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1月分超硬工具主要統計

超硬工具協会がまとめた1月分超硬工具主要統計は以下の通り。【超硬合金重量】450トン(前年比99.3)。【超硬工具生産額】切削工具173億6800万円(前年比98.8)、耐摩工具28億7200万円(同97.2)、鉱山土木工具5億5800万円(同90.0)、その他工具4億4000万円(同91.5)、焼結体・工具15億4000万円(同98.5)、合計227億7800万円(同98.2)。【輸出入】輸出56億100万円(前年比91.6)、輸入40億1400万円(同113.3)。【超硬工具出荷額】切削工具172億4300万円(前年比100.1)、耐摩工具27億9700万円(同97.2)、鉱山土木工具6億700万円(同89.4)、その他工具2億500万円(同96.7)、焼結体・工具16億8700万円(同101.1)、合計225億3900万円(同99.4)。【刃先交換チップ】生産2633万8000個(前年比106.7)、出荷2581万7000個(同102.5)。

オーエスジーが定時総会を開催

オーエスジー(社長=石川則男氏、本社:愛知県豊川市)は、さる2月18日(土)午前10時から第99回定時株主総会を開催した。

定刻、議長である大沢輝秀会長が開会を宣し、事業報告、計算書類等報告をしたのち、剰余金処分、取締役・監査役選任、役員賞与支給についてそれぞれ上程され、審議の結果、いずれも原案どおり承認可決した。

同社の事業の経過・成果については、東日本大震災や円高の影響を受けながらも、売上高では809億5千9百万円(前期比16.5%増)、営業利益は123億5百万円(前期比63.5%増)、経常利益113億7千4百万円(前期比69.8%増)、純利益59億4百万円(前期比56.5%増)といずれも前期を大きく上回った。

また、地域別売上高でみると、国内は555億2千6百万円(前期比17.7%増)、米州128億8千4百万円(前期比12.5%増)、欧州65億6千3百万円(前期比18.3%増)、アジア213億2千6百万円(24.0%増)と前期を上回った。(これら売上高には調整額△153億4千2百万円がある)

同社の今後の目標は、すでに中期経営計画において、グループの持続的成長と世界トップの穴加工切削工具メーカーとしての地位確保を目指し、次の課題に取り組んでいる。

1.重点顧客産業の拡大
主要ユーザーを自動車、金型、航空機に加え、エネルギー、建機、IT部品、塑性加工、精密加工、医療分野へと拡大して新たな受注を獲得する。

2.アジア市場での受注力の拡大
アジア地域に積極的に経営資源を投入し、生産能力の増強とともに、生産、営業、アフターサービスまでの一貫体制を拡充し市場ニーズへの対応力を強化して受注力を拡大する。

3.製品ラインナップの拡大
成長製品である超硬工具を主体に新たな製品群を追加することにより、総合工具メーカーならではのトータルソリューション力を強化する。

「OSGにおいでん」は子どもから大人まで楽しめると好評。
「OSGにおいでん」は子どもから大人まで楽しめると好評。
「開かれた株主総会」と叫ばれて久しい同社だが、業界の中でも先駆けて土曜日に総会を開催し、家族同伴での参加や工場見学等々を実施し、今回も総会前に新製品紹介プレゼン、総会後には海外戦略プレゼンとして韓国・欧州・中国の最新事情を報告している。また、総会後の午後からは、グローバルテクノロジーセンターを一般公開して、地域の人々、地元学校関係者、社員の家族を招き、会社紹介や加工実演等を行うなど地域社会との繋がりや絆をさらに深めようとしていた。

大昭和の高精度ハイドロチャックが進化した! 干渉対策を極めたスリムなボディは5軸仕上げ加工に最適! 

大昭和精機(社長=仲谷 穣治氏 本社:東大阪市西石切町3-3-39)が製造販売しているハイドロチャックが進化して新しく登場した。

干渉対策を極めたスリムなボディは高精度5軸仕上げ加工に最適な造りになっている。特長は振れ精度が3μm以下でありながら先端外径MIN.φ14㎜、MAX35,000min⁻1のスリムなボディと高速対応であること。Tレンチ1本で簡単チャッキングも嬉しい。

痒いところに手が届くような加工も実現!
痒いところに手が届くような加工も実現!
4D先端で振れ精度3μm以下の高精度という高い振れ精度により仕上げ面の工場と刃具寿命の工場を可能にした“ハイドロチャックスーパースリムタイプφ6~φ12”の構造は剛性・精度に差が出るスリーブ一体型。一般のOリングでシールするツーピース型に比べ剛性が高く、安定した精度を得ることができる。2カ所の油圧室による2点支持と、短い突き出し長さにより一層の振れ精度を向上させている。また、アンバランスを3g・㎜以下(BT30の場合)にし、従来品よりさらに高速加工に対応。高速でも安定した可能が実現する。

同社の広報担当者によると、「今回の新製品は5軸仕上げ加工を考慮し干渉対策を極めたつくりになっています。舐めるように丁寧な超仕上げ加工でクオリティの高い仕上げ面が可能になります。レンチ一本で簡単に着脱できるので煩わしいこともありません」とのこと。

痒いところに手が届く・・・・そんな加工を実現する“ハイドロチャック スーパースリムタイプ”に注目である。

がんばろう!ニッポン「ものづくり企業応援展 IN OKK」 滝澤鉄工所、山崎技研、大阪機工3社によるコラボレーションに過去最高の来場者!

2月24日~25日の2日間、大阪機工猪名川製造所で、滝澤鉄工所、山崎技研 大阪機工の工作機械メーカ3社によるコラボレーション、がんばろう!ニッポン「ものづくり企業応援展 IN OKK」が開催され、会期中全国の加工業者や機械商社の担当者ら約3700名が足を運んだ。6回目を迎えた今回は過去最多の来場者数を記録した。


左より山善 吉居 亨社長、大阪機工 井関博文社長、滝澤鉄工所 近藤安正社長、山崎技研 山崎道正社長、三井住友ファイナンス&リース 小西直樹執行役員機械事業部長
左より山善 吉居 亨社長、大阪機工 井関博文社長、滝澤鉄工所 近藤安正社長、山崎技研 山崎道正社長、三井住友ファイナンス&リース 小西直樹執行役員機械事業部長
オープニングセレモニーで吉居亨(吉の字はつちよし)山善社長が「大阪機工さん、滝澤鉄工所さん、山崎技研さん3社によるコラボレーションで、第1回ものづくり企業応援展を開催いたしましたのは、2010年の秋、東京でございました。以来、名古屋、大阪、九州、岡山と会場を移し、今回で第6回目を数えます。このものづくり企業応援展が、さらなる市場拡大のきっかけとなりますよう期待を致しまして、この会場から、日本のものづくりは元気だ! とゆうメッセージを声高らかに発信してゆきましょう」と挨拶をした。


高精度を可能にする熟練した職人によるキサゲ加工の実演
高精度を可能にする熟練した職人によるキサゲ加工の実演
今回のテーマは“新規設備による競争力向上”。来場者はOKKの機械組立て工場や熱処理工場等などOKKの製造現場を実感した。今回、OKKは縦形マシニングセンタ「VP9000」の位置決め測定を実演し、来場者は同社の高精度位置決めに魅了された。また、縦形マシニングセンタ「VM53R」、「VB53」の展示ではMSTコーポレーションの協力のもと、「VB53」の主軸の振れ精度を説明し、高剛性加工の実演などを行った。また、展示会場の一角でキサゲ加工を実演し、同社の職人による熟練した技能を披露した。

超硬工具の可能性に挑む! サーメタル「CT500」 ダイジェット工業

製品例:絞りダイス
製品例:絞りダイス
ダイジェット工業(社長=生悦住 歩氏)の新素材のサーメタル「CT500」が好評である。

超硬合金といえば硬くて耐摩耗性に優れているので、切削工具や金型などに採用される重要な材料だが、近年、超硬の材料である希少金属のタングステンが高騰しており、超硬=高価である――という側面を持っているが、超硬合金やセラミックスと同じ硬さと耐摩耗性を誇る材料があれば製造現場のコスト削減に貢献できる。


写真上:劣化した超硬合金 下:サーメタル「CT500」
写真上:劣化した超硬合金 下:サーメタル「CT500」
この素材は、ステンレス鋼・アルミニウムの絞り加工・しごき加工、耐熱合金の精密熱間鍛造金型や高温環境化で使用される部品・型ならびにこれら加工・工具に最適な新しい炭窒化チタン系複合材料である。

特長は以下のとおり。


●バランスの良い硬度と靭性
HV硬さ13.5GPa、破壊靭性値10.0MPaと超硬合金、セラミックスと同じレベルであり、さらに耐摩耗性と耐欠損性のバランスがよい工具材料である。

●すべりがよく耐焼付き性に優れる
ステンレス葉が根やアルミニウム合金との摩擦が低く、焼付きの発生を抑制する。

●耐酸化性に優れる
900℃の大気中においても耐酸化性を維持し、高温条件でも安定使用が可能。

●高温特性に優れる
700℃以上の高温大気雰囲気において硬さ、曲げ強度の低下が小さい。

●軽量である
炭窒化チタンが主成分であり比重は5.6。超硬合金の1/3程度と非常に軽量。

●低い熱伝導率
低熱伝導であるため、高温の被加工材の冷却を抑制する。

●複雑形状製品に対応
セラミックスでは製作困難な複雑形状の工具も、独自技術により製作可能。

森精機 放射能防護プロセス認証を取得

写真左よりテュフ ラインランド ジャパン マーケティング部 執行役員 タチアナ・タラソワ氏、森精機製作所常務取締役 品質本部本部長 高山 直士氏、同品質本部 ゼネラルマネージャー 廣 悟氏、テュフ ラインランド ジャパン 戦略部門 執行役員 ロベルト・ロレンツォーニ氏 
写真左よりテュフ ラインランド ジャパン マーケティング部 執行役員 タチアナ・タラソワ氏、森精機製作所常務取締役 品質本部本部長 高山 直士氏、同品質本部 ゼネラルマネージャー 廣 悟氏、テュフ ラインランド ジャパン 戦略部門 執行役員 ロベルト・ロレンツォーニ氏 
昨年3月の福島第一原子力発電所における事故後、日本から輸出される製品に対して放射能汚染の懸念が寄せられるようになったのを受け、森精機製作所(社長=森雅彦氏)は、こうした懸念を適切な放射能防護プロセスを導入することで一早く払拭し、世界各国の顧客に対し安心して製品を提供するため、伊賀事業所、奈良事業所第一・第二工場、千葉事業所および連結子会社であるマグネスケール伊勢原事業所の計5箇所において放射能防護プロセスを導入し、テュフ ラインランド ジャパンより認証(Radiation Monitoring and Control Process by TÜV Rheinland)を取得した。

テュフ ラインランドグループ(TÜV Rheinland Group、ドイツ ケルン市)は 設立140年、61カ国に500の拠点をもつ世界でもトップクラスの第三者検査機関。数十年に渡り、原子力の応用システムや関連する部材の適合性評価、放射能の防護および計測に至るまでの幅広い分野で活動している。テュフ ラインランドグループには、チェルノブイリ原子力発電所の事故に関連した放射能の防護・計測の知見をもった専門家がおり、福島第一原子力発電所の事故直後にはドイツ本社より来日し、2011年3月より放射能汚染物質検査、ラボラトリーでの測定、放射能防護プロセス構築支援サービスを行っている。

「放射能防護」とは、製品や従業員や周囲の環境を放射能汚染の懸念から防護するためのコンセプトで、サプライチェーン上で必要と判断された工程に検査・管理プロセスを導入し、それを適切に維持していくものである。放射能防護プロセス認証は、こうした取組みをマネジメントと実際の管理数値の両面から評価し、予め設定された目標に対する適合性と妥当性を客観的に証明する。

同社では欧州放射能情報緊急情報交換会ECURIE(European Community Urgent Radiological Information Exchange)が定めるガイドライン(バックグラウンド値(*1)+0.2μ㏜/h以下)より更なる安全を考慮し、製品出荷前の放射線量測定を実施し、測定結果がバックグラウンド値(*2)+0.1μ㏜/h以下であることを出荷条件とした。(*1自然界に存在する放射線量 *2定められた場所で定期的に測定した0.1μ㏜/h以下の値)。

1月分工作機械受注総額は974.0億円 日工会

日本工作機械工業会がまとめた1月分の受注実績は以下の通り。2012年月1分工作機械受注総額は974.0億円(前月比△%16.0・前年同月比△6.9%)となった。【1月分内需】279.0億円(前月比△21.1% 前年同月比△11.8%)。■内需総額・前月比2カ月連続減少。前年同月比25ヶ月ぶり減少。・受注額は15カ月ぶりの300億円割れ。・円高継続によりユーザーの設備投資決定まで長期化の傾向。① 一般機械  122.6億円(前月比△16.5% 前年同月比△8.5%)。  うち金型   14.4億円(前月比△32.8% 前年同月比+2.7%)。② 自動車  83.3億円(前月比△22.8% 前年同月比△17.0%)。  うち部品 57.9億円(前月比△24.7% 前年同月比△17.1%)。③ 電気・精密 35.9億円(前月比+0.3% 前年同月比+7.3%)。④ 航空機・造船・搬送用機械 12.9億円(前月比+4.4% 前年同月比+55.3%)。 【1月分外需】695.1億円(前月比△13.8% 前年同月比△4.7%)。■外需総額・前月比3カ月ぶり減少。前年同月比26カ月ぶり減少。・期末効果やスポット受注といった要因の反動減もあって、3カ月ぶりの700億円割れ。・欧州やアジア市場における為替の影響を注視。①アジア:425.9億円(前月比△8.9% 前年同月比△5.1%)。・東アジア:266.5億円(前月比△16.4% 前年同月比△28.0%)。〈中国〉:229.6億円(前月比△18.1% 前年同月比△30.2%)。・その他アジア:159.4億円(前月比+7.1% 前年同月比+101.5%)。〈タ イ〉:77.7億円(前月比△3.3% 前年同月比+125.8%)。〈インド〉:38.3億円(前月比△11.0% 前年同月比+89.6%)。②欧州:89.4億円(前月比△27.8% 前年同月比△22.4%)。〈ドイツ〉:35.9億円(前月比△0.4% 前年同月比△11.6%)。③北米:172.3億円(前月比△13.5% 前年同月比+13.5%)。〈アメリカ〉:155.8億円(前月比△5.7% 前年同月比+21.3%)。

12月分超硬工具主要統計

超硬工具協会がまとめた12月分超硬工具主要統計は以下の通り。【超硬合金重量】481トン(前年比100.0)。【超硬工具生産額】切削工具180億300万円(前年比96.3)、耐摩工具30億3900万円(同94.8)、鉱山土木工具5億2000万円(同79.6)、その他工具4億9900万円(同95.4)、焼結体・工具15億5600万円(同85.2)、合計236億1700万円(同94.9)。【輸出入】輸出68億6700万円(前年比94.2)、輸入34億2100万円(同105.7)。【超硬工具出荷額】切削工具179億4900万円(前年比100.9)、耐摩工具30億3100万円(同98.1)、鉱山土木工具5億6700万円(同81.1)、その他工具3億7300万円(同114.4)、焼結体・工具17億2500万円(同95.5)、合計236億4500万円(同99.7)。【刃先交換チップ】生産2609万5000個(前年比106.0)、出荷2547万1000個(同103.5)。

ダイジェットが「フィニッシュジェットミル用低抵抗チップ」を追加

フィニッシュジェット低抵抗チップ
フィニッシュジェット低抵抗チップ
ダイジェット工業(社長=生悦住 歩氏)が、荒刃2枚と仕上げ刃2枚の組合せにより、切込み量0.3mmの加工でも良好な仕上げ面が得られ、中仕上げ工程の省略が図れる超仕上げ加工用カッタ「フィニッシュジェットミル FJM形」用に、薄肉ワークにも対応する低抵抗タイプのチップをこのほど追加した。

同社広報担当者は開発の経緯を「従来の超仕上げ加工用カッタは、剛性のあるワークでは良好な加工面粗度が得られますが、薄肉の低剛性ワークを加工するとビビリが発生し、十分な加工面粗度や平面度を得ることができませんでした。そこで、切削抵抗を低減しビビリの発生を抑えたこのチップを開発しました」と話す。

フィニッシュジェットミル低抵抗付本体
フィニッシュジェットミル低抵抗付本体
特長は、①仕上げ刃のR寸法と切れ刃長さを最適化することで従来品に比べ切削抵抗を30%以上削減した。②厚さ20mm以下の薄肉ワーク加工時でももビビリなく加工でき、Ap=0.2mm、一刃当たりの送り1mmの条件で、加工面粗度はRa=0.4μm以内を実現したことである。





従来品との比較表

三井精機工業が恒例のプライベートショー「MTF2012」を開催!

三井精機工業(社長=岩倉幸一氏)がプライベートショー「MTF2012」を開催した。今年のテーマは「「Smart Ecology ~未来の地球のために~」。
東京地区は2月9日(木)~2月10日(金)まで本社工場で開催され、「Vertex550-5X」、「Vertex750-5X」、「HU100-5X」など人気のマシンが展示された。なお、名古屋地区は2月14日(火)~2月15日(水)まで同社名古屋営業所で、大阪地区は3月8日(木)~3月11日(金)まで鶴見緑地公園内 ハナミズキホール (水の館ホール)でそれぞれ開催される。

講師の川合勝義氏
講師の川合勝義氏
今回、東京地区では『 航空機産業の動向と新規参入について』をテーマに川合勝義ブイ・アール・テクノセンター航空宇宙生産技術中核人材育成プロジェクト コーディネーターが講演した。航空機産業を熟知している川合勝義氏が、「航空機産業とは?」「どのようにしたら特有事項が学べるのか?」「どんな仕事があるのか?」「自分の会社は新規参入できるのか?」「どこが他の産業と違うのか?」「新規参入までのステップは?」など、航空機産業の最新動向や新規参入を目指すにはどうすべきかなどをわかりやすく解説した。