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DMG森精機 「5軸加工研究会」の取り組みを強化
DMG森精機は、去る2月16日に5軸加工研究会年次総会をオンライン開催し、2018年8月に設立した5軸加工研究会の新体制を構築し、活動を開始した。
同社は、2018年8月に創立70周年記念事業として、全国70社の顧客に5軸加工機のスタンダード機であるDMU 50 3rd Generationを70台貸し出した。豊富な経験、知識を備えたエンジニアを毎月2 回70社の顧客のもとへ派遣し、近隣のユーザーを集めたプライベートレッスンを実施した。2020年末までに実施したプライベートレッスンは1,161回、延べ1,616社3,303名にのぼり、オペレータの育成や指導、支援など、顧客が抵抗なく自信を持って5軸加工機を使用できるようサポートしてきた。
2021年から新たに、会員企業98社と共に新体制を構築し、活動を開始する。この活動目的は会員企業のビジネス拡大のため、ヒューマンネットワークを構築し、Win-Winの関係により経営安定化を実現することと、5軸加工のプロフェッショナル人材を育成し、未来をリードする技術力を磨くこととしている。
2021年はオンラインを有効活用した会員交流と情報発信を図り、5軸加工研究会としての基盤作りの年となるとして、会員同士のネットワークを構築し、デジタルとリアル双方での交流により5軸文化の形成に繋げていく方針。
活動内容
●プライベートレッスン開催を今後も継続(月2回)
●会員企業を対象としたオンラインセミナーの開催(月1回)
・CAD/CAMやCNC装置、バイスや工具などの周辺装置等をテーマに取り上げ、パートナー企業や当社エンジニア、そして会員企業のノウハウをシェアしながら5軸加工技術向上を図る
●バーチャル交流会を定期的に実施
・全国の会員企業がコロナ禍でも繋がれる仕組みを提供
●5軸コンテストの開催(今夏開催予定)
・5軸加工の基礎からアドバンスドまでの幅広い技術力をサポートし、ユニークで豊かな発想により5軸加工の高精度加工を実現
●会報誌「DISCOVERY」の発行
・会員企業紹介や技術サポート情報など、多様な情報コンテンツを掲載
●5軸加工研究会専用ウェブサイトの開設
・会員企業同士の相互交流と情報共有を実現する
5軸研究会概要
会員企業 : 98 社 (※2021年2月時点)
役員体制 : 5 名
会長1名 (会員企業より選任)
副会長2名 (会員企業、DMG森精機より1名ずつ選任)
会計1名 (DMG森精機より選任)
監事1名 (会員企業より選任)
任期2年、再任あり
主な活動内容 :プライベートレッスン、会員企業向けオンラインセミナー、バーチャル交流会、5軸コンテスト開催
問い合わせ窓口 :5軸加工研究会事務局
DMG森精機セールスアンドサービス株式会社
愛知県名古屋市中村区名駅2丁目35-16
「INTERMOLD2021/金型展2021/金属プレス加工技術展2021」が4月に開催
日本金型工業会、日本金属プレス工業協会が2021年4月14日(水)~17日(土)の4日間、東京ビッグサイト・青海展示棟にて金型・金属プレス加工の専門見本市「INTERMOLD2021/金型展2021/金属プレス加工技術展2021」(運営=インターモールド振興会)を開催する。
この展示会は国内外の工作機械などの設備機器メーカーや金型メーカー、プレス加工メーカー266社・団体、551小間(3月19日現在)が集まり、金型設計・製造から金属プレス・プラスチック成形に至る一連の工程における最新のソリューション提案や、日本金型工業会や日本自動車部品工業会、出展者による各種セミナーを開講し、日本のモノづくりを支える素形材産業の最新情報を発信するもの。
コロナ禍での開催となる今年は、来場前に登録サイトより情報登録を行う「完全事前来場登録制」をとり、当日会場内でもマスク着用の推奨や検温、定期的な消毒の実施など、 関係各省庁および東京ビッグサイトの発表するガイドラインに沿い、下記の通り十分な新型コロナウイルス感染拡大防止対策を講じる。
■完全事前来場登録制について
https://www.intermold.jp/entrance/
■感染症対策について
https://www.intermold.jp/upload/info/pdf/21031611504760501d07d1393.pdf
開催概要
○名称:INTERMOLD2021(第32回金型加工技術展)/金型展2021/金属プレス加工技術展2021
○日時:2021年4月14日(水)~17日(土) 10:00~17:00 ※最終日は16:00まで
○会場:東京ビッグサイト 青海展示棟(〒135-0064 東京都江東区青海1-2-33)
○主催:【INTERMOLD 2021(第32回金型加工技術展)/ 金型展2021】日本金型工業会
【金属プレス加工技術展2021】日本金属プレス工業協会
○運営:インターモールド振興会
○後援:【INTERMOLD 2021(第32回金型加工技術展)/ 金型展2021】
経済産業省、外務省、東京都、独立行政法人日本貿易振興機構、東京商工会議所、日本経済新聞社(順不同)
○協賛:【INTERMOLD 2021(第32回金型加工技術展)/ 金型展2021】
日本工作機械工業会、日本鍛圧機械工業会、日本工作機械輸入協会、日本金属プレス工業協会、日本精密機械工業会、 日本機械工具工業会、日本鍛造協会、日本工作機器工業会、日本精密測定機器工業会、日本光学測定機工業会、ダイヤモンド工業協会、型技術協会、日本プラスチック機械工業会、日本ダイカスト協会、日本塑性加工学会、日本機械学会、精密工学会、日本自動車部品工業会、日本鋳造協会、中小企業基盤整備機構(順不同)
【金属プレス加工技術展 2021】
日本自動車部品工業会、日本鍛圧機械工業会、日本金型工業会、型技術協会、素形材センター、日本産業機械工業会、日本ダイカスト協会、日本金属熱処理工業会、日本鋳造協会、日本鍛造協会、日本バルブ工業会、日本粉末冶金工業会、日本塑性加工学会、日本機械学会、天田財団、金型技術振興財団(順不同)
○入場料: 3,000円(税込・事前来場登録者は無料)
主催者あいさつ
●日本金型工業会 会長 小出 悟
はじめに『INTERMOLD2021/金型展2021/金属プレス加工技術展2021』開催に際し、コロナ禍にもかかわらず多大なるご支援・ご協力を賜りました各出展企業、関係諸官庁ならびに関連諸団体の皆様には、本展開催を迎えることができましたことを厚く御礼申し上げます。
一昨年は令和の時代が始まりいよいよ本格始動の年だと思いきや、年初に始まったコロナ騒動がそのまま年を越し、いまだに収束の兆しがうかがえない状況であり、いささか困惑の感は否めない所ですが、考え方を変えれば昨年ほど固定観念を強引にでも打ち破り、新しい観念をもって臨まざるを得ない一年であったこと、リーマンショックの時でも起こらなかった現象で近年では例がない年であったのは間違いなく、得てして新時代が到来するときには、このような強引さの中に始まるものだと改めて悟ったような気がいたします。ならば私たちもその流れに逆らうことなく積極的に且つ、慎重に前に進みたいものと様々なことを考えさせられた次第です。
新型コロナウィルス感染症拡大により、働き方や社会経済活動が変容し、それに対応した新しいビジネスのあり方が求められているところです。特に、営業や商談での対面プラス、オンラインの活用は、経済のグローバル化の加速の中で、今後ますます重要となってくることが予測されます。
そのような状況を鑑み、初めての取り組みとなりますが、今回は感染対策を十分に講じた上での既存のリアル展示会の開催のほか、オンラインにて開催告知と顧客集客強化を図るため、3月に『プレ・インターモールド』を、5月・6月・7月・8月には『アフター・インターモールド』を開催させていただきますのでリアル展示会と併せてご活用を頂きたくお願い申し上げます。
最後に、本展が、最先端技術や情報を提供し、企業の競争力強化、安定した経営体質づくりの一助となることを願うとともに金型産業をはじめ日本の製造業界の連携強化にお役に立てることを祈念して挨拶とさせていただきます。
●日本金属プレス工業協会 会長 髙木龍一
はじめに金属プレス加工技術展2021を開催できることを皆様に感謝申し上げるとともに、多数のご出展に心より御礼申し上げます。
新型コロナウイルス感染拡大により、延期や中止となる展示会がある中、当協会会員より、多くの開催要望を戴いた為、インターモールド事務局、展示会推進委員会の企画、準備段階より、新型コロナウイルス感染防止対策を出来る限り講じて、関係するすべての人の健康・安全の確保に努めて実施することに致しました。
また、インターネットでの発信力を大幅に強化し、時間的・空間的制約を超えた「ハイブリッドな展示会」として、全ての方々に実り多き展示会になりますよう、主催者一同全力を尽くして参ります。
政府は、感染拡大防止と経済活動の両立を目指し、徐々に社会活動レベルの引上げを図っています。私達は、同展示会の開催を通じて、金属プレス加工技術の発展と金属塑性加工産業の活性化に貢献する所存です。
出展企業の皆様、来場される皆様にとって、業容拡大や技術向上、情報収集の有益な機会として、実りある展示会となる様、主催者として精一杯努めて参りますので、ご支援の程よろしくお願い致します。
最後となりましたが、本展がご来場される皆様方の社業のご参考にご活用いただき、その発展のためのお役立て頂きたいと存じます。本展が盛大に開催されますことを御礼申し上げますとともに、開催に向けてご尽力くださいました関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
日立建機 茨城県の生産拠点に事務管理棟など3 棟を新設
日立建機は、このほど現在推進している国内の主要な生産拠点の再編と開発リソースの集約に加えて、これまで以上に働きやすい職場環境の実現のため、土浦工場(茨城県土浦市)の「事務管理棟」と「エンジニアリング棟」、龍ケ崎工場(茨城県龍ケ崎市)の「総合棟」を、両工場敷地内にそれぞれ新設すると発表した。
土浦工場の「事務管理棟」は2021年2月26日に竣工し、6月中の稼働開始を予定しており、土浦工場の「エンジニアリング棟」および龍ケ崎工場の「総合棟」は2022年度中に完成する計画。
コマツ 電動式フォークリフト「FE25-2」、「FE30-2」を新発売
コマツは、低炭素化社会の実現に向けて、CO2排出削減に貢献する電動式フォークリフト「FEシリーズ」の導入拡大を図るため、本年3月より2.5トン、3.0トンクラスのフルモデルチェンジ機「FE25-2」、「FE30-2」を発売した。
同シリーズは、電動式ならではの環境性能や経済性に加え、屋外使用を前提とした耐水性・防塵性、急速補充電システムによる長時間稼働の実現が特長。今回発売の2機種は、その特長はそのままに、走行モーター高出力化によりエンジン式フォークリフトに匹敵する走行性能を実現することで、屋外での作業性を大幅に向上させている。さらに、旋回時の安定性に貢献する旋回車速制限機能やアクセルペダルだけで加減速・停止が可能なアクセルワンペダルモードを標準装備することで、安全で快適な作業をサポートする。
「1台のマシニングセンタで6面加工を行う方法」ブルーム-ノボテストがMSTコーポレーションとオンラインコラボセミナーを開催
ブルーム-ノボテストが2月18日、「部品加工の効率化 ~1台のマシニングセンタで6面加工を行う方法~」をテーマに、MSTコーポレーションとオンラインコラボセミナーを開催した。
現在、製造現場では変種変量生産ニーズの高まりとともに、工程削減、納期短縮、品質向上への対応が求められている。今回のコラボセミナーは6台の機械、複数人のオペレータで行われているワークの6面加工をMSTコーポレーションの「スマートグリップ」、ブルーム-ノボテストの「タッチプローブ」を活用し、1台のマシニングセンタで、1人で簡単に行う方法について説明した。
通常、ワークの6面加工を行うためには生産ラインで最大6台のマシニングセンタを並べ、それぞれの機体に治具を搭載し、オペレータによる操作を行う必要があるが、今回は、3軸のマシニングセンタに1台にロータリーテーブル1台、バイス2台に加え、MSTコーポレーションの「スマートグリップ」2台取付け、6面加工を行った。ワークの芯出しは、ブルーム-ノボテストの「タッチプローブ」にて自動で行った。
MSTの「スマートグリップ」は、ヘッドとワークホルダで構成されている。ワークの取付け取り外しはレンチ一本でできるうえ、強力なクランプ力を持つ。
機上でワークの測定を行うためのユニットであるブルーム-ノボテストの「タッチプローブ」は、ATCにて工作機械の主軸に設置されたタッチプローブのスタイラスを測定箇所に当てることにより自動で測定値を算出するもので、主に加工前の芯出しや、加工後の寸法測定に使用する測定機器である。現在、オペレータ手動にて行われている芯出しや、寸法測定を自動化することで、加工工程の工数削減やサイクルタイムの短縮に貢献し、加工不良の抑制も同時に実現することができる。なお、同社のタッチプローブは、一般的なタッチプローブに比べ、測定速度が速いのも特長だ。光学式信号発生方式を採用しておりスタイラスがワークに接触したとき、ユニット内部のシャフトが光センサを遮り、計測のトリガー信号を出力する。この方式により、高速測定が実行でき、トリガー部の摩耗もなく、長期にわたり安定測定が実現する。また、クーラントに影響されない高ロバスト測定も魅力であり、防塵・防水性も最高水準のIP68。工作機械内でも永く安心して使用できる。測定プログラムはパッケージ化されており、スクリーンGUI表示させ、マクロプログラムを呼び出すことも可能になっている。
ブルーム-ノボテストとMSTコーポレーションは、今後も生産性向上に向けたサポートをしていく方針。
イワタツール オンラインで新製品発表並びに近況報告 ~碌々産業と合同セミナーも~
イワタツール(社長=岩田昌尚氏)が2月19日、オンラインにて新製品発表並びに近況報告を行うとともに碌々産業と合同セミナーを実施した。
最初に連携会社であるトライエンジニアリング、三和クリエーションからそれぞれ発表があった。
方針の説明について岩田社長から説明があった。それによると、20種類の工具に特化するとした。また、ガイド穴に対応するドリルが今まで無かったこともあり、今回SPセンターにガイド穴の要素を持つ「SPセンターゼロ」を発表した。穴の位置が従来の工具よりぴったり合わせることができることが特長で、この製品は、「主力製品であるSPセンターの中で重要な要素になる。」と岩田社長。
また、面取り工具「トグロンマルチチャンファー」についての説明があった。この製品のコンセプトは横走りの面取りに特化した工具であり、高速に加工ができる製品。同社では今後、機能を絞り込んで量産加工をする顧客をメインにPRをしていく方針。
Iwata Tool Thailand(タイ、ASEAN)に触れ、昨年秋に竣工したタイ工場についての説明があった。それによると現在、生産能力は月産3万本~4万本だが、今回の工場拡張により6万本~7万本の生産能力を向上させるとした。その他、Iwata Tool Europe(欧州)、 Iwata Tool Dalian(中国) の報告があった。
営業面についても触れ、youtubeを利用した情報発信に注力すると説明があった。
碌々産業とのコラボレーションによるオンラインセミナーでは、安定した作業環境で、加工法に適したデータを活用しながら、加工法や被削材に適した工具による最適な高精度高速微細加工機での加工について講演があり、第一部は終了した。
第二部ではざっくばらんな意見交換会が開かれた。
牧野フライス製作所 中・大型金型加工向け2機種を発表
牧野フライス製作所が2月24日、オンラインで中・金型加工向け2機種を発表し、会見を開いた。国内における金型は8割が自動車産業で占められていることを受け、同社の執行役員高山営業本部長は、今回の開発の経緯について、「現在、大きな変革期であると同時にものづくりが大きく変わり、金型も変わると実感している。」と金型産業と自動車関連産業の密接なつながりを強調した。特に自動車産業の環境規制については、「CO2削減においてヨーロッパはCO2削減がより厳しくなっており1kgあたり95g(日本は1kgあたり122g)と、さらにヨーロッパでは規制違反には罰金も科せられる。」と自動車産業にとっては厳しい時代の到来を示唆した。
「また、自動車はEV化の流れもあり、パワートレインだけでなく、デザインも複雑で意匠性の高いデザインが見られるようになった。新たな自動車新興メーカーも出てくるともいわれ、こちらも注視していかなければならない。」と、述べ、今後、金型の価値は差別化要素を生み出す手段になることを強調した。
今回、リリースした2機種は下記の通り。
5軸制御立形マシニングセンタ「V100S」
金型の主な消費産業である自動車業界が大きな転換期を迎えており、同社では「外装デザインなどで、従来とは異なる価値創造へのニーズが高まっている。」としている。内外装部品向けの中・大物金型の生産において大きな負担となっていた①長時間の中仕上げ・仕上げ加工、②精度調整のためのマニュアル作業――だか、今回リリースされた「V100S」は、〝生産性向上(スピード)〟の追求と同時に〝オペレータ負担の軽減(マニュアル作業の削減〟の両立を実現したマシン。
〈主な特長〉
(1)中大物金型向けの積載ワーク重量・ワークサイズ
中・大物金型加工の問題点である中仕上げ・仕上げ加工時間の短縮を実現するために開発されたマシン。同社の5 軸制御立形マシニングセンタV90Sより約2倍、ワークサイズ3 倍のワーク重量の加工が可能となった。
(2)特長的な主軸と回転・傾斜軸
コンパクトな主軸と回転・傾斜軸の採用により、高速・高面品位を実現する。
(3)なめらかな同時5 軸動作
スラント構造を有するV100Sは、特異点通過時に急激な回転動作が発生し辛いため、なめらかな動作が実現可能。
(4)操作性
大きな金型でもクレーンを用い、容易にテーブル上へ設置できる設計。
出荷開始は2021年8月から。定価は国内販売価格89,000,000円(消費税別)。
NC放電加工機「EDNS22」
このマシンは、中・大物金型で、形彫り放電加工の作業は精度調整のためのマニュアル作業が大きな負担となっていたことを受け、①長時間連続運転での生産性向上、②オペレータ負担(精度調整作業)の軽減、を目的に開発されたもの。
〈主な特長〉
(1)トレンドに即したワークサイズ・移動領域
既存EDNCシリーズと比較し、奥行方向を拡大し、大型・正方形の自動車金型に対応する。
機械ストローク
(2)生産性を大幅に向上させる 2つのヘッド
2つのヘッドを用いて、従来機2 倍の生産性を実現する。重心移動を考慮し、リブを適切に配置した高剛性な本体構造と温度制御した加工液による機械本体温度管理にて、長時間での加工時も安定し、オペレータ負担を軽減する。
(3)ジャンプ速度20m/min、加速度1G
Z軸ボールねじ冷却構造により、「高速ジャンプの実現」と「発熱による機械影響の最小化」を両立させる。
出荷開始時期は2021年10月より。販売価格は128,000,000円(消費税別)
【注目】技術も知識も不要の「Labonos」~3Dプリンタでは実現できなかった意匠性や強度を実現~ 安田工業
安田工業の「Labonos」は、特別な技術や知識は不要で、誰もが高品質な造形物を製作することができる革新的3D造形ソリューションだ。
「Labonos」は手軽だけど材料の性能や後工程に手間がかかる3Dプリンタと高い精度や材料性能に優位性はある一方、専門知識が必要なマシニングセンタの短所を解消し、メリットを高い次元で融合させ、直感的・簡単操作によって3Dデータから高品質な立体出力を実現する画期的システム。
現在製造業のトレンドとして、製品サイクルは非常に短くなっており、開発スピードの向上が求められているため、樹脂成形品による機能部品や製品開発においてはFEM(Finite Element Method)樹脂流動解析などを用いた試作レス化が進んでいる一方、完全な試作レス化は非常に難しく、製造現場では、機能性だけでなく意匠性も求められるような部品などの場合は、試作にて評価・検証されていることも多いだろう。
3Dデータさえあれば、誰でも簡単なタッチ操作で手軽に素早くデータに忠実な精度と安定性を保った立体造形出力物ができる「Labonos」を利用すれば、3Dプリンタでは実現できなかったことを切削加工で実現し、切削の知識やノウハウに加えCAM等がなくて導入できなかった方にも美しい造形物をつくることができる。
金型の代用ができる〝樹脂型・簡易型〟製作もでき、この場合、金属製金型と比較しても低コストかつ短納期を実現し、少量の試作品や多品種小ロット製品製造などのニーズに対応できる。
DMG森精機 工作機械のデジタルツインを活用した「デジタルツインテストカット」を開始
DMG森精機がこのほど、工作機械のテスト加工をデジタル化する「デジタルツインテストカット」を開始した。デジタルツインテストカットは、出荷前の機械精度や動作確認をデジタル化した「デジタル立ち会い」、伊賀グローバルソリューションセンタをデジタル化した「デジタルツインショールーム」に続く、DMG森精機の最先端のデジタルソリューション。すでに2月1日からデジタルツインテスト加工組織として、デジタルツイン加工技術グループが稼働している。
顧客が工作機械を選定する際に「テストカット」という重要なプロセスがある。これは顧客の加工ワークを実機で実際に加工して、加工精度や生産性が要求を満たすか確認を行うもので、同社では、世界中で年間約6,000件のテストカットを行い、そのノウハウを活かして「どのような治工具が必要か」、「加工精度を実現できるか」、「加工時間をより短縮できないか」などを事前に検証して、顧客の設備導入、生産をサポートしている。
一方でテストカットは、機械の空き状況や、工具、加工素材、治具の手配状況などにより、短期間で実施することが難しい場合があり、こうした現場の課題を受け、同社では新機種開発で蓄積したシミュレーション技術を活用して、仮想的にテストカットを実現するデジタルツインテストカットの技術を確立した。これは、工具、加工素材、治具だけでなく、工作機械本体の物理特性までもデジタル上で構築し、切削加工そのものを再現するテスト加工技術となっている。顧客によるテストカットの要望に対し、加工工程のシミュレーションだけでなく、加工条件の最適化までをデジタル上で行うことが可能だ。
デジタルツインテストカットでは、加工時の切削力や工具振動などの切削状態や面品位などを、実際の工作機械で加工した時と同じように確認できる。静的・動的な特性をデジタルで高精度にモデル化するため、実際の加工と比較しても誤差精度はプラスマイナス数パーセントとなっている。
デジタルツインテストカットを活用することで、テストカットに要する所要時間を大幅に短縮でき、概算時間、加工内容によって異なるが、依頼から最短2営業日で顧客に結果を回答することが可能となった。また、テストカットをデジタル化することで、使用する工具や素材、クーラントを削減できるだけでなく、消費電力も削減できるため環境にも配慮した
ソリューションである。
デジタルツインテストカットは、専任の組織を設け、短納期のテストカットの要望に対して2021年2月から利用を開始しており、2021年は5軸・複合加工機のテストカットを中心とした実施を計画している。
■デジタルツインテストカットまでの目安

タンガロイ ヘッド交換式エンドミル「TungMeister」に曲面加工用「バレルヘッド」を拡充!
タンガロイがこのほど、ヘッド交換式エンドミル「TungMeister」(タング・マイスター)シリーズに、円弧切れ刃を持ち三次元曲面加工に適した “バレルヘッド”VBO形とVBN形を追加し、販売を開始した。
従来、5軸加工機での航空機部品や金型等、三次元曲面の倣い加工には、ボールエンドミルを使用するのが一般的だったが形状が複雑になるほど小径工具を使用する必要があり、このため加工面粗さを良くする(カスプ高さを小さくする)ためにはピックフィードを小さくしなければならず、その結果加工時間が増大するという問題が生じていた。
これに対し、大きな曲率半径の円弧切れ刃を持ち“樽(バレル)”のような形状の工具「バレルヘッド」を使用すると、ピックフィードを大きくしてパス数を減らしても、カスプ高さが変わらず加工面品位を維持できる。また、常に工具の外周部分で加工するので実切削速度が上がり、切れ刃の摩耗抑制にも有効で工具寿命の改善も期待できることから、同社では、今回、VBO形とVBN形のバレルヘッドを発売するに至った。主に金型等の一般的な三次元形状加工に適したVBO形ヘッドにはショートタイプとロングタイプの2種類を設定している。
ショートタイプは円弧の曲率半径がやや小さく、中荒~中仕上げ加工に適している。また、曲率半径が大きめのロングタイプは複雑な三次元曲面の仕上げ加工に最適。一方、VBN形ヘッドは、航空機部品のインペラやブリスク、ブレード等の翼面加工用に特化した切れ刃設計で、これらの部品での中荒加工工程を省略できるので、より高い生産性を実現する。
これらすべてのバレルヘッドには、抜群の耐摩耗性を誇るAH715材種を設定。特に鋼、耐熱合金の加工において安定した寿命性能を発揮する。
〈特長〉
(1)13,000通り以上の組み合わせで、最適な工具を選択できる
スクエアタイプから、ボールエンドミルタイプ、サイドカッタタイプなど、様々な用途の加工ヘッドを豊富に設定。さらにシャンク径、突出し長さ、材質など幅広いシャンクシリーズとの組み合わせが可能で、その数13,000通り以上。この中から加工にぴったりな工具を選択できる。
(2)工具交換わずか1分! 段取り時間を大幅短縮
ソリッドエンドミルと比べ、工具交換時間はおよそ1/10。機械のダウンタイムを劇的に短縮する。また、繰り返し精度も高く、交換後の高さ調整もほとんど必要ないので、機上での工具交換も可能。
■主な形番と標準価格
・VBN100L15.0R450-6S06AH715:14,000円
・VBO100L15.0R850-5S06AH715:15,000円
・VBO100L08.0R250-4S06AH715:10,000円
全アイテム:9点 (いずれも税抜価格)
