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年頭所感(DMG森精機/オーエスジー/日立建機)

「工作機械の新しい価値と無限の可能性を追求していく」
●DMG森精機 取締役社長 森 雅彦

新年明けましておめでとうございます。

昨年は、TPP交渉参加、消費増税決定、2020年東京五輪開催決定など、日本の今後を方向づける出来事が数多くありました。
そのような中、当社も10月1日に「株式会社森精機製作所」から「DMG森精機株式会社(以下、DMG森精機)」へ社名を変更しました。同じく、2009年より業務提携しております「GILDEMEISTER AKTIENGESELLSCHAFT」も「DMG MORI SEIKI AKTIENGESELLSCHAFT(以下、DMG MORI SEIKI AG)」に社名を変更し、協業関係を加速させ、「DMG MORI」ブランドのさらなる強化を図っています。

9月にドイツ・ハノーバーで開催されたEMOでは出展企業中最大のブースを設け、新操作盤「CELOS」を搭載した新デザインコンセプトの機種15台を世界初披露しました。
協業効果に加え、欧米での受注環境好転、円高是正にも後押しされ業績が改善しました。

本年は、「DMG MORI」の日本でのグローバル本社と位置づける東京ソリューションセンタと、スイス・チューリッヒにも同様にヨーロッパにおけるグローバル本社の開設を予定しているほか、ロシアでウリヤノフスク工場の稼動も予定しています。(名古屋本社は、従来どおりDMG森精機の本社としての機能を維持します。)また、IMTS・AMB・BIMU・JIMTOFなど世界最大級の国際工作機械見本市も控え、世界中のお客様へ、製品・サービス・イノベーションをお届けするため、DMG森精機とDMG MORI SEIKI AGでの共同開発と相互生産体制をさらに強化します。特に共同開発においては、外観だけでなく部品においても共通化を進め、原価低減を行います。

「DMG MORI」として企業活動を続けていくためには、これまで以上に広い知識と視野を持ち、多様性を受け入れて互いに理解を深め、ともに努力することが必要です。少なくとも2020年までの中長期的視点に立ち、個人の目標を定めそれに向かって成長しなければなりません。具体的には、営業・開発・製造各分野におけるDMG MORI SEIKI AGとの交換研修を推進します。また、今後の当社を担う人材育成のため、20代から30代の若手社員に対する研修を特に強化します。

本年も、世界中のお客様に、最適な製品を最適な納期とサービスでお届けするべく、工作機械の新しい価値と無限の可能性を追求してまいります。

本年も、変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

「ステップアップへの投資」
●オーエスジー 代表取締役社長 石川則男

2014年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

日本経済は円高是正と株高によって輸出企業を中心に業績が回復してまいりました。また市場での購買意欲も高まり、明るい年頭を迎えることが出来たことを大変喜ばしく思います。しかしながら4月の消費税の増税、今後のTPP交渉の行方、一向に改善しない日中、日韓関係など不透明な要因も数多く、特に中小企業にとっては景気の改善感は乏しく国内の製造業の空洞化の影響をまともに受けています。

このような状況下、オーエスジーは機械加工の普遍的なニーズは時間短縮にあると考え、より高能率な加工を実現する製品とサービスを総合的に提供してまいります。消費者のニーズは多様化が進み、この傾向はグローバルに拡大しています。部品、ユニットの共通化は進んでも最終的には顧客のニーズが最優先される時代です。多様化に応えるモノづくりとは新技術導入による高能率化と、種々のデータの解析力に裏付けされた信頼のモノづくりであると考えます。2014年は日本企業が世界市場でステップアップする飛躍の年です。当社もステップアップのための投資を国内外で増やし世界のモノづくりに貢献したいと考えます。目標は高く、世界一の穴加工用切削工具メーカーを目指します。

最後になりますが、日本経済の益々の発展と皆様のご健勝を祈念いたしまして年初のご挨拶とさせていただきます。

「激しい競争に打ち勝っていくため自己変革を図る」
●日立建機 執行役社長 辻本雄一

新年あけましておめでとうございます。2014年の年初に当たりご挨拶申し上げます。
昨年2013年の世界経済は、アベノミクスによる日本経済の回復や低迷していた中国経済に改善の動きが見られるものの、資源価格の下落や為替の影響により、東南アジアやインドなど新興国経済に陰りが見られました。建設機械市場を見ると、日本市場は震災の復興需要や排ガス規制に対応した前倒し需要も一部あり好調に推移し、低迷していた中国の需要も4月から緩やかな回復傾向にあります。一方、資源価格低迷に対応した鉱山会社の投資抑制により、マイニング機械需要が大幅に減速するとともに、東南アジア、インド等新興国の建設機械需要には減速感があります。

このような状況の中、新しい年2014年を迎えましたが、世界経済は依然として不透明で、建設機械需要も大きく回復することは期待できません。しかし、中長期的には今後も成長していくことは間違いないと思っています。一方、グローバルな競争環境は年々激しさを増していきます。

世の中や環境は急速に変化しており、市場のグローバル化に伴い、我々建設機械市場でもお客様や地域のニーズはますます多様化しています。

我々日立建機グループは、この激しい競争に打ち勝っていくため、変化に柔軟に対応できる体制に自己変革を図るとともに、製品、販売、サービス等、建設機械ビジネスのバリューチェーンすべての分野において、お客様のニーズを的確に反映し、良い製品、良いサービスを提供してまいります。

干支では昨年は巳年、今年は午年です。巳年と午年は干支の中間に当たり、巳年は新たな命が芽生える新生の年、午年は状況が変化する反転の年といわれています。日立建機グループもお客様視点での価値創造のため種々施策をスピード上げて推進し、さらなる飛躍を図っていきたいと思います。

最後になりましたが、2014年が平和で明るい年であることを祈念しまして、年初のご挨拶とさせていただきます。

日立ツールが金型三次元形状部の仕上げ精度向上のための『アルファ ボールプレシジョンF形 ABPF形にSC,STタイプインサート』を追加発売!

日立ツール(社長=田中啓一氏)が、このほど『アルファ ボールプレシジョンF形 ABPF形にSC,STタイプインサート』を追加し発売した。刃先交換式のアルファ ボールプレシジョンF形ABPF形は、金型の仕上げ加工用途向けに販売をしているが、このABPF型用インサートとして先般発売した、強ねじれ刃形 (図2) のSFタイプは、金型の三次元形状部の仕上げ精度の向上と長寿命化が図れると評価も高く、強ねじれ刃形 (図2) プラ金型用のSCタイプと高硬度材用STタイプのインサートを新たに追加発売するに至った。既に発売済みのSFタイプと合わせると、プレス金型、プラスチック金型、高硬度材分野の全ての仕上げ加工に対応可能となる。
特長は以下のとおり。

(1)強ねじれ刃形
・切削抵抗低減によって、工具の振動を抑えることができ、仕上げ面性状・仕上げ精度が向上する。
・切削時の衝撃緩和により工具寿命が向上する。
・ネガ刃型を採用したSTタイプにおいても、強ねじれ刃形で低抵抗を実現した。
(同社従来品に対し50%削減)

(2)新コーテイングインサート PN08M
・耐摩耗性に優れると共に耐欠損性も高い超微粒子超硬合金素材と、AlCrSi系のマルチレイヤー構造で、密着強度、被膜硬度、耐熱性、耐溶着性を高めたPNコーテイングを組み合わせることで、プラスチック金型(炭素鋼、プリハードン鋼)の高速切削および高能率加工に性能を発揮する。

●価 格
インサート   
・材種:PN08M、ATH80D
・サイズ:ZDFG080-SC(φ8)~ZDFG300-SC(φ30)、  ZDFG080-ST(φ8)~ZDFG300-ST(φ30)
\ 6,164 ~ \ 10,301 (消費税込み)

■商品仕様
アルファ ボールプレシジョンF形 ABPF形 強ねじれ刃形インサート

★印:新商品の標準庫品。
●印:標準在庫品。   
※φ10以上のインサートは再研磨が可能。φ16以上では最大2回まで再研磨が可能。

ダイジェット工業が中国・成都支所を開設

ダイジェット工業(社長=生悦住 歩氏)が、このほど中国西部地方の販売拠点として、中国・成都支所(四川省)を開設した。自動車、重機、航空機等の大手ユーザーや金型メーカーが集積する成都市(四川省)において、さらなる販売拡大を図るのが狙い。●名称:成都支所●住所:中華人民共和国四川省成都市高新区天府大道北段1480高新孵化園1号楼A-B座2015室Rm.No.2015,No.1BLDG.A-B Stand,Hi-Tech Incubation Garden,No.1480 Tianfu Avenue North,Hi-Tech District,Chengdu City,Sichuan,P.R.CHINA●支所長:謝 軍(シャ グン)

NSKが「モジュール化対応高機能電動パワーステアリング」を開発

日本精工(社長=大塚紀男氏)は、グローバルに展開される複数の車種に対して、共通の設計で対応可能な「モジュール化」に最適な電動パワーステアリング(以下EPS)を開発した。この製品はグローバルに生産される車種において、各地域で要求される様々な高機能なニーズに対して幅広く対応可能であり、更に軽量化と安全性の向上を大幅なコストアップを抑えている。同社ではこの製品の売上を2017年に350 億円を目指すとしている。特長は以下のとおり。

(1)高機能化に対応
EPS を制御するECU には、従来の2 倍以上の高い演算性能を持たせ、パーキング・アシストやレーンキープから将来を見据えた自動運転の支援までを想定したグローバルに多様化する高機能なニーズに対応できるソフトウェアである。

(2)機能安全の確保
ECU には2 つのプロセッサを持つマイコンを採用し、相互の状態をモニターすることで、高精度で高速な故障検知機能を実現し、EPS の安全性を高めた。

(3)軽量化
放熱ヒートシンクなどの小型化、部品点数の削減、シンプルな構造などにより、ECU を従来品に比べ24%軽量化、さらには小型化も実現。このほか、モータの小型化も含め、全体で約10%の軽量化を実現した。

(4)大幅なコストアップを回避
既存のEPS の構成部品を活用し、多様な高機能ニーズにソフトウェアの仕様変更で対応可能にしたことで、コストアップを抑え、開発期間の短縮も可能にした。

「高防塵 新V1 シール付きローラガイド」が高防塵 新V1 シールで異物環境下の長寿命化に貢献! NSK

日本精工(社長=大塚紀男氏)はこのほどシール部の潤滑が枯渇する環境や異物に曝されるなどの過酷環境下での耐久性を向上させた、NSKリニアガイドTM「高防塵 新V1 シール付きローラガイド」を開発した。2014 年4 月から製品の販売を開始し、2015 年に高防塵 新V1 シール付ローラガイドで3 億円の販売を目指す。

ローラガイドは、転動体にころを用いたリニアガイドで、工作機械など高い剛性や負荷容量が求められる様々な用途に使用されるが微細な粉末が発生する生産現場では、ローラガイドの内部に異物が侵入することで、軌道面の異常摩耗や循環不良が発生し、短期間で破損する場合もあった。このため、カバーなどでローラガイドを覆い、異物が侵入しないように防塵対策を用いても完全に防ぐことができなかった。このような背景を受け、同社が開発した「高防塵 新V1 シール」を装着することにより、ローラガイドの防塵性能を飛躍的に高めるとしている。

ケナメタルが画期的なスピンドルコネクションKM4X100™を発表

ケナメタルがチタンや硬合金の加工で最大の切り屑除去率が得られ、工作機械のパワーを最大限に引き出すスピンドルコネクションKM4X100™をこのほど発表した。

スピンドルコネクションは、工作機械のスピンドルとツールホルダーとの接合部であり、重要なつなぎ目。この重要なコンポーネントは、工作機械の動作仕様に適合するトルクを伝え、曲げ負荷への耐性を発揮することが必要である一方、チタンやその他の合金のような高強度材の加工においては、切削抵抗によって曲げモーメントが発生し、工作機械のトルクのしきい値に達する前に接合部分の限界値を超えてしまうことがある。

高いクランプ力と最適化された干渉レベルの両立が特長のケナメタルの新製品KM4X100™は、極めて高い剛性と曲げ負荷への耐性を備え、高強度合金や他の被削材の機械加工における性能が大幅に向上し、極めて高い切り屑除去率とシフト当たりの生産数量増大が実現する。

「ほとんどの場合、ある加工作業でどれだけの切り屑除去率が得られるかは工具とスピンドルのコネクションで決まります。」と話すのは、Kennametal社のツーリングシステム、グローバル製品管理担当役員であるDoug Ewald氏。「したがって、このコネクション分は高い負荷に耐えつつ、剛性も維持しなければなりません。切削工具やマシニングセンターの継続的な進歩とともに、利用可能な力を最適に活用するKM4X 100™のようなスピンドルコネクションが、生産計画の初期段階で検討するべき重要な項目となっています」と述べている。

三菱マテリアルが“溝入れバイト” GYシリーズに多機能加工用精密級インサートMFブレーカを追加

三菱マテリアルツールズ(社長=滝沢俊夫氏)はこのほど三菱マテリアルが開発、製造する“溝入れバイト”GYシリーズに多機能加工用精密級インサートMFブレーカを追加、販売開始した。

GYシリーズは、独自の締結技術トライロックにより、モジュラー型工具の弱点である本体剛性を大幅に高め、高能率加工が可能な溝入れ工具として好評を博していたが、溝入れバイトを使用して高精度な溝加工のニーズに対応するため、多機能加工用精密級インサートMFブレーカを追加するに至った。

“溝入れバイト” GYシリーズ 多機能加工用精密級インサートMFブレーカの主な特長は以下のとおり。

① 溝幅2mm~6.35mmを商品化。さらにC形止め輪(サークリップ)に対応可能な刃幅を標準化。

② M級インサートの刃幅公差(±0.03-±0.04)に比べ、外周研磨品である精密級インサートMFブレーカは、刃幅公差±0.02となり高精度。

③ 精密級インサートMFブレーカはモールデットブレーカならではの良好な切りくず分断性を発揮。

④ 外径用/端面用/内径用モジュラーブレードおよび内径用モジュラーホルダへ搭載可能。一種類のインサートで、外径加工、端面加工および内径加工を実現。

⑤ サーメット材種「NX2525」、PVDコーテッド超硬材種「VP10RT」「VP20RT」、超硬材種「RT9010」の4材種を規格化。

タンガロイが新発想小型旋削用外径工具『DoMiniTurn/ExternalLine』(ドゥ-ミニターン・エクスターナルライン)を発売

タンガロイ(社長=上原好人氏)がこのほど、新世代、小型旋盤加工に対応する外径加工用工具『DoMiniTurn/External Line』(ドゥ-ミニターン・エクスターナルライン)の発売を開始した。

DoMiniTurnは、両面仕様インサート形状により、ポジインサートと同等の低抵抗化を実現、両面仕様インサートにより大幅な工具費の削減に寄与する次世代工具として期待される。

インサートは既に発売済みのDoMiniTurn/BoreLine工具にも使用可能なチップブレーカTS/SS形に加え、低切込み時の切りくず処理性に優れるチップブレーカJTS/JSS形を設定。このJTS/JSS形は、小物部品の高精度なワーク隅R指示に対応するためにインサート刃先のコーナ半径をR0.1から設定、コーナ半径公差もマイナス公差としている。

材種には、耐摩耗性能に優れるAH725を汎用材種として設定し、鋼、ステンレス鋼および鋳鉄などの多様な被削材に対応する。また鋼の高速加工や仕上げ面粗さの向上用としてNS9530とGT9530(コーティングサーメット)も設定している。

ホルダは、インサートポケット部をダブテール構造にすることで、切削時におけるインサートクランプの安定性を向上、G級インサートとの組み合わせで高精度加工の安定化も図っている。また、自動盤での容易な工具交換が可能な背面クランプ型バイトも揃えている。

セコ・ツールズが旋削用途で最高のパフォーマンスを発揮する M6 チップブレーカを発表

セコ・ツールズがこのほど新しいネガタイプM6 チップブレーカを発表した。この製品は旋削用途における鋼および鋳鉄の粗加工と中仕上げ加工用に設計されており、生産性、汎用性ともに優れている。

さまざまな両面形状が揃っている M6 には、広いポジ形状保護面、ポジブレーキ、広い溝が備わっており、高い刃先強度、低エネルギー消費量、効率的な切り屑排出を実現。また、チップブレーカ形状は、切り屑、クレーター磨耗、フランク摩耗に対する耐性が高く、工具の寿命を延ばすことができる。 生産性をさらに向上させるため、このシリーズには両面の高送りチップがある。M6 に採用されているワイパー設計は、送り速度を向上させると同時に、確実なチップコントロール、低切削力、安定した摩耗挙動を実現、これらのメリットから、優れたパーツ品質とスムーズな仕上げ面が得られ、一部の用途では仕上げ加工が不要になる。

ショットモリテックス がハイパワーバー照明「MHBC」シリーズを発売

ショットモリテックス(社長=佐藤隆雄氏)がこのほど、高輝度LEDライン照明「MLNC」シリーズ、およびハイパワーバー照明「MHBC」シリーズの販売を開始した。

同社では、半導体製造装置や液晶製造装置、電子部品実装機、工場のライン監視、製造ラインなどの画像処理関連分野向けに、マシンマイクロレンズ(MML)、CCTVレンズ、LED照明装置、光源装置や光ファイバライトガイド、CCDカメラなどの光学系部品を組み合わせたマシンビジョンシステムを販売し、広く産業界で活用されているが、今回開発した高輝度LEDライン照明「MLNC」シリーズは、従来品より10倍の明るさを実現し、筐体厚み25mmのコンパクト設計で、レンズ部の可動機構により集光位置を任意に調整することが可能になった。

製品ラインアップは、発光部長100mm、200mm、300mmの3品種があり、白色が標準、赤色は受注生産品となる。また、ハイパワーバー照明「MHBC」シリーズは、検査対象と照明間の距離(ワーキングディスタンス)を長くとることができ、自由度の高い照明設置、広範囲の均一照射を実現した。自動車等の大型機械部品の検査、医薬品・食品等のラベル印字検査、電子基板上のハンダ検査等に、最適なパフォーマンスを提供する。製品ラインアップは、発光部寸法 150mm×42mm、300mm×42mm、450mm×42mm、600mm×42mmの4品種があり、白色が標準、赤色は受注生産品となる。