグループ6社に86名の新しい仲間を迎えることができ、大変嬉しく思います。皆さんは今日からアマダグループの一員として歩みだすことになりますので、アマダを取り巻く環境と今後の方向性についてお話しします。
まず足元の事業環境については、米国の保護主義的な政策やサイバー攻撃によるリスクの増大、イラン・ウクライナでの戦争など、環境は激変しています。そのような中、直近の第3四半期決算では、米国を中心としたデータセンター関連の需要が好調に推移したことやM&A先の業績寄与もあり、売上収益と受注高は過去最高を更新しました。世界的に深刻な人手不足が経営課題となる中、当社のソリューションが果たすべき役割はますます大きくなっています。
本年、アマダグループは創業80周年を迎えます。私たちはこの節目を、次の100周年に向けた「責任ある戦略的なスタートライン」と位置づけています。本年5月に発表予定の「新中期経営計画」を基軸とし、開発・製造から営業・サービスに至るすべての持ち場での「品質重視の経営」を徹底します。さらに、エイチアンドエフやビアメカニクスとの連携による「新領域の拡大」と、既存の基幹事業における「強みの深化」という両輪を力強く回し続けていきます。
これらの戦略を強力にドライブする上で、最も重要な要素が「人材」です。皆さんをはじめとする多様な人材の育成こそが成長のカギであり、会社としても戦略的な育成プログラムの充実に注力していきます。今年の研修でも「アマダ・テクニカルエデュケーションセンター(ATEC)」を活用し、職種に関わらず「全社員エンジニア化」に向けたカリキュラムに取り組んでいただきます。一人ひとりがお客さまに価値ある提案ができる人材へと成長されるとともに、皆さんならではの新しい視点や柔軟な考え方を生かし、その若い力を大いに発揮いただけることを願っています。
皆さんには、「アマダのエンジニアであるという意識を持つこと」「グローバルで活躍できる力を身につけること」「社会からの要望に耳を傾けること」の3点を意識していただきたいと考えています。アマダがさらなる成長を遂げるため、世界中のお客さまとともに新たな価値の共創へ主体的に挑戦してください。そして、DXを活用した改革、脱炭素社会に向けた商品開発や提案など、多様な社会からの要望にも応えることができる人材になってください。
最後になりますが、明日からの研修ではこの3点を意識して取り組んでください。同期とともに切磋琢磨し合い、将来のアマダグループを担う人材となってくださるよう期待しています。成長した皆さんにお会いすることを楽しみにしています。
「お客さまとともに発展する」。このアマダの経営理念をともに育んでいきましょう。
ステンレス用スパイラルタップ「A-SFT-SUS」を新発売 オーエスジー

オーエスジーが人気のAブランドのTAPシリーズにこのほどステンレス用スパイラルタップ「A-SFT-SUS」を追加した。
タップ加工の効率を低下させる最大の要因は切りくずの絡みつき。切りくず除去作業のための機械停止は作業効率の低下と自動化の阻害につながる。特にステンレスは粘りが強く切りくずが絡みやすいという課題があった。こうしたユーザーの課題を受け、今回発売したA-SFT-SUSはスムーズな切りくず排出により、切りくず除去作業を削減することで機械停止回数を減らし、生産性の向上と省人化を実現。さらに、機械停止回数の削減は、消費する電力を抑制する。
■サイズラインナップ
M3~M12の7アイテム
切削加工分野における新製品ラインアップを発売 ~旋削・穴あけ・転削・ホルダなどの新製品を一挙に展開~ 三菱マテリアル

マテリアル プロダクト領域 超硬製品事業部が2026年4月1日より、新たに切削加工に関する製品ラインアップを拡充した。旋削・穴あけ・転削工具やホルダなどの新製品を一斉に発売し、さまざまな加工ニーズに対応する。
新製品ラインアップの概要
(1)転削加工用 PVDコーテッド超硬材種「MP1200シリーズ」
●新開発Gene‑Tenaxコーティングにより耐熱性・耐摩耗性・耐欠損性を大幅に強化。
●鋼・鋳鉄/ダクタイル鋳鉄・ステンレス鋼・チタン合金・耐熱合金に幅広く対応。
●工具選定をシンプルに、かつ安定加工・長寿命化に貢献。
(2)多機能肩削りカッタ「RS0112」(新カッタ+新インサート)
●新カッタ本体と新インサートを同時展開。
●切れ味・強度を最適化し自動化ラインに適応。
●寿命・加工面品位が従来比で大幅向上。
(3)スクリューオン式肩削りカッタ「ASX300」(新サイズ追加)
多刃設計によりテーブル送りの向上を実現。
●連続的な切れ刃稜線により、底面・壁面の仕上げ面精度を向上。
●加工時間短縮と省エネに貢献。
(4)超硬ソリッドドリル“TRISTARドリルシリーズ”「DVAS」(アイテム追加)
●工具径φ3~φ20mmをカバーするラインアップにおいてシャンク径のレパートリーを拡充し、幅広い設備に対応。
●転造タップの下穴に対応した工具径をラインアップ。
●シャンク径のレパートリーを広げ、さらに幅広い設備に対応。
(5)高硬度鋼旋削加工用CBN材種「BC8200/MB8200 シリーズ」(BP ブレーカ追加)
●BP ブレーカが新たに追加され、3Dチップブレーカ(BP・BL・BR)がついにフルラインアップ。
●切込み量0.3 mm以下の条件において切りくず処理性向上を実現し高硬度材加工の安定性が向上。
●独自形状のすくい角・ブレーカ壁面により、びびり抑制と工具寿命延長を両立し、生産性向上に貢献。
(6)複合加工機・NC旋盤用「PSCホルダ」(GY・ISO・MMT 対応)
●既存の溝入れ用GY PSCホルダに加え、ISOおよびMMT(ねじ切り)用PSCホルダを追加。
●高剛性PSC仕様により高精度クランプと位置再現性を実現。
●溝入れ・旋削・ねじ切りをPSC規格で統一でき、段取り効率が向上。
(7)鋼旋削加工用 CVDコーテッド材種「MC6100シリーズ」(アイテム追加)
●耐摩耗性を高める“Super ナノテクスチャーテクノロジー”と密着強度を高める”Super TOUGH‑Grip“からなる「MC6100シリーズ」へのアイテム追加。
●大型片面インサートに、耐熱性に優れたMC6115/MC6125を拡充。重切削加工でさらなる長寿命を実現。
(8) 超耐熱合金旋削加工用コーテッド超硬材種「MV9005」(アイテム追加)
●ポジインサートなど36アイテムを新たに追加。
●超耐熱合金の高速加工に最適な材種MV9005において加工アプリケーションを拡大。
●加工時損傷主要因の酸化・摩耗・溶着に強く、加工能率の向上と長寿命を実現。
(9) 溝入れ突切り旋削工具GYインサート新材種「MY6125」
●CVDコーテッド超硬材種MY6125を追加。
●鋼加工に最適なコーティングにより耐摩耗性・刃先安定性が向上。
●溝入れ・横送りの高速加工で安定した長寿命を実現。
高硬度鋼用微細超深穴加工ドリル エポックマイクロステップボーラーHエボリューション「EMSBHE-ATH」にサイズを追加 MOLDINO

MOLDINOがこのほど、高硬度鋼用微細超深穴加工ドリル エポックマイクロステップボーラーHエボリューション「EMSBHE-ATH」にサイズを追加し、販売を開始した。
金型の製造コスト削減の一策として、熱処理後の鋼材(=高硬度鋼)を切削加工する“直彫り”がある。直彫りの中でも小径の深い穴あけは難易度が高く、金型製造の現場では細穴放電で加工するのが一般的であり、細穴放電は高アスペクト比の小径穴を加工できる反面、二次放電による加工品質の低下や、パイプ電極の寿命が短く頻繁な交換が必要となるため、常に人が機械についていなければならない等の課題があった。
同社は高硬度鋼の小径深穴加工の直彫り化を狙い、それまでのドリル設計の常識を覆す独自の切りくず排出機構を持つ「エポックマイクロステップボーラーH EMSBH-ATH」の拡販を続けており、実際に採用したユーザーからは、「加工品質の向上や省人化を実現できた。」などの高い評価を得ている一方で、小径領域における60HRCクラスの焼入れ鋼での安定性の向上や、金型の各ピン穴加工をカバーする上でのサイズ拡大を望まれる声も寄せられていた。
同社ではこれら課題解消のため、従来商品をポリッシュアップした新商品「エポックマイクロステップボーラーHエボリューション EMSBHE-ATH」を開発し2025年5月に発売に続き、注射針金型用ゲージピン穴規格に適合する118サイズを追加し発売した。
商品の特徴とメリット
(1)高硬度鋼の高精度微細深穴加工を実現するマイクロステップ加工専用の設計。
(2)独自の切りくず排出機構と刃形により、L/D=30の小径深穴の加工が可能。
(3)細穴放電に比べ、バリの抑制や穴精度・加工面が改善される。
(4)金型の各種ピン穴あけの切削加工化により、大幅な省人化・無人化が可能。
(5)表面処理の最適化により、60HRCクラスの高硬度鋼加工で安定性が向上。
(6)工具径のラインナップを大幅に拡大。ワイヤー放電やリーマに合わせた工具径の選択で後工程の取り代を調整できる。
■推奨できる加工用途
注射針金型用ゲージピン穴を含む金型の各種ピン穴加工に代表される高硬度鋼の小径高精度深穴加工
■仕様(追加発売品)
工具径:Φ0.1~2(242アイテム)
■価格
6,900円~12,410円(消費税別)
テクノロジーサイクル「ギヤシェーピング」「ギヤブローチング」より多彩なギヤ加工を複合加工機NTXシリーズで実現 DMG森精機
DMG森精機がこのほど、複合加工機でギヤ加工を実現する2種類のテクノロジーサイクル 「ギヤシェーピング」と「ギヤブローチング」をNTXシリーズ向けに開発したと発表した。 これにより複合加工機1台でさらなる工程集約が可能となり、同社が提唱するMX(マシニング・トランスフォーメーション)を推進する。
近年、生産現場の人手不足への対応や、ワークの高精度化、リードタイム・仕掛在庫の削減などの要求に 伴い、従来は専用機を用いて工程分割していたギヤ加工も汎用的な工作機械1台に集約したいという要望が増えている。こうしたニーズに応えるべく、今回開発した「ギヤシェーピング」はギヤシェーパ加工、「ギヤブローチング」はブローチ加工を、汎用的な工作機械で実現。対話形式のガイダンスに従い、工具やワークの諸元、加工条件といった加工に必要な情報を入力することで、容易に加工プログラムの作成が可能となった。
「ギヤシェーピング」では、ピニオンカッタを使用してギヤ加工を行う。そのため工具は従来使用していたギヤ専用機と兼用可能。同社独自の加工パスによるギヤシェーパ加工により、ギヤ精度等級はISO 8級を達成している。
「ギヤブローチング」ではDMQPにも認定されているHORN社製の工具を用意しており、顧客のニーズに応じた最適な工具の提案も可能だ。
Z軸の動きとワークのC軸割り出しを連動させた加工により、こちらもギヤ精度等級はISO 8級を達成している。
「ギヤシェーピング」と「ギヤブローチング」によるギヤの加工方法が加わることで、複合加工機NTXシリーズにてさらに多彩なギヤ加工に対応するのは、ホブ加工やギヤスカイビング加工では難しかった小径、深穴、段付き形状への加工も可能となるため。
これらのテクノロジーサイクルを活用することにより、複合加工機NTXシリーズ1台でターニング・ミーリング加工からギヤ加工までをワンチャッキングで実現できるため、工程間の手作業による段取り作業の削減や 高精度な加工を実現する。
同社はこの他にも60種類以上の豊富なテクノロジーサイクルを用意しており、複雑な加工を容易かつ 短時間で実現するテクノロジーサイクルにより工程集約を促進し、顧客の生産性向上に貢献していくとしている。
▼動画はコチラ▼
ギヤシェーピング :https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=9065
ギヤブローチング :https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=9066
各テクノロジーサイクルの主な特長
(1)ギヤシェーパ加工を工程集約する「ギヤシェーピング」

・対話形式のガイダンスに従って容易にプログラムを作成
・ピニオンカッタを使用しての加工のため、ギヤ専用機と工具の兼用が可能
・深穴や段付き形状にもギヤ加工が可能
(2)ブローチ加工を工程集約する「ギヤブローチング」

・対話形式のガイダンスに従って容易にプログラムを作成
・DMQP認定のHORN社製工具をはじめ、最適な工具を同社が提案(1~4枚刃を選択可能)
・小径や深穴、段付き形状にもギヤ加工が可能
・ターニングセンタNLXシリーズでも新たに対応可能(FANUC製あるいは三菱電機製数値制御装置を搭載した製品のみ可能)
三洋化成工業がPPGとPOPを価格改定
三洋化成工業はポリウレタンなどの主原料である ポリプロピレングリコール(PPG)とポリマーポリオール(POP)の価格について、2026年4月納入分より、供給制限および1kgあたり150円引き上を実施する。現在、中東地域における情勢の緊迫化に伴い、石油化学製品のサプライチェーン全体で先行きが一層不透明になっている。同社においても、原料調達が困難な状況が続いており、一部原料については必要量の確保が難しいため、2026年4月以降のPPGおよびPOPの供給数量について、供給見合わせを含む制限を実施するとした。なお、今後の情勢によっては、5月以降に追加的な供給制限や価格改定等の措置を講じる場合がある。
日本機械工具工業会 2026年2月分 会員統計生産額まとまる
日本機械工具工業会がこのほどまとめた2026年2月分の機械工具生産額は次のとおり。〈( )内は対前年比〉。■生産額 切削工具 378.3億円(107%)、耐摩耗工具 33.4億円(109%)、総合計 418.8億円(107%)。■ドリル生産額 特殊鋼工具 13.2億円(118%)、超硬工具 45.2億円(121%)、ダイヤ・CBN 0.9億円(86%)、総合計 59.4億円(119%)。■エンドミル生産額 特殊鋼工具 4.4億円(92%)、超硬工具 39.8億円(105%)、ダイヤ・CBN 1.5億円(111%)、総合計 45.8億円(104%)。■カッタ生産額 特殊鋼工具 1.3億円(99%)、超硬工具 7.2億円(138%)、ダイヤ・CBN 0.4億円(115%)、総合計 9億円(129%)。■ギヤカッタ生産額 総合計 5.3億円(100%)。■ブローチ生産額 総合計 7.7億円(107%)。■ねじ加工工具生産額 特殊鋼工具 32.6億円(104%)、超硬工具 4.1億円(124%)、総合計 36.7億円(106%)。■バイト生産額 特殊鋼工具 0.1億円(85%)、超硬工具 8.7億円(111%)、総合計 8.8億円(111%)。■リーマ生産額 特殊鋼工具 1.1億円(106%)、超硬工具 2.6億円(107%)、総合計 3.7億円(106%)。■鋸刃カッタ生産額 特殊鋼工具 1.3億円(105%)、超硬工具 0.6億円(131%)、総合計 1.9億円(112%)。■インサート生産額 超硬工具 137.8億円(96%)、ダイヤ・CBN 20.3億円(104%)、総合計 158.1億円(97%)。■ボディ関係生産額 総合計 15.8億円(102%)。■超硬合金生産額 切削用 130.3億円(108%)、耐摩耐触用 17.6億円(119%)、総合計 150.3億円(110%)。
